俺、踏み台転生者にされました 作:サクサクフェイはや幻想入り
「玉藻達か」
呼ばれたほうに目を向ければ、悲しそうな顔をした玉藻たちが居た。 何故、お前たちまで俺をそんな顔で見る。 いや、どうしたんだ俺は
「マスター、その今回の事は......」
何か言おうと口を開くマシュだが、結局言葉にはならず俺の顔を見て俯いてしまう。 言いたいことがあるならハッキリ言ってくれ
「マスター殿に報告を。 藤森織は一命をとりとめたようです。 予断は許さない状態のようですが」
『どうしますかマスター殿、とどめを?』
表と裏の声を使い分けるハサンに感服ものだが、俺は首を振って否定する
「マスター、今回の事は別に気にする必要は......」
違う、違うそうじゃない。 リリィの言葉に声には出ず、首を振って否定する。 俺はそんな同情の言葉が欲しいんじゃない、俺は
「マスター?」
心配そうにこちらを覗き込む玉藻に、俺の口は勝手に話始める
「・・・・・・どうして止めてくれなかったんだ」
「「「「・・・・・・」」」」
痛いほどの沈黙、誰も言葉を発さない。 だが、俺の口は勝手に追い打ちをかけるように大切な
「どうして止めてくれなかったんだ!俺のことを思ってるなら止めてくれよ!!お前たちのことを言われて、俺が黙って入れるはずがないだろ!?」
「「「「・・・・・・」」」」
あぁ、どうして...... そんなこと思っていないはずなのに、俺の口は勝手にしゃべっているのか。
「・・・・・・帰ってくれ」
これ以上悲しそうな顔を見ていられなくて、もう何も考えたくなくて
「申し訳ございませんでしたマスター......」
悲しそうに頭を下げ、去って行く。 そんな表情を、そんな言葉を言わせるつもりじゃなかった
「俺は、俺は......」
考えるのも億劫になった俺は、そのまま気絶するように意識を失った
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「フム、あの時あった輝きは失われたか。 まさかこの我でも見通せないとはな。 いや、ないと切り捨てた未来だっただけの話か」
何やらつぶやきが聞こえる。 だが俺は、それを気にも留めず、再び眠りにつこうとした
「貴様が起きているのは知っている、道化。 いや、最早そう呼ぶことすら惜しいな、雑種以下の存在よ」
その言葉の直後、吹き飛ばされる。 無様に何回転しながらも、俺を吹き飛ばした相手を見る。 圧倒的な存在感。 前は畏怖や尊敬と言った念を抱いたものだが、今は何も感じなかった。 勢いもなくなり、倒れ伏したままその人物を見上げる。 英雄王ギルガメッシュ
「ある意味感嘆ものだな、我を見ても何の感情を抱かぬとは。 恐れ、死への恐怖。 我の前に居るものは、そう言った感情を抱くものが多いというのに。 ある意味、このような状態になっても見どころがあるとはな。 とはいえ」
鎖。 天の鎖だったか、それが伸びてきて俺を宙に浮かす
「貴様には失望した。 その体たらく、最早コピーと言えど、我の財宝を持たしておくことなどできぬ。 本当なら殺しているところだが、貴様には楽しませてもらったというのもある。 それに、今の我は上機嫌、特別に生かしておいてやろう」
俺の王の財宝に手を伸ばし、自分の渡した鍵を回収する英雄王。 俺はそれをただ眺めているだけだった。 回収し終えると満足そうに頷き、俺はそのまま落とされる。 そして、地面に倒れた俺を見ることなく、背を向ける
「用事は済んだ。 さっさとここから去れ」
「それはそれで、困るのぅ」
また声が聞こえる。 聞き覚えがあるし、英雄王が来たということは
「化け狐か。 フン」
そう言うと、英雄王の姿は一瞬で消えた。 徐々に大きな存在が近づいているが、俺は倒れたまま動かない。 俺のそばまで来たと思ったら、いきなり頭を鷲掴みされ視線を合わせられる
「久しぶりだのぅ、人間」
前にあった時とはサイズに差はあるものの白面金毛九尾の狐だった。 何故か人間サイズになっているのだが。 まぁ、用件は分かっている俺を殺しに来たんだろう?
「何を言っている。 ある意味で貴様はいいおもちゃだ、それを殺すはずがなかろう?」
やはり神は性悪、いやこいつはもともと悪神だったな。 もはや、今となってはどうでもいいがな
「とは言え、だ。 このまま遊んでいてもすぐに壊れてしまうのが関の山だ、なので呪いを」
「呪い?」
「そうだ、不死の呪いだ。 このままほっぽったところで自分で死ぬのが関の山だ、だからこそ、だ」
その顔は本当に楽しそうで、やはり性格が悪いと思った
「ああ、その通りだ。 なにせ、人類悪だからな。 処置は終わりだ。 これで貴様は自分では死ねなくなった」
その言葉と共に、俺の意識は薄くなっていった
でょっと無理やりで急展開
次回をお楽しみに!