俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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追記:2018/1/16 誤字を修正 誤字報告ありがとうございます


原作開始前
第一話 始まりの始まり


気が付けば俺はいつの間にかそこにいて、何にもない空間に一人で立っていた。 いや、もう一人いる、立派な髭を生やしたおじいさん? が

 

「立派な髭を生やしたおじいさん? か......まったく、失礼な小僧じゃの」

 

「!? 考えを?」

 

「神じゃから、そのくらいは当たり前じゃ。 まったくこれだから人間は......だが精々役に立ってもらおうかの」

 

なんだ? なんだかわからないが、俺の直感が告げている、ろくなことにならないと。 だが、目の前の神様と自称するおじいさんは何かしらの情報を持っている、自分がどんな状況か知る為に会話をしなければならない

 

「神様なんですよね、あのここは?」

 

「お主にそれを答える義理はない、まったく、本当に仕事の邪魔しかしないのぅ」

 

何で初対面の人にここまで言われなければならないのだろうか? 説明を求めただけなのに、全く意味が分からない。 そんな態度に俺は少しずつイラつき始める

 

「ふん、本来なら貴様などどうでもいいが、まぁワシは優しいからな、お主は死んで、踏み台転生者になるのじゃ」

 

「は?」

 

コイツは今なんて言った? 死んだ、俺がか? 確かにここに来るまでのことは思い出せないが、いきなり死んだと言われて納得できるはずもなく、俺が驚いている間にも目の前のじいさんは勝手に話を進めていく

 

「最低限の説明は果たした、持っていける特殊能力は王の財宝でいいかの、踏み台の定番だしな。 ただ使えなかったら困るからの、魔力は無限で、だが世界観を壊されても困るからのぅ......」

 

人のことを気にせず思考に没頭しているようだが、俺もいつまでも驚いている場合じゃないのはわかるので、どういう状況なのか再度聞こうとしたのだが

 

「待てよ! 死んだって「ん? あぁ、まだいたのか。 こっちで勝手に決めておくから、お主はもう用なしじゃ、とっとと行ってこい」っぁ......」

 

何か言おうと口を開こうとするが、そこで意識がブラックアウトした。 クソォ......

 

------------------------------

 

「行ってきまーす!」

 

「行ってらっしゃい」

 

お母さんに見送られ、僕は友達と遊ぶために公園に走って向かっていた。 その間考えるのはあの時の不思議な体験、神様とあったなんて、しかも出会い頭に死んだとか。 多分夢だったんじゃないだろうか? 最近はそう思えてならない。 もう僕が生まれて数年も経つ、でも夢じゃないと、そう思う自分もいる。 あの後無事に前世の記憶が蘇ったのだ、死んだときの記憶がないのだけど......それと、勝手に刻まれた記憶、いや記録かな? 前世の記憶から、刻まれた記録に関してわかることもあった。 魔法少女リリカルなのは、友達に勧められて一話だけは視聴したのだが、それに関する記録が僕に刻まれていたのだ。 なるべく思い出さないようにしてるけど

 

「リキー!」

 

「ごめん、遅くなっちゃった」

 

公園につくと、もう友達はきていて名前を呼ばれる。 神木理樹、それが僕の名前だ

 

「いいからサッカーやろうぜ!」

 

「うん!」

 

そうしてサッカーを始めたのだが、子供の体力なので、すぐにばててしまう。 休憩しながらやってるいると、友達の一人が息絶え絶えになりながら口を開く

 

「なぁ、あいつ誰?」

 

指さした方向を見ると、ひとりの女の子がブランコに座っていた。 ただ、ブランコをこぐわけでもなく、こちらを見て羨ましそうに。 だが、声を掛けてくるようなことはない

 

「僕もわからないけど、仲間に入りたいのかな?」

 

「どうなんだろ?」

 

みんなで首を傾げるがわかるはずもなく、考えるのに飽きた僕たちはまたサッカーを始める。 そんなことを繰り返し、夕方になる、よいこは帰る時間だ

 

「またなー!」

 

「じゃーねー!」

 

それぞれ別れるのだが、僕は公園に残っていた。 なんでかと言われれば、さっきの女の子が、どうにも気になるのだ。 公園の中をのぞくと、やはりブランコに乗っていた

 

「帰らないのかな?」

 

どうしても気になった僕は、勇気を出して、聞いてみることにした

 

「あのさ、帰らないの?」

 

「え?」

 

声を掛けられると思ってなかったのか、凄く驚いていた。 すごく悪いことをした気分になるが、今更言葉をひっこめるわけにもいかず、勢いで乗り切ることにした

 

「か、帰らないのかなーって」

 

「・・・・・・まだ、帰らない」

 

「でも、もう暗くなってきてるし、お家の人心配しない?」

 

「・・・・・・」

 

おんやぁ? ここで無言? もしかして、地雷踏んだ? 心なしか瞳もうるんできてるし、やばい!どうしよう!? 体に精神年齢が引っ張られてるのか、すぐパニックになる。 ちなみに親からは、普通の子供より落ち着いてる、そう言われてるがそんなことはどうでもいい!とりあえずポケットを確認、なにか、何かいいものは! テレレテッテレー、飴玉! あーそう言えば、食べよう食べようと思って家のおやつ箱から取ってきたのを食べてなかったんだ、でもこれなら

 

「飴!食べない!?」

 

「・・・・・・食べる」

 

どうやら釣れたらしく、僕から飴玉を受け取ると、舐め始めた。 一安心したのもつかの間、ちょっと自己嫌悪。 いきなり家族のこととか、ちょっと無神経すぎたかな?

 

「えっと、落ち着いた?」

 

こくりと頷く女の子、よかった。 飴をなめ終わったのは良いんだが、辺りはもう暗くなり始めていた

 

「えっと、帰ろう? 流石に暗くなってきてるし、危ないよ?」

 

飴をなめ始めたあたりからほっとくわけにもいかず、隣のブランコに座っていたが、立って手を引くと、意外にもすんなり立ってくれる

 

「お家まで一緒に行くよ!僕家がこの近くだし、男の子だから多少遅れても大丈夫!」

 

多分この子、少し強引にいかないとダメだとわかったので、少し強引に話を進める。 いやな場合は仕方ないけど。 でも、頷いてくれた

 

「そうだ僕、神木理樹。 君は?」

 

「・・・・・・高町なのは」

 

「なのはちゃんだね!なのはちゃんのお家に行こう!」

 

「・・・・・・うん」

 

いきなり名前呼びなのもどうかと思ったけど、ちっとも気にしていない様子だ。 なのはちゃんの手を引きながら家に案内してもらう。 なのはちゃんの家に着くと、家には明かりがともっていなかった。 でも

 

「ばいばい」

 

なのはちゃんは手を離し、家の中に入っていった。 僕はしばらく立ち尽くしたが、他の人の家にはほかの人の家の事情がある、そう思って家に帰ることにした。 もちろん、お母さんからは叱られた。 でもお母さんは、理由を話してみると褒めてくれた。 どんな理由がっても、女の子を放っておかなかったのはえらい、だそうだ

 

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それからというもの、僕は友達と約束していない日でも毎日公園に足を運んだ。 特に約束していたわけでもないけど、なのはちゃんはいつも公園にいて、僕はなのはちゃんを見つけると話したり、このごろはすこしずつだが遊ぶようになった。 と言っても、なのはちゃんはあんまり体を動かす運動が得意ではないのか、砂場で城を作ったりだとか、あまり走らなくて、それでいて公園でやっても迷惑のかからないスポーツとかだ。 でも最近はバドミントンだとか、体を動かすスポーツにも興味が出てきたみたいだ。 とにかく、遊ぶようになった。 最初は警戒されて泣かれそうだったというのに、徐々にだが打ち解けてきている。 でも、僕が大人数で遊んでるときは声を掛けてこない。 と言っても、僕の友達が声を掛けると、僕の後ろに隠れながらでも返事をするあたり、とってもいい傾向だと思う。 それと、なのはちゃんの家族関係もわかってきた。 どうもお父さんが大怪我をしたらしく、その入院費の捻出や喫茶店がオープンしたてで、忙しくなのはちゃんをかまってあげられないらしい。 だからいい子にしてないといけない、そう聞いた時何も言えなかったけど、家に帰って寝ないで考えた答えをなのはちゃんに伝えた

 

「僕は迷惑かけてもいいと思うんだ」

 

「で、でも、お母さんもお兄ちゃんもお姉ちゃんも忙しいし」

 

「でもね、話してくれない方が辛いんだって」

 

「え?」

 

「僕もね、状況は全く違うけど、同じようなことがあったんだ」

 

そう、あれは四歳になりたての頃、僕には前世の記憶というものがあり、しかもこの世界の記憶があった。 こんな作り物の世界、と思って自棄と言うか、擦れてたというか、とにかくそういう時期があったのだ。 当然誰にも話せないし、話す気もなかったんだけど、お母さんはそんな僕を心配して声を掛け続けてくれた。 それを煩わしくも思ったけど、それ以上に嬉しかった。 だから転生とかのことを伏せ、所々ぼかしながら、変な夢を見たと内容を伝えた。 多分お母さんも、包み隠さず伝えてくれているとは思ってなかっただろうけど、そんな僕を気持ち悪がらずに受け入れてくれた。 その思い出をぼかしながら伝える

 

「でね、お母さんが泣きながら、話してくれてありがとう、頼ってくれてありがとうって言ってたんだ......だからなのはちゃんも、なのはちゃんのお母さんたちと話した方がいいんじゃないかな? て言っても僕のお家の話だけど」

 

なんか長々語ったが、少し恥ずかしくなり話を終わりにすると考え込むなのはちゃん、僕がしばらく待っていると、顔を上げた

 

「私、私話してみる」

 

「うん、頑張ってね」

 

力強く頷くなのはちゃん、どうやら吹っ切れたみたいだ。 走って帰ろうとするけど、転びそうになり、僕は急いで支える

 

「えっと、送ってくね」

 

「お願いします」

 

俯いて恥ずかしそうに頬を染めるなのはちゃん。 そんなこともありながら、喫茶店翠屋の前までなのはちゃんを送り、扉を入ったのを見ると僕は家に帰ることにした。 次の日公園に入ると、なのはちゃんに泣きながら抱き着かれたのはびっくりしたけど

 

 

 

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