俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第二十五話 時空管理局 ~なのは視点~

~なのは視点~

 

ジュエルシードが閃光に包まれて神木君が吹き飛ばされた次の日、私は学校で彼の姿を探していた。 昨日はあの後少し残って探したけど、結局神木君は見つからず、多分自力で帰ったんだろうって思って帰った。 胸の中は不安でいっぱいで、よく夜も眠れなかったけど、学校に行けば会えるそう信じて。 でも学校に来て、朝の会で伝えられたのは彼が休みだってこと。 アリサちゃんやすずかちゃんはほっとしたような顔をしていたけど、私はさらに不安になった。 もしかしたら、そんな嫌な予感もするけど頭を振ってその嫌な想像を振り払う。 学校も終わってジュエルシード探し、織君は休んでいて良いって言ってくれたけど、多分ジュエルシードの反応があれば神木君がいるはずだから。 私はそう思って、ジュエルシード探しに参加する

 

「本当に、どうしてこんなに気になるんだろう? 神木君......」

 

その呟きは誰にも聞こえずに消えていく。 しばらく探索を続けていると、ジュエルシードの反応が

 

「なのは!」

 

「うん! 行こうユーノ君、織君!」

 

「あぁ!」

 

ユーノ君の先導に従い私たちはジュエルシードの発動場所に行くと、すでにジュエルシードは発動していて、お化けみたいな巨大な木になっていました。 軽く辺りを見回すけど神木君の姿はなくて、私は気持ちを切り替えて木に向かってレイジングハートを構える。 直後、木に向かって黄色い閃光がいくつも降り注ぐけど、バリアみたいなので防がれていた

 

「なのははそのまま空に!俺はこのまま地上から引きつける!」

 

「わかった!レイジングハート、お願い!」

 

レイジングハートにお願いするとすぐに飛行魔法を展開して、私を補助してくれる

 

「行くよレイジングハート!ディバイン」

 

「バスター」

 

砲撃をするけど木のバリアは破れない。 少し込める魔力を増やすと木はつぶれるけど、バリアを貫通するまでにはならない。 もっと込める魔力を増やそうかと思ったけど、フェイトちゃんの鎌をの刃を飛ばす攻撃が見えたので少し待つ。 でもバリアは二か所同時に展開されて、攻撃は防がれるけど少しバリアが弱まった! 少し魔力を込めると、フェイトちゃんからも砲撃が来て見事にバリアを破る。 共同作業、なのかな?

 

「いまだ!」

 

「ジュエルシード、封印!」

 

急いで封印するけど、前回と同じで私とフェイトちゃん二人の砲撃でジュエルシードが封印されていた。 私はジュエルシードに近寄ると、フェイトちゃんも近寄る

 

「ジュエルシードには衝撃を与えちゃいけないみたい」

 

「うん、昨日みたいなことになったら私も、私のレイジングハートも、フェイトちゃんやフェイトちゃんのバルディッシュもかわいそうだもんね」

 

静かに頷くフェイトちゃん。 本当に神木君は大丈夫だろうか? ついつい考えてしまうけど、フェイトちゃんが武器を構えたことで気持ちを切り替える

 

「でも、譲れないから」

 

「私はフェイトちゃんと話がしたいだけだけど...... 私が勝ったら、私が甘ったれた子じゃないってわかったら、お話聞いてもらうから!」

 

私がフェイトちゃんに向かって飛びながらデバイスを振りかぶるのと同時に、フェイトちゃんも同じようにデバイスを振りかぶってくる。 でも、ぶつかることはなくて

 

 

「ストップだ!ここでの戦闘は危険すぎる!!」

 

「「っ!」」

 

「時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ!詳しい事情を聞かせてもらおうか!」

 

いきなり私とフェイトちゃんの間に出てきた子が、私とフェイトちゃんのデバイスを掴んだからだ。 時空管理局とか執務官ていうのはよくわからなかったけど、戦闘が危険だと言われて、私とフェイトちゃんはデバイスをおろし地上に降りる。 だけど

 

「逃げるよフェイト!」

 

アルフさんが連続でシューターを発射する。 狙いはクロノ君みたいで、近くにいたフェイトちゃんと私は当然巻き込まれる。 でもフェイトちゃんはすぐに飛び上がり、私とクロノ君は砂埃で回りが見えなくなってしまう。 いつの間にか織君が来てくれてたからか、私たちに魔力弾が当たることはなかった。 いきなりクロノ君が魔力弾を空に向かって放つからびっくりしたけど、その方向は確かジュエルシードの方で。 魔力弾の風のおかげで一瞬見えたけど、フェイトちゃんに当たりそうになっていた魔力弾は剣によって相殺されていた

 

「ふんっ......」

 

聞き覚えのある声が聞こえてその方向を向くと、私が探していた人物がいた。 神木君だ、何時ものように腕組みをして立って居た。 よかった、無事だったんだ。 私がホッとしている間に、クロノ君は神木君に詰め寄っていた

 

「何者だ!」

 

「それに答える義理はない。 それで執務官よ、アレはいいのか?」

 

神木君の指差す方向を見てみると、ジュエルシードを確保しようとするフェイトちゃんの姿が。 するとクロノ君はデバイスを神木君からフェイトちゃんの方に向けるけど、アルフさんがすかさず魔力弾を連続で発射してサポートしていた

 

「フェイト、さっさと逃げるよ!」

 

「つ!!」

 

そう声がしたのでフェイトちゃんの方を見てみると、なぜか神木君を睨みつけていた。 どうしたんだろう、いつもなら神木君ももうちょっと反応しそうな気がするし、フェイトちゃんもあそこまで睨むようなことはなかったような気がするけど...... 結局答えはわからないまま、フェイトちゃんは転移魔法でこの場からいなくなってしまった

 

「くっ、逃がしてしまったか......敵対している人間をどうして助けたんだ?」

 

敵対している、って言われてハッとなる私だけど、神木君は特に気にした様子もなく

 

「勘違いしているぞ執務官、我は嫁の味方なだけで誰の味方でもない」

 

と言っていた。 なぜか胸がもやもやするけど私にはわからなくて、そのまま考えていたけど、気がついたら何故か織君と神木君が臨戦態勢だった。 私は急いで止めようとするけど、止めたのは目の前に映ったモニターの女の人だった

 

「申し訳ないけどそこまでにしてもらってもいいかしら、こちらも聞きたいことがたくさんあるの」

 

------

 

『え、えとえと、ユーノ君ここは一体?』

 

『時空管理局、その次元航空艦の中だね。 簡単に言うと次元の海を渡るための船、というわけだよ』

 

『あんまり簡単じゃないかも......』

 

お話を聞きたい、そう言って転移魔法でやってきたのは、ユーノ君が言うには次元航空艦の中らしいのですが、私には何がなんだかさっぱりです

 

『簡単に言うと、俺たちの世界も次元世界のの一つで、他にも俺たちのような文明を気付いている世界を次元世界と言うんだ。 そのいくつもある次元世界がお互いに干渉し合うようなことを監視するのが時空管理局、時空管理局については俺たちの世界の警察と軍隊、裁判所が合体したような組織だと思ってくれ』

 

『ほぇー、織君詳しいね』

 

正直言って織君の説明でも少しよくわからなかったけど、少しはわかったかな? でも織君、なんで神木君のこと睨んでるんだろう。 そのせいで少し空気が重い。 前に織君になんで睨むのか聞いたけど、答えてくれなかったし

 

 「「・・・・・・」」

 

そんな空気が悪い中、ふとクロノ君立ちが止まると私たち全員を見回し

 

「言い忘れていた。 もうバリアジャケットは解除してもらって構わない、君も元の姿の方が楽だろう?」

 

「あ、えっと、はい」

 

「わかった」

 

「わかりました」

 

そう言ってくれた。 すっかり忘れていたけど、私たちはフェイトちゃんと戦った後だったのでバリアジャケットに変身したままだった。 私はバリアジャケットを解除したけど、なんでかユーノ君が光に包まれていた。 その光がはれると、ユーノ君は消えて、男の子が...... 男の子が!?

 

「ふぅ......なのはにこの姿を見せたのは久しぶりだったよね?」

 

男の子が声をかけてきたと思ったけど、その声は聞き覚えのある声で。 まさか、ユーノ君!?

 

「え、え、えーーー!!?? ゆゆゆ、ユーノ君、人間だったの!?」

 

「あれ? 最初に会ったのってこの姿で」

 

「最初っからフェレットだったよ!?」

 

「・・・・・・あー!!ご、ごめん、そうだったね......」

 

私の記憶違いかと思ったけど、ユーノ君も思い出したみたいで私が正しかったみたい。 流石に最初会った時が人間の姿だったら、もっと大変な事態になってたと思う。 私がユーノ君と話し込んでいると、驚く会話が耳に飛び込んできた

 

「うん? 何を言ってるのだ執務官、我はバリアジャケットなど展開していないぞ?」

 

「「「!?」」」

 

「・・・・・・」

 

バリアジャケットを展開していなかった? 前にユーノ君も言ってたけど、やっぱりバリアジャケットを展開していなかった神木君。 と言うことは昨日吹き飛ばされていたけど、それは何も衝撃を吸収するものがなかったということで。 私はその後の会話を呆然と聞いていた。違う意味で重くなった空気、私は心配になり神木君を見るけど、神木君は気がついていないのかそれとも...... クロノ君がある扉の前で止まり、私たちも止まる。 自動ドアが開かれ外から中を見るのだけど、なんだろう戦闘の神木君の表情がちらっと見えたけど、顔が引きつってる? 神木君のそんな表情を気にせず織君が中に入って、私もその後に続くように入ろうとするけど、なんで神木君の顔が引き攣っていたのかわかった。 外国の人がこれぞ日本、っていう間違ったイメージそのまんまのような感じの部屋だったからだ。 一瞬呆然となったけど、入らないわけにもいかず、中に入る。 やっぱり神木君もためらったようで、クロノ君に入室するように言われようやく入っていた

 

「お疲れ様クロノ。 四人もようこそアースラに」

 

そんなふうに始まった話し合い。 お茶やお茶うけに羊羹とかが出されたけど、どうやって手に入れたんだろう? それとリンディさんが飲んでいたものだけど、私はあれを飲み物とは認めない

 

「そう、貴方があのロストロギアを......」

 

「はい、なので僕が回収をと思ったのですが......」

 

「立派ではあるが無謀でもある!」

 

今はユーノ君がなんでジュエルシードを集めている理由を聞かれているのだけど、ユーノ君はクロノ君に怒られてる。 リンディさんも難しい顔で頷いているってことは、クロノ君の意見に賛成みたい...... でも、ユーノが回収しようと思わなければもっと被害も出ていたかもしれないし、私は少し悲しくなった。 織君を見てみると、無言で腕を組んでいて、よくわからなかった。 神木君は微妙な表情をしている。 私と一緒なのかな?

 

「事情は分かりました。 ユーノさんとなのはさん、織さん、理樹さん危険なことなのにありがとうね」

 

「は、はい!」

 

「い、いえ......」

 

「「・・・・・・」」

 

リンディさんに褒められたのは嬉しいけど、私はずっと疑問に思っていたことをリンディさんに質問してみる

 

「あの、ロストロギアってなんなんですか?」

 

「あぁ、そうだったわね。 ロストロギアっていうのは、遺失物世界の遺産・・・・・・って言ってもわからないわよね? この次元の海には様々な世界があってね、その世界の中で極稀に進化しすぎる世界があるの。 自分たちの行き過ぎた科学や技術、それによって世界が崩壊。 その失われし世界の危険な技術の塊、それらを総称してロストロギアと言うの」

 

「補足だが、使用方法、使い他によっては次元世界も滅ぼすことも可能だ」

 

「そんなロストロギアをしかるべき手続きのにっとり、しかるべきところに集め、封印する。 貴方たちの探しているロストロギア、ジュエルシードも次元干渉型のエネルギー結晶体。 数個集めて特定の方法で起動させれば次元震さえ引き起こすことが可能なの」

 

「君が起こした、振動と魔力の奔流。 それが次元震だ」

 

よくわからないところもあったけど、とても危険なものと言うことはわかった。 クロノ君の視線は神木君に向いていて、昨日の魔力の爆発? は次元震と言うかなり危険なものらしい。 神木君はその説明を聞いて、神妙に頷いていた

 

「ジュエルシードひとつで、しかも本来の起動の何万分の一の起動であの次元震だ。 複数個、それも本来の力で起動したらその被害は計り知れない」

 

「聞いたことがあります。 過去に大きな次元震が発生して、その隣接した世界の多くが被害を受けたとか」

 

「アレは酷かったわ...... 隣接していた世界七つ、環境の変化や津波のせいで多くの命が失われ、人が住めなくなる星まで出てきたのだから」

 

「そんなこと、再び起こしてはいけない」

 

そんなものを神木君は生身で受けていたの? 再び思考の渦にのまれそうになっていた私を元に戻したのは、衝撃的な一言だった

 

「ジュエルシードはこれより時空管理局が責任を持って捜査をします、ですのでこれ以上の協力は不要です」

 

「「え?」」

 

「ここからは時空管理局が責任を持って捜査する、だから君たちは日常生活に戻ってくれ」

 

協力は不要? 日常生活に戻ってくれ? どういうことなのか理解できない。 そんなふうに私は茫然として、それでも何か言わないとと思うのに口が動かない。 そんな私の様子にリンディさんはにこりと微笑んで

 

「いきなりそんなこと言われても納得できないだろうから、今日はゆっくり考えてまた明日話をしましょう?」

 

そう言われて、正直有難かったかほっとしたかわからない。 でも、色々なことがありすぎて頭が混乱していたことだけはわかる

 

「あぁ、神木理樹君。 貴方だけは残って頂戴?」

 

------

 

「とりあえずお家、帰ろうか?」

 

「あ、うん」

 

場所は変わって、お話前までフェイトちゃんと戦っていた公園。 なんだろう、目の前の光景に少しホッとする。 織君は転送が終わるとすぐに帰ってしまい、今は私とユーノ君の二人きり。 もう少し海を見て少し落ち着きたかったけど、それじゃあ暗くなりそうだったから思い切って帰ることにした

 

「同い年くらい?」

 

「あー、うん...... ごめん、なんか隠していたみたいになっちゃって。 別に隠していたわけじゃないけど、怒ってたりするかな?」

 

「ううん、別に怒ってないよ? 少し驚きはしたけど、それだけ」

 

「そっか......」

 

ユーノ君は心配そうにこっちを見ていたけど、私が素直に伝えるとホッとしたような顔をしていた。 本当に人間に変身した、ううん、この場合は戻ったっていう方が正しいのかな? ともかくいきなり変身した時には驚いたけど、別に怒ってはいない

 

「あ、でも普段はこっちの姿でいるようにしようかな?」

 

そういうと、またいつも通りのフェレット姿に戻り、私の肩に飛び乗ってくるユーノ君

 

「うん、そうだね。 それじゃあ帰ろうか? 帰って話し合おう、これからのこと」

 

そう、これからのことを......

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