俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第三十四話 決戦前夜 ~なのは視点~

~なのは視点~ 

 

フェイトちゃんのお母さん、プレシアさんの情報を聞き、アースラの強化が完了するまでの間私たちは一時帰宅が許されました。 学校を長い期間休んでいることもあるし、リンディさんが気を使ってくれた結果なのだけど。 そういうわけで久しぶりに私は家に帰ってきました。 大事な子供を預かったということで、リンディさんが挨拶に来たのだけど

 

「そういうわけで、なのはさんはとってもいいこで」

 

「そうなんですか」

 

『リンディさん、誤魔化しがうまいというか、真っ赤なウソというか』

 

『すごいよね』

 

ユーノ君と念話で会話していたけど、ユーノ君もそう思っていたみたいで。 確かに魔法のことやリンディさんの正体なんかは言えないけど、私にあそこまで誤魔化せるだろうか? 無理だと思う

 

『本当のことは言えないんですから、ご家族を心配させない気遣いと言ってください』

 

「本当になのはさんはいい子で、うちの不愛想な子にも見習わせたいくらいです」

 

「そんな」

 

ここにはいないクロノ君が可哀想に思ってくる。 リンディさんも本気じゃないだろうけど、優秀さならクロノ君のほうが優秀だと思うのだけど...... なんて、とりとめのないことを考えているとお姉ちゃんたちが話しかけてくる

 

「ねぇねぇなのは、一日、二日くらいは家にいられるんでしょ?」

 

「うん、そうだよ」

 

「アリサやすずかちゃんには連絡入れたか? 二人とも心配してたぞ?」

 

「うん、さっきメールで連絡したよ」

 

地球に転移してくると同時にメールで連絡入れたから今頃は...... アリサちゃんとすずかちゃん、元気かな......

 

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「なのは!」

 

「なのはちゃん!」

 

「アリサちゃん、すずかちゃん、久しぶり!」

 

「元気にしてた?」

 

「うん!」

 

次の日の学校、教室に入るとアリサちゃんとすずかちゃんが駆け寄ってくる。 挨拶もそこそこに席に着くと、アリサちゃんとすずかちゃんと話し始める。 なんだろうこの感じ、かなり久しぶりなような気がする

 

「元気そうで安心したぁ...... でも、またすぐに行かないといけないんだよね?」

 

「うん、そうなんだ」

 

「でも今日は大丈夫なんでしょ?」

 

腕を組みながら横目でちらちらこっちを見るアリサちゃんに、すずかちゃんはおかしそうに笑ってたけど、返事はもちろん

 

「うん、大丈夫」

 

「なら家に来る? 新しいゲームとかもあるし」

 

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放課後、アリサちゃんの家の車に乗ってやってきたのはアリサちゃんのお家。 すずかちゃんのお家もそうだったけど、最初見たときは圧倒されたなぁ...... 正門から入って、広いお家の中を歩く。 今回は織君は用事があると言って断っていた。 そもそも神木君は、学校にすら来ていなかったけど。 リンディさんに聞いたけど、昨日には帰ってたのだけど学校で姿は見なかった。 アリサちゃんが部屋の扉を開け中に入っていくので、私とすずかちゃんも中に入っていく。 部屋の広さも広くて、本当に最初は圧倒された...... アリサちゃんがテレビとゲームのスイッチを入れると、映し出されるゲーム

 

「あれ、これって」

 

「そうそう、この前発売した新作よ!」

 

「ようやく手に入ったから三人で一緒にやろうってアリサちゃんが」

 

そういいながらキャラメイクに入るすずかちゃん。 私もアリサちゃんからコントローラーをもらい、キャラメイクに入る。 結構な時間遊んでいたのか外を見ると、来たばかりの時は青空が広がっていたのに、もう夕暮れになっていた。 きりのいいところまで進んだので終わりにして、ティータイム

 

「やっぱりなのはちゃんがいたほうが楽しいね」

 

「にゃはは、ありがとう。 もう少ししたら全部終わるから、そしたらもう大丈夫だから」

 

すずかちゃんの一言に一瞬動きが止まる。 すずかちゃんは何げなく言ったんだろうけど、寂しい思いさせてたことに私は申し訳なくて、ジュースを飲んで誤魔化す

 

「なのは、なんか少し吹っ切れた?」

 

「え? えっと、あの、どうだろう?」

 

実際どうなのだろう? フェイトちゃんのことは今でも悩んでいるけど、前よりは悩んでいない。 友達になりたいって思ったから。 でも、また新しい問題が出てきて...... どうなんだろう?

 

「心配してた...... 私がさ、怒っていたのはなのはが隠し事していることでも考え事していることでもなくてさ、不安そうだったり迷ったりしてたこと。 それで時々、私たちのところに帰ってこないんじゃないかって思うような眼をすること」

 

そういわれて私は泣きそうになった。 実際そんなことは考えてなかったけど、アリサちゃんやすずかちゃんにそんなに不安に思うようなことを考えているように見えたってことに。 そして、アリサちゃんもすずかちゃんも事情も言えないのに、真剣に私のことを考えてくれたことがうれしくて。 ありがとうアリサちゃん、すずかちゃん

 

「行かないよ、どこにも。 友達だもん、行かないよどこにも」

 

「そっか」

 

少し湿っぽくなっちゃたけど、私は思う。 大丈夫、ちゃんと帰ってくるって

 

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『なのは、ちょっといいかい』

 

アリサちゃんの家を出て車に乗り込むとクロノ君から念話が

 

『うん、大丈夫だけどどうしたの?』

 

『ジュエルシードなんだが、君に預けておこうと思って』

 

『どういうこと?』

 

『アースラのシールド強化は終わって明日、予定通り君を早朝に回収するのは変わらないんだが、もしもアースラが攻撃されシールドが割られた場合大変な被害が出る。 そんなことになればジュエルシードの保護もままならなくなるかもしれない、だから君に預けておこうと思ってね』

 

『えっと、わかった』

 

もしそんなことになったら大変だと思うから、私は一応ジュエルシードを受け取っておく。 レイジングハートに直接転送してくれたみたいだった

 

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「いい目になったな」

 

「お父さん」

 

庭にある道場で木刀を見ているとお父さんに声をかけられた。 精神を集中、じゃないけど、考え事をするならここが落ち着いてできるからここに来たのだけど。 お父さんにはお見通しだったみたいで、立ち上がってお父さんのほうに歩いていく

 

「気が付いてたの私が悩んでるって」

 

「それはもちろんだよ、お父さんはなのはのお父さんだからな。 また明日も朝から行くんだろう?」

 

「うん...... ご心配をおかけします」

 

こういうのもきっちりしないといけないと思い頭を下げると、お父さんが片膝をついて、私と目線を合わせる。 そして、頭をなでてくれる

 

「お父さんはそれほど心配はしていないよ、なのはは強い子だから。 だから頑張ってこい、しっかりな」

 

意志のこもった強い目で見られて私は、少しだけその意志を分けてもらえて気がした

 

「うん!」

 

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早朝、私は玄関を開け門をから家を出る

 

「行ってきます」

 

いつもの挨拶をする、これからする小さな小さな旅、自分が自分らしくまっすぐいるため、後悔しないようするための旅を終え、必ず帰ってくるという思いを込めて。 転送の予定位置に着くけれど

 

「ここならいいよね、出てきてフェイトちゃん、アルフさん!」

 

家を出てからずっと追いかけてきたアルフさんとフェイトちゃんに声をかけると、その姿を現した

 

「ジュエルシードを渡して」

 

「ううん、渡せないよ。 フェイトちゃんこそジュエルシードを渡して」

 

「・・・・・・」

 

そのままデバイスを構え睨みあう私とフェイトちゃん。 でも均衡は第三者によって崩された

 

「なぜジュエルシードを渡さないんだ! ジュエルシードを渡せば君は、プレシアの呪縛から解き放たれるのに!!今のままじゃ君は不幸のままだ!!」

 

「何も知らないのに母さんのことを悪く言うな!」

 

たぶん先に来てアースラで待機していたのか、織君がフェイトちゃんに言葉をかけるけど、織君の言葉はフェイトちゃんには届かない。 それどころかフェイトちゃんを怒らせていた

 

「ならアルフ、君ならわかるだろう、このままじゃ!」

 

「ごちゃごちゃごちゃごちゃうるさいよ!!フェイトは私に約束してくれたんだ、それをごちゃごちゃ言う資格は、アンタにない!!」

 

怒ってしまったアルフさんはそのまま織君に攻撃する。 織君はプロテクションで受けたとはいえ、吹っ飛ばされてしまったみたい

 

「ただ捨てればいいってわけじゃないよね、逃げればいいってわけじゃもっとない。 きっかけはたぶんジュエルシード、賭けようお互いが持ってる全部のジュエルシード。 それからだよ、全部それから。 私たちのすべてはまだ始まってもいない、だから本当の自分を始めるために始めよう、最初で最後の本気の勝負!」

 

バリアジャケットに変身し、レイジングハートを構える。 フェイトちゃんもそれを見てデバイスを構えた

 

 

 

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