俺、踏み台転生者にされました 作:サクサクフェイはや幻想入り
本編どうぞ!
楽しい日々、とっても大切な日々、だがそれは、すべて終わってから気が付く
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終わりは突然だった。 なのはの悩みを解決して、毎日一緒に遊んで、家に帰ればお母さんとお父さんがいて、そんな何気ないけど大切な日々。 僕の誕生日、そのすべてが終わってしまった。 いつものように友達やなのはと一緒に遊んだ帰り、家に帰ると誰もいなかった
「ただいまー、お父さん、お母さん居ないのー?」
居間の電気はついているのに、返事がない。 僕はおかしいと思いながら靴を脱ぎ、居間に続く扉を開ける。 やはりお父さんとお母さんの姿はなく、机の上にはケーキや料理だけ
「ケーキ? あ、僕今日誕生日だったっけ」
何で忘れてたのか、でもそうしたら悪いことしたのだろうか。 こういうサプライズは、お父さんとお母さんは大好きなので、見つけたと知ったら少しがっかりするだろう。 子供の僕がお父さんとお母さんに隠し事は無理なのだ、二人とも無駄に鋭いし。 まぁ、見てしまったものは仕方ない、ということで書置きなどがないか探すと、机の上によくお母さんがしていた結婚指輪にチェーンを通した、即席ネックレスと手紙が置いてあった。 なんでだろうかとても嫌な予感がする、あのネックレスはお母さんは肌身離さず持っていた、それがここにある意味と手紙、僕は手紙を急いでみる。 そこには信じられないような内容が書いてあった
まったく忌々しい、主人公の転生者を決めている間に、メインヒロインと仲良くなるとはの。 まぁそれも今日までだ、お主はただの踏台転生者として活動してもらう予定じゃったが、気が変わった。 お主には期限内までにポイントを集められなければ死んでもらう、なにワシも鬼ではない、二期つまり闇の書事件の終了時までに一定のポイントを集めればお主を解放しよう。 ポイントの集め方は、普通に踏み台として活動すればいいだけじゃ、良心的じゃろ? 詳しい説明はデバイスに聞くと良い、そのネックレスがデバイスじゃ。 それではの
僕は呆然となって手紙を落とす。 落とした手紙はいつの間にか消えていたが、僕にそんなものを気にする余裕はない。 よろよろとお母さんのネックレスに近づき、それを手に取る。 すると指輪の宝石の部分が淡く光り始める
「お初にお目にかかりますマスター」
「・・・・・・お母さんとお父さんは?」
指輪の宝石が喋ったとかどうでもいい、今聞きたいのはそれだけだ。 どう考えてもおかしい、だがこの家の状況と手紙の内容から察するにもうお父さんとお母さんは......認めたくない!認めない!!
「大変申し上げにくいですが、神の力によって存在ごと消されています。 もともと存在していない、つまり」
「もう、いい。 それ以上何も言わなくていい」
「・・・・・・」
だが現実は非情だ、認めたくなくてもわかっていた、お父さんとお母さんはもう、この世にはいないのだ......俺はそれを認識した瞬間足元から崩れ落ちた。 膝を抱え静かに泣き始める。 思い出すのは短い間とはいえ、お父さんとお母さんのこと。 前世の記憶があるからと言って、この世界のお父さんとお母さんも大事な存在だった、なのに、なのに、もういない......
「お父さん、お母さん......」
僕はそのまま静かに泣き続けた
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「あの、マスター」
どれくらい泣き続けたのかはわからないが、もう涙も枯れて俯いていると、お母さんの形見の指輪から声が聞こえる。 だが反応する気にもなれない
「マスター、そのまま聞いてください。 機械の私がこんなこと言うのはおかしいかもしれませんが、私はずっとマスターのそばにいます」
ずっと、その言葉に体が反応する。 でも信じられない、お父さんとお母さんを失うのは一瞬だった、だから信じられない
「信じられないのは百も承知です、ですが私を信じてください。 私はずっとあなたのそばにいます」
「・・・・・・本当に?」
「貴方に誓って」
胸の前まで指輪を持ってきて両手で包み込むように握る
「それではこの世界についての説明を、それとあなたの能力と新しい家族を」
「新しい家族?」
指輪を見つめる。 相変わらず指輪は淡い光をともしながら、状況を説明してくれる
「はい、流石に子供だけで生活している。 と言うのは認識で誤魔化せるそうですが、やはりおかしいと思う人がいるかもしれない、そう言う対策だそうです」
反吐が出る、勝手にお父さんとお母さんを消しておきながら、不都合があるからとそんなこと
「サーヴァント、そう言えばわかりますよね?」
「Fateシリーズの英霊?」
Fate 僕の前世で人気だったアニメのシリーズの名称で、魔術師と呼ばれる人たちとサーヴァント、と呼ばれる過去の英雄たちが、聖杯という願望機を求めて殺し合う物語だったはずだ
「はい、大盤振る舞いで四騎だそうです。 と言っても戦闘能力が高いものはダメだそうですが」
「・・・・・・キャスター 玉藻の前、セイバー アルトリアペンドラゴン[リリィ]、アサシン 呪腕のハサン 、シールダー マシュキリエライト」
「引っかかりそうなのが、キャスターとシールダーと言ったところでしょうか。 どうやら承認されたようですね」
現れる四つの魔法陣。 サーヴァントを召喚するためのものらしいが、どうやら形見の指輪の話だと、召喚するのに数日はかかるらしい。 それから僕はこの世界、魔法少女リリカルなのはの世界について説明を受けた。 と言っても未来は知っているので、この世界の魔法と僕の使う魔術がどう違うのか説明を受けただけなのだが。 一応僕も魔法が使えるらしいが、魔力量はそこまで多くないようで、何故かについては後で説明する。 魔術と魔法がわけられている意味は、僕の特典である王の財宝およびサーヴァントの運用の方に関係があるらしい。 王の財宝やサーヴァントの運用は、潤沢な魔術側の魔力を使えるらしい。 そしてさっきの、魔法と魔術がわけられている意味なのだが、この世界の魔法を魔術側の魔力を使わせないためらしい。 この世界の魔法に関しては、魔術側の魔力が使用できないことはないが効率が悪いらしい。 なぜこういう仕様にしたかと言われれば、主人公にしないように、つまり踏台本来の仕事をさせるためにしたようだ
「当然の制限かな」
「そうですね、後バリアジャケット等の形成をしたいのですが、どうしますか?」
「また明日にする、でも名前は決めておく。 ペイルライダー、ヨハネの黙示録、第四の騎士。 死を象徴する騎士、俺の覚悟の表れだ」
「了解しました、個体識別名称 ペイルライダー登録しました」
ネックレスを首にかけ、そのまま居間のソファーに横になり目を閉じる。 すべては明日
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目を覚まし、最初にしたのはバリアジャケットの形成。 まぁほとんど着ることはないだろうけど、金ぴかな鎧、英雄王ギルガメッシュと同じ鎧にしておいた。 その後、踏み台についての制限について細かい説明を受けた。 要点としては、ほかの転生者や原作メンバーに転生者とばれてはいけない、ばれたらその時点で死ぬようだ
『本当によろしいんですね?』
『くどい、俺はもう決めた』
『・・・・・・マスターがそう言うのなら、私はもう何も言いません』
それっきり黙るペイルライダー、俺は今ある人物をとある場所に誘導しながら歩いていた
「あ、リキくーん!」
手を振って近づいてくるなのは、だが俺はそれに答えない。 奥歯を食いしばり、これからする最低なことに対して心の中でなのはに詫びる
「来たか我が嫁よ!」
「よ、め? お嫁さん? ・・・・・・ふえぇぇぇぇぇぇ!?」
赤い顔をして驚くなのは、そのリアクションに心が痛い。 いっそ気持ち悪がってくれればどんなに楽か、そんな俺の胸中とは真逆の言葉を吐く
「何をそんなに驚いている!まったくうぶなやつよな」
「ふえっ?」
そろそろ来る頃だろう、ペイルライダーも魔力感知してるし。 少し吐き気を覚えながら顎に手を添え、なのはをこちらを向かせる。 突然のことにぽけーっとするなのはだが、その瞬間声がかかる
「何やってるんだ?」
同い年くらいの少年が公園の外から声を掛けてくる。 逆光でよく顔は見えないが、その視線からはこちらを訝しんでいる感じがする
「うん? なんだ貴様は、我と嫁の邪魔をするとは、どうなるかわかっているのか?」
なのはから手を離し、少年を睨みつける
『ペイルライダー』
『間違いありません、感じていた魔力と完全に一致。 この少年こそ我々が探していた、オリ主』
そう言われさらに目を細める、コイツには責任はないがその一端はある、逆恨みなのはわかっているが、それを押さえられるほど俺も大人じゃない
「その子は嫌がってる」
「雑種が、興がそがれた。 これで失礼する、ではな我が嫁よ」
そう言って公園を後にした
追記:新年からせっせと誤字修正 2018/1/1