俺、踏み台転生者にされました 作:サクサクフェイはや幻想入り
「フェイト・テスタロッサ、君は一応容疑者でもある、母親と一緒に居てくれ。 藤森、神木を離すんだ。 神木のレアスキルはあれの掃除に役に立つ」
クロノはてきぱきと指示を出していく。 それはそうだ、この間にも次元震は少しずつ進行し、被害が出る可能性が出てきているのだ。 だが雑種は違うようだ
「だがクロノ、こいつはあの仮面の男と繋がりがあるかもしれないんだぞ!!」
「今はそんなことを言っている場合か!!次元震が次元断層が起ころうとしているんだぞ、放っておいたらどれだけの被害が出ると思っているんだ!!取り調べなら後でいくらでもできる、時は一分一秒を争うんだ、だから早く離せ」
クロノの言葉に渋々だが俺を離す雑種。 俺は体の具合を確かめる。 元より抜け出せるほどの緩い拘束だ、このぐらいなんてことない。 ただ一つ、こんな奴に拘束される屈辱があるだけだ
「クックック、残念だったな雑種。 まぁそんなことはどうでもいい、我に汚名を着せ、しかも!この我を愚弄したあの男は後で必ず探し出し、相応の報いを受けさせてやる!!」
雑種は悔しそうに俺を見ているがそんなことは関係なく、あの仮面の男に対して恨みつらみを言っておく。 そんな俺にクロノは鋭い視線を向ける
「今の君はフェイト・テスタロッサの言葉もあり容疑者として疑われている、そこら辺の自覚はしっかりと持ってくれ」
「ふんっ!あの男の手のひらで踊らされるのは癪に障るが、事がことだ協力してやる。 さっさと行くぞ執務官!」
そう言って歩き出す俺を追いかけてくるクロノ。 遅れて雑種や、高町なのはも付いてくる
「みなさん、今回は私も出ます。 できるだけ次元震は押さえますので、皆さんは封印を最優先にしてください。 それと、あの仮面の男がまだ潜んでいるかもしれません、それを十分に注意してください」
リンディさんの言葉を受け、俺たち全員は頷き。転送ポートまで急ぐ
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転送されてきたのは時の庭園の入り口。 モニターで見た通り、通路は機械の兵隊で埋め尽くされていた。 だがこの程度
「神木、出番だ」
「ふん...... さてガラクタどもが、この我の道を邪魔するとはいい度胸だ。 今の我は非常に機嫌が悪い、塵芥となれ!!」
王の財宝を背後に展開。 武器の大きさなど関係なくランダムに配置、それを一斉射したらどうなるか? 答えは簡単だ、目の前には何もなくなる
「すごい......」
高町なのはの声が聞こえたがそれに反応することもなく、がら空きになった道を歩く。 邪魔な大きな扉があるが宝具を射出し破壊する。 どうせ次元震のせいで所々ボロボロなのだ、構いやしないだろう
「みんな気を付けてくれ、その黒いものがある空間は入らないでくれ」
「え?」
「虚数空間、あらゆる魔法が使用不可能になる空間なんだ」
「飛行魔法も展開不可能、落ちたら重力に従い落下する」
「き、気を付ける」
俺たちは穴を避けながら進む。 いくつもの大きい扉を壊し、そのたびに現れる機械を壊しながら。 またも大きい扉だ、いい加減うんざりしながら壊し、中に入るとこれまでより多く機械がいる
「ここからは二手に分かれよう。 なのはと藤森、ユーノは最上階の駆動炉を止めてくれ。 僕と神木は最下層のジュエルシードを止めてくる」
「・・・・・・大丈夫なのか?」
俺を見てくる雑種だが、俺は視線を軽く受け流し前を向く。 こうやって作戦会議をしているにもかかわらず襲ってこないところを見ると、ある程度近づくか襲ってきたやつを排除するタイプらしい。 まぁ、そんなことが分かってもただ壊すだけだが
「変な動きをすればアースラで拘束するだけだ。 神木!」
「ようやくか執務官!!」
クロノの呼びかけに王の財宝を展開、射出し一掃する。 俺はクロノの後を追い走り出す
「クロノ君、神木君!」
高町なのはに呼ばれ俺たちは立ち止まり振り返る。 心配そうな目でこちらを見ているが、首を振り
「気を付けてね!」
そう言った
「そっちもな!」
「ふっ」
俺とクロノは返事をし、走り出す
「今回の件、後で聞かせてもらうぞ」
「ふん」
最下層に向かう途中、クロノと短く会話を交わす。 そうだな、今回のことすべて終わって、呪いも終わったら正直にはなそう。 決心を新たに最下層にたどり着く
「これは......」
「有象無象が群れを成しているな、クックック!!」
今まで以上の機械。 それはジュエルシードを守るように群れていた。 だが、俺達にはそんなものは関係ない。 俺とクロノは一歩踏み出し、クロノはデバイスを構え、俺は王の財宝を展開する
「援護、頼むぞ」
「せいぜい足を引っ張らないようにな執務官」
王の財宝を一斉射し、大半が巻き込まれガラクタと化すと思っていた。 だが
「「っ!?」」
今までになかった動き、隊列を組み王の財宝から射出された宝具を少ない被害で防ぎ切った。 これには俺とクロノも驚き足を止める。 だがそれがいけなかった、足を止めた隙にクロノと俺に迫る機械。 クロノはそれに気づいておらず、俺は王の財宝を射出するが避けられる。 俺の方もたぶん避けられただろうが、それを確認している暇はない。 王の財宝から剣を抜き出し、クロノに迫っていた機械を切り裂く
「神木、すまない!」
「足を止め、ぐぅっ!?」
足を止めるな、そう言おうとしたが言葉は続かなかった。 なぜなら、俺の腹を剣が貫いたからだ。後ろを見ると、やはり俺の方に迫っていた機械だったらしく、そいつが俺を刺していた。 俺は持っている剣を横なぎに振るい、機械を機能停止にする
「神木!!」
「我のことを気にする余裕があるなら自分の心配をしろ執務官!!」
次々と俺に迫ってくる機械を王の財宝で牽制しつつ、クロノに声をかける。 実際クロノの方にも迫っているが、それまで牽制していたら手が回らなくなる。 幸いか、クロノの方に行く個体は少ないが、俺の方に来る個体は多い。 何がどうなっているかわからないが、気を抜いたら死ぬ。 しかも実力を必要以上にセーブした状態だ、一歩間違えば本当に死ぬ
「くっ!ジュエルシード封印まで時間を稼いでくれ、そうしたら僕も加勢して一掃する!!」
「ふん!我一人で十分だ!!」
いつものように軽口で返す。 クロノは歯を食いしばりながら迫ってくる機械に肉薄し、ジュエルシードに距離を詰めていた。 王の財宝を牽制目的から、一機ずつ殲滅していく方向に切り替える。 やることは簡単だ、今まで通り牽制しつつ、一機だけ集団から離れたら、こちらにおびき寄せつつ盾で防げない大きい剣を射出して壊すだけだ。 ただ問題は、偶然を装わなければいけないことだが
「ふははははは、ガラクタが我に刃向かうからこうなるのだ!」
順調に撃破数を伸ばしていたのだが、目に見えて動きが変わる。 王の財宝は隙間がないように大小さまざま大きさの剣やナイフを面射撃しているが、機械は比較的小さいサイズの剣やナイフを被弾覚悟で進んできている。 どういうことだ!?
「ぐぅっ!?」
今迫ってきた一機の剣を受けたが、受けた腕がしびれるくらいの衝撃が伝わってくる。 たまらず距離を離そうとするが、一瞬で詰められる。 俺は剣を避けながら、俺の頭の位置にセットしておいた王の財宝で機械を撃ち抜く。 明らかに動きや力が変わった。 今も機械は煙を吹きながら、三体が俺を囲んでそれぞれが攻撃してきている状態だ。 機械がコンビネーションなんて、笑えない冗談だ。 数は減らしたとはいえ、まだ数十機はいる。 それも、俺の方に向かってきていた。 こんなのに時間をかけていたら死ぬ。 三機の剣を両手に持った剣をクロスし、頭上で受け止める。 腹から血が噴き出し痛いがそんなことも気にしていられない。 ギリギリ押され剣が迫ってくるが、全方位に王の財宝で射出。 どうやら一機巻き込めたようで、他の二機は距離を離したのでうち一機に切りかかり二機目を機能停止にする。 がら空きの背中を切りかかってくるが、さっきと同じ様に避けセットしてあった王の財宝を射出、三機目も機能停止させる。 迫ってきている数十機だが、その姿が掻き消えた。 そちらの方向を見ると、クロノが肩で息をしながらデバイスを構えていた
「・・・・・・」
お礼を言おうとしたが意識が混濁し始める。 どうやら限界のようだ、クロノの怒声を聞きながら俺は意識を手放した