俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第四十一話 決戦 ~フェイト視点~

~フェイト視点~

 

「フェイト・テスタロッサ、君は一応容疑者でもある。 母親と一緒に居てくれ。 藤森、神木を離すんだ。 神木のレアスキルはあれの掃除に役に立つ」

 

艦長さんの言葉を受け、執務官は呆然としているタカマチナノハたちに指示を出していく。 タカマチナノハ達はその言葉を受け準備を開始するけど、男の子は変な子を離さない。 それどころか

 

「だがクロノ、こいつはあの仮面の男と繋がりがあるかもしれないんだぞ!!」

 

「今はそんなことを言っている場合か!!次元震が次元断層が起ころうとしているんだぞ、放っておいたらどれだけの被害が出ると思っているんだ!!取り調べなら後でいくらでもできる、時は一分一秒を争うんだだから早く離せ」

 

男の子はそう言って変な子を指すけど執務官の言葉に、変な子を離す男の子。 男の子の様子には特に気にせず、変な子は体の具合を確かめていた

 

「クックック、残念だったな雑種。 まぁそんなことはどうでもいい、我に汚名を着せ、しかも!この我を愚弄したあの男は後で必ず探し出し、相応の報いを受けさせてやる!!」

 

どうやら仮面の男に恨みを持っている様子だけど、この変な子が仲間じゃないとも限らない。 どうにも怪しい

 

「今の君はフェイト・テスタロッサの言葉もあり容疑者として疑われている、そこら辺の自覚はしっかりと持ってくれ」

 

「ふんっ!あの男の手のひらで踊らされるのは癪に障るが、事がことだ協力してやる。 さっさと行くぞ執務官!」

 

自分が疑われているとわかっているのに気にせずにいつものようにふるまう変な子に、執務官は呆れながら追いかけていく。 執務官は一応警戒はしているようだけど...... そんな風に私が変な子を疑ってみていると、タカマチナノハが話しかけてくる

 

「フェイトちゃん、すべて終わって帰ってきたらお返事聞かせて?」

 

「え?」

 

きっと私は呆けた顔をしていると思う。 だって、言っている意味がよくわからなかったから

 

「友達になりたいっていうののお返事」

 

「あ、うん」

 

私が返事をすると満足そうな顔をして執務官たちの後を追っていく。 ・・・・・・本当によくわからない

 

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局員の案内のもと、母さんのいる食堂まで案内される。 なんでも負傷した武装局員もそこに転送され、一緒に居るということらしかった。 あの仮面の男の言葉を全部信じたわけではないけれど、少しどんな顔をして母さんと会えばいいかわからなかった。 そんな私を心配そうに見るアルフだけど、笑顔を向け安心させる。 食堂につき母さんの姿を探すとすぐに見つかった。 ケガとかは全然ないのは分かってたけど、間近で見てようやく安心できた。 母さんに駆け寄るけど、どう言葉をかけていいかわからなくて

 

「「・・・・・・」」

 

私と母さんは無言だった。 でも

 

「その、今までごめんなさいね」

 

「え?」

 

「今更謝っても遅いってわかってるし、許されることでもないのは分かってる。 それでも謝らせて頂戴、ごめんなさい」

 

そう言って頭を下げる母さんに

 

「そ、そんなことない!私はもとから怒ってないし、それに今までのことは全部私が悪かったからで......」

 

「っ!いいえ、いいえ、違うわ!私が、私が弱かったから!!ごめんなさいフェイト、つらい思いをさせて」

 

そう言って抱きしめてくれる母さん。 その温かさは昔と同じように暖かくて......

 

「かあ、さん...... グスッ、うぅ......うわあぁぁぁぁぁぁん!!」

 

母さんの胸の中で思わず泣いてしまった

 

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それからしばらくして、私が泣き止むと母さんは私の出生の秘密を教えてくれた。 私はアリシア・テスタロッサ、あの奥の部屋でカプセルに浮いていた私とそっくり、と言ったら少し語弊があるかもしれない、あの子が私のクローンの元なのだから。 私はアリシア・テスタロッサのクローンで、最初はアリシアの代わりとして作られたこと。 でも、時間はかかったけど私を娘と認めてくれたこと。 それでも、アリシアのことを忘れられず葛藤したこと。 最初の方の冷たい態度は、私が母さんに冷たくされ憎しみでもいいから強い感情を持ち生きることを願っていたからだそうだ。 でも、ジュエルシードの捜索での仕打ちは母さんとしても本位じゃなかったみたい。 アレはあの仮面の男に態度を軟化させれば私たちに危害を加えると脅されていたらしい。 その説明にアルフは納得しなかったけど、母さんが謝ると渋々ながらも母さんを責めることはなくなった。 私はというと、いろいろなことをいっきに言われたせいか、頭が混乱しているけど

 

「フェイト、いろいろなことを言われて混乱していると思うけど、貴女は貴女よ。 私が言えた義理じゃないけど、貴女はアリシアじゃない、フェイト・テスタロッサよ。 貴女は貴女のしたいように生きなさい」

 

「母さん......」

 

私は私のしたいように...... 今までは母さんの言う通りに生きてきた、いきなりそんなことを言われても困るけど。 ふいに視線を逸らすと、映し出されたモニターにはあの子たちが二手に分かれる所だった。 自然に目が行くのは白い魔導士、タカマチナノハ。 不意に、あの子に言われた言葉がよみがえる

 

『ただ捨てればいいってわけじゃないよね、逃げればいいってわけじゃもっとない。 きっかけはたぶんジュエルシード、賭けようお互いが持ってる全部のジュエルシード。 それからだよ、全部それから。 私たちのすべてはまだ始まってもいない、だから本当の自分を始めるために始めよう、最初で最後の本気の勝負!』

 

あの子に言われた言葉。 こんな私でも友達になりたいって言ってくれたあの子。 それに返事も、この件も終わっていない。 そんな私にやさしく声をかけてくれる母さん

 

「行ってきなさいフェイト」

 

「え?」

 

「行きたいんでしょう、あの子のところに」

 

そう言ってモニターを見る母さん。 そこに映っているのはタカマチナノハ。 そう、だよね。 この件のことも、お友達のことも、始まってすらいない。 捨てればいいわけじゃない、逃げればいいってわけじゃもっとない。 そう、教えてもらったから

 

「・・・・・・本当の自分を始めるために、行ってきます母さん」

 

「えぇ。 行ってらっしゃい、フェイト」

 

「もちろんあたしも行かせてもらうよフェイト!」

 

私がバリアジャケットに変身を済ませるとアルフはそう言ってくれる、もちろん言葉はなかったけどバルデュッシュもコアを光らせる

 

「うん、うん!ありがとうアルフ、ありがとうバルデュッシュ!」

 

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さっきモニターで見た位置の近くに転移してきたのだが、予想以上に数が多い。 戦闘音も聞こえるってことは近くにいるはずだ、と思い探しているとタカマチナノハが襲われそうになっていた。 それを見て私は魔法を放っていた

 

「サンダーレイジ!」

 

呆けた表情をしているタカマチナノハの近くまで飛行する

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

どんな顔をして会えばいいかわからなかったけど、再会をどうこう思っている暇はなく、横の壁が破壊され、大きな機械が現れる

 

「バリアが強い」

 

「それにあの後ろの」

 

壁を破壊した機械は大型で、しかも大きな筒? みたいなものを背負っていた。 その筒をこちらに向け、魔力をチャージし始めている。 どうしよう、そう思ったけどこの子となら

 

「だけど二人でなら」

 

「うん、うん!うん!!」

 

嬉しいのか何度も頷くタカマチナノハ、私はなんだか気恥ずかしくなる。 そんなことじゃいけないと思い表情を引き締めると、タカマチナノハも気持ちを引き締めなおし、機械を見る

 

「行くよ、バルデュッシュ」

 

「こっちもだよ、レイジングハート!」

 

見るとこちらにタイミングを合わせてくれるようだった、なら!

 

「サンダー、スマッシャー!」

 

「ディバイーン、バスター!」

 

タカマチナノハと私の攻撃がバリアにぶつかるが、このくらいじゃ抜けないみたいだった。 でも、私たちはこんなものじゃない!

 

「「せーの!」」

 

二人で声を合わせ込める量の魔力を多くする。 するとバリアは簡単に砕け、機械を包み込む。 あっけないほど簡単に終わった。 何か話そうかとも思ったけど、今はその時じゃない、だから

 

「・・・・・・返事だけど、もう少し待って。 これをすべて終わらせないと始められないから、ほんとの自分を」

 

「うん!」

 

嬉しそうなタカマチナノハに、私は前を向く。 まだ駆動炉の封印は終わっていない、なら

 

「行こうフェイトちゃん!」

 

「うん」

 

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「アレが駆動炉だよ」

 

私たちは最上階へとたどり着いた。 これまでより機械の数が多いけど

 

「私が数を減らしながら気を引く、だから」

 

「私は砲撃と封印、だよね!」

 

静かに頷く私にタカマチナノハは嬉しそうだ。 なんか少し恥ずかしい 

 

「ならあたしはフェイトと一緒に戦うまでさ!」

 

「僕はなのは攻撃がいかないように防御と補佐だね」

 

それぞれ役割分担をし、それぞれ分かれる

 

「がんばろう、アルフ!」

 

「ああ!!」

 

私とアルフが前で機械を次々と破壊していく。 彼、ユーノって言ってたけど、ユーノは私とアルフを補佐しながら、タカマチナノハの防御をしていた。 そして放たれるタカマチナノハの砲撃。 見事駆動炉のバリアを破り駆動炉の封印をした。 それにより動きが止まる機械。 どうやら、終わったみたいだった。 ここを見るのは最後かもしれない、何も思わないわけじゃないけど。 さよなら

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