俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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注意! 今回の話は重いです。 正直見る人によっては鬱状態になるかと、その点だけ気を付けてお読みください

あ、あと別作品のことで活動報告のほうありますので、興味がある方は見てください


第四十三話 Followed by despair

目が覚めたらそこは自分の部屋で、いつも通りの日常がなんていかなかった。 周りを見回してみれば何もなく、浮いているのか、地に足がついているのかそんなのもわからない。 そもそも感覚と呼べるものがあるのか、だがこの感じは知っている。 そう、それはあの時の、転生したときのあの空間のようで

 

「あの空間も何もあっておるよ」

 

「神」

 

第二の人生のきっかけともいえる存在、神が俺の目の前にいた。 その目は忌々しいものを見る目で、あの時と全く変わっていない

 

「お前のようなものの評価など変わるわけがない、楽しませてはもらったがな」

 

「・・・・・・」

 

相変わらずの口の悪さは健在のようだ、殺してやりたくなるのを抑え用件を聞く

 

「今日はどんな用件で俺を呼んだんですか? ポイントの件なら目標のポイントは集め終わったはずですが」

 

「そうじゃ、そのことで呼んだのだ。 ずいぶん察しが良くなったな、だからと言って関心などしないがな」

 

「・・・・・・」

 

何を言われても必死に耐え、次の言葉を待つ。 だが、その言葉はあまりにも俺の思っていたものとは違った

 

「目標ポイント集まったようじゃな、予定よりもだいぶ早く集まったのはちと予想外だったが。 約束通り解放しよう、おぬしをポイント集めからな。 これからも踏み台として、残りの人生を謳歌するんじゃぞ?」

 

「は?」

 

「それじゃあ、もう会うことはないじゃろうが「ちょっと待てよ!!」なんじゃ騒々しい」

 

「ポイント集めってなんだよ、呪いからの解放だろ!なのになんで踏み台としての生活をしなきゃならないんだ!!」

 

「それこそおぬしの勘違いじゃ。 わしは解放とは言ったが、一言も呪いからなんて言ってはおらぬぞ」

 

「何を!」

 

「のうペイルライダー」

 

その言葉に俺は首元を見る。 さっきはか確認していなかったが、首には母さんの形見であり俺のデバイスのペイルライダーが淡く光っていた

 

「確かにあなたからの手紙には開放するとしか書かれていませんでした、まさか最初からこの状況を狙って」

 

「フフフフフ、ハハハハハ! 狙ったも何も、おぬしたちが勘違いしただけだろうに。 それをわしのせいにするなど、おぬしの器が知れるな、なぁ神木理樹よ」

 

名前を呼ばれた瞬間俺の思考は真っ白から真っ赤に染まった

 

「お前が、お前がその名で呼ぶな!!殺してやる、殺してやる!!ペイルライダー、セットアップ!!」

 

「セットアップ」

 

バリアジャケット姿、金ぴかの鎧になり怒りに任せて飛ぼうとするが体が動かない

 

「なんで!!」

 

「ふん、体ごと持ってきてはいるが動くわけなかろう。 おぬしという存在はそこで固定され、動かぬようにわしが決めているのだからな」

 

必死に体を動かそうとするがびくともしない、動くのは口だけだった

 

「殺してやる!殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる!!」

 

「哀れなものだな人間。 こんなことになるなら、あの機械に殺されていたほうがましだったのではないか?」

 

俺のことを冷たい目で見下しながら、ニタニタ笑うクソ野郎。 あの機械、機械に殺されそうになったのは...... まさか

 

「お前、まさか!?」

 

「そうだ、ジュエルシード封印の時明らかに機械の動きが変わっただろう? それはわしが介入した結果じゃよ。 まさかあれで死なないなんて思いもしなかったが、おぬしには幸運が味方していたようじゃな」

 

「・・・・・・っ!!」

 

奥歯をかみしめ動こうと必死になるが、やはり動けない。 歯を食いしばり、唇から血が出るが気にしやしない。 あの神を殺せるなら、どうなっても構いやしない!!

 

「ふん、時間を無駄にしたな。 本当は目障りなおぬしを今すぐ消してしまいたいところだが、わしは優しいからの残り少ない人生を楽しむがよい」

 

世界が暗転して意識が飲み込まれる。 神はもうこっちすら向いていなかった

 

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「クックック......」

 

気が付けばそこにいた。 神の世界ともいうんだろうか、そこから切り離され気が付いたらここにいた。 目の前には金ぴかな鎧、そして笑い声。 たまらず視線を上げるとそこには、圧倒的な存在感を放ち、俺なんて一瞬でも生ぬるいくらい押しつぶせる存在がいた。 体が震えそうになるのをこらえ、無様に横たわっている体を起こし、片膝をつき首を垂れる。 この存在に逆らったり機嫌を損なえば間違いなく殺される、本能なのか俺が自然とそうしなければと思ったのかはわからなかったけど、自然とそうしていた

 

「ほぅ...... 一応の礼節はなっているようだな。 道化にしてはなかなか...... 良いだろう、我は今機嫌がすこぶるいい、頭を上げよ」

 

そう言われて頭を上げる。 圧倒的な存在感、威圧感、それを正面から見て気圧される。 だが視線をそらしてはいけない、視線を逸らせば待っているのは明確な死。 本来なら俺のような有象無象、視線などもむけないだろうが、今は向けられている。 値踏みされている。 時間にすれば短い時間だろうが、俺には永久とされる時間だった。 値踏みが終わり、ふと目を閉じる。 そして

 

「クハハハハハ!!望んでなったではないにしろ、自分から道化を演じに走るとは面白い。 しかも自分の行いが迷惑になっていることを知りながら、それでも続けるその図太さ、愉快以外の何物でもない!しかもその行いに後悔などの負の感情を抱えながら、相手に罪悪感を感じるなど矛盾が過ぎるぞ!!よせ、よせ、我を笑い殺させるつもりか!!」

 

値踏み、それは俺のこれまでの人生だったらしい。 俺にとって後悔や忘れたいものだが、英雄王にとっては愉快なものだったようだ

 

「そして一番面白いのが、絶望を知って救いがないとわかっているのに、まだあの娘たちのために道化を演じるつもりか?」

 

「え?」

 

始めて声を上げた。 英雄王の真面目な雰囲気でもなく、その言葉に。 俺はこんなことになってもまだあいつらのために道化になるのか? こんな絶望を知ったのに? わからない、わからない

 

「ふん、今は分からずともよい。 それにしても本当に面白い男だ。 面白いものが漂っていたから拾ってみたが、大当たりだったようだ」

 

思考をいったん打ち切り英雄王の言葉に耳を向ける。 漂っていたから拾った、って。 そんなゴミじゃないんだから

 

「道化、これを受け取れ」

 

王の財宝の中に手を突っ込んでいたと思ったら、鍵のようなものを投げてくる英雄王。 それを何とかキャッチして英雄王を見る

 

「我が宝物庫のカギだ。 貴様が持っている我が宝物庫の複製の宝具、Aランクまで使用可能にするものだ。 それで我をもっと楽しませよ道化」

 

またも意識が遠くなっていく、完全に失う前に言わなくては

 

「ありがとうございます、英雄王!」

 

「ふん、気が向いただけだ。 それと神殺しなど大それたことをしでかそうとする大バカ者への餞別か? 」

 

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~???~

 

「まったく本当に忌々しい、あそこで死んでおけばこんな無駄なこともしなくてよかったじゃろうに。 まぁよい、そのかわりこれからも楽しめそうじゃ」

 

老人は歩いていく、どこかわからない空間を。 時間にすればそこまででもないが、とあるカプセルの浮かぶ空間でその老人は止まる

 

「さて、これからどううなるか楽しみじゃ。 願わくば暇つぶしになるといいのじゃが」

 

老人はその場から消える。 残ったのはカプセルが二機、そこに表示される文字には、あいつを殺せ

 

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