俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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2018.5.27 誤字修正しました。 報告ありがとうございます

2018.5.28 話数修正。 数話分書き溜めの方話数がバグっていまして、もしかしたらこの後も修正されるかもしれません。 ご了承ください。

2018.6.3 話数修正。 またまた書き溜め分の話数がバグってまして、修正しました


第五十話 Casual everyday?

「お、俺のそばに近寄るなぁ!? この化け物」

 

「化け物とは、随分な言いようだな」

 

尻もちをついた男に、王の財宝からあらかじめ抜いておいた剣を突き付ける。 男は大層おびえた様子でこちらを見ているが、俺は気にせずバインドでとらえる

 

「ペイル、この男で間違いなんだよな」

 

「はい、魔力残滓、顔認証等すべてが一致しています」

 

「そうか、クロノに連絡を」

 

「了解しました」

 

ペイルはクロノに連絡しているのかそれっきり黙る。 地球ではない別の星、平日にもかかわらず俺はここにいる。 簡単な話、学校にも行かずにクロノたち、管理局の嘱託魔導士として次元犯罪者を捕まえていた。 まぁ、犯罪者の俺がお笑い事ではあるが。 だが、そんな俺でもクロノたちには借りがある。 そのままでは気が済まないのだ、俺は。 だから少しでも借りを返せるように、ということで資格を取ってこうしてクロノたちに協力している

 

「相変わらず鮮やかだな」

 

転移の反応があったと思ったら、クロノが俺の横に転移してきた。 クロノは別のところで陽動をやっていたのだが、ここに来たということはそっちの仕事も終わったのだろう

 

「鮮やかねぇ..... どうでもいい」

 

「どうでもいい、か...... 君らしいな」

 

苦笑するクロノに俺は特に答えない。 資格取りたての頃はツーマンセルで仕事していたが、この頃はそうでもない。 まぁ俺の特性上、一人だろうが多人数だろうがあまり関係ないのだが

 

「これで最後の一人だ、転送も終わった」

 

「作戦終了か、お疲れ」

 

俺の捕まえた最後の一人が転送し終わり、俺とクロノはハイタッチをして転送を待った

 

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犯罪者を本局に引き渡し、書類仕事中。 正直言ってこんなもの嘱託魔導士にやらせるなとも思うが、規則らしく仕方ない。 クロノに全部任せるとふざけて言ったら、ほんとにやり始めようとしたから流石に止めた。 あいつはただでさえ仕事が多いのだ、これ以上やったらパンクさせるからな

 

「っあー......」

 

数時間座っていたためか体が固まっていて、伸びをすると骨が音を立てる。 俺の場合普通の書類だけではなく、レアスキルのせいで書類が増えてるわけだが。 まぁ、一応魔法ということにはなっているが、剣を射出してるわけでいろいろと厳しいのだ。 これは自業自得なのだが、微妙に納得が言ってない

 

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「今日もいるのか......」

 

「あ、理樹君。 やほー、後今日もいるのかは失礼やと思うで?」

 

この頃日課になりつつある図書館来訪。 奇妙な出会いをした八神さんとは、何故か毎回会う。 意味が分からんが、気にせずに指定席になりつつある席に座り本を開く

 

「今日は何読んでるんや?」

 

「人間失格」

 

「ま、また子供向けじゃないものを......」

 

「どうせ八神さんも読んだことあるんじゃないの?」

 

そう言って本から視線を上げると、ペコちゃんみたいな顔をした八神さんがいた。 殴りたい、この笑顔!特に反応せずに視線を本に戻す。 八神さんだが関西の血が騒ぐのか、こういうのに反応するとそれはそれは話が長くなる。 前に一度司書さんに注意され、それから無視をするようにしてる

 

「なんで反応しないんや、つまらないやろ?」

 

「反応したら反応したで面倒になるだけだからね」

 

「よくわかっとるな」

 

自分で言うのかよとも思うが、もはやいつものことなのでスルー

 

「それで、今日は何読んでるんだ」

 

「この間言った新刊、ようやく帰ってきたみたいやったから」

 

「よかったじゃん」

 

「うん」

 

本を開く音がしたのでそれから話しかけるのをやめる。 マナーというかなんというか、本を読み始めたら俺は話しかけるのをやめる。 八神さんは気にせず話しかけてくるけど。 まぁそれはさておき、結構この時間が好きだったりする。 まぁ、八神さんも独特な人だから会話してても楽しいけど、こういう静かな時間も好きだったりする。 勉強する人、本を読む人。 家だとゆっくり本を読むこともできないからな、玉藻のせいで。 まぁ、あいつのおかげで空気が明るいっていうのもあるが、モノには限度というものがある。 なのでこうやって図書館に足を運んで、っていうのが日課になっているわけなのだが

 

「なぁなぁ」

 

「ん? なんだ」

 

「学校、行かなくてええの?」

 

「・・・・・・まぁ、行っても行かなくても変わらないからな」

 

「ふーん」

 

突然だった、いままでこういう込み入ったことを聞いてこなかったのだが、突然聞いてきた。 それに少し驚いたので反応が遅れたが、答える。 実際、前世の記憶もあるのだ、問題ないと言えば問題ない。 それに、今あいつ等に会えばひどいことを言ってしまいそうで。 いまだあの視線を感じないとはいえ、いつ視線が復活するかもわからない。 俺の雰囲気が変わったのが分かったのか、それとも興味がなくなったのか、たぶん前者だと思うがそれ以上聞いてくることはなかった。 しばらくは本を読んでいたがやがて

 

「おーい、理樹君」

 

「なんだ?」

 

「そろそろ私、帰るけどどうする?」

 

そう言って読んでいた本をぱたんと閉じる八神さん。 俺も本を閉じ立ち上がる

 

「なら俺も帰ろうかな」

 

「ほならよろしくー」

 

「はいよ」

 

最初は遠慮していた車いす押しも、この頃は何も言わないどころか頼んでくる。 別に俺も気にしていないので、自分の読んでいた本を棚に戻す

 

「今日はどうするんだ?」

 

「借りるからカウンター行こか」

 

「はいよ」

 

そのままカウンターまで向かい、本を借りる手続きをする。 司書さんも手馴れてるからすぐに終わる。 いつものように入り口まで来ると

 

「それじゃあまたな」

 

「うん、またー」

 

 

 

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