俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第五十一話 誕生日プレゼント

学校に行かず管理局の任務と休みを繰り返す日々、別に今の生活には問題もなく普通に過ごしている。 過ごしているのだが、俺は今ショッピングモールで頭を悩ませていた。 というのも、図書館での本の虫こと、八神さんの誕生日が迫ってきているからだ。 誕生日を知ったのは偶然だった、暇つぶしに宝石などの本を見ていた時に誕生石の話になったのだ。 八神の誕生石はムーンストーンやパール、つまりは六月ということらしかった。 そして日にちまで知って六月四日。 本人は催促したみたいやな、なんて言ってたが俺が聞いたことだからそんなに気にする必要はないと思うのだが。 そして今日から六月に入ったわけなのだが、俺は頭を悩ませていた。 女性に贈り物なんてしたことがないのだ。 もちろん家族である玉藻やマシュ、リリィなんかは除くが。 そんなわけで玉藻、マシュ、リリィに来てもらったわけなのだが。 ハサン? ホント社畜じゃないかっていうぐらい働いてる、今もたぶん学校の高町なのはやその友達を監視していると思う。 別に俺はいらないと言ったのだが

 

「誕生日プレゼントですよね、まずはどういうコンセプトなんですか?」

 

「コンセプトなぁ...... そもそも形に残るものがいいのか、そうじゃないものがいいのかわからん」

 

「人それぞれですし、そこはマスターに決めていただかないと私たちは意見も出せませんよ?」

 

俺の言葉に苦笑するマシュだが、仕方ないと思うのだが。 確かに図書館で会っては会話をしているが、日常に関してなんかは聞かないし。 たぶん俺が八神さんといまだに話しているのはそこの理由も大きいと思う。 たがいに事情を抱えているからか、俺も八神さんも基本込み入ったことは聞かない。 まぁこの間は聞かれたが、あんなの当然の疑問だしな。 そんなわけで、赤の他人以上友達未満の人のことだ、良く知らなくてもおかしくないと思う。 そんな風に自分をごまかしながらショッピングモールを歩く

 

「とりあえず、そういうのから決めないといけないか」

 

「私は構いませんよ? こうやってマスターとお買い物できるんですから!」

 

「抱き着いてくんな」

 

「ちっ」

 

抱きしめようとした玉藻を避けそのまま歩く。 玉藻も避けるのをわかっていたのか、そのまま何事もなかったかのように歩き続ける。 そんなわけでプレゼントを探すためにウインドウショッピングをしているわけなのだが、正直言ってかなり迷う。 いやまぁ、プレゼントを買うなんて漠然とした目的しか決めてないからというのもあるのだが

 

「マスター、一ついいですか?」

 

「なんだ、玉藻」

 

「このまま漠然と見るのって時間の無駄じゃないですか? いえ、私は嬉しいからいいんですが」

 

やはりというかなんというか、玉藻も同じ気持ちだったようだ。 やっぱり何も決めないで漠然と、はだめなようだ。 そうなると何を買うか、なんてピンポイントではないが、ジャンルで決めて歩くほうがいいかもしれない

 

「どうしたもんか?」

 

「お相手の方の趣味とか、そういうもの系でもいいんじゃないでしょうか?」

 

「趣味、趣味なぁ...... 図書館で会ってもあんまり話さないからな、そこらへんわからんのよなぁ......」

 

「図書館で会うなら読書が趣味じゃないんですか?」

 

「まぁ確かに趣味っちゃ趣味だろうけど...... 例えばブックカバーを送ったとして、毎回毎回借りた本にブックカバーつけるか? すごい手間だと思うぞ? それにあいつは読むのが速い」

 

「それは...... 一理ありますね」

 

俺の言葉にマシュが撃沈する。 実際、俺も毎日行っているわけではないが、毎回本の貸し借りやってる気がする、しかも違うタイトルをだ。 なのでブックカバーとか本関係はなし、のような気がする

 

「ならギフト券とかはどうでしょうか!」

 

「アホかお前は」

 

リリィが自信満々に言ってきたが、俺はすぐに却下してやった

 

「なんでですか!ギフト券とかならそのお店お店という制約がありますが、お金を気にせずに買い物等ができるんですよ!」

 

「どこに子供の誕生日にギフト券送るやつがいるんだ、しかも同じ子供が。 受け取るほうが逆に気を使って遠慮するわ」

 

「そこは、盲点でした......」

 

別に親とかに送るならギフト券でもいいだろうが、子供が同じ子供にギフト券を贈る、なんて聞いたこともないぞ? 金持ちとかならわからなくもないが、普通に遠慮する

 

「マスターもわがままですね。 つまりマスターとしては相手が遠慮しない、それでいて邪魔にならないものを探している、ということでいいんですか?」

 

「まぁ、誕生日だし相手に変に気を遣わせるのもな。 普段から気を使っているような奴だし」

 

「そもそも誕生日プレゼントじたいそんな相手では気を遣わせるような気もしますが、まぁいいでしょう。 となると、身に着けるものなんていかがでしょうか? 料理をするかはわかりませんがエプロンとか、キッチンミトンとか?」

 

「え、でもさそういうのって汚れとか気にしないかな? なんかせっかくの誕生日にもらったのにとか」

 

俺がそう言うと、何故か三人がうわー、こいつないわーみたいな顔をし始めた。 あのさ、地味に傷つくんだけどそんな顔されたら。 ため息をつき、三人は俺のことを攻撃し始める

 

「はぁ、マスターそんなことを言ってたらもう何がいいのかわかりませんよ?」

 

「はぁ、確かに相手を思いやるのは大事ですが、それを気にしていたらプレゼントなんてできませんよ?」

 

もはや俺のライフはゼロに近いよ...... 恐る恐る玉藻の言葉を待つと

 

「はぁ、マスターめんどくさいです......」

 

「グフッ......」

 

その言葉に俺は胸を押さえ膝をつく。 いや、確かにメンドクサイかもしれないけどさ、胸の奥にしまってくれてもいいんじゃないかな? もはや大打撃なんですが......

 

「さてマスター、好きに選んでください。 一応意見は言いますから」

 

玉藻に手を引かれ立たされる。 俺はとぼとぼとショッピングモールを歩き始めた

 

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さっきの出来事はいまだに心が痛いが、それを参考に汚れない身に着けるもの、ということでアクセサリーを中心に見ていた。 というか、さっきのダメージが大きいせいか、うまく考えられないだけなのだが

 

「うーん、なんかこれだっていうものがないんだよな」

 

「マスターしかそのお友達のことを知らないわけですし、私たちは意見をはさめません。 マスターのセンスにかかってますので」

 

地味にプレッシャーをかけてくる玉藻だが、実際あったことがあるのは俺だけなので何も言い返せない。 それにしてもアクセサリー関係の店ももう何件も回ったのだが、いい加減疲れてきた。 だからと言って適当に選ぶわけにもいかないのだが。 次の店に向かって歩いている途中、露店が目に入る。 どうやら手作りのアクセサリー販売みたいだが、暇つぶしに見ることにする。 色々なアクセサリーがあるようだ。 ネックレスやブレスレット、それに名前とかを掘るサービスとか。 手作りを売りにしているようだが。 その中の一つを手に取る。 剣十字がモチーフなのか、それらしい意匠が施されている。 色は金色と少し派手だが、まぁいいだろう。 値段を見てみると手ごろな値段で、ちょうどいいだろう。 これをはやてのプレゼントとして、購入する

 

「マスターマスター、値段が高いものは相手が遠慮するってさっき言ってませんでしたか?」

 

「そこまで高くないだろう」

 

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