俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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A's 開始
第五十四話 Worsening of the situation


玉藻をひとしきり撫でた後、シャワーを浴びて居間に入る。 そこには玉藻、リリィ、マシュ、ハサンがおりすでに席に座っていた

 

「毎回言ってるけど、別に食べてていいんだぞ?」

 

「なら私たちの返事はいつもと同じですね」

 

リリィがそういうと全員が頷いている。 別にそれくらいで目くじら立てるようなことはしないのだが、いつも聞いてくれない。 どちらかと言うと待たせているほうが申し訳ないのだが、もはや恒例なので言っているようなものだが。 俺も席に座り、ようやく食べ始める

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

全員揃って朝ご飯を食べ始めた。 いやはや、朝からリリィはよく食べるものだ。 マシュや玉藻は普通で、ハサンは少食だがリリィは本当によく食べる。 相変わらずリリィに関しては玉藻のお小言が発生しているが、ほぼ玉藻も諦めている。 少しリリィの食べっぷりに充てられてか、そこまで食べていないのにおなかが一杯になってしまう

 

「ご馳走様」

 

「マスター? いつもより食べる量が少なくありませんか?」

 

「あー、まぁ、その、な?」

 

リリィを見ると玉藻は納得してくれたようで、ため息をついていた。 食後のお茶を飲んでいると、同じく食べ終わったハサンが話しかけてきた

 

「マスター殿、気になっていたのですがその服装ということは?」

 

「あぁ、復学する」

 

俺が今着ている服は、学校の制服であり、みんな気になっているようだが聞いてこなかった。 どちらにしろ、お茶が飲み終わったら言うつもりだったが

 

「復学、ですか?」

 

マシュが苦い顔で聞いてくるが、やはりあまりいい感情がないようだ。 俺は結界を張り、いうことにした

 

「あぁ、どっちにしろリンディさんからは学校に通えってうるさく言われてたしな。 それに視線が復活してる」

 

俺が空をにらみながら忌々しげに言うと、空気が重くなる。 何とかするとはいえ表面上は踏み台として生活しなけれなまらないし、どっちにしろ学校には通わなければならない

 

「玉藻、復学の連絡頼む」

 

「わかり、ました」

 

結界を解除し、玉藻にそう頼むと苦虫を嚙み潰したような顔で返事をする。 いや、そこまでの表情しなくても。 そんなことを思いながら、学校の準備をするために部屋に戻る。 どうせ今回は介入するつもりがないのだ、どうなろうが知ったことではない

 

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久しぶりの学校ということで、職員室によって復学のことを伝えると、連絡が言ってるのにもかかわらず驚かれた。 まぁ、半年以上も学校に来なかったのだ、驚かれもするのか? 先生との会話を早々に終え、教室に入る。 クラスメイト達がこちらに注目するので挨拶を返すと、近づいてくる。 まぁ、話しかけてくる内容は休んでいる間何処に行っていたかだ。 異世界に行ってましたー、なんて馬鹿正直に言えるはずもなく、世界を転々としていたと言ったが。 ある意味嘘ではない。 そんなわけで久しぶりに会ったクラスメイトから質問攻めにされているわけだが、どうやらまだあの四人は来ていないようだ。 それはそれで助かるが、きたらきたで面倒だ。 ポイント集めはないとはいえ、アクションを起こさなければ死んでしまうわけだ。 本当に忌々しい

 

「おはよー、って何の騒ぎよ」

 

「みんな集まってるみたいだけど......」

 

「何かあったのかな?」

 

「・・・・・・」

 

雑種だけはこの人混みでも気が付いたのか、俺をまっすぐにらみつけていた。 気持ち悪い、お前なんかにわかられても嬉しくねーよ。 他のメンバーは気が付いていないようだが、気が付かれるのも時間の問題だろう。 先にこちらから声をかけることにした。 どこか期待された目を向けられているし、口々に嫁が来たぞとかいわれてるしな。 ある意味怖いはこの空気

 

「久しぶりだな嫁たちよ!我がいなくて寂しかったか!」

 

俺が声をかけようと移動しようとすると、モーゼのように道ができたのでそこを突っ切りながら声をかける。 そして俺の声と俺が見えた瞬間、苦い顔になった三人。 期待通りの反応ありがとう。 それに構わず声をかける

 

「いや、みなまで言わなくていい!寂しかったのは当然だろうからな、俺の胸に飛び込んでくるがいい!さあ!」

 

久しぶりだっていうのにこういうことがスラスラ出てくるあたり、口が達者になったようだ

 

「・・・・・・」

 

「雑種、俺は今は機嫌がいい。 そこをどけば許してやる、そこをどけ」

 

無言で三人の前に立つ雑種にそういうが、どく気配がない。 まぁ分かり切っていたことだけど、本当にうざいなコイツ。 久しぶりだからなのか、余計にそう感じる

 

「もう一度言う、そこをどけ!」

 

「・・・・・・」

 

雑種はただにらみつけるだけでどく気配はない。 俺が一歩踏み出すと、チャイムが鳴る。 まぁ、ここまでは計算通りだ、後は捨て台詞の一つでも吐いて退散すればいいだけだ

 

「ちっ、命拾いしたな雑種。 今度の休み時間は甘えさせてやるからな、嫁たちよ!」

 

先生が入ってくる前に自分の席に退散し、先生を待つ。 休学してたから机とかないかなーなんて思っていたが、普通にあった。 それか、先生が俺の連絡を受けて用意してくれたとか? まぁ、どっちでもいいか。 出欠席確認をする先生に返事をしつつそう考えることにした

 

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「まさかここまでとはな」

 

いたくなる頭を押さえながら、俺は帰路についていた。 頭の痛くなる原因は、雑種だ。 アイツ、にらみつけるだけではなくごく小さく殺気までぶつけてきやがった。 しかも、前より過剰反応していた。 俺が声をかけようとすれば必ず間に入るし、無視して声をかけようものなら殺気を出しながら遮ってくる始末。 前はここまで過剰じゃなかったような気がするが...... そして極めつけは、他のクラスメイトに用があるとき、高町なのは達の真横を通ると守るように立ちはだかることだ。 前はここまででもなかった、これは確実だ。 おかげで今日何回もその場面があり、高町なのは達が少し驚いていた。 クラスメイト達もあいつの様子がおかしいと思い俺に聞いてきたが、そんなもの俺が知るわけがない。 なので俺はその対応に頭を悩ませていた。 別に雑種に嫌われようがアイツの評判が悪くなるのはいいが、俺の評判が悪くなるのは勘弁してほしい。 高町なのは達の評価は最悪だろうが、クラスメイト達の心証を必要以上に悪くする必要はないのだから。 今日も少し勘違いされそうになったため、その都度クラスメイト達に説明していたが。 男連中はアイツをよく思わないやつも多いため、そこまで気にしてはいなかったのだが、女子連中の半分はアイツの肩を持っている。 まぁ、高町なのは達たちにあんなことをしているのだからそうなっても仕方ない部分はあるのだが、それ以外は別に普通な俺だ。 なので女子の半数には理解があるのだが、その理解がない半数にあることないこと憶測でしゃべられて、そのしりぬぐいを俺がしていたのだ。 本当に疲れた。 大体の予想はつく。 大方、フェイト・テスタロッサが何か吹き込んだのだろう。 雑種がフェイト・テスタロッサと個人的なビデオレターをしていたのは知っている。 たぶん、その時になんか吹き込まれたか、あるいは。 俺は空をにらむ。 あの屑野郎が何かを吹き込んだかだ。 まぁ、どっちも些末なことか。 俺は家のカギを開け、家の中に入る。 時間があるとはいえ、いろいろと用意しないといけないことがある。 もちろん、夜に向けてだ

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