俺、踏み台転生者にされました 作:サクサクフェイはや幻想入り
ようやく俺はガキのおもりから解放される。 ここ数日間は本当に苦痛だった。 雑種は俺のこと射殺さんさんばかりに睨んでくるし、フェイト・テスタロッサも警戒してくる。 高町なのはは俺のことをずっと心配そうに見るわ、この変な状況にしきりに首をかしげるアリサ・バニングスと月村すずか。 クラスの連中は、俺と高町なのは達が接触すれば歓声を上げる始末。 見世物じゃないっての。 これで疲れないものがいるなら変わってほしいぐらいだった。 クロノからのお願いということもあり、我慢はしていたが。 まぁ、それも今日で解放される。 今日は高町なのはの健診の日で、高町なのは達は本局に行っている。 俺は晴れてお役御免になり、ゆっくり出来るはずだったのだが...... 確かに、午前中はゆっくりしていた。 朝起きて
「執務官貴様、我を顎で使うようになるとはよほど死にたいらしいな」
「今はそんなことを言ってる場合じゃない、艦長やプレシアさんのリンカーコアを蒐集されるわけにはいかないんだ。 協力してくれ」
「ふん!」
守護騎士たちを武装局員が包囲して逃がさないようにしているが、あの程度の戦力じゃ持たないだろう。 そう思っていればアレは囮らしい。 本命は、俺とクロノの攻撃で
「行くぞ神木!スティンガーブレイド、エクスキューションシフト!」
「だから我に命令するなと言っている!!」
クロノの攻撃に合わせ、俺も王の財宝から剣を掃射する。 男の奴が少女の前に立ち前と同じようにガードするが、プロテクションは砕け始める。 そこにクロノの攻撃が直撃し、煙が立つ。 そこにお代わりで剣を掃射する。 まぁ、最後の駄目押しで例え紅い少女がカートリッジシステムを使って防いでいたとしても、ダメージを与えられたはずだが...... 煙が晴れれば、そこには信じられない光景が広がっていた
「闇の書が......」
「プログラム風情をかばったというのか? と言うよりも、我の剣を勝手に奪いおったな!!」
そう、闇の書が二人をかばうように開いた状態で浮いていたのだ。 だが、これには守護騎士たちも驚いたようで、驚愕の表情を浮かべていた。 どうでもいいが、驚いたのは分かるけどあまり敵の前で情報を漏らさないほうがいいぞ。 闇の書の
「許さんぞ!!貴様ら!!」
「へっ、ちょうどいいぜ!!」
俺が放った剣を次々回収していく紅い少女と闇の書。 その異常事態に気が付いたのか、クロノは俺を急いで止める
「神木、やめ、やめろ!ここから落とすぞ!」
「ええい!離さんか執務官!」
俺を羽交い絞めにしつつ、徐々に守護騎士たち離れていく。 それを少し意外に思いながらクロノを見れば、下の方を見るクロノ。 見ろということだろう。 そちらを見れば、高町なのは、フェイト・テスタロッサが守護騎士たちを見上げていた。 ふむ、どうやら主役たちが来たようだし、俺たちはプレシアさんたちの方の警護に当たることになるのだろう。 そう思いながら、パワーアップしたことで初起動を始めた高町なのはたちをもう一度見ると、違和感を感じる。 こういう時は、その違和感に従って行動したほうがいいと、俺の経験が言っている。 高町なのはの周りにランダムに剣を発射すれば、何かが動いたのを確認できた。 俺がフェイト・テスタロッサに放たなかったのは、その必要がなかったためだ。 なぜなら、
「執務官よ、
「その通りだ神木、行くぞ」
「ふん!だから我に命令するなと言っているだろう!!」
俺たちは高町なのは達を超え、その後ろ、仮面の男たちに向かっていく。 まずは、高町なのは達から離すことが先決だ。 プレシアさんはもう戦闘を始めていたが、アレはどうするのだろうか? 気になっていると、クロノが先に応えてくれた
「プレシアさんの援護は武装局員に任せる。 僕たちは目の前の奴に集中するぞ!」
俺とクロノはありったけの力を込めて、仮面の男を吹き飛ばす。 仮面の男は空中で体勢を整えようとするが、俺たちがそれを許さない
「クックック...... どっちがやったかわからないが、この前の借り貴様の死をもって返してもらうぞ!!」
「殺されては困るが、半殺しまでなら許可しよう」
クロノがなんか怖いことを言っているが、気にしないことにしよう。 俺が王の財宝を掃射すると危なげな様子で避けるが、俺は一人じゃない。 クロノの攻撃が当たるのだが、ぜんぜん応えている様子がない
「なん、なんだ!あの硬さは!」
「執務官、今度はお前がおびき寄せろ!!」
プロテクションや身体強化魔法を発動している様子はないが、クロノの攻撃が効いている様子はない。 そこで俺がやっていた役をクロノにやってもらい、今度は俺が掃射をするが、王の財宝の最高速で射出した剣を、男は特に気にすることもなく、指の間で受け止めた
「「なっ!?」」
これには、俺とクロノも驚く。 これが取れたということは、クロノの攻撃も余裕でとれたということだが。 こいつはそれをしなかった。 つまり、俺の攻撃は決定打になることを示してはいるが。 数本を死角なく、同時に放ってみるが、手に持った剣ではじき返される。 もう一回、剣を射出。 同時に手に持った剣を消してみるが、これは流石によけた。 だが、避け方がおおよそ人間的な動きではない
「執務官」
「あぁ、何かがおかしい」
あの神の人形だが、本当に人形だったらしい。 人ではなく、機械。 俺たちが話している間にも、人形は体制を整えこちらの様子をうかがっていた。 プレシアさんの方を見れば、案の定と言うか武装局員はやられ、残るはプレシアさん一人となっていた。 こっちは俺がいるから何とかなるが、プレシアさんの方はまずい。 俺的には好ましくないのだが、状況が状況的に仕方がない
『玉藻』
『はい、マスター』
『プレシアさんの方に加勢、頼む』
『了解しました』
プレシアさんの方に近づいた仮面の男だったが、その途中で突如火が上がった。 そして、プレシアさんの前にゆっくりと姿を現したのは、ぶっちゃけ玉藻だった。 だが何時もの戦闘服の青い着物ではなく、黒い着物に口元が分からないように黒い布で隠されていた。 狐耳はなく、髪もおろした状態で、普通に見ればわからないんじゃないだろうか?
「新手か!?」
「執務官、今は気にしている場合じゃないだろう!!こっちも来るぞ!」
クロノに声をかければ、慌てて目の前を見る。 どうやら、離れたところで戦闘音がしているところを見ると、高町なのは達も始めたようだった