俺、踏み台転生者にされました 作:サクサクフェイはや幻想入り
家に帰ると、リビングの電気がついていた。リビングのドアを開ければ、みんなが出迎えてくれる
「お帰りなさい、マスター」
「遅かったですな、マスター殿」
「お帰りなさい、マスター」
「・・・・・・おかえりなさい」
「ただいま」
一人だけ返事が遅れたのは、珍しいことに玉藻だった。 玉藻は机に突っ伏したまま、俺を迎える。 まぁ仕方ないか、久しぶりの本格的な戦闘だったわけだし。 そもそも、玉藻のクラスはキャスターだ。 真正面から戦うのは、本来できるだけ避けることだ。 それを可能にしたのは、俺から魔力を多量に取り、身体強化していたからだ。 まぁ、その分動いたため疲れたようだが
「今日は久しぶりに帰ってきたやつがいるぞ」
「お久しぶりです、皆様」
俺が服の中からネックレスを出せば、ペイルが挨拶をする。 そんなペイルを見てか、椅子に座っていたリリィとマシュが立ち上がりこちらに来る
「ペイル、改修は終わったんですね!」
「プレシア様のおかげで」
「早かったですね、でもよかったです。 お帰りなさい」
「はい、ペイルライダーただいま戻りました」
挨拶を終えると、俺も椅子に座り今日の報告会だ
「さて、報告会と言っても目新しいことは特にないかな。 あぁ、雑種が襲われたらしいが、誰か見ていた人はいる?」
全員が首を横に振る。 まぁ、見ているやつがいるとは思っていなかったが
「第三勢力、って言いたいところだけど、多分ギル・グレアムたちが動いたんだろう。 確認していないから定かではないけど」
「私たちの動きは」
リリィが確認するように言うが、別にギル・グレアムや猫姉妹は脅威ではない
「今まで通りで。 ギル・グレアムや猫姉妹が動いたんなら、いつも通りで十分だ。 ただ、人形でもない第三勢力だった場合、お前たちに動いてもらうことになる」
一人一人の顔を見回しながら言う。 猫姉妹や神の人形ならいいが、第三勢力だった場合俺の記憶にはない。 俺たちと同じ転生者ならある程度予想できないこともないが、全く違う場合は予想もつかない。 そもそも、プレシア・テスタロッサやアリシア・テスタロッサが生きている時点で、俺の
「わかりました」
「御意」
それぞれ返事をする
「それじゃあ、堅苦しい話はここまでにしよう。 玉藻は今回、お疲れ様」
「うぅ~、マスターにそう言っていただけるのはありがたいです~」
相変わらず机に突っ伏しているが、顔を上げる玉藻。 疲れてはいるようだが、大丈夫そうだ
「なら私と一緒にトレーニングなどを!」
「いや、私のクラスキャスターですから。 そんなことしませんから」
「ま、まぁまぁ、リリィさん」
そんな玉藻に声をかけるリリィだが、それをマシュがなだめていた
「そう言えば玉藻、少し聞きたいことあったんだけど」
「なんでしょう?」
「プレシアさん、どうしたのアレ?」
言っていたのはさっきの戦闘の事で、プレシアさんが玉藻に迫る勢いで魔法を乱発していたことだ
「あー、あれですか。 あれはまぁ、火事場のクソ力みたいな?」
どうも玉藻の話によると、娘を思う気持ちの暴走的なものらしい。 どこかからバックアップを受けてアレ、ならまだわかるのだが、バックアップを受けずにあれとは恐れ入る。 なので、今頃は玉藻以上にひどい状態だろうとのこと
「いや、少し待ってくれ」
「なんでしょうかマスター?」
「俺、帰りにプレシアさんに会ってきたけど、ケロッとしてたぞ?」
「ついでに言いますと、魔力等も通常時の値でした」
「えぇー......」
玉藻がどこか呆れたような声を出すが、仕方ないことだと思う。 普通に条件付きSが出せる魔力量ではなかったのだが、本人自体はケロッとしていた。 不思議なこともあったものだ
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~はやて視点~
昨日はすずかちゃんとみんなで食事するつもりやったんやけど、みんなの帰りが遅くてすずかちゃんが気を利かしてくれて家に招待してくれたんや。 猫と戯れたりして素敵な時間を過ごした次の日、すずかちゃん家のメイドで、ノエルさんに家まで送ってもらってるんや。 話は、昨日会えなかった私の家族の話
「ご親戚の方たちが一緒だと、にぎやかでいいですね」
「はい。 毎日こう、にぎやかで楽しいです」
ノエルさんと楽しい会話をしながら、
「どうかなさいましたか?」
「あー、いや、その...... ちょっと友達のこと思い出してたらムカついてしまって」
「そうなんですか?」
「まぁ、ちょっと色々ありまして」
「そうですか」
深く聞いてくることのないノエルさんに感謝しつつ、やっぱり思い出すとむかつく。 誕生日プレゼントでもあるネックレスを見ながら、そう思う。 そして、これを付けている自分も、少し情けなく。 結局、嬉しかったからあのひからずっとつけてるしな。 とりあえず、会ったら話を聞いて一発ぶん殴ったる。 新たに決心をしつつ、ノエルさんの運転する車に揺られつつ、みんなが待っているだろう、家に帰る