俺、踏み台転生者にされました 作:サクサクフェイはや幻想入り
第六話 動き出す物語
夢を見た、変な民族衣装を着た少年が何かと戦って、それを逃がしてしまう夢。 その夢のせいで若干寝不足ではあるが、自然といつも通りの時間に目が覚める。 気分は最悪だ、夢のせいではあるがそれ以上に
「ペイル」
「おはようございますマスター、未確認の魔力反応の件でしたら昨日の深夜、感知しています」
「やっぱりか......」
「はい、いよいよということになります」
その言葉に俺の気分は一層悪くなる。 未確認の魔力反応、寝ている時に見た夢、そして今日の放課後に俺の予想通りのことが起これば、いや100%起こるだろう。 この世界、魔法少女リリカルなのはの原作が開始したことになる。 そして俺の命へのカウントダウンも
「マスター」
ペイルの声を掛けられハッとする。 いつの間にか、シーツがくしゃくしゃになっていた。 どうやら考え事をしている間に、知らず知らずのうちに握りしめていたようだ。 自分の行動に苦笑しつつベットから起き上がり、カーテンを開け外の景色を見る。 今日も晴れのようだ、少し気分がよくなり着替え始めようとすると
「マスター起きていますか? 返事がないですね......ここはタマモの熱烈チッスで!「起きてるよ」そうでございますか......朝ごはんの支度は出来てますので、早く来てくださいねー」
「ありがとうタマモ、着替えたら行く」
「はいマスター」
毎朝毎朝起きているのにもかかわらず、自己完結して部屋に侵入して来ようとするタマモに呆れながら返事をする。 多分俺のためにやってくれてるんだろうが、この頃本気で、ああいうキャラじゃないのかという疑問も出てきた。 まぁでも、感謝はしているのだ、毎朝ちゃんとご飯を作ってくれるし、弁当や夜ご飯も
「マスター、早くしないとタマモが部屋に突撃してきますよ」
「おっと、それもそれで困る」
ペイルに言われ急いで着替え始める。 着替え中だろうが何だろうが、アイツは突撃してくるのだ。 着替えを手早く終え、階段を降り居間に通じる扉を開ける
「おはよー」
「おはようございますマスター」
「おはようございますマスター、先にいただいてます」
「おはようございますマスター殿」
居間にいた人物たち、上からマシュ、リリィ、ハサンが挨拶を返してくれる。 俺は席に座り箸を持つとご飯が目の前に置かれる
「さてと、いただきます」
「「いただきます」」
「はーい、召し上がれ」
どうやらマシュとハサンは俺を待っていたようだ。 前は待たなくてもいいと言ったのだが、全然聞いてくれないし長々話し込まれたのでそれ以来言わないことにしている。 タマモは嬉しそうににこにこしながらこちらを見ていた
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俺の家は少し学校からは遠いのだが、俺は徒歩通学をしている。 バスに乗ってもいいのだが、いかんせんバス停までも遠いし、それに朝くらいは、な
「おはよー」
「おー、はよー」
遠いと言っても、ショートカットできる道を知っているので、学校に遅れたことは今までに一度もない。 もちろん魔法は使っていない、本当に遅れそうになった時だけ使ったことはあるけど。 もう歩いても余裕で間に合う所にいるので、同じく登校する生徒がちらほら出てくる。 今挨拶を交わしたのもクラスメイトだ。 さて、学校も見えてきた。 校門をくぐり下駄箱で靴を履き替え、そして教室にはいる。 友達と挨拶をかわし、とある一団を発見し近づく。 その一団は俺が近づくごとに少しずつ逃げているが、俺は気にせずに近づく、そして
「おはよう我が嫁たちよ!」
いつもの朝の挨拶をした。 これが俺の日常、もうこの挨拶にも何も感じなくなるほど繰り返した、俺の嫌な日常。 この後の返しもわかっている、まずはアリサ・バニングスが噛みついてくる
「だから毎朝毎朝言ってるでしょ! 私達はあんたの嫁じゃない!!」
「まったく、そんなに恥ずかしがらなくてもいいだろうに、まぁそういう所がかわいいんだが」
そう言って頭を撫でようとすると、その手を強めの力で弾かれる。 これもいつものことだ、何も感じない。 これ以上やると本当にぶっ飛ばされそうなので、次は月村すずかだ
「はっはっは! 流石我が嫁だ、そのくらい元気でなくてはな!なぁすずかよ!」
「・・・・・・そうですね」
目を逸らして言う月村すずか。 俺と一切目を合わせようとせず、無理やり合わせようものなら、泣かれるかアリサ・バニングスに殴られるかのどっちかだ。 なので早々に諦め、最後は高町なのはだ
「おはようなのは!今日も可愛いな、こんなところなど抜け出してデートでもいかないか? いいところを知っているぞ」
「あの、その......ごめんなさい」
「お前も懲りないな神木理樹」
「黙れ雑種、我も毎朝言っているが、嫁たちとの語らいを邪魔するとは死にたいか?」
後ろから声を掛けられたが、振り向くことなくそう口にする。 どうせ振り向かなくても、この三人と俺を遮るように立つのだ
「織、遅い!」
「藤森君」
「織君」
藤森織、コイツがオリ主であり俺の呪いの原因だ。 俺はこいつのことを名前では呼ばない、話しかけもしないし雑種としか言わない。 基本言葉を交わしたくもないのだ
「俺はアリサたちが嫌がっているからお前に言ってるんだ」
「ハッ!貴様の見間違いであろう雑種、ただ照れているだけというのもわからないのか」
「本気でそう見えてるならお前が心配になるな」
本当に心配したような顔をする雑種、お前にそんな顔をされる筋合いはない。 反吐が出る。 それとは別に演技を続ける
「・・・・・・ほぉ、どうやら本気で死にたいらしいな」
「・・・・・・」
一触即発の空気になるが、チャイムが鳴り先生が入って来る。 まぁ、元々計算してやっているので予定通りだ
「はーいみんなー、席に座ってー」
「チッ......命拾いしたな雑種」
「・・・・・・」
雑種と三人は席につき、俺も席につく。 これがこのクラスの日常で、最早だれも止める人はいない。 慣れって怖いよな
「今日もフラれてやんのー」
「うるさい黙れ」
「連敗記録更新だな」
「・・・・・・」
周りの席の男子がこそこそと話しかけてくる。 基本俺が仲が悪いのはあの三人と雑種ぐらいなもので、他の奴らとは比較的に仲がいい。 結構人間関係築くのは大変だが、やっておかないとボッチになるわけで、そう言うことだ
『ペイル、何ポイントたまった』
『いつもの通りです。 ですが今回で六千ポイントを越えました、この分でしたら早ければ無印終了時にでも一万ポイントたまると思われます』
『サンキューペイル』
先生の話を聞きながら、ペイルと念話をしポイントを確認する。 このポイントが貯まればアイツらと関わることも、こんな生活ともおさらばできる
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適当に休み時間も三人に絡み細かくポイントをため、昼休み。 俺はクラスメイトと共に弁当をつついていた。 昼間は基本絡むときと絡まない時がある、あいつ三人には悪いと思っているが俺も休憩が欲しいのだ。 クラスメイトの話題は、昼休み何やるか放課後どうするかなどを話しているが、その中で一人違う話題を出してるやつがいた。 今日の授業であった将来についてだ。 将来、将来か......俺の将来はどうなるんだろうな。 若干ブルーになりかけたが、頭を振って思考をやめる。 どうせ考えたところで意味がないのだ、まずは目先のことをどうにかしないと俺には未来がないのだ。 目的は変わらない、彼女たちに嫌な思いをさせても俺は生き残ると、そしてあいつを殺すと