俺、踏み台転生者にされました 作:サクサクフェイはや幻想入り
「フェイトさんですが、リンカーコアを抜かれたもののすぐに戻されたらしく、リンカーコアに異常もなく魔法の使用も問題ないそうです。 今は戦いの疲れ等で気を失っていますが」
「そう、それならよかったわ......」
心底安心したというように息を吐くプレシアさん。 戦いも終わり、アースラ艦内。 今回の出撃に関する報告会が行われていた。 進行はリンディさんで、今はフェイト・テスタロッサに関してだ。 まぁ、玉藻もいたことだしそこら辺の心配はしていなかったが
「えぇ、それはよかったですけど....... プレシアさんは今度から広域魔法は避けてくださいね?」
「えぇ、善処するわ」
にっこりと笑う二人だが、怖いわ。 広域魔法の件は、多分というか十中八九味方である雑種に直撃したからだろう。 その雑種だがしぶといことに、軽度のやけどだけで済んでいた。 改造されたデバイスが優秀なことに救われたな。 そんなわけで話もそこそこに、今回臨時の司令部の通信がつながらなくなった件がエイミィさんから語られる。 簡単な話、俺たちとの通信を最後にシステムがハッキングを受けあらかたダウンしたらしい。 臨時の司令部とは言え、通信機器やプログラムは本局で使っているものと同等、それをあらかたダウンさせたのだ、内部に裏切り者がいるのではという話になった。 エイミィさんが自分の責任だと言っているが、そんなこと予想もしていなかったのだから仕方がない。 まぁ、その犯人が今ここにいるんだけどな。 エイミィさんを慰めている使い魔を見る。 ギル・グレアムの使い魔。 彼女を通して、こちらの情報はギル・グレアムに筒抜けというわけだ。 警告はしたので、俺はこの件にこれ以上口を出すつもりはない。 あまり口出しすれば、未来も変わってしまうしな
「さて、これであらかた終わりね。 それじゃあ、今回浮上した問題点を二つ。 まずは、神木君貴方のレアスキルに関してよ。 今後は使わないで頂戴」
「貴様らの指示など我は聞かんぞ? それに、アレがなくなれば我は出撃ができなくなるぞ?」
「・・・・・・その件はまた考えましょう。 二つ目は前回藤森君が言っていた仮面の男が現れた、ということね」
「それと艦長、もう一つ。 最近確認されている三人です」
クロノがリンディさんの言ったことを付け足す。 表示されるのは、人形、仮面の男、そして玉藻、リリィ、マシュ
「仮面の男計四人は、闇の書の完成が目的、というのは分かるけど、この三人は......」
「はい、目的が不明です。 こちらを助けるような動きはしていますが......」
プレシアさんが俺を見るが、俺は知らないふりだ。 玉藻、リリィ、マシュのことを知られるわけにはいかない。 知られたらそれはそれで面倒だし、説明もしなくてはならない。 それに、
「こいつらは仲間なのかね? 前回は神木、今回はフェイトを助けてるし。 服装も同じ黒だし」
「そう考えるのは早計だ、アルフ。 仮面の男たちは目的がはっきりしているが、この三人はそうじゃない。 警戒しておくに越したことはないさ」
クロノがそう締めくくり、今回の話は終了した。 これからは今まで通り、司令部はアースラに移るようだ
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「ただいまー」
「お帰りなさいませ、マスター殿」
「ハサンか。 珍しいなお前が家にいるなんて」
「ははは、そうですな......」
帰ってくると、ハサンに出迎えられた。 珍しいこともあるものだと、思っていたことをそのまま口に出していたらしく、ハサンが妙に落ち込んでいた。 ミスったな、素直にそう思った。 ここはフォローせねば
「まぁ、お前が家にも帰らずに八神はやての監視、警護してくれてるのは知ってる。 そのことには感謝しているんだ、ありがとう」
「いえ、私はアサシンで
「それならもうちょっと家に帰ってくるように」
「ははは、これは一本取られましたな」
ハサンと話しつつ、リビングに入ると他の三人も帰ってきていたのか、久しぶりに勢ぞろいだった
「お帰りなさい、マスター!あ、ハサンさんもいたんですね」
「お帰りなさい、マスター。 ハサンは久しぶりですね」
「お帰りなさい、マスター。 ハサンさんもお帰りなさい」
「うぅ、マシュ殿だけです、私にお帰りと言ってくれるのは......」
ハサン、まさかの男泣き。 まぁ、たまにしか家に帰ってこないからな。 しかも、帰ってきても短い間しかいないし。 そんなハサンの様子を見て、リリィはプチパニックを起こし、玉藻は気にせずに俺に抱き着いてきた。 玉藻ぇ...... 夕飯の支度は整っており、それを食べながらハサンが帰ってきた理由を聞く
「それで、ハサンは何か報告があったんだろ?」
「あぁ、すっかり忘れておりました。 実は、八神はやてが入院をしました」
その言葉を聞き、俺の箸は一瞬止まったが、食事を再開する
「そうか、そうなるとページの収集は順調、物語は終盤、というわけだな」
「・・・・・・えぇ、そう言うことになりますね」
相槌を打つのはハサンだけ。 リリィは箸が止まり、マシュはどこか思いつめたような表情をしていた。 玉藻は...... あ、普通に食べてた
「マスター、彼女は八神はやてはどうにかならないのでしょうか」
「ならないな。 闇の書を八神はやてから切り離すのは宝具の原点のどれかを使えば可能だろうが、そうなると次の主の元に行くだろう。 闇の書をこの世から消し去る、そう言う選択もあるが守護騎士たちが消える。 それは八神はやても望まないはずだ。 現状、出来ることはたぶんない。 それに、そのすべてのことをやったとして、失敗すれば八神はやてが死ぬ」
マシュもわかっていたのだろうが、その言葉に悔しそうにしていた。 重苦しい雰囲気の中、食事は続く
「結局、物語通りに進めるしかないんですよマシュさん。 それに、下手に八神はやてに手を出せば、マスターが死にますよ?」
「「っ!?」」
玉藻の言葉に、息をのむマシュとリリィ。 そう、もしも成功したとしても、八神はやてのことをずっと隠し通すのは不可能だ。 そうなれば疑われるのは俺で、下手をすれば死ぬ。 あぁ、本当にままならない
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~なのは視点~
一人になるとやっぱり考えてしまう、ヴィータちゃんに言われたことを
「なら、リンカーコアをくれよ...... 私たちは闇の書の完成を急ぐ必要があんだよ!」
私はそれを聞いて、迷ってしまった。 確かに手伝えるかもしれない、でもそれをしてしまったら闇の書の完成を手伝ってしまう。 だからすぐには答えられなかったし、手伝うと言った手前否定はできなかった。 呆けてるうちに、ヴィータちゃんは逃げ出そうとして、神木君はすぐに対応していた。 私とは全く違った。 その後は結局逃げられてしまって...... 今でも私は悩んでる。 手伝えることがあるんじゃないか、何て...... でも、悩むのは間違いじゃないって、今はそう思える。 神木君が、そう思い出させてくれたから。 前の時、フェイトちゃんの時も悩んで悩んで、答えを出した。 だから、今回も
~なのは視点 end~