俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第七十五話 始まった終焉

「確かにそうかもな。 だが、例外だって存在するだろう?」

 

そう言って仮面の男、いや、リーゼロッテとリーゼアリアのリンカーコアを引き抜く。 いきなりの俺の登場に、呆然とする守護騎士たちと高町なのは達。 俺はそんなことを構わずに、闇の書に声をかける

 

「闇の書、蒐集しろ」

 

「蒐集」

 

「ぐあああぁぁぁぁぁ!?」

 

悲鳴のような声をあげるリーゼロッテ、リーゼアリアをよそに後ろからの攻撃を避ける。 すると、人形たちが通り過ぎ振り返る。 八神はやてを抱えて。 気絶しているのか、特に動く様子もないが

 

「まさかお前が物語に介入するとはな、よほど死にたいらしいな」

 

「そんなに死にたいなら死ねばいいが、闇の書は渡してもらおう、こいつを殺したくないのならな」

 

そう言って無防備な八神はやての首に手刀を置き、いつでも殺せるアピールをする。 この状況に驚く守護騎士たちだが、八神はやてが人質に取られている時点で動けない。 高町なのは達も同様だろう。 蒐集は、完了したみたいだな。 闇の書を人形に投げて渡す

 

「それが賢明だ」

 

「なら死ぬと良い!!」

 

八神はやてを抱えているほうが闇の書を受け取り、そのまま転移で消える。 もう一人は俺の方に向かってくる。 まぁ、捻りつぶすのは容易いが、流石に変身が解けたリーゼロッテとリーゼアリアを抱えながらではままならない。 王の財宝を射出しつつ、地上まで降りる。 今回はいつものように手抜きではなく、ちゃんと考えて射出しているので、人形もなかなか近づけないようだ。 地上、と言っても病院の屋上だが、リーゼロッテとリーゼアリアを下ろし空を見上げる。 まぁ、上手く引っかかったこと。 これならしばらく来ることもないだろうと思い、呆然とする守護騎士に声をかける

 

「何をボーっとしているんだ? 自分らの主が攫われたんだぞ?」

 

「そ、そんなこと言われなくてもわかってんだよ!!」

 

俺が声をかければ、ようやくと言った感じで動き始める守護騎士たち。 各々散開して探そうとしているが、まさか位置が分からないのか?

 

「おい待て。 お前ら位置が分からないのか」

 

「なんだよ、お前ならわかんのかよ!!」

 

「わかるに決まってるだろ。 あの一番高いビルの上だ」

 

俺が指を指せば、疑わしいという感じで見る守護騎士たち。 どうでもいいけどな

 

「なぜおまえにそんなことが分かる」

 

「さっき闇の書を投げ渡した時に、位置を追えるようにしたんだ。 だまされたと思って行ってみろ」

 

それに返事をすることはなく、各々散開はしたが最終的な目的地は俺がさしたビルのようだ。 そうなると次は

 

「お前、今までどこに居た!!」

 

俺につかみかかってこようとするが、それよりも早く後ろに回り込み廻し蹴りを放つ。 すると、面白いように吹き飛ぶ雑種。 まぁ、実際全然面白くないけどな

 

「黙れよ」

 

「っ!この!!」

 

「フェイトちゃん、やめて!!」

 

次に向かってきたのはフェイト・テスタロッサ。 雑種がけられて怒っているのか、動きが直線的で見やすい。 さっきのように後ろに回り込んで蹴り飛ばしてもいいが、プレシアさんに何されるかわからないからな。 それじゃあなくても、あの人には借りがある。 振るわれたバルディッシュを受け止める

 

「なっ!?」

 

「驚いてる場合か? そもそも、こんなことして何になる。 今は八神はやての救出、保護が最優先だろう。 俺はあの人形に用があるから、アレを壊してから行くが」

 

「人形? 何を言ってるんだ!!」

 

「お前にはわからないか...... いや、そもそも何も知らされてないんだったな」

 

「何を、言ってるんだ?」

 

「黙れよ雑種。 お前に語る舌など持たんし、たいして役にも立たないやつが吠えるな。 さっさと八神はやての保護でもしてこい」

 

そう言って、掴んでいたバルディッシュを雑種の方に放り投げる。 すると、掴んでいたフェイト・テスタロッサも雑種の方に投げられる。 軽く投げただけだから、空中で体勢を立て直しこちらを睨みつけてくる。 はぁ、こいつら頭に血が上りすぎると周りのことが見えなくなるな。 まぁ、どうでもいいか。 横目で人形の方を見れば、服がボロボロになりながらこちらに向かってきていた

 

「さっさと行けよ。 お前もだ、高町なのは」

 

「まっ」

 

返事を聞くことなく、ボロボロな人形に向かっていく。 仮面はすでに割れており、俺が向かったことで嬉々とした表情になる

 

「ようやく、ようやく貴様に受けた雪辱を果たせる!」

 

「雪辱?」

 

向かってきた勢いを利用し、腹に拳をいれるが少し動きが止まっただけで、たいして効果がないようだ。 人形だから、痛覚もないのか?

 

「貴様に殴られただろう!」

 

「あー、お前が殴ったほうか。 で、それが?」

 

「貴様!!」

 

人形の癖に、人間のような感じだな。 まぁ趣味が悪いやつが作ったんだ、そうもなるか。 インファイトの応報だが、俺の圧勝だ。 アイツが一つの拳をたたき込むなら、俺はそれを防ぎ何倍もの拳を撃ち込む。 まぁ、動きは悪くなってきているのだが、聞いている様子は一切ない。 本当に面倒だ

 

「何故だ!何故なんだ!!貴様はそんなに戦闘能力は!」

 

「黙れよ。 お前が俺の何を見てきたか知らんが、お前が俺を語るな。 ペイル」

 

刀を握り、対峙する。 果敢に向かってくる人形だが、まだ実力の差が分からないらしい。 俺に蹴りをいれようとするが、その蹴りをいなすことはせずに、そのまま切り裂く。 これで片足。 踏ん張りは利かないはずだが、それは地上に限った話だ。 飛んでいれば関係ない。 まぁ、普通の人間なら動揺や痛みで飛行魔法の制御がおろそかになると思うが。 次に右の拳を叩きつけてくるがそれを片手で受け止め、刀で切り裂く。 続いて足、拳の順番で来るが、これも切り裂く。 それでもなお向かってくる。 こいつ、恐怖心というものがないらしい。 面倒なので、そのまま頭をつかみ地面に急降下し叩きつける

 

「き、さま」

 

「本当に面倒だな、お前」

 

王の財宝から小型のメイスを取り出し、頭に振るう。 すると、その一発で抵抗がなくなる。 だが死んではいないようで、ぴくぴく動いている。 これなら問題はなさそうだな。 そのぴくぴくしている人形の頭をつかみ、空を飛ぶ

 

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