俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第八十一話 Those that support strong Tailwind of good luck Blessing of ale

~はやて視点~

 

意識が朦朧としてる。 私は誰、なんてふざけたことを言うつもりはないけど、ここがどこだかわからない。 周りを見回すも、もやがかかった頭では考えることができない。 何かあったような気がする、でも

 

「そのままお眠りを、我が主。 貴方の望みは、私が全て叶えます」

 

「・・・・・・」

 

声が聞こえて、顔を上げる。 アカン、視界もぼやけてきてる。 眠っちゃダメなのに、眠気が

 

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夢を、見ていた。 見たことある場所、見たことある景色。 ここは、図書館やな。 私が夢と決めつけた理由、それは多々あるけどその理由の一つに視界の高さ。 いまの私の視界はいつも見る高さより高い。 そして一番の理由は

 

「理樹君やん、やほー」

 

八神はやて()が目の前にいるから。 正確には夢じゃなくて、理樹君の記憶みたいやな。 なぜこんなものを見ているのかわからないけど、私は見なきゃいけない気がする

 

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視界が暗転したと思ったら、またさっきのところや。 それが考えられるくらいには、意識がはっきりしてきたみたいや。 でも、相変わらず大半の意識にはもやがかかってるけど

 

「私は、何を望んだっけ?」

 

「悲しい現実を、すべて消してしまいたいと」

 

そんなこと、望んだっけ? 違うような気がするのに、上手く考えが纏まらない。 また眠く......

 

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なんや? フェイトちゃんとなのはちゃんが遠くで戦ってる? さっきと同じなら、この記憶は理樹君のものということになる。 何で止めないんや? 場面は変わり、薄暗い廊下を理樹君と誰かが走っていた。 薄暗い廊下を抜けたと思ったら、そこには武装したロボットのようなものがうじゃうじゃと。 映画のワンシーンみたいやけど直感で分かる、これはノンフィクションつまり実際に起こったことと。 たぶん目的は光った石の確保なんやろうけど、それを守るように武装したロボットはひしめき合っていた。 戦いが始まり、理樹君のおなかが!

 

「やめて!」

 

起こったことは止められない、ということなのだろうか。 理樹君のおなかは、武装したロボットが持っていた剣で貫かれる。 それでも戦いをやめない理樹君。 なんで、なんでなんや......

 

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「そんなこと、私は望んでない...... たぶん。 私が欲しかった幸せは......」

 

「健康な体、愛する者たちとの日々。 そして、気を使うことのない神木理樹(友達)。 眠ってください、そうすれば夢の中であなたはずっと、貴女はその世界に居られます。 誰も貴女を傷つけない、悲しみも痛みもないそんな世界に」

 

「そんな夢あったらええなぁ...... せやけどそれは......」

 

ただの夢や...... また意識を失う直前、揺れた気がした

 

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さっきまでに比べると、視界が低い。 それもかなり。 色々な理樹君の記憶を見てきたけど、これが最後。 そんな気がする。 朝起きて顔を洗って、多分理樹君のお父さんとお母さんやろな、二人に挨拶をして。 どこにでもある一般家庭の朝の風景。 家を出て、なのはちゃんと遊んで。 それにしても、なのはちゃんとこのころから親交があったんやな。 かなり長いな。 家に帰る。 でも、家に帰ると誰もいなかった。 机の上にはケーキ。 チョコでできたプレートには理樹って書いてあるし、理樹君の誕生日なんや。 でも、サプライズパーティーにしては少しおかしい。 なんで仕掛け人の二人がいないのか。 買い物行ったといわれればそれまでやけど...... なんか、理樹君が焦っとる。 ネックレスを手に取って、その隣の手紙を読んで...... 

 

「なっ!?」

 

手紙の内容に愕然とする。 よくわからないが主人公とか踏み台とか意味のわからないことが書いてあったけど、一番驚いたのは理樹君が死ぬということ。 どういう、ことや?

 

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よく揺れるようになってきた。 なんやろか...... よくわからんけど、ここで寝てる場合じゃないことだけは分かる

 

「そや、私はまだ...... なんで泣いてるん?」

 

ようやく思い出してきた、ここに来る前のこと。 でもそれよりも、私と一緒に居てくれたこの子が泣いていることが気になった

 

「これは、私の涙ではありません。 それよりも、どうかお眠りください......」

 

「私の涙やないって、このバカ!自分の気持ちは自分だけのものや、人から与えられるものじゃない!悲しいのは、自分が悲しいって思ってるからや!」

 

「私は、わたしは......」

 

「自分に正直になろ? つらいなら辛いって、助けてほしいなら助けてって言っていいんや。 主の私が助けるから」

 

そう言って、目の前の子のことをなでる。 撫でたのがきっかけか、我慢の限界だったのか、ついにその子は泣き出してしまう

 

「助けてください!もう、もう、破壊なんてしたくない!」

 

「うん、その願い叶える。 主として」

 

この子が泣き止むまで、頭をなでる。 しばらくするとようやく泣き止んだのだが、恥ずかしそうに視線をそらしていた。 とはいえ、このままではここから脱出する事も出来ない。 助けるといったけど、プランがなかった

 

「ところで、今はどういう状況なん?」

 

「は、はい!」

 

妙にかしこまった様子で説明してくれる。 闇の書。 私が生まれた時から持っている本は、元は夜天の魔導書、と言うらしい。 元々は各地の叡智を記録し、研究に役立てるものだったらしいけど、度重なる改悪のせいで一部機能が暴走、今では闇の書と呼ばれるものになってしまったらしい。 今は外で防衛プログラムが戦ってるとのこと。 なんか、かなり迷惑をかけてしまってるらしい。 外では、世界を壊しかねない力で暴れているとか。 ま、まぁ、そこは後で謝るしかない

 

「止める方法は?」

 

「それが、ありません......」

 

「いやいやいや、そんなことないやろ? こう念じて、止まって!と言えば止まった、り?」

 

直後、足元に魔法陣みたいなものが展開され光り輝く

 

「暴走、一時的にですが止まりました.......」

 

そんな呆然として言わなくても...... それと、そのすごいみたい目やめて!偶然やから!ともかく!止まったんやから、次の手を考えないと。 こんな状況初めてやから具体策がないやろうし

 

「なぁ? 夜天の魔導書本体と、その防衛プログラムを切り離すにはどうしたらええんや?」

 

「完全に切り離す、と言うのは無理じゃないかと。 防衛プログラムはもとは夜天の魔導書の一部ですから、完全に切り離すとなると夜天の魔導書側の機能をいくつか破棄しなければ...... それに、表側に出ている防衛プログラムを何とかしないことには......」

 

「その切り離すプログラムに重要なプログラムは?」

 

「ない、とも言い切れませんが、夜天の魔導書の運営自体にはさほど問題ないかと......」

 

「それは本当やな?」

 

本当に、この子もあわせて一緒に居られるかの確認。 この子優しいから、自分を犠牲にとか言いかねへんからな。 それを確認するために、目を見て確認をとる。 嘘を言っているような目じゃない

 

「本当です、我が主」

 

「ん、ならそれで行こう。 外で戦ってる方、聞こえますか? その目の前にいる子、ぶっ飛ばしてください!」

 

外に声が届いていることを信じて、私は私にできることをしよう

 

「貴女に名前をあげる。 みんなから、もう一人いること聞いてたからな? みんな呼び方バラバラやったから、ずっと考えてたんや。 闇の書とか、管制融合騎とか。 そんな風には私が呼ばせへん。 強く支えるもの、幸運の追い風、祝福のエール、リイン、フォース」

 

その瞬間、温かな風が吹いた気がした。 まるでこの子、リインフォースの誕生を祝福するかのように

 

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