彼が合理的になるきっかけのお話。
お気に入り、評価、感想ありがとうございます。
初めての評価が星1とか軽く笑えました(`・ω・´)
まあ、所詮思いつきの衝動書きなのでしゃーなしですな。
うーす。俺は鎌ヶ谷 研。
なんかどこかの世界に転生しちまったただの男だ。
……てかさ、転生ってこんなものだったけ?
普通はさ、神様とかが転生先の世界とか選ばせてくれて、その世界で有意義に暮らすための力とか授けてくれたりするもんだと思ってたのよ。
でも見てこの状況!俺ただの千葉に住む普通の男の子ですよ!
何、千葉って!俺の世界でも普通にある地名だぞ!異世界感微塵も感じねぇ!確かに前世がクソな俺にはお似合いかもしんないけど!せめて神の姿くらい拝ませてくれても良い気がする!
そしてなんで幼稚園からやり直しなんだ!?
良い両親だから不満は無いし、赤ちゃんからやりなおさなくて良かったっていう考え方もできるけどさ。
でも実質35歳のおっさんが年下にあやされるってどんなプレイだよ……。
まあ、なんて愚痴っちゃいるけど、なんやかんやで人生楽しめちゃってます!
まず人生楽しめちゃってる理由。
俺は転生したのだと気付いたその日……俺は親にとあるお願い事をしました。
何かと言うと…小学生の・きょ・う・ざ・い♪
キモい言い方だったね。すまそ。
いやね?なんかパッと思い浮かんだのが…幼稚園から小学生の勉強解けたら凄くね?なんてかるーい気持ちで考え付いちゃって言ってみた訳なんだどさ。
そしたらうちの両親、なかなかの親バカだったらしく「この子は神童かもしれない!」って本気で思っちゃったんだよ。
もう少し常識を疑って欲しかったですねぇ。てか普通何言ってんのってならなかったのかな?
ならなかったようですねぇ(他人事)
でさ、その時の俺は、それに気分良くしてなんか乗せられるまま試しがてら小学生(一年〜三年生の範囲)の教材をパパッと解いちゃったのよ。伊達に大学は出てないから余裕だったわ(そんな頭良くなくても入れる大学だったけど)
そしたらもう両親は舞い上がっちゃって!「この子は天才だ!」「うちの子として生まれてくれてありがとう!」とか言い始めちゃったんだわ。
俺はもう優越感に浸りまくりwww
いやぁ、これからこんなふうに天才児 鎌ヶ谷 研として扱ってもらえるとか最高wwwwww
◇◆◇
すみません。ワロタしてる場合じゃねぇことに気づきました。
ベーヤーだわ………やべぇって意味な?
ともかく、ワロタがやべぇに気付いたきっかけ……それはこっちの世界でもド○えもんやってたのでたまたま観たことだった。
え?何故にそれ?とかは思うな。
で、その見たストーリーはの○太君が赤ちゃんからまた生まれ変わって人生をやり直すって感じ。
──あれぇ?ほぼまんまの俺やん、とか思いながらも、その話の行く末を黙って観てた。
生まれ変わったのび○くんは、赤ちゃんの時から喋ることができて、I.Qは小学二年生レベルあるということが発覚。のび家の両親は「この子は天才だ!」「生まれてきてくれてありがとう!」と喜ぶ。
…………。
しかし、小学一年生のの○太くんの元にドラえ○んがやってきて、タイムテレビを見せる。
するとそこに映った未来は…努力をしなかったために、成長するにつれてまた0点をとり続けてしまういつも通りののび太く○の姿だっ───
俺はチャンネルを変えた。
「ん?研、変えてよかったのか?」
「う、うん。良いんだよ父さん。バラエティーの方が面白いし」
「そっか……それにしてもなんか今の研っぽいお話だったな。まあ、ウチの研はあんな風にはならないだろうけどな♪」
「あ、当たり前だよ!僕はのび○くんじゃないんだから!」
やめれ〜。やめてくれマイファザ〜。そんな軽やかに俺の心に突き刺さること言わんでくれぇ…(泣)
あれーこれってやらかした?やらかしたか!?
流石に大学出ても、もう小学生六年生でボロ出す自信あるんだけど。てかその自信しか無いけど基本馬鹿だから!特に理科とか社会がヤヴァイ!
流石にマズい…って俺は思った。
これはマジで頑張って天才まではいかなくても秀才くらいにはならなければ!
そう俺は確固たる決意をし、さっそく努力を始めた。
とは言っても、小学生レベルの勉強に関しては予習程度で満点は確実だった。それは驕り無く断言できるほどに。
なのでまず取り掛かったのは肉体に関してだった。
前世の俺はただのデブでブサイクな男だった…しかし今からなら余裕でそんな結末は変えられる!
鏡で見た俺……うーん、顔のパーツは悪くない。両親が良いからかな?
今は分からないが、しっかり運動していれば問題なくイケメン(笑)
運動を頑張ればスタイルも運動神経も鍛えられて
という事で、試しにイケメンスマイルをしてみた。
「……ニタァ」
おっ……………と………
どーしよ、洒落にならないくらいキモい。
お、可笑しいな…俺口角上げてるつもりなんだけど表情筋がまるで仕事してない。横へ広がってるんですけど…これどゆこと?
俺って親二人の前でこんな風に笑ってたの?
……やっぱ人生って山あり谷ありなのかね。
結果、人生の課題が増えました。
・人生楽しむため勉強頑張る(ガチで)
・人生楽しむためスポーツ頑張る(マジで)
New・笑顔がキモい理由でいじめられても大丈夫なように色々鍛える(本気で)
よし。じゃ、明日から頑張ってみようか(`・ω・´)
あっ、それとうちの両親、実は夜にいろいろ頑張ってたみたいで、妹が生まれました。
前世にはいなかった妹。ビバ!妹!
ああ。これでテンションが上がらないわけがない!!
よぉし!お兄ちゃん頑張っちゃうぞーー!!
◇◆◇
小学一年生になりました。
両親との仲も良好。妹も無事に育ち、幼稚園に入ったよ。
んで、大事な事気づきました。
勉強とかスポーツ出来ても……コミュニケーションレベル低かったら意味ないやんけ!?
しかも笑顔がキモすぎて出来ないとか……友達100人どころか1人も出来ねぇわ!
見てみ?だーれも俺に話しかけてくれない。
まだまだ可愛いピチピチの小学一年なのにだよ?
ホント笑えるwwwww
いや笑えねぇよ(真顔)
俺の唯一の救いは、両親と妹の笑顔だけだ。
あー、癒される。
◇◆◇
友達、出来ました。
やったぁぁぁぁああ!!
小学二年にしてようやく友達出来たぁぁああ!!!
……まっ、1人だけね。
や、別に悲しくねぇし!寂しくねぇし!てか勉強とスポーツは出来るからただの負け組じゃねぇし!もうこれでボッチじゃねぇから良いんだよ!
え?なに?友達ってのは複数を指すから、正しくは友人だろうって?
……………………。
うるせぇぇええ!!細かいこと気にすんなよ!友達出来ねぇぞ!(友達の人数:1)
いいか!友とは数じゃねぇ!質なんだよ!付き合いの深さなんだよ!分かってんのか!!(昨日までぼっち)
何はともあれ、これでやっと俺の人生が始まるぞい!やっふぅー!!
◇◆◇
小学三年が終わった後、転校することになりました。
ショックでした。全財産つぎ込んでハズした馬券くらいにショックでした。
いや。そんなとは比べ物にならないくらいショックだ。やっと出来たかけがえのない友いるのだからな!
そして友人改め、親友に転校の事を話しました。
そしたら──
絶交されました。
はは……ははは、解せぬ!親友とは一体!?
もう絶望したわー。いやー、どうしよ。ボッチでこの先どうやって生きてくんだよー。いや前まではそれで人生過ごしたんだけどさ。
はぁ、
うん決めた。
もう面倒だから自分のこと優先でいこ。
てかそれが本来の人の姿だし。今までの俺が間違ってたんだ。
なんだよなんだよ。
こんなに新しい人生でめっちゃ努力してんのに、なんなのよ。ふざけるのもいい加減にしろ。
大体さ、なんで超年下の奴と頑張って友達になって浮かれて気分良くなって、かと思ったらこんな仕打ちを受けないといけないわけ?
はぁ…前世だって対して良かったことなくて、生まれ変わったらそこそこのイケメンだったからもっと人生イージーだと思ってたのに………
…あっ、そっか。そもそも
それなら納得。
前世の自分があまりにも酷かったもんだから、判断基準値が低すぎて、今のこの顔がイケメンだと思ってたのか。
そうだよな。
いくら笑顔がうまく出来ないからって、ホントにイケメンだったら喋んなくなって友達出来るよなフツー。
てかイケメンと可愛いは正義なんだから、もし俺がイケメンならこんな事になんねぇよ、うん。
イケメンは黙ってても、友達は増える。
イケメンは黙ってても、ちやほやされる。
イケメンは黙ってても、なんでも出来る(極論)
ほらな?やっぱ俺イケメンじゃねぇわ。
友達は出来ない。ちやほやもない。なんでも出来てない。
なんか……もう…ね。
全てが───無駄だな。
◇◆◇
親友との絶交から1ヶ月。
時は転校初日まで進む。
その日は、気持ちの良い朝だった。
新居での初めて迎える朝にしては、上出来と言えるくらい清々しい。
だが、かと言って俺の心は清々しくない。
もちろん、両親の前では元気よく演じる。心配をかけるのは徒労を生むに等しい。
では、なんで清々しくいられないのか?
理由は…これから新しい学校で学ぶ事になったからだ。
「新しい生活ってワクワクしない?」と母親は笑顔で俺に問うが、そんなの俺のような奴には出来ない考え方だ。
「いや、どっちかと言えばドキドキかな」と俺は答え、母親は「うふふ。確かにそうかもね♪」と微笑む。
親なのにその笑顔はあまりに眩しい。活き活きとしている。
「いってきます」
「いってらっしゃい!車に気をつけてね。あと道に迷わないようにね〜!」
「分かってるよ、母さん」
俺は父親が羨ましい。母親が羨ましい。妹が羨ましい。
いつも心から楽しく生きている。
だから人も寄ってくる。だから他者との絆が生まれる。
そんな家族が俺の誇りだ。自慢だ。幸せだ。前世には居なかったから。
だが同じくらい、そんな家族が妬ましく、憎らしく、苛立たしい。前世には居なかったから。
なんでだ?俺はあんな素晴らしい両親から生まれてきたのに、なぜこんなにも人生は上手くいかない?中身が転生者である他人だから?
だったら、今すぐに死にたい。消えてしまいたい。
転生者である中身の俺が消えれば、多分この鎌ヶ谷 研という男の子は両親と妹のように明るく楽しく過ごせるに違いない。
分かってる。これは無意味で無駄な思考だ。
最近の俺は毎日こんな事を考えてしまっている。
行き場のない怒りの渦を心に抱く。
これはもう逆ギレに等しい。
分かってる。これは無意味で無駄な感情だ。
「はじめまして。私が君のクラスの担任だ。これからよろしくね、鎌ヶ谷くん」
「はい。よろしくお願いします」
だけど、そんな俺に1つのアイデアが浮かんだのだ。
新しい学校生活。これは謂わばリセットなのだ。
俺という存在を知っている奴はいない。
なら、今度こそ失敗せずに「理想」を実現してやれば良い。
でも…前の理想はあまりに抽象的でダメだった。
しかし、話はもっと簡単だった。
ただ出来る範囲でやればいい…ただそれだけだ。
「じゃあ、朝の会でみんなに自己紹介…簡単でいいからか頼むな」
「はい、分かりました」
幸いにも、勉強と運動の努力は積み重ねてきた。
一回分の学校生活を体験してるのだから、他の奴らより要領よくやれている。
だからと言って転生初めのような優越感はない。
実際には年下だが、それでも初めての親友が出来た。飛び上がるくらい嬉しかった。
あの喜びに勝る感情は未だない。
でも絶交された。
あの悲しみに勝る感情は未だない。
大人の自由を知ってるが故に、それに触れられない苦しみなんてものはもう無い。
俺にあるもの。俺が求める理想は──
「鎌ヶ谷 研と言います。よろしく」
───誰にも邪魔されない。俺が必要とする人だけが楽しくいれる居場所が欲しい。
それを手に入れるためなら、俺は
───こうして鎌ヶ谷 研の人生が始まった。
あまり望まぬ形で。
クズが一周回りました。
次にやっと彼が雪ノ下に関わります。