神様、俺を異世界へ。   作:Watapon-

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『√A』となっているのはいくつかのルートに派生するからです。


第19話 神様、襲撃事件発生です。√A

「…本当にこの中に…。」

 

公爵様が俺に頼みたいもう一つの事というのは、とても衝撃的な物であった。

 

ー回想ー

 

「実はこの屋敷の中に、恐らくであるが、護衛団の中に我々を暗殺しようと目論んでいる者たちの内通者がいるようなのだ。…君には、その内通者を見破ってほしい。」

 

「な、内通者ですか!?…そんな、みんなあんなに公爵様に忠実な方々なのに…。」

 

「その気持ちは私とて同じだ。…だが、どうやらデマではないようだ。その証拠にこの頃、護衛団の隙を的確に突き襲撃しようとした者たちがおる。」

 

…そんなバカな。

俺にはあの中に内通者がいるだなんて信じられない。

ふと顔を上げると公爵様も何処か哀しそうな表情を浮かべていた。

 

「この事は私とヒロト殿。他の者には決して口外しないでいただきたい。…良いかな?」

 

「…はい。分かりました。」

 

ー回想終わりー

 

…未だに俺には信じられない。

別に護衛団の皆とは行動を共にし始めてから2日しか経っていないのだが、それでも、彼らがその様な事をするようには見えないし、もし仮にそうだとしても考えたくはない。

 

『…ロト?』

 

しかし、さっきの話が本当なら、今の所怪しいのはガルフだろうか?

先程、いきなり何処かへと行ってしまってしばらく帰ってこなかったのだが。

…いや、そんなはずはない。

アイツは誰よりも公爵様に忠誠を誓っているとゾルアさんに聞いている。

 

『ヒロト!聞いてんのか!?』

 

「なぁっ!?」

 

『…何ぼーっとしてんだよ!もう任務始まってるんだぞ!?」

 

なんだイリアか。…いきなり大声出すなよ、ぼーっとしてた俺も悪いが。

 

「あー…ごめん。少し考え事をな。」

 

『ヒロトが指示出してくれなきゃ、あたし達は動けねーんだからさ、』

 

「ゴメンゴメン、でも、まだ敵感知に反応はないし、それに遠視でもまだ何も見えてこない。…全員にまだ大丈夫だと伝えてくれ。」

 

『おう!…気分悪いなら言えよな。あたしがヒロトの分までやっといてやるからさ。』

 

イリアならやってのけてしまいそうだが俺には護衛以外にも監視の役割がある。…ここで降りるわけにはいかない。

ちょっと待てよ。…これってこいつに相談してはいけないのだろうか。

…いや、ダメか。ていうか、こいつに相談してもあまり変わらない気がする。

 

(神様はどう思う?)

 

『…ん?なんか言ったかの?』

 

(聞いてなかったのかよ…。あれだよ、護衛団の中に内通者がいるって話だよ。)

 

『ああ、あの話か。…それは自分自信で決めるのじゃ。ワシが答えを言ってしまってはお主の成長に繋がらん。』

 

(…分からないのか?)

 

『…さて、ワシは死者の案内があるのでここらでおいとましようかの。』

 

(あ!逃げんなぁ!)

 

…あーもう!何なんだよあの人は!

 

結局、この夜に襲撃は起きなかった。

…だが、俺にはまだやる事がある。夜の襲撃の他に、内通者を暴かなければならない。

神様もあてにならないとなれば自分でなんとかしないといけない訳だが…。

 

「何か便利な魔法はないか?…ん、何だこれ。」

 

『結界無効化魔法 ヴェールブレイク』

この魔法を発動すると、発動対象の張っている魔結界の無力化、強化魔法の無力化を行う事ができる。

尚、応用的な使い方になると、相手の変化魔法を看破する事も可能。

 

「…変化魔法の看破か。役に立つかもしれないし、抑えとくか。」

 

他にも幾つか魔法をキープしておいたが、どのタイミングで掛けるかはまた後で考えることにした。

 

取り敢えず俺は部屋でキープした魔法の発動方法などをしっかりと確認した。…そして、夜を迎えた。

 

「それでは護衛任務を始める。全員配置につけ!」

 

…俺は昨日と同じく、敵感知と遠視を発動させて待機する。

そしてそれと同時に、仲間の位置を把握できるレーダーを発動。

 

これで何か怪しい動きをしている奴がいたらアイスニードルとナムネスのコンボをお見舞いしてやろう。

 

と、その時だった。

 

王都の一般人エリアの方で大きな爆発音と共に黒煙が上がった。

 

『…何だテロか!?ザウロさん。どうしましょうか?』

 

『我々の任務は護衛だ。公国騎士団が対応するはずだが…。見過ごしては居られんな。』

 

こうして話している間にも爆発が立て続けに起こっている。

 

『団長、私が行きましょう。…帰ってくるまでは頼みます。』

 

そう言ってガルフは爆発した場所へ。

…俺も行きたかったが、我慢だ。

と、次は俺の敵感知に反応が。

 

『敵感知に反応あり。…さっきの爆破は俺たちを分散させるための陽動か!』

 

『戦闘体制に入れ!』

 

そして次の爆発が起きた瞬間。黒装束の五人組が飛び掛る。

 

『敵は5人!確実に仕留めろ!公爵家は我らが守るのだ!!』

 

俺はすぐさま庭に降り、剣を抜く。

それに気づいたのか、五人のうちの一人が、こちらへ走って来る。

 

相手が剣を抜こうとした時に、準備して居た魔法を発動。

 

『ウェーブグラウンド!』

 

「…!?」

 

そして案の定、体制を崩した相手におきまりのあのコンボを打ち込む。

 

『ナムネス・アイスニードル!』

 

その麻痺針を喰らい、まともに動けなくなった敵の後頭部に剣の鞘で一撃。

…取り敢えず気絶させておこう、殺してしまっては情報が聞き出せないからな。

 

と、背後からもう一人が。

 

「…隙だらけだ!」

 

「しまっ!?」

 

敵が後ろから斬りかかろうとした時、何者かが、とんでもないスピードで切り裂いた。

 

「大丈夫か?ヒロト。」

 

「…速すぎだろ、お前。」

 

「へへん!元エリート用心棒を舐めてもらっちゃ困るなぁ。」

 

エリートって。…でも今の動きを見たらバカにできないな。

 

「他の3人は?」

 

「もうザウロさんたちが倒したみたい。」

 

「そっか。…敵感知にこれ以上の反応はないようだし、一旦元の位置に戻るか。」

 

そして、俺たちが定位置に戻ろうとしたその時。

公爵家の敷地に何かが高速で落ちてきた。




次回は狼の騎士がメインの話です。
(…そろそろエストを出さないとなぁ。)
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