オリ主が逝くリリカルなのはsts   作:からすにこふ2世

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昨夜投稿したつもりができていなかったのです。なので、改めて投稿しなおし。

今回は比較的温い内容となっております。
あと、今回のあとがきは昨晩少し酒の入ったテンションで書いたものを復元したので、かなり「 下 品 」なものとなっております。気分を悪くなされても責任は取れませんので、そういう方はあとがきを読まずにバックしてください。


第48話 

 フェイト執務官を拉致し、クアットロと名無しと共にアジトに戻った私が真っ先に向かったのは、拉致したフェイト執務官の下でもなく。私の妹の入っている生体ポッドの下でもなく。いつも通り薄暗い部屋の中で眩く輝く白いスクリーンに映る様々な情報を眺めて薄い気味悪い声を上げて笑うスカリエッティの下だった。ウーノはいつも通り隣に突っ立って何かをしているようだが、何をしているかまではわからない。

 私が部屋に入ってパネルを操作し電灯を点けると、いつも通り気味の悪いにやけた顔のスカリエッティが振り向いた。ウーノはこちらに興味が無いのか作業を黙々と続けている。

 

「やあ、お帰り。全く君は本当に、私の期待を裏切ってくれるね……もちろんいい意味でだよ?」

 

 楽しいという感情を顔、声のみならず全身から撒き散らすスカリエッティ。口ぶりからするに、当初私が彼女を捕まえられるとは思っていなかったようだ。あるいは私が失敗して捕まることを望んでいたのか? 私も無茶な頼みだとは思っていたが、まさか失敗が前提の作戦だったとは。まあそれは後々聞くとしよう。まずそれよりも先に、聞かなければならないことがある。

 部屋の入口から進みながら懐からナイフを抜き、スカリエッティの胸ぐらを掴み上げて刃を首に当てる。スカリエッティは無抵抗だが、ウーノがようやくこちらを向いた。だが、攻撃してくる素振りはないのでそのまま要件を口に出す。

 

「貴様の期待云々はどうでもいいが、名無しについて話がある」

 

 私は今珍しく怒っている。それ故にやや短絡的で、下手をすればウーノが襲い掛かってくる可能性もあるという後先考えない非常に危険な行動だ。たが、今の反応を見る限りではその危惧は無用だったようなので、尋問を行う。

 

「ナイフを首に当てて脅すのは、話ではなく尋問と言うのではないかな? なあウーノ」

「同感ですが、今回の件に限っては教えなかったドクターにも問題があります。さすがにフォローできません。諦めて素直に話すべきでしょう。それと、ハンクさんは痛めつけるにしても研究に障害が残らない程度にして下さい」

 

 スカリエッティの肩を持つだろうと思っていただけに、予想外だった。それほどこいつは重大な何かを隠していたということか。ならば、ますます尋問のしがいがあるというものだ。感情を覗くために『目』を変えて、嘘を見抜けるようにする。

 

「わかった。スカリエッティ、質問に答えなければ爪を剥ぐ。嘘をついても爪を剥ぐ。一度に一枚じゃないぞ、一回嘘をついたら足の爪を全て。二度目は手の爪を其れ以降は……そうだな。耳でも削ぎ落とすか」

 

 どれも死にはしないが、想像を絶する苦痛を与える。地獄の苦しみ、とでも言うのだろう。よくテロリストを捕まえて拠点などの情報を吐かせるときに使ったが、シンプルかつ効果が絶大な手だ。どんなに口が固い人間でも、早ければ二枚。遅くても五枚剥がせば途端にペラペラと話しだす。

 いつもなら手の爪を真っ先にはがすが、手を傷つけると後々研究に障害が出る可能性があるのでそれは避けたいところなので、まず足からとした。どうせ足の爪を剥ぎ終える頃には全て喋り終わっているだろう。

 

「聞かれた以上は答えるよ。何でも聞いてくれ」

「そうしてくれ。さて質問だが。心当たりはあるんだろう? 名無しについてだ。どうしてアレの声は私の妹と同じなんだ?」

「ああ、答えるから下ろしてくれないか? 首を圧迫されてて苦しいんだ。これじゃまともに話もできやしない」

「いいだろう」

 

 感情の揺れを見ていても逃げるような感じはしないので、手を離して床に落とす。大げさに首を抑えて咳き込むが、そんな演技には惑わされない。

 

「さあ、話せ」

「……わかったよ。彼女の声を君の妹と同じにした理由だがね、彼女を器にしようかと思っていたんだよ。顔もオリジナルが健康体に戻ればアレと同じになる」

「ほう」

 

 つまり、私は自分で妹の入れ物をクズに引き渡そうとしていたのか。なるほど、あれが馬鹿な選択をしてくれたことには感謝しなければならないようだ。私に戦闘技術を仕込んでくれた事といい、ヤツには本当に借りが多い。もっとも、返すつもりなど最初からなかったし、返そうと思っても他ならぬ私自身が殺してしまったので返しようがない。

 そうなると一つだけ許せないことがある。右手を捻り上げて、人差し指の爪と肉の間に横に倒したナイフの先端を押し込む。

 

「な、なにをする気だい?」

「つまりお前は、私の妹の首を切ったわけだ。私の眼の前で」

 

 大事な大事な、私の妹の入れ物となるはずの肉体を。すぐに治るからといって、眼の前で首を掻き切った。それはとてもとても、許せないことだ。

 

「あ、アレは少し調子に乗りすぎたというか。完成した喜びでハイになっていたというか。ともかくだね……」

 

 抵抗を無視してナイフをさらに押しこみ、先端を軽く持ち上げると、ペリと音を立てて簡単に剥がれた。

 

「っ~~~~!」

 

 声にならない悲鳴が部屋全体に響き渡るが、この部屋は完全防音である上にドアを閉めているので、外に声が漏れることはない。手を離してやると、すぐに爪をはがされた指を抑えて蹲った。

 

「入れ物を作ってくれたことには感謝する。それがマトモな肉体じゃなくてもな。だから爪一枚だ」

「そ、そうかい……」

 

 普通の人間の肉体とは違い、その存在は法に触れるものだ。知られてしまえば保護という名目で貴重なサンプルとして研究に回される可能性が非常に高い。しかし、悪いことばかりでもない。戦闘機人の肉体は非常に頑強にできている。それに加えて私の再生能力も加わっているとなれば、車にひかれたくらいで死ぬことはないだろう。強姦魔に襲われようとも返り討ちにできる。普通に生活していればまず戦闘機人であるとバレることもない。バレるとしたら病院くらいだが、それはどうとでもごまかせる。そう考えれば良いことのほうが多い。

 それを踏まえ、本来なら首を刎ねるところを罰を爪一枚で済ませたのだ。

 

「部屋に戻る」

 

 それだけ言って部屋を出る。

 

 そして、さきほどの部屋と同じく薄暗い廊下を歩きながら色々と考え始める。これからのこと。

妹のこと。名無しのこと。フェイト執務官のこと。これからの作戦のこと。おそらくは自分を狙って動き出すであろう機動六課のこと。考えなければならないことは多くあり、しかし与えられた時間は非常に少ない。とりあえず優先順位だけは決めておかねば、と思ったところで、部屋の前に到着。だが何故かトーレが私の部屋の前で立ちふさがっていた。そして私の姿を見るなり、敵意こそ感じられないが警戒心した様子で近寄ってきた。

 

「来い」

 

 そして、腕を掴まれてそのまま引っ張られる。強化もしていない状態では、私の身体能力は少し鍛えた成人男性とそれほど変わらない。つまり戦闘機人の力で引っ張られたら何もできずそのまま連れて行かれる。なので抵抗はせず、引っ張られる方向へ歩いて横に並ぶ。

 

「一体どうしたんだ」

「貴様の実力を見誤っていた。これから模擬戦をして力量を再確認させてもらう」

 

 状況がなんとなく把握できた。フェイト執務官を殺さず生け捕りにしたという結果のみを聞いて、私が高ランク魔導師でも打倒できると誤解しているのだろう。個人的に模擬戦というと嫌な経験しかないし、このまま引きずられていった先でもきっとろくな事にならないだろうという確信がある。なので、誤解を解くために口を開く。

 

「待て、私は確かにフェイト執務官を捕獲した。したが、それは不意打ちで……」

「つまり不意打ちなら仕留められるということだろう。どっちにせよ実力を隠していることには変わりない」

 

 話を最後まで聞かずに、そのまま私を引っ張っていくトーレ。話を聞くつもりが感じられない。このままだと模擬戦用のフロアーまでそのまま引っ張られていく事になるだろう。高ランク魔導師を相手に会話で隙を作るというとんでもなく神経を使う作業をした後なのだから、少しは休ませて欲しい。それに考えなければならないこともある。

 ともかくエレベーターは眼の前だ。乗り込んでしまえばそのまま訓練用のフロアへと数秒で到達する。そうなればあとは流れで結局模擬戦をさせられるのだろう。そしてボロ雑巾のようにされてそのままベッドかフロアの床でぶっ倒れて体が治るのを待つしかなくなる。それは勘弁願いたい。

 

 相手は話を聞くつもりがなく、強引に引っ張っている。そして私は模擬戦はしたくない。となると、こちらも実力行使に出る他ないだろう。悟られぬように一瞬で肉体強化を済ませ、自分よりも重い相手に格闘戦を挑むための筋力を確保。膝を裏から蹴ると同時に腕を引くと、少しバランスを崩したので、空いている片方の手で頭を押し込んでそのまま倒す。腕は強く掴まれているままなので、相手の体重が予想以上に重く強く引っ張られて一緒に倒れてしまい、上に馬乗りになるような形になってしまったが、とりあえず目論見は成功した。

 

「私がやったのは、こういうやりかただ」

 

 きょとんとしているトーレだが、すぐに自分があっさりと転ばされたことを理解したようで。あっさり転ばされたことが恥ずかしかったのか、それとも男性に押し倒されているような状況が恥ずかしいのか、顔を赤くして顔を逸らされた。

 

「……つまり、卑怯なやり方で捕まえたということか。戦って捕まえたと思ってたのに」

「そこらの雑魚ならともかく。戦闘状態の高ランク魔導師相手に正面から行って勝てるわけがないだろう。わかったなら腕を離してくれ。誰かに見られたら、この状態だと誤解されかねん」

『バッチリ見てるよ。もちろん録画もしてある』

 

 そんなところで、見計らったようなタイミングでスカリエッティから放送が入った。状況だけ見られれば弁解のしようがないので、なんとも。とりあえずスカリエッティが映像をまき散らさないかを心配しておこう。巣の居心地は良いに越したことはない。巣の中に居る他のメンバーに嫌われるよりは、好かれている方が居心地はいいはずだ。

 未だに離してくれないトーレの腕を振り払い、カメラとスピーカーが一体になった監視装置へ向く。

 

『まあ、それよりもだ。君がさらってきたお姫様が目を覚ましたようだ。様子を見てきてくれないか? 彼女の居場所は医務室、早く行ってあげたまえよ』

 

 相変わらず妙な言い回しを好む奴だ。だが、見てこいと命令されたのなら見てくるしか無いだろう。戦闘ならともかく会話する程度ならマルチタスクを使って考え事も同時にできるし、別に何の問題もない。自室に引きこもって考えるか他人と話しながらの違いだ。

 さて、新たな指示もされたことだし、思考を切り替える。彼女のデバイスは海に投げ捨ててきたし、抵抗されてもデバイスが無ければ大した魔法は使えないだろう。近接戦闘もできる魔導師と言っても、彼女の格闘スタイルは鎌、大剣など武器を使用したものが前提で素手での戦闘は全く考慮していない。一応基礎的な訓練は受けているようだが、それでも脅威とは言えない。警戒さえしておけば問題ない。

 

 脅威度の予想も完了したので、床に倒れているままのトーレを置いて移動を開始する。

 

「待て」

「今度は何だ」

 

 いい加減に若干の鬱陶しさを感じるが、それでも話は聞く。そのために振り向くと、トーレが目の前に立っていた。五歩分くらいは離れていたはずだが、物音一つすら立てずに一歩の間合いまで踏み込まれ、顔の眼の前で拍手をされた。猫騙し、という奴だ。少し驚き危うく手が出そうになったがなんとか踏みとどまり、一歩下がって相手の顔を見る。なぜか笑顔だ。見て分かる通り敵意はないようだが、行動の意図が読めない。いったい何がしたいのやら。

 

「驚かせたのはさっきのお返しだ。それと……後で部屋に行ってもいいだろうか、教えてもらいたいことがある」

「物騒な用事でなければ歓迎しよう。もてなしはできないがな」

「それで構わない。じゃあ、また」

 

 私への仕返しが成功したからか、満足気な顔をして去っていくトーレ。戦闘用に生み出され、それに特化した戦闘機人でも触れてみれば人間らしいところもあるようだ。できれば敵にはしたくないが、万が一そういう事態になり、正面から戦わざるをえない状況になったら……その一面を突くことで隙ができるだろうか。

 

 少し考えてシミュレートしてみた結果、どうやっても無理という結論が早々と出たので、スカリエッティに言われた用事を忘れない内にまた移動を開始する。奴とていいつけた用事を忘れられれば怒りもするだろうし、私もわざわざ怒られるような真似をしたくはない。

  




感想返しで言っていたフェイトさんの待遇ボツ案について。2つありますので、その概要をば。これより下は本編には関係がない上に、作者の本性が曝け出された激しい下ネタが入っているので、耐性のない方はブラウザバックして他の作品をお読み下さい。






1,全裸に剥いて手足を縛ってお風呂にドボーン。一分たったらサルベージ。そしてまたドボーンとする拷問。全裸に剥くのは単純な武装解除のためと、羞恥心を煽り自分の状況を認識させるため。拷問でさっさと心を砕いて戦力として運用するため。

2,百人中九十九人が激しい生理的嫌悪を抱くような蟲(イメージ的にはfate/zeroの間桐臓硯のチ○コ蟲。わからない人はチ○コ蟲で検索♪)をルーテシアに大量に召喚させ、それを薄暗くて狭い部屋に押しこむ。その部屋の中に裸に剥いたフェイトさんを放り込む拷問。放り込まれたフェイトさんがどうなるかはお察しください。拷問の目的は同上。

ボツにした理由。1は無印時の経験よりフェイトさんには苦痛への耐性があると考えたからボツ。2は過激すぎてどう考えてもR-18行きになるのでボツ。


以下、本編には全く関係ない下ネタ妄想ゾーン。

トーレさんは気の強そうな見た目で、関係を迫っても一度は強気で拒否しそう。でも強く迫られるとアッサリ陥落しそう。あと、アヘ顔ダブルピースが最高に似合うと思うんです。それはもう、割れた腹筋と普段の強気な態度とのギャップで一種の芸術品のような美しさになると思うんです。きっとア○ルも弱いに違いない。

やっぱりさあ、ロリ姉もといチン○姉もといチンク姉やアホのコなのにナイスバディのウェンディもいいけど。トーレさんもかなりイイと思うんだ……

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