Fate/Zero ~小傘キャスター~   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第四次聖杯戦争:参

バーサーカーはセイバーに襲い掛かる手前に拾った得物を振り下ろした。

セイバーは不可視の剣で受け止めたが、バーサーカーの得物を見て驚いた。

セイバーだけではない、周りにいる者達も驚いた。

鉄柱・・・先程までアーチャーが足場にしていた電灯の残骸。

二メートルほどの長さのそれはただの鉄屑である。

なのに、何かに隠されているとはいえセイバーの宝具と鍔迫り合うなどあり得ないのである。

そう、何もしていなければ・・・

 

「なん・・・だと?」

 

その鉄柱は黒く染まっていた。

バーサーカーと同じ黒色へと・・・

 

「貴様・・・まさか!?」

 

それを見て此処にいる者達は理解した。

バーサーカーの能力・・・いや、宝具の正体を・・・・・・

 

「・・・なるほど、あの黒いのが掴んだものは、何であれヤツの宝具になるわけか」

 

『だから、アーチャーの宝具を十全に使いこなす事が出来たわけね・・・』

 

バーサーカーは鉄柱でセイバーに対して連続攻撃を行っている。

ここでランサーとの戦いでの負傷が響いてきていた。

ランサーの宝具である『必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)

傷つけた個所の治癒する事が出来なくなする槍である。

それで傷つけられた左手に力が入らず、苦戦を強いられていた。

その様子を見ていたキャスターは・・・・・・

 

『(あの鎧・・・いえ、甲冑かしら?あの形と言えば欧州辺りの物だった筈・・・。そして、自身事を隠蔽していた者、もしくは偽る事を仕事にしていた者であり、セイバーであるアルトリア・ペンドラゴンと顔見知り・・・いえ、恨んでいる者と言えば・・・・・・)』

 

バーサーカーの正体についてある程度まとめていた。

その間にもバーサーカーはセイバーを追い詰めていた。

そして、セイバーの一瞬の隙をつきバーサーカーは鉄柱を振り下ろした。

しかし、それが届く事はなかった。

ランサーが鉄柱を切り離したためである。

 

「悪ふざけはそこまでにしてもらおうか、バーサーカー・・・。セイバーには俺との先約がある。・・・これ以上は黙ってはおらんぞ?」

 

その様子にランサーのマスターは納得しておらず・・・

 

『何をしているランサー、セイバーを倒す好機であろう・・・』

 

「すみません主殿。しかし、セイバーとの決着は尋常に・・・」

 

『ならん。ランサー、バーサーカーを擁護してセイバーを殺せ、令呪をもって命ずる』

 

それと共にランサーは矛先をセイバーへと変え、攻撃を始めた。

令呪とはサーヴァントに取って逆らう事はできないもの。

そのため、ランサーは申し訳なさそうにセイバーへと攻撃していた。

二人に追い詰められ、攻撃を受けそうになったその時・・・

 

AAAALaLaLaLaLaie(アァァアララララライッ)!!」

 

ライダーの戦車がバーサーカーとランサーに向けて疾走した。

ランサーは自身の速さを活かして躱す事ができたが、セイバーに集中していたバーサーカーは躱す事ができず真面に受けてしまった。ライダーが通った後には立つ事ができず、倒れているバーサーカーがいた。

 

「ほう、なかなかどうして根性のあるヤツじょのう」

 

ライダーがそう言うと共にバーサーカーは霊体化してこの場を去った。

どうやら、致命傷を負ったので撤退したらしい。

 

「・・・と、まぁこんな具合に、黒いのにはご退場願ったわけだが・・・。騎士の戦いを穢すでない、ランサーのマスターよ。ランサーにこれ以上強要するのなら、余はセイバーに加勢させてもらいぞ」

 

ライダーがそう言うとランサーのマスターであるケイネスの怒りの気配がこの場に流れたが、長引きはしなかった。

 

『撤退しろランサー、今宵はここまでだ』

 

マスターの言葉を聞きランサーはこの場を去った。

周りは静寂に包まれる中、セイバーはライダーに向けて視線を向ける。

 

「・・・結局、お前は何をしに来たのだ?」

 

「さてな、そういうのはあまり深く考えないのだ」

 

ライダーの言葉を聞きセイバーはため息を吐いた。

 

『・・・さて、私もそろそろ失礼させてもらうわね』

 

キャスターは此処での戦いはもうないと考えたのかそう言った。

だが、ライダーはキャスターを呼びとめた。

 

「まぁ待てキャスター、我が軍門に降らぬか?」

 

『ふふ、ライダー。今はその話は断らさせてもらうわ』

 

「そうか・・・ん?今は?」

 

『えぇ、貴方の人格とマスターの人格がどのようなものか今は分からないもの。それが判断で来て問題がなかったら仲間、いえ同盟してあげる』

 

「ほぅ、お主が言う事も尤もだな」

 

『その代わりといちゃなんだけど、良い事を教えてあげる。アサシンはまだ脱落していないわ、精々注意して置く事ね』

 

キャスターがそう言い終えると共に電灯の光が消え、キャスターの姿はうつらなくなった。

キャスターが残した言葉に疑問を抱きながらライダー陣営とセイバー陣営はこの場を後にしたのだった。

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