2期の7話もよかったですね!泣けました。あのタイミングであの曲はズルい!
まだ7話であの感動だからこの後の話はどうなるか楽しみですね
「しっかりね!」
「お互いにね!」
千歌と梨子は駅の改札前で握手をしている。この場には2人だけではなく、Aqoursのメンバー全員がこの場所にいる。
理由は、梨子が東京で行われるピアノコンクールに参加するため、今日はその見送りに来ている。
「梨子ちゃん、頑張ルビィ!」
「東京に負けてはいけませんわよ!」
「そろそろ時間だよ!」
改札前で話しているとそろそろ電車の時間みたいだ。それに気付いた曜が教えてくれた。
「チャオ!」
「気を付けて」
「ファイトずら!」
「精一杯やってこい!」
梨子が改札を通ってホームの方へ…となったその時
「梨子ちゃん!」
千歌が声をかけた。
「次は!次のステージは絶対一緒に歌おうね!」
「もちろん!」
梨子が笑顔で答えた後、元気よく走っていった。さてと、俺たちもそろそろ練習しないとな。
「梨子なら大丈夫だ!さっ、練習行くぞ!」
『はい!』
いや、駅でそんなでかい声出すなよな…
ん?
「曜?」
「え!?な、なんですか!?」
「みんな行っちまうぞ、どうかしたのか?」
「な、なんでもないです!」
そう言って曜もみんなの方に走っていったけど……曜が見てた方向には千歌がいる。何かあったのか?まぁこれからの様子を見ながらにしておくか。
「千歌はいつまでそうしてるつもりだ?」
「え?」
「みんなもう行ってるぞ」
「うそ!?わわわ、みんな待ってー!」
ったく、しっかりしろよな〜
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「特訓……ですわ!」
「また?」
まただな…
「あ!」
『?』
ルビィどうしたんだ?いきなり大きな声出して……
「Saint Snowです!」
「先に行われた北海道の予備予選をトップで通過…やるじゃん!」
「へぇ〜これが千歌たちが東京で会ったっていうスクールアイドルか〜」
「頑張ってるんだ〜」
「ところでルビィ、パソコン見てたようだけどダイヤの話は聞いてたのか?」
「あ、お姉ちゃんごめん。聞いてなかった」
「ルビィ!?」
「いや〜時々さっきみたいなことあるしいいかなって」
「姉の扱い方が凄いなルビィ……」
雪穂も穂乃果に対し似たような対応することあったし気にしなくていいか。
「ダイヤの扱いのことは置いておいて、今は目の前のことに集中しないと!大切なのはもうすぐある予備予選なんだから!」
「果南にしては随分堅実ね!」
「誰かさんのおかげで色々勉強したからね!」
「ではそれを踏まえて……」
「なんで……なんでこうなるのー!」
場所を部室からプールへと移して練習……ではなくプールの掃除をしている。
って何を踏まえたんだよ!?
「文句を言ってないでしっかり磨く!」
「そんなこと言われても…足元がぬるぬるしてて……ずらっ!」
「ピギッ!」
花丸がルビィを巻き込んで転倒。怪我はないみたいだけど気を付けてもらわないとな。
「ダイヤが業者に頼むのを忘れてたからね〜」
「なっ!?忘れてたのは鞠莉さんでしょ!?」
「言ったよ〜夏休みに入ったらプール掃除なんとかしろって」
「だから今なんとかしてるのではないですか!」
「なんとかね〜」
「理事長と生徒会長があんなんで大丈夫?」
「私もそう思う…」
おい鞠莉、ダイヤ、1年とお前らの幼馴染にめちゃくちゃ心配されてるぞ。
「とりあえずあの2人はほっといて掃除進めるか」
「そ、そうね…」
「ちょっと失礼かもしれませんが、先生が業者に頼んでおけばこんなことには…」
「よし、じゃあ果南に聞こう!」
「は、はい!」
「教師陣にプール掃除の話が回ってきてない状態で勝手にそんなことしていいと思うか?」
「………え、鞠莉は話してなかったんですか?」
「話してたら教師陣の誰かがちゃんと手配してるって…」
「「本当に大丈夫かな…」」
不安が大きくなった善子と果南だった。
「まぁでも、生徒会長の仕事は手伝うって約束したからね」
「そうだよ!しっかり磨かないと!」
「うんうん……うっ……」
「ヨーソロー!デッキブラシといえば甲板磨き!となればこれであります!わわっ!?」
…………なんでそんな格好?というかコスプレ衣装学校に持ち込んでるのか?
敬礼してる曜はなんか違和感ないけど……つーか滑って転んでるよ。
「あなた!その格好はなんですの!?遊んでる場合じゃないですよ!」
「うん、言ってることはもっともなんだけどな?ダイヤも下に降りて掃除やろうか」
「は、はい…」
そういえばなんで俺は手伝ってるんだろ?
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「できたー!」
「ピカピカずら!」
「見てご覧なさい!やってやれないことはないのですわ!」
『えぇー!?』
あれからプール掃除を続けやっと終わった。うん、綺麗だ。
というかダイヤ……いやいいや。
「そうだ!ちょっと踊ってみない?」
「oh〜面白そう!」
「いやちょっと待て、それは屋上でにしよう」
「大丈夫ですよ!滑って怪我しないように気を付けますから!」
「いやそういうことじゃなくて……」
「ではみなさん、滑って怪我しないようにやりますわよ?」
『はーい!』
「はぁ……」
もういいや。どうせすぐ気付くだろ。
「すみません。こうなった千歌さんを止められる気がしなくて…」
「いいよいいよ。多分すぐに俺が止めようとした理由わかるから」
「?」
ダイヤは俺の言った意味がわかっていない。でもすぐ気付くはず。
みんな配置に付いた。梨子がいた時と同じ配置に……
「あれ?あれれ?」
「気付いたか?」
少し離れたところで見ていた俺はみんなの方に近付きながら言った。ったく、話聞かないから…
「そっか、梨子ちゃんいないんだよね」
「これだと見栄えがよろしくありませんわね。先生はこれに気付いていらっしゃったのですね。言ってくれればよろしかったのに…」
「いやダイヤ…」
「話聞こうとしなかったでしょ…」
「うっ…」
まぁそれはみんなだから今は置いておこう。
「まずどうするか決めないとな。振り付けそのものを変えるか、梨子の代役を立てるか、どっちかだな。みんなはどっちがいい?」
「代役っていっても……あっ」
ん?果南どうし……ってみんな1人の方を向いている。それは…
「えっ、えっ!?」
曜だった。みんなの視線を感じて驚いている。そして千歌は
「うん!」
と元気に首を縦に振った。あ、これはμ's時代に俺が何回かなった拒否権なしのパターンだな。
「わ、私!?」
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「1.2.3.4.5.6.7.8…」
あの後いつもの練習着に着替えて屋上で練習をしているが……
ドン!
「「わっ」」
何回かやっているが上手くいかない。
「あ、あれ?」
「またダメかぁ…」
「う〜ん、曜なら千歌と合わせられると思ったんだけど」
「私が悪いの。同じところで遅れちゃって…」
「ううん。私が曜ちゃんの歩幅に合わせられなくて…」
「焦っても仕方ないさ。時間あるとは言い難いが最悪振り付けを変えるって手もある。まずやれるだけやってみよう」
「先生の言う通りだよ。これは体で覚えるしかないしもう少しやってみよ!じゃあもう一回やろうか!」
再びやったがまた失敗。
なんか違和感あるな。違和感の正体が掴めれば……もう少し様子見かな。周りを見てみると鞠莉も何か違和感あるように見てるか。
その後何回かやっても成功することはなかった。
「今日はここまでにしよう!」
「えっ、でも…」
「曖昧にしても仕方ないしはっきり言うけど、何回も同じようにぶつかって進歩が見えない。だから今日は終わりにして休め」
「「は、はい…」」
「自主練はしてもいいから少し休んでからにしろよ。それじゃあ今日は一旦解散!」
全体での練習はひとまず終わり。でもあいつらのことだし練習するだろ。ここでじゃなくても……こっそり見ておくか。
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「あれ?お前らまだいたのか」
「あ、先生!」
「ダイヤが生徒会の仕事を溜め込んでて私と果南が手伝うところデース!」
なんかその喋り方久しぶりに聞いたような。
「わ、私はこれくらい1人でも…」
「いやいや、無理しないで手伝ってもらえ。さすがに生徒会や理事長の仕事を俺が手伝うわけにもいかないしさ」
「は、はい…」
帰ろう生徒会室の前を通ったら3年生がまだ残ってた。生徒会の仕事か。穂乃果たちの手伝いしてたっけな。というか穂乃果が溜め込んでた分俺も結構やってたような……
「これは?」
「あぁ〜これは千歌さんと曜さんが最初に持ってきた入部届けですわ」
「千歌たち水溜りに落としたままで提出してたんだったな」
濡れたせいか、くしゃくしゃになっている入部届けが生徒会室から出てきてそこには千歌と曜の名前だけが書かれていた。懐かしいな。最初はこの2人………この2人?違和感これか!
「なぁ鞠莉、ここには千歌と曜の名前だけ書かれてるけど最初誰が始めたと思ってる?」
「これ見て驚いてるけどてっきりstartは千歌っちと梨子っちだと……あっ」
「感じてた違和感これだったのか」
「たしかコンビニに寄るって言ってたと思うわ」
「あ、あの鞠莉さん?先生もですが…」
「話が見えない……」
完全にダイヤと果南を置いて納得しちまってたな。
「さっきのだけど、俺も曜なら千歌なら合わせられるって思ってはいたんだけどな。でもなかなか上手くいかなかったろ?見てても何か違和感あったんだけど、この入部届け見てその違和感の正体が多分予想できた」
「「どういうことですか(の)?」」
「心が乱れてるって言えばいいのか……とりあえず2人なら練習してると思うし様子見に行ってくる。って最初からそのつもりだったけどな。それじゃ」
「ダイヤ、果南、sorry!今は手伝えないわ」
鞠莉は生徒会の方手伝ってくれてよかったんだけどな。まぁ止めても来そうだし、それに自分に任せてとでも言いそうだから連れてくか。
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「先生いたわ。やっぱり練習してた」
「また失敗したところみたいだな。お互い謝ってる」
学校の近くのコンビニまで来てみるとやっぱり練習してた。ついでに言うとまた失敗したところだった。
もう一度やろうとした時に曜が千歌に「梨子ちゃんとやってた時みたいに動いてみて」って言ってた。
「やっぱり曜は梨子っちのこと意識してるみたいね」
「だな。多分これは動きは合うはず……やっぱり合ったな」
「えぇ…」
千歌は梨子とやってた時みたく動いたのだろう。それに合わせるように曜も動いて、見事2人の動きが上手く合わさった。
「天界的合致!」
「これなら大丈夫でしょ?」
「うん!さすが曜ちゃんだよ!じゃあもう一回……ん?」
電話か。相手は多分梨子だな。
「梨子ちゃん!東京ついた?」
「えぇ、今部屋に着いたわ」
「あ、みんなに代わるから待ってて!」
「え、えっと……もすもす?」
いやなんだそれ!?
『もしもし花丸ちゃん?』
「み、未来ずら!」
「花丸どうしたの?」
「ん?あぁ〜あいつの家寺で電化製品がほとんどないみたいでさ。だからああいうの驚くこと多いんだよ」
とは言えあれは驚きすぎだろ。
「なによ?さすがにスマホくらい知って……」
『善子ちゃん?』
「……ふふふ、今このヨハネは堕天で忙しいの、他のリトルデーモンに変わります!」
『もしもし?』
「ぴ、ピキャャャャ!?」
「「……………」」
なに?あれ?
「みんなどうしたの?梨子ちゃんだよ?」
おぉ〜千歌がまともなことを……ん?曜が袋の中からアイスを…2つに割るタイプ、千歌と食べるつもりかな。
電話を切ったか。つーか充電切れそうだったみたいだけど…その時の会話を聞いて曜の表情がまた曇ったな。
練習再開するみたいだけど……やっぱり梨子のことで何か思ってるみたいだな。
「原因は思った通りだったな」
「そうね、先生にお願いがあるのだけど…」
「ん?生徒会の仕事手伝いに行ってあげてとかだったら無理だぞ?さすがに教師がやることじゃないしな」
「わかってるくせに…曜のことは私に任せてもらえないかしら。このままだと下手したら私たちみたく……」
「それじゃあ鞠莉に任せた!というかこうなると思ってたからな。それじゃあ頼んだぞ」
曜のことは鞠莉に任せた。鞠莉たちは2年間本音を言えなかったんだ。こうなることは予想できてた。
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曜side
「これでよかったんだよね」
千歌ちゃんに梨子ちゃんとやってた時みたいに動いてって言ったら上手くいった。そこからはミスすること合わせることができた。
やっぱり千歌ちゃんの中では私より梨子ちゃんの方が大きいのかな……
ワシっ
「っ!?」
な、なに!?痴漢!?
「oh〜これは果南にも劣らない良い…」
「とぉりゃぁぁぁあ!」
「えっ………アウチ!?」
いきなり後ろから胸を掴まれたから驚いて投げ飛ばしたけど聞き覚えあるような声……って
「鞠莉ちゃん!?」
「テヘッ、少し話さない?」
「い、いいけど…」
話ならいきなりこんなことしなくても…怖かった…
でも話って今日のことかな……2人で展望台まで歩いていってそこの椅子に腰掛けて鞠莉ちゃんとの話を始めた。
そういえば鞠莉ちゃんとこうやって話すのは初めてかも……
今回はここで終わりです。次回もお楽しみに。
投げ飛ばされたけど鞠莉ちゃん、曜ちゃんにあんなことするなんて羨ま……なんでもありません。
お気に入りが最近少しずつ増えています。評価も増えたら嬉しいですね。何かリクエストあれば感想欄にどうぞ。1期13話まで終わったらオリジナル回を少し書いてから2期に入るつもりなので。
それと次回の更新は遅くなります。