いわゆる幽霊になりまして   作:幸い

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どうも!幸いです!

どうにか夏休みの課題が終わりました!!いやぁ、読書感想文…あいつが強かった(小声)
夏休みも終わって課題もパーフェクトなので余裕が出てきました!次もポンポンと出せるかな?

それにしてもちょっと今回は難産でしたね…あ、今回あの人がでてきますよ!それではどうぞ!


幽霊になって家出だと勘違いされまして

ジョットと初めて出会った日、つまり私が幽霊になった日から今日で半月ほどがたった。

 

相変わらず私は自分のことについて、なにも知ることが出来ていないけれど、少しだけ変わったことがある。

 

それは…半月前は街をさまよい歩くだけだった私に、たくさんの楽しみが出来たということ。

 

例えば…友であるジョットと休みの日に、散歩と称して遊び歩いたり…夜にあの飲み屋さんでたまに会う美形のお兄さん、アラウディさんと話したり…たまに1人で泣いてるランポウを見つけて慰めたり、月に何度か開く雨月さんの演奏会に行ってナックルと雨月さんと話したり、お菓子をもらったり…そんな、私のことが見えて触れる特定の人たちとのふれあいを私は楽しんでいた。

 

今日は昼にランポウと会って弱音を聞いて、夕方あたりからあの飲み屋さんに行って情報収集してきた。ちなみに今はその帰りである。

 

今は真夜中、昼間は人通りが多い大通りに出ても歩いている人は1人2人いるかいないか。

 

もし私が生きてたら絶対周りの人に注意されてるだろうなぁ…とか思いつつ、私は朝まで街を歩くつもりでフラフラと暗闇の街の中を徘徊する。

 

この時間、たまに自警団の人を見かけたりするからジョットやGさんに会わないように注意して歩く。こんなに暗いのに私の目はとてもいいのだ。幽霊だからなのか元から夜目はいいのか分からないけどなんか得した気分である。

 

そんなどうでもいいことを考えながら私は、次の小道を左に曲がる。こんな真夜中にこんな小道を歩いている人なんて、誰もいないだろうと考えていた私は、そんな考えとは真逆な結果に驚くことになった。

 

「あら、こんな時間にどうしたの?お嬢さん」

「えっ?」

 

小道を左に曲がった瞬間、私の無駄に視力がいい視界に一つの人影がうつった。影はどうやら人間、しかも女性のようで…目を凝らしてみると、すごい美人さんだったことが分かった。

 

「あ…怖がらせてしまったかしら…」

「い、いえ!大丈夫ですっ」

 

美人さんが申し訳なさそうな顔をするものだから、私は必死に両手をふって大丈夫なことを伝える。

 

怖かったというよりは、普通にびっくりしただけだから…この人も私が見えるのかって意味で。

 

そのへん仄めかしながらも平気だと必死に目で訴えると、美人さんは本当に安心したように笑い、私の目線に合わせて屈んでくれた。

 

近くでみる美人さんの顔は、やっぱり綺麗でとても整っていた。綺麗で優しいって…この人、天使かなにかか!

 

「お嬢さん、名前はなんていうの?」

「名前…アリーチェ、です」

「そう、アリーチェね!私はエレナよ」

 

美人さん…エレナさんは、そう言って暖かな笑みを浮かべた。私の頭に手をのせて自然に撫で始める…私くらいの年の子の相手も慣れてるのかな、シングルマザーとか?

 

「よろしくって言いたいところだけど…こんな夜遅くに、アリーチェはこんなところで何をしているの?」

 

エレナさんの問いに、内心ビクリと体が震えた。

 

こんな真夜中の時間に、こんな誰もいないだろうと思うような小道に、こんな10歳の小さな女の子がいたら、疑問に思うよね普通。私もさっき言ったけど、私が生きてたらほかの人に真っ先に注意されてること間違いなしだよ。

 

「親御さんも心配するわよ?」

「え、ええっと…」

 

親御さんって言われても…なんて言えばいいのか…。

 

既に何回目かのこの誤魔化しも、だいぶ辛くなってきて…私は内心パニックになりながらもそれをおもてに出さないように、乾いた笑いを浮かべていた。

 

そんな私を訝しげに見てたエレナさんは、ハッと何かを思いついたように手をポンッと鳴らした。

 

「…もしかして」

 

えぇぇ…?さすがにバレてない、よね…?

 

バレてないとは思うけれど…私の心臓は、どきどきと音をたてて加速していく。そんな緊張のなか、私はエレナさんの次の言葉を待っていた。

 

「家出したとかっ!」

「………はい?」

「やっぱり!そうよね、この年頃の子は家出する…にはまだちょっと早いと思うけれど!きっとなにか事情があるのよね?」

「え、えっと…」

「分かるわ。私も色々あったから…あ、そうだ!家出したなら泊まる場所が必要よね?私、明日は朝早くから仕事だから仕事場にある私の部屋で寝るのよ!プ…その仕事の社長もいい人だから、きっと許してくれるわ!」

「え?え??」

「さぁ、行きましょ!案内するわ!」

 

な、なんていうマシンガントーク…さっきのバレるかもっていう私の緊張を返して欲しい……って、ん!?待ってエレナさん!ちょっ、無理やり引っ張らないで!行くって言ってないよ、私…え、まっ…

 

「ちょ、ちょっと待って……と、止まってエレナさんっ!」

「えぇ、分かっているわ…ちゃんと泊まれるか不安なのよね…でも大丈夫よアリーチェ、任せておいて!」

 

いやそっちの泊まる、じゃないから!止まる、の方!

 

エレナさんは女性にしては力が強くて、私の抵抗虚しく。私はまるで連行されるようにエレナさんに引っ張られていった。

 

あぁ…もう誰か!ヘルプ、ミー!!

 

......................................................

 

「着いたわ、アリーチェ」

「………あの、ここって」

「ここが私の職場よ!」

 

エレナさんに引っ張られて連れていかれた先は、どこかで見たことあるようなとても立派な建物。誇らしげに紹介するエレナさんに思わず半目になってしまう。

 

あの…エレナさん?さっきこの建物の入口に、自警団って文字が見えたのは気のせいですよね?

 

「さぁ、入りましょ?」

 

エレナさんが扉に手をかけて、急に立ち止まった私に振り返る。

 

よし、帰ろう。てかここはだめだ。ここにはジョットやGさんがいてのちのち色々面倒なことになる!

 

「エレナさんすいません。やっぱり私、家にかえ…」

「エレナ?」

 

エレナさんを適当な理由で説得して自警団から遠ざかるため…私、家に帰ります、と言い切る前にそんな私の声は、とても聞き覚えのある声に遮られてしまった。

 

「あら、プリーモ」

「え?ジョット?」

「やっぱりエレナだったか。エレナと、もう1人は…アリーチェ?どうしてこんな時間に自警団にいるんだ?」

 

先ほど私の言葉を遮った声の主が、私たちのちょうど真後ろから歩いてきて姿を見せた。ブロンドのツンツンヘアー、もはや見慣れてしまったその髪型に、優しげな瞳。

 

間違いない、ジョットだ。

 

「え!?もしかしてアリーチェって…プリーモと知り合い?」

「プリーモ?いや、ジョットとは知り合いといいますか…なんといいますか…」

 

私とジョットがお互いに知り合いだったことに驚いているエレナさんに、私はなんて言おうかと迷ってしまう。

 

友、なんだけど…本人の目の前でそれを口にするのは少し…いや、だいぶ恥ずかしい。

 

「アリーチェは俺の友だ、エレナ」

 

はっきりしない私に痺れを切らしたようにジョットの口からすんなりと友、という言葉がでてきた。エレナさんはジョットのその言葉に少し目を見開いたけれどすぐ納得したようにうなづく。

 

「あ、もしかしてこの前言ってた新しい友って…なるほど、アリーチェのことだったのね」

「あぁ、そうだ。それにしても…2人はこんな夜遅くに自警団の前で何をしていたんだ?」

 

ジョットは2人、と言ったけれどその目は私1人を見ていた。

 

エレナさんちょっと勘違いされちゃってどうしようか悩んでいた、と言いたいけれど、エレナさんの手前言えないし…

 

私がどう説明しようかと頭を悩ませていると、エレナさんが私より先にジョットへの説明し始めてしまった。その内容に、私はまた頭を抱えてしまいたくなる。

 

「あ、そうだプリーモ。聞いてくれる?アリーチェ、どうやら家出してきたらしいの」

「家出?それは本当かアリーチェ」

 

エレナさんが心配そうにそうジョットに説明してしまい、ジョットも私に確認するように私を見つめる。

 

違うよジョット!だからエレナさんと同じような優しい目で私を見ないで…良心が心に痛い!

 

「え、いやちが…」

「わかってるわ、アリーチェ。でも、恥ずかしがることはないのよ?家出したくなる年頃なのよね」

 

恥ずかしがっているわけではなくて!エレナさん!?話を聞きましょう!?さっき家出したくなる年頃にはまだちょっと早いけれど…とか言ってたじゃないですか!

 

そのせいでジョットとエレナさんが妙に生暖かい視線を向けてくるのが私的にムッとしてしまうけれど、家出じゃないと言ってじゃあなんなの?って聞かれたら答えることが出来ないのも事実。

 

私が言葉に詰まってしまっていると、やっぱりエレナさんが話を進めてしまった。

 

「泊まる場所に困ってそうだったから…今晩、自警団に泊まらせてあげたいのだけど…プリーモ、いいかしら?」

「あぁ、構わない。好きにつかっていいが…部屋はどうするんだ?」

 

たしかに、どうするんだろう?ここで部屋がないって言ったらそれを理由に帰れたり…

 

「女同士ですもの、私と一緒に寝るわよ?ねぇアリーチェ?」

「…そうですね」

 

しませんよねぇ…はぁ。

 

内心ため息をついている私と違って、エレナさんはどこか楽しそうだった。ワクワクしているようにも見える。

 

ジョットもならいいだろう、って簡単に了承してしまい。エレナさんはよかったわね!とさらに嬉しそうな声をだす…けど、私は何も良くなくて内心ため息でいっぱいになりそうだった。

 

「プリーモに許可も貰ったことだし、さぁ中にはいって!案内するわ」

「は、はい…」

 

いきいきとしたエレナさんに手を引かれて、私は遠慮がちに中へと足を踏み入れてしまう。ちなみに、ジョットはやることがあったらしくどこかへ行ってしまった。

 

あぁ…無事にエレナさんやジョットやGさんに幽霊だってバレずにここから出られますように…

 

もうどうにでもなれ、と半分ヤケになっている私の頭は、どうにか今日を乗り切ることしか考えていなかった。




はい!エレナさんの口調がちょっとわからないので…これであってるかわかりませんが…

いい人なんですよ!ちょっと強引なだけで!まぁメタいことを言えば…この作品の都合上、だいたい強引なキャラになっちゃうんですよね…(震え声)

長いのでここで一区切りにして自警団にお泊まりの様子も書きます!

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