「ん・・・あ、あれ・・・?」
「あ、魔理沙おはよう〜。凄い寝てたよ。」
魔理沙が気絶してから約3時間後、何かを待っているような雰囲気の村雨が視界に現れた。
「村雨・・・おはよう。ん?霊夢と沙羅様は何処だ?」
むくりと起き上がりながら魔理沙は村雨に聞く。
「あの2人なら今は・・・!?魔理沙!伏せて!」
村雨の声と同時に紅白の弾幕が何処からか飛んでくる。魔理沙は自分の防止を抑え、顔を雪に埋め、弾幕を回避した。
「い、今のは霊夢のスペカ・・・でも一体何処から・・・。」
「あの巨木の中からだよ。霊夢は今、沙羅からの試練を受けてるんだ・・・。」
「ど、どういう事だ・・・?」
「それはね・・・」
村雨は魔理沙に話し始めた。幻想郷最古の魔法使いと博麗の巫女だからこその行動
〜1時間程前〜
「それにしても、貴女・・・12代目にそっくりね。最初見間違えたわ。」
「そうなの?どんな感じなのかしらね。でも私、母様の顔もよく知らないわ・・・。」
「「なんで?」」
霊夢の発言に村雨と沙羅が同時に聞いた。今は霊夢が受け継いだとは言え、顔を見た事がないと言うのはおかしい。2人はそう思ったのだ。
「・・・私がまだ幼い頃、母様は居なくなったのよ。だから受け継がなければいけない博麗の技を私は知らない・・・。」
話し手の霊夢の表情はとても辛く、悲しそうだった。
「霊夢・・・私が貴女に博麗の技・・・受け継がせるわ。」
「な、何言ってるの!博麗の巫女だった訳でもない貴女に何が出来るのよ!それに・・・一体どうやって・・・」
沙羅の意外な発言に真っ先に反論の意を称えたのは霊夢だった。それもそうだ・・・そう村雨は思いながら聞いた。12代目や先代博麗の巫女がどんな人か分かる訳ないが、少しの付き合いである沙羅に教える事など不可能だ。
「私には博麗の技を見た記憶がある。それを使うのよ。ただし、そう簡単に教える事などできない。貴女にそれを受け継ぐ程の資格があるか試させてもらうわ。」
「・・・要するに試験ってわけね・・・。いいわよ、受けて立つわ!」
「そう来なくちゃね。それじゃあバトルフィールドを用意するわ。古よりありし巨木よ・・・我が声に乗せ・・・この場に現れよ・・・我・・・全ての緑を・・・自然を・・・笑顔を統べる者なり・・・スペルカード発動!緑符:古代樹・ノームの巨木!」
沙羅の口から発せられたその咏は最古の魔法使いの威厳を感じる程だった。これに霊夢の詠唱が重なる。
「古来より伝わりし博麗の伝統よ・・・我が力に・・・友を守る力に・・・幻想郷を守る力となれ・・・今宵・・・幻想郷最古の魔法使いからの試練に受かりし時は・・・その力を我が手に授けよ・・・」
霊夢の詠唱を聞き、村雨は霊夢の覚悟を実感した・・・。これが博麗の巫女たる覚悟か・・・そう思えた。
次回は新キャラ登場する予定です。今月中には出せるよう頑張ります!それではまた次回♪