縁切り(仮題)   作:White-Under

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縁切り-現実の夢-
縁切り-1-


あの修学旅行のあと俺の居場所は無くなった。

『貴方のやり方、嫌いだわ』

『 もっと人の気持ち考えてよ!! 』

奉仕部の二人から拒絶された。

それに加え小町にも拒絶された。

『お兄ちゃん二人に謝ってきて!謝ってくるまで絶交だから』

 

それ以降一度も話してない。

小町に話しかけても無視。

ご飯も用意されてない。

あの二人とあの状況になってしまった理由を話そうにもあの依頼を話せないという負のスパイラル。

 

そして、周りの汚物のように見る目。

戸塚も川……さきさんも材木座も。

平塚先生も見て見ないふり。

誰も助けてくれない。

俺が信じたものは所詮偽物だった。

小学校、中学校から何も変わってない。

 

だから俺があいつらと関わらなければいいと。

 

 

 

「……ここか。」

 

俺は学校を休んで京都の安井金比羅宮にいた。

そう、ここは縁切りで有名な神社。

 

俺の最悪な縁も切ってしまえばこんなに苦しまなくてもいい。

 

平日の昼間だから誰もいないと思っていたが何人かいた。

それも俺みたいな男じゃなくて美人な女性。

俺には関係ないけど。

 

それから俺は玉串を買い願いを書いた。

『今までの人間関係の縁が切れて、このような縁が一生来ませんように』

 

くぐる石をくぐりながら願った。

 

そして、玉串に書いた内容を絵馬にも書きお堂にある板に吊るす。

 

「これであいつらと「ねぇ。」」

いきなり誰かが話し掛けてくる。

「!」

俺はその声で後ろを見るとそこには俺と年があまり変わらなそうな女性がいた。

 

「どんな願い事を書いたんですか?」

その女性が絵馬を見ようとしたので俺は手で隠す。

しかし、それは無駄な行為であった。

俺は自分の絵馬を確認しなかったせいで隣の絵馬を隠していた。

「ふーん。なるほどねー。」

「ちょ、見ないでください!」

俺はその女性を絵馬から離すが既に手遅れだった。

 

「何でそんなこと書いたの?」

「……。」

俺はその女性の質問に黙った。

小町に言わなかったことを赤の他人に言うわけがない。

 

「まあ、無理に言わなくて良いけど。」

と言いお堂から出ていく。

 

「バイバイ。」

そして、女性が俺に手を振って帰っていった。

 

「……。」

二度と出会いたくないと願ったがこの願いは届かなかった。

 

 

俺はそこから京都駅に向かった。

スマホを見ると着信が10件、メールが30件来ていた。

今さら何だよ。

一日サボったくらいで。

 

スマホの電源を落とし顔をあげると目の前にさっきの女性がいた。

 

「また会ったね。運命かな。」

「……。」

自分の運の悪さを呪った。

「露骨に嫌な顔をしなくても。」

「最近まで似たような人が近くにいたので。」

「へぇー、私みたいに可愛いんだ。」

「性格だけですけど。その人、強化外骨格をつけていましたから。」

あの仮面野郎とは全然違う。

 

「ふーん。私が可愛いのは否定しないんだ。」

そんなこと一言も言ってませんが。

「あ、時間大丈夫?」

女性が腕時計を見せる。

 

「……。」

新幹線の時間まで二時間以上ある。

 

「うん、大丈夫みたいだね。じゃあ、遊ぼう。」

女性が俺の手を引っ張ろうとするが俺はそれを振り払う。

 

パシッ

「止めてくれ!」

「ビクッ!」

そんなものは要らない。

俺には必要ない。

「ご、ごめん……。」

女性が泣き始める。

 

ヒソヒソ

 

「あ……。」

よく考えるとここは京都駅の目の前でした。

 

「……大声出して悪かった。遊ぶから泣き止んでくれ。」

「ほ、ほんと?」

その女性の泣き顔にドキッとする。

「お、おう。」

「ありがとう……。」グスッ

嘘泣きじゃなかったのか。

良かった……って良くない!

え、えーと……。

 

ヨシヨシ

「カァー/////」

女性の顔が赤くなる。

「わ、悪い。」

俺は手を離す。

「あ……。」

えーと、これは。

ヨシヨシ

「エヘヘ。」

女性が笑顔になる。

ドキッ

「……。」

 

ヒソヒソ

 

「……静かな場所でもいくか。」

周りの視線が気になる。

俺は女性の手を引っ張りそこから脱出する。

 

「ふぅ。」

だいぶ歩き何処かの境内に入る。

ここまで来たら大丈夫だろう。

「「……。」」

「「あ、」」

「「……。」」

気まずい。

「そっちから……。」

「いや……。」

「私の方が悪いから。」

「でもな……。」

「……。」

あー、ダチがあかない。

 

「わかった。遊ぼうにも互いの名前もわからないから自己紹介しないか?」

「コクン……い、稲城金比羅。高校2年生。」

やっぱり同い年だったのか……。

「俺は比企谷八幡。同じく高校2年生だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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