チェザーレ「出てくんのは、たぶん俺だけだ。ザッと、今回は下に載せてみるぜ!」
キャラ設定
NO.001:チェザーレ・A・ツェペリ
波紋戦士シーザー・A・ツェペリの孫で波紋呼吸法と回転の技術の弟子である。士藤千寿こと、ジョード・ジョースターの幼馴染に辺り、学年は一つ上。身長189cm、体重86㎏の体格の良い男。
若き日の祖父に瓜二つであり、ハイテンションで周囲を巻き込むトラブルメーカー。自分には才能が無い、と思い込んでいるが、実は波紋と回転の技術の天才である。それに追いつこうと、負けず嫌いな千寿が取り組んだ為抜かされたのであり、本人のスペックは低くない。
駒王学園二大イケメン(木場祐斗、チェザーレ・アントニオ・ツェペリ)の一人で、敵を作りやすい弟分のことを常に案じており、そのことから一部女子にはカップリングのネタにされる。
それが悩み。
グレモリー眷属の中で中途半端な転生悪魔となった人物だが、基礎スペックは高い
好きなもの:マルガリータのピッツア、友人、家族
嫌いなもの:家族や大切なものに害なす者
ヒーロー:祖父のシーザー
将来の夢:映画監督
バトルスタイル:『波紋』、『回転』
チェザーレ「とまあ、これだな!最初が俺な理由?パーソナリティの特権だろ、常識的に考えて!」
追加項目:サブカル好き
待合室のソファとガラス製のテーブルのある、待合室にも使える一室にて。ジョセフ・ジョースターは『ある結果』を知るべく、この場に来ていた。ジョセフの娘のホリー、『千寿』と日本で名乗っている孫のジョードら家族に非常に関係があることだ。妻のスージーにほとんど強引に説得され、娘は『日本人男性』と結ばれた。娘が幸せなら、孫が健やかに育つなら、いやいやながらでも納得せざるを得ない、と彼は考えていたが・・・。
「シドウ・ジョウジュか……。今思い出しても、変な男だった」
彼らの首領・カーズはジョセフの祖父、ジョナサン・ジョースターからはじまる石仮面と『吸血鬼と化した男』との因縁をもたらした、石仮面の作成者である。聞いたところによれば、祖父のジョナサンが最後の力を振り絞って『吸血鬼の男』を倒し、そして孫のジョセフがカーズを倒したことで石仮面とのジョースター家との因縁は途切れたように思えたが……。
ジョセフは自らが若かった頃に出会い、そして戦った『人外の者たち』を思い出す。
サンタナ、エシディシ、ワムウ、カーズ、カーズが作り出した吸血鬼たち、かつては波紋の戦士だったストレィツォ。
彼らは皆、『人外の者』で人間を超越した力を持っている。ジョセフやシーザー、そして孫のジョードやチェザーレには『波紋』の力を備えていて、彼らほどではないが、人間離れした力を見せる。
ジョセフの戦友、シーザーは『回転』の技を備えているらしいが、ジョセフは持ち合わせていなかった。もともとの性分から得られなかった、と言うのもあるが。
「変人ばっかじゃのう……」
「ジョースターさん、結果が出ましたッ!」
「おお、すまんのう。わざわざ……」
ジョセフが一人、独り言を漏らしていると、白衣を着てメガネをつけた典型的な研究員が扉を開けて、データを纏めたものを持ってきた。今日は急な用事があってきているので、シーザーは仕事が合って、この場にはいない。立ち上がった彼を見て、「あ、座っていただいて結構ですよ、ジョースターさん」と研究員は慌てて付け加えた。これでもジョセフはかつて世界を救った英雄、それでいてSPW財団のご意見番である。一介の研究員には顔を見合わせることすら叶わず、こうしてデータを見せて欲しい、と言われでもしなければ出会うことすらままならないので恐縮しているのだ。
研究員の持っているデータは、娘婿の『士藤譲寿』のプロフィールと娘たち親子のもの。
手渡されたそれにジョセフは視線を走らせる。
『士藤譲寿……SPW財団のご意見番とも言える、ジョセフ・ジョースター氏とスージーQ・ジョースター氏の娘・ホリー・ジョースターの娘婿に当たる日本人男性。父親は行方不明、母親は既に他界。日本人男性でありながらも非常に高い身長と平均男性より上回る、運動神経と異様なまでの戦闘力を併せ持つ。学生時代、非常に荒れていたらしく、その類稀なる運動神経で近所の気に入らない不良を全て骨折させたり、鼻の骨を折ったりと荒んだ思春期を追った模様。高校卒業後、専門学校に入学するが、自らの経歴を嘲笑ったクラスメイトを暴行。それが度重なり、ついに退学となる。アルバイトをしながら日々の生計を立てるようになり、ある晩、ホリー・ジョースターが奇妙な怪物に襲われているのに邂逅。その異様なまでの強さを発揮し、原形を止めないような殴り方をした後……』
「……いつ見ても、ニホンの漫画のキャラクターのようじゃのォ~ッ」
「そうですよね。『士藤譲寿』……、このファイルには奇妙な怪物からホリーさんを護り、ブチのめしたとありますけど、実際、何者なんでしょう?『吸血鬼』や『ゾンビ』の仕業でもないし……」
研究員はジョセフが漏らした感想に腕組みしながら、自らの感想を漏らす。普通ならば、奇妙な怪物と聞けば、普通の感覚をしていたら『クマなんじゃあないか?』と答えるだろうが、SPW財団の超常現象を研究テーマとする彼らは、そう思わない。『スタンド』なる超能力の存在が確認されている今、どんな可能性をも考えられている。士藤譲寿のような人間離れした運動神経を持つ存在だっているのだ、この世界には悪魔や怪物と言った存在が確認されてもおかしくないだろう。かつて、『吸血鬼の男』が『ゾンビ』を作り出していたのだ、ソレは十分有り得るといえよう。
「最悪、ワシらと敵対する存在なら、せめてもの慈悲で決着をワシらがつけよう、と見張っていたんじゃがな……」
娘には悪いが、妻や娘、そして無愛想な孫が平穏に暮らす世界を護る為に。ずっと、ジョセフは士藤を見張っていた。少しでも、人類に害を与えそうな雰囲気があれば、すぐにでも財団の特殊部隊と共に士藤を殺すつもりであったのだと。すっかり置いてきぼりになった研究者は呆気に取られていたが、ジョセフからは家族への思いやりを感じる。一家族の父として、研究者はその気持ちに共感できた。
『……それ以降、『謎の赤い髪の男』と行動する様子が見られるようになる。その男は『戦車』と士藤を呼び、彼自身もそんなに気分が悪い様子には見られなかったようだが、どうやら、『赤い髪の男』とは士藤やホリー、この夫妻と家族ぐるみでの付き合いがあったようだ。一番の謎とされるのは、ホリーやジョードが一時期、行方不明になった時期である。一週間、この親子は行方不明になっていたが、我々が彼らを発見した時には、士藤は既に息絶えていた。士藤には確かに多くの謎が残るが、この最後が未だに解明されていない。』
「……ジョースターさん、士藤の最期は我々にも腑に落ちないところがあります。」
研究員はその当時のデータを出した。
「うむ。確かにいけ好かない男じゃったがのう、ワシの娘が惚れた男じゃ。しかも逆プロポーズ!ワシの娘がじゃぞ!?あんの野郎、フツー、男がやるもんじゃろーがッ!」
『ジョースターどもよ』
ジョセフが「パパ、わたし、ジョーと結婚するね!」と家に連れてきた当時を思い出し、研究員が出してくれた、すっかりカラッポになっていた紙コップをグシャリ、と握り締めると、紙コップは本来の紙としての姿と同じようにペッタンコになった。が、彼が憤るのも束の間のこと。脳内に流れてくる、惹きつける様な『妖しさ』、それでいて貫禄を感じさせる『スゴみ』を含んだ声。
「グッ……!」
「ジョ、ジョースターさん!?」
ジョセフはグラリ、と手をついて倒れこむ。この声を、この声を知っている。いや、性格にはこの声は聞いたことは一度も『ない』。
ヒトは命の危機を感じたとき、自然と足が動くことがあるそうだが、ジョセフの場合も当てはまる。
ジョセフが、ジョセフ・ジョースターという人間の、男の本能が脳内に流れてくる声を……『敵』と認識した。
「ワ、ワシは大丈夫じゃ。チョッピリ、昨日、夜更かしでもしすぎたかのう?ニホンの漫画はハマってしまって困る。……グッ……!」
強がってジョセフは笑って見せるが、頭がわれる様にして痛い。ジョセフの中から、まるで『ナニカ』が噴出すのを感じる。大量に水を入れた入れ物に小さく蓋をしても無意味なように、ジョセフ・ジョースターの中から『ナニカ』が噴出した。
「ぐああああああっ!」
「ジョ、ジョースターさん!?誰か、誰か、医学部を呼んで来い!すぐにだ!」
研究員が扉を勢い良く開け、大声で叫ぶ。その間にもジョセフの身体から『ナニカ』は噴出する。
噴出し始める時には頭痛を感じたものの、次第にその頭痛が引いていって、その『ナニカ』はジョセフの視界に形となって現れる。
「『
視界に入ったのは、紫一色に染まったイバラ。すぐに引き千切れてしまいそうな、そのイバラは力を感じさせる。完全に形となり、ジョセフは無意識のうちに『イバラ』を『隠者の紫』と呼んでいた。
聞いた事はあったが、まさか自分が目覚めるとは思わなかった。「次に~~は」という台詞をジョセフは若い頃によく使っていた。先読みできる、この力は年老いた今でも役に立っていて、不動産王となれたものであろう。
「ジョースターさん、人を呼んできました!」
「ど、どうなさいましたか、ジョースターさん!?」
研究員の男が医学部の研究員を呼んできたようだ。どうやら、頭痛に魘されてスタンド・『隠者の紫』を発現させた時、病か何かと勘違いしたんだろう。無論、目の前で娘が突然魘されでもしたら、ただちに救急車を呼ぶ自信がある。娘を溺愛し、娘婿を嫌う。
「いや、少しな。……一応、検査を受けておきたいんじゃが、いいかのう?」
紫色のイバラ、『隠者の紫』は強大とはいえないものの、力を感じる。天井に這わせてみるが、巻きつける箇所が無いので引っ掛からなかった。おそらく、このスタンドは肉弾戦にはあまり『向いていない』んだろう。植物のような形状、巻きつける動作を可能とする。ワイヤーアクションのようなことが可能だが、あとはどんなものを潜在能力として持っているのか分からない。『スタンド・バイ・ミー』、名付けて『
医学の研究員に検査を苦笑いしながら頼み、ジョセフは彼らに連れられて身体検査へと向かった。
ジョセフは薄々感づいていたが、これは自分だけの『ことじゃない』。ジョースターの血を引く、ホリーやジョードにも影響を与えるだろう。
妙な虫の知らせがジョセフの肩にのしかかるが、ジョセフは肩の『重み』を少なくとも年のせいだと思いたかった。
☆
「ジョォォォォォォォドォォォォォォォ!どうして、知らせてくれなかったんだァァァァ!?オレとお前の仲だろう!?」
「おい、チェザーレ。俺はそんなおしつけがましー押し付けは嫌いだ、と言ったはずだ。」
祖父が娘や孫を案じる仲、千寿やチェザーレは旧校舎にある部室へと全力疾走していた。チェザーレはリアスから校内での
千寿が聞いたところでは、波紋疾走中のチェザーレは恐ろしく早いらしい。そのため、運動部の勧誘が一年生の頃は凄まじかったそうだが、チェザーレはソレを全て断った。
「すまない、オレには鍛錬が足りないんでな。気持ちは有難いが、習い事が週七日だから。」
こんな風にして断ったらしい。嫌味にも聞こえるだろう、才能を持たない者からすれば。帰宅部で超高校生級だそうなのだから。けれども、そこは流石のチェザーレ。人格がそういったところを補い、彼を妬む者は少なからず居ないと聞く。内審点のために部活やっとけよ、とチェザーレは千寿によく漏らすが、お前が言うなと常々思う千寿であった。
そんなチェザーレは本日に部活があることをすっかり忘れていたらしく、全力疾走中。もう少しだから、木場と談話しながら行こう、と考えていた千寿はお節介な幼馴染(男)のせいで目論見は台無しとなったのである。
「けど、いいじゃないですか、ツェペリ先輩。これもトレーニングになりますし。言う割に息を切らせてないじゃないですか。今度、教えてください。波紋の方法を!」
横で並んで走る木場が爽やかに言った。チェザーレは人に物を教えるのが好きで、しかも教えるのが上手い。かつて、サッカーを習った千寿は蹴り方『だけ』教わったのだが、非常に分かりやすかった。木場は剣をやっている。というと、一定の呼吸を保つのが大切なはずだ。
「フフフフフ!教えてやろう、祐斗よ!それくらい御安い御用だ!そのときは、オレを師匠と呼べ!」
「はい、師匠ッ!」
ノリノリなチェザーレが不敵に笑い、「邪魔するぜ!」と元気よく部室に入って行って、その後に木場も続く。
妙な師弟コンビ(金 髪)の誕生を、千寿は見た。
「……やれやれだぜ」
☆
「あら、ようやく来ましたのね」
波紋の呼吸をまさかのド忘れで忘れ、息切れたチェザーレがノックアウトされていて、まるで置物のように端っこにタオルケットをかけられている。朱乃が笑顔で迎えてくれたが、タオルケットに『チェザーレ専用』と書かれていたことから、チェザーレと朱乃の関係を千寿は思い知らされた。
部長席に座る、リアスの隣には千寿の部屋で出会ったメイド・グレイフィアと金髪で胸元を開けたワイルドな印象を持たせる、高慢そうな男がいる。
男はチェザーレと木場にあまり興味を持っていなさそうだった。確かに、遅れてやってきて、それで突然、部屋の隅っこでタオルケットをかけられて置物になって居るような奴に興味を持て、と言うほうが無理だ。少なくとも千寿は。
「……祐斗、俺ァ、差別や偏見は嫌いだ」
「ああ、センジュくん。僕は君のそういうところが好きだよ」
一部女子が興奮しそうな一言を述べる木場は、いつものように千寿の顔に接近した。本当にコイツはこーゆーのを除けば良い奴なのに、と千寿は残念に思う。どうも、まわりの金髪な男は性格に色々難があるらしい。
師匠のシーザーは老いてなお盛んな様子で幼少時、修行の一貫で呼吸を乱さずに外をひたすら走り続ける、というのを行なった際、「ワシについてこれるか!?」と息巻いた本人が若い見目麗しい女性に声をかけた。開始三分で。
幼馴染のチェザーレはあの様子。
親友の木場はこんな風にして同性愛を匂わせる行動を取る。この三名は非常に人格が出来ている、侮辱されたら、そいつをぶっ飛ばす、とまで千寿は考えるが、奇行を改めたらもっと良い、と願う。
「センちゃん、私も知っているわ。そういうところ」
リアスが何故か、母親が自分をたまに呼ぶときの名称で呼ぶので面食らってとおうとするも、唇をその滑らかな白い指で伏せられる。表情は優しく、それでいて悲しそうだ。
「グレイフィア、説明をお願い」
グレイフィア、というらしい銀髪のメイドが金髪ワイルド男を示しながら、スッと千寿に近寄る。
先日の千寿の無礼を前に見せた表情を微塵も見せず、冷静な面持ちでリアスの言葉に頷いた。
「士藤千寿様、この方はフェニックス家三男でライザー・フェニックス様と仰ります。グレモリー家時期当主のリアス・グレモリー様の婚約者にあらせられます」
「……わざわざ、説明ありがとうな」
こちらも先日見せた感情を伏せ、グレイフィアからの説明に礼を言う。先ほどから金髪ワイルド男は木場や小猫、アーシアやチェザーレには興味を示す様子を見せず、何故か此方ばかりを睨みつけている。
「……リアス、この眷属は誰だい?眷属悪魔にしちゃ、強さがよく分からないんだが……」
金髪ワイルド男は見せ付けるようにリアスの隣に座り、その肩や太ももやらに座るのと同時に触れている。状況を見守るしかない、置物を除くグレモリー眷属は千寿とライザーの様子を見守っていた。
当のリアス本人は露骨に嫌そうでライザーの手をはたいた。
「私、貴方と結婚はしない、と言ったはずよ!?それに、センちゃんは先日に転生して眷属悪魔になった。だから、歴戦の貴方でも感じ取れなかったんじゃないかしら?実力を」
ライザーの口調に自分のモノをバカにされている、ということを感じ取ったリアスは皮肉混じりに返した。それでも、ライザーは気にした様子を見せず、リアスの濃い赤い髪に触れて感触を楽しんでいる。
「そういうわけにもいかないだろう?君も知っているはずだ。お互いの家系事情を。戦争を脱したとはいえ、堕天使や神陣営とは拮抗状態。上級悪魔は血を流して死んでいる。くだらない戦いで純血悪魔が殺されてお家断絶、ってのも有り得ない話じゃない。それに、君のグレモリー家は兄君が魔王になったから、あとは君しか継げないだろう?君の代でグレモリーが終わる、ってことを分かっているのかい?可能性のうちだけど」
ライザーは肩をすくめている。そして、あの表情を千寿は知っている。木場も知っている。ある日、二人が雨の日に「何処まで無言を保ち続けることが出来るか」と言った男子高校生にありがちな変なノリを楽しんでいた時に見かけた、「やあ、仔猫ちゃん。かわいいねー?」と仔猫に囁いている時のチェザーレの視線に近い。
「それでも嫌よ!私は、私が好きな人と結婚する!婿養子だって迎える!」
「え、なら、オレと――――!」
「ジョジョ、お前もなんか言ってやれ」
ライザーの言葉を遮り、置m・・・チェザーレがいつの間にか復活していて千寿の肩に手を置いた。
いつに無く真面目な表情のチェザーレ。アーシアの話を屋上でした時の、あの時の表情だ。こういうときにチェザーレは幼馴染として、非常に頼りになる。
「オレはな、こんなボロい建物になんか来たくなかったし、人間界の火や風は汚らしい!火と風を司る悪魔として、許せないんだよ!」
チェザーレの茶々に怒りのオーラを纏う、ライザーの左手のひらには炎が燃えている。なるほど、『
周囲では朱乃や木場、小猫にチェザーレが臨戦態勢を取っている。
「じゃあ、来なきゃいいだろ、フライドチキン野郎。俺ァ、金髪でいけすかねえ野郎を思い出すとよォ」
傍らに従えた、『石の薔薇』がフシュゥゥゥゥ!と唸っている。『スタンド』が見えているからか、ライザーは青筋を立てている。フェニックスだけに、フライドチキン。フライドチキンと言えば、熱くて揚げたてで照明に照らされる油が黄金色に見せてくれている。そういえば、『アリーヴェデルチ』で黄金フライドチキングリルをはじめたはずだ、と千寿は近所のステーキハウスを思い出した。
「君の下僕全部を燃やし尽くしてでも、オレは冥界に連れて帰るぞ!」
猛るライザーの感情は手のひらの上で燃え上がっている、轟々と燃えている炎に似ている。怒りの炎、と例えることがあるが、上手く言ったものだ。怒りで燃え上がる感情を露にするライザーは千寿に詰め寄る。
「燃やし尽くさせやしない。むしろ、燃やされんのは、お前のほうだろう?発情期のフライドチキン野郎」
火に油を注ぐとはこういうことで、ライザーの怒りの炎を更に激しくするように、千寿は顔色一つ変えずに真顔で煽って返した。
『吸血鬼の男』と聞いて、みなさん、お気づきになったでしょうが、やつが、やつが復活しました。