【完】ジョジョは奇妙な英雄   作:ふくつのこころ

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年の暮れですね。
思えば、もう五ヶ月なんですね。“英雄”を連載しはじめて。
来年も私と私の作品を宜しくお願いします。


赤き鼓動その⑤

千寿はまず、自分の戦力について整理することにした。石の薔薇(スタンド)が使えない以上、使えるのは波紋と回転だけ。波紋と回転の技術について、師匠が言うには、「波紋や回転は人間が『スタンド』に近づこうとして生み出した業」とのこと。祖父や師匠は波紋戦士だ(祖父がスタンドに目覚めたと千寿は知らないが)。つまり、それだけ古代に人間はスタンドに近づこう(、、、、)としていたのだ。人智を超えた力、スタンド能力。千寿自身もまだスタンド能力とは何たるかを把握した訳ではないが、あれは自分を護る存在で困難へと立ち向かう『力』と認識している。人外の堕天使や今回の対不死鳥(フェニックス)戦。『石の薔薇』があってもなくても挑発はしたろうが、スタンドがない今、祖父直伝のトラップを使用するしか手段は残されていなさそうだ。

 

「まず、風呂に入ろう」

 

ベッド近くにある着替えを掴み、脱衣所へと向かう。紫のタンクトップを脱ぎ、筋骨隆々な上半身を露にしたと思えば、ジャージや下着を脱いでタオルを巻きつけ、そしてもう一枚タオルを持って風呂場へと。がらり、と扉を開けたのなら……。

 

「えっ……あんた……」

 

美しい黒髪を上げ、雪のように白い肌と良いプロポーション。背中に見える黒い翼は紛れもなく、レイナーレだった。落ち着け、落ち着け俺、と千寿は言い聞かせる。先日の夜にあんな言い争いをした相手とまさかの風呂場で全裸の対面。

 

「なんで、あんたがいるの!?早く出て行きなさいよ!」

 

レイナーレは頬を紅潮させ、千寿の手にあるタオルを奪い取り、前を隠す。シャワーを片手に持っている様がどうも様になっている。チェザーレが家によく持ってきた、AV女優の写真集にもにたようなものがあり、黙っていれば絶世の美女クラスの美貌を持つレイナーレだ。チェザーレと修行の合宿に師匠を伴って行った頃、「好きなお前の女のタイプは!?」という質問に対し、千寿は答えた。

 

「レイナーレ、お前、シャワー持ってると綺麗だな」

 

このように、千寿はシャワーを持っているのが様になっている女性がタイプであった。無論、例外もいる。

 

 

「は、はぁ……!?い、今更何いってんの!?気づくの遅すぎ!馬鹿じゃないの!?」

 

レイナーレは焦った。考えてもみてもらいたい。自分が殺し、自分が殺されかけた相手にかけられる言葉ではないからだ。けども、時期は短かったとはいえ、一応は仮面カップルだった二人だ。仮面カップルゆえ、このような段階に行くまでに関係は崩壊してしまったものの、誰が予想出来たろう?自分が殺した相手の家に(しかも殺した相手が復活して)住み込みで働いて、そしてまさかの風呂場での邂逅。冷静に考えてみると、千寿は異性が風呂に入っているのに出くわしたわけだ。つまり、これは世間で言うヤバイ状況である。ビンタの一発も喰らってもおかしくはない。ということで千寿は「すまん」とだけ言い残し、くるっと踵を返して風呂場の扉に手をかけた。

 

「ちょっと待ちなさい。そのまま出たところでどうするつもり?」

「んなもん決まってんじゃねえか、テメーが上がり終わるまで待つんだよ」

 

正論である。誰が好き好んで自分が殺しかけた相手と風呂に入るだろうか。しかも混浴だ。士藤邸の風呂は非常にデカイ。大きさはホテルのスウィートルームのキングサイズベッドほどあるバスタブ、しかもヒノキで出来ているので香りもよい。千寿の父親の譲寿が『素行の悪さ』から修学旅行にいけなかったのもあり、そして生傷があることで銭湯にもいけない為、せめて家ではくつろぎたい、と風呂場は建築の際に最も力が入っているところとされる。よって、中学生時代の千寿の修学旅行先に泊った旅館の部屋の備え付けの一般家庭と同じタイプのバスタブを見た途端、うちより小せぇ、の一言に暫くクラスで「あー、やっぱり士藤屋敷のボンボンは違うわー」のクラスメイトの一言で浮いた。

 

今は中学生時代のクラスメイトとの交流はない。

 

 

「んなわけにもいかないでしょう!?風邪引かせたらホリーさんに申し訳ないじゃない!あんたのことは大嫌いだけど、それとこれとは違うの!ほら、早く入んなさい!」

「あ?んで、テメーと入んなきゃならねえんだよ。頭イカレてんだろ?」

 

扉に手をかけた千寿の肩をレイナーレはタオルで身体を包み、肩を掴む。悪魔を堕天使のレイナーレは忌み嫌うが、何にも堕天使サイドに現在は悪魔の領地内にいる限り連絡できないし、自分が任務に失敗したことを自分を下に見る者たちに知られたくなかったのもある。そんなレイナーレは自分に世話を焼いてくれるホリーを少し煩わしく思うのと同時に無意識のうち、嬉しく思えていた。ただなりあがることだけを念頭に生きて来た、レイナーレは『万喰らい(オールイーター)』の傍にいるときのような温もりを感じた。そんな人に心配は増やさせたくない、とレイナーレは感じたのだ。

 

「そ、そうかもしれないけど……。とにかく、早く浴槽に浸かんなさい!」

「誰が浸かるかってんだ。まともに考えてもみろ、あんな会話した後にんなに親交もねえヤツと風呂に入れんのか?いや、無理だ」

 

そのとき、運悪く脱衣所の扉が開いた。僅かに見える髪の色の明るさからホリーかアーシアであるかが見受けられるが、全体的に広い風呂場、そして若干もやがかかった細工を施されているガラス、はっきりとは見えなかった。

 

「レイナーレ様、着替え置いときますね。…アレ、なんでセンジュさんの着替えが」

「アーシア!?」

「まさか、センジュさんが中に!?」

 

ガラリ、とアーシアによって開かれた扉。腕力では千寿がレイナーレやアーシアより上回るが、突飛な自体では力を込める暇もなく、簡単にがらりとアーシアに開けられてしまう。

風呂場で上半身全裸で下半身にタオルを巻きつけた青年とタオルを巻いている女。

こんな状況に立ち会ったら、どのように思うだろう?どんな可能性を考えるだろう?一般的な見解ならば、これは明らかに事後である。

 

「セ、センジュさんの馬鹿ー!」

 

夜の近隣で最も広大な士藤邸に、顔を真っ赤にした金髪少女の黄色い声が響いた。

 

 

翌朝、千寿は何だか妙な虫の知らせを感じて目を覚ました。鼻膣をつく朝食の香り。眩暈や立ちくらみが再発しないか確認するように慎重に起き上がると、身体のどこにも不調はないようだった。

隣でアーシアがまるでそこが居場所だ、と言わんばかりに眠っているのは起床したときにビビらされたが、幸せそうに眠っているのでそのままにしておいた。あのあと、騒ぎを聞きつけたホリーは終始楽しそうに見ており、子供が騒ぐだろうから壁は防音できるようにしておいたほうがいいだろう、と家を建てる際につけられた設備が役立ち、近所からの苦情は来なかった。

その後、「そんなにレイナーレ様とお風呂に入りたいんなら、私はセンジュさんに添い寝します!」というアーシアが意地を張ったところから、事態は混沌へと変わっていき、ホリーはそれが慣れっこだといわんばかりに「風邪ひかない様に早く寝なさいね、ついに私に孫が出来るのかな?」と茶化して去っていったので、ホリーの姿が見えなくなった後、レイナーレは千寿の頭部に風呂桶をぶつけた。

 

こればっかりは千寿は甘んじて受けるしかなかった。

 

あのとき、レイナーレのいうことを聞いて浴槽に浸かり、誰かが来た時には潜っていればよかったが…いや、着替えが外にある時点で気づかなかったろう。

 

「つか、レイナーレの着替えなんて、なかったぞ」

 

というと、考えられる可能性はレイナーレは下着含め、着替えを母親から借りている…。いや、それ以上考えるのはよそう。風呂桶をぶつけられた箇所が昨日の出来事を蒸し返さんばかりに痛み出す。

氷を袋に入れて患部にあてて冷やしていれば、腫れあがらなかったろうに。

 

「ん……、おはようございます、センジュさん♪」

 

アーシアが目を覚ましたようだ。昨日と比べれば機嫌を直してくれたらしく、すっかりご機嫌。あの教会のどこでアーシアが眠っていたかは分からないが、あんな廃墟で眠れるならば身体は丈夫なんだろう。そして何より寝相が良かったのと、幼少と比べて発育があったので表面には見えないものの、寝付くまでアーシアの体温や吐息を感じて心臓の鼓動が激しく脈打っていたのは秘密だ。

 

「ああ。早く着替えろ、そして用意しなきゃな。俺は此処で着替えるから、アーシアは母さんの部屋で着替えてくれ」

 

昨日のことがあるからこそ、同じ部屋で異性が着替えるのはオカシイと千寿は思った。ホリーやジョセフはその辺、ニヤニヤしながら見守るのは彼らだからであって、一般家庭ならば叱責物だろう。あくまで一般的な思考は人間をやめても、魔王の妹のリアス・グレモリーに仕える悪魔として転生した今だからこそ、捨てられない。

師匠は言った。

人間が人間である尊厳と誇りを捨てない限り、人間は何度でもやり直せる、と。

師匠のシーザーは紆余曲折を経て、一時期は貧民街に居たと言う。その当時、かつて家を飛び出した父親とのエピソードを経て家と伝統を重んじる男になったと言う。

そんな経験と過去を持つ男だから説得力のある台詞といえよう。

 

「分かりました。そういえば、今日は合宿ですよね。私の荷物はあまりありませんけど、待っててくださいね?センジュさん」

 

「考えてもみろ。誰が待たないと思うんだ、誰が」

 

少し心配そうなアーシアの頼みに僅かに千寿は表情を緩めた。それがアーシアにとっては重要な事らしく、千寿の返事を聞けば嬉々とした様子で着替えを持ち、ホリーの所へと向かった。そういえば千寿はホリーに合宿に向かうことを伝えていなかったが、その辺はしっかりしているアーシアのことだ、しっかり伝えてくれているだろう。

準備を終えた後、千寿はアーシアの荷物を持ち、同じ手で自分の荷物を掴んで玄関に向かおうとした。そしたら、寝癖が大量についていて自然とパーマになっているチェザーレがいた。

 

「オハヨー、ジョジョ。相変わらず女の子はべらせてんな、おい。オレはお前が羨ましくて仕方ないぜ!」

 

「朝から五月蝿いな、チェザーレ。だいたいなんだ、お前のあのメールは」

 

「おっ、読んでくれたか?どうよ、オレの心配さが伝わってきたろ?」

 

チェザーレもまた重装備のようだ。といっても、チェザーレ自体のガタイがいいので重装備には見えず、肩からかけた二つのボストンバッグだけが荷物のようで彼の祖父のシーザーに連れられて向かった修行の地に持っていった荷物のほうがはるかに多いが。

 

「いや、削除した。読まずにだ。」

 

「え?センジュさん、ツェペリさんのメール消しちゃったんですか!?読まずに!?」

 

「オレを気遣ってくれるのは嬉しいがね、アーシアちゃん。コイツはツンデレ……ガホッ!」

 

千寿がメールを読まずに消した、との言葉に焦ったアーシアはチェザーレを上目遣いで見上げた。チェザーレ自身、あざとい女子やぶりっ子は大嫌いだったが、実際に金髪美少女にされるのとでは話が違う。これはアーシアが士藤邸に来る前から行なわれている、朝の恒例行事で玄関には風呂敷に包まれた包みがある。それを確認し、これを母親にその包みの正体を尋ねようか、と考える前に突っ込みとして軽く後頭部に手刀を喰らわせた。後頭部による衝撃は脳震盪を引き起こす可能性がある、と医師のシーザーに聞いたので、あくまで軽めに。

リアクションが大きいせいでアーシアがまた心配していた。

これではまるで、馬鹿な兄と過保護な妹の図である。ちょうど二人とも金髪だった。

 

「あ、センジュ、用意できたのね。それ、お弁当だから。お友達と食べてらっしゃい」

 

「でもよォ、母さん。アーシアが母さんに今日から合宿行くって伝えたのは、昨日なんじゃ?」

 

包みの大きさから四段はあると見た。小学生時代、遠足に行く前日は夕食後に弁当の具材の仕込をし、早起きでホリーが作っていたのを早朝にうっかりホリーに起こされるまでに起きた千寿が見た記憶で思い出した。弁当を作るのは子供心ながらに大変だな、と理解した。

 

「何を言ってるの、その前から仕込みはしていたわ。私が誰の娘か言って見なさい?」

 

ホリーが自分より背の高い息子の頭の上にその白い手を乗せると、父親に似た悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべる。やはり、この親子はそっくりだな、と実感すると千寿は勝てる気がしなかった。そんな息子を見て満足げな母はわしゃわしゃと髪の毛をくしゃくしゃにするように撫でた。

 

「なんという先読み……。やれやれ、間違いねえ。流石はジジイの娘だな」

 

「コラ、せめておじいちゃんといいなさい。アーシアちゃんの前だからカッコつけたいのは分かるけど」

 

「そ、それを言うなッ!」

 

あたふたする息子を前にくすり、とホリーは笑う。それから何処からか取り出した、ブラシで自分が撫でてくしゃくしゃにした髪をセットしなおすと、すっかり手なづけられた犬のように大人しくなった息子を抱きしめ、

 

「それじゃ、チェザーレくん、アーシアちゃん。ウチの息子をよろしくね?」

 

とさりげなく重い具沢山弁当入りの四段の重箱をチェザーレに持たせ、にっこり笑みを浮かべてホリーはお辞儀した。幼少からそんなに友人が多くなかった息子が、まさか合宿に行くなんて。強くなる、と言って父親や父親の友人に修行をつけてもらっているのは聞いていたが、まさか部活に入って合宿に向かうと思わなかった。

 

「行ってきます」

 

千寿が顔を僅かに赤く染め、扉を開けるとその後をチェザーレとアーシアがついていった。

 

「……あの人とそっくりね。全く、素直じゃないわ。ジョーと同じように、ジョードも」

 

自分以外誰もいなくなった玄関で、ホリーは知らぬ間に頬を緩めた。自分の前でも感情を日多角氏にしようとした、夫に似て育った息子の様子と夫の学生時代を思い出して。

 

 

「……呼吸を、乱すな。呼吸を、乱すな」

 

息を荒げて現在進行形で千寿は尋常ではない量の荷物を背負い、歩いていた。波紋の修行の際はチェザーレとシーザーの荷物を持たされ、そして胴回りには紐がくくりつけられてどこぞの運動部宜しくタイヤを引っ張って山中にある、石でできた階段を駆け上らされた。そのタイヤを地面につけないよう、と釘を刺されて。

あの鍛錬は今でもギリギリできるかできないかの瀬戸際だが、今は胴回りに紐もないしタイヤを引っ張る必要もない。もはや、山だー!と叫ぶ気力も失われた。いや、千寿は叫ばないけども。

現在進行形、山に来ている。

チェザーレとアーシアとともに士藤邸を出ると、オカ研全員が集まっていて、そこから魔方陣で山に移動した。当初の感想はなにより空気が美味い。車の出す排気ガスも喧騒もなく、ただ空が青くて太陽の日差しが照り付けるくらい。文句をつけるなら、土肌の山道だ。大量の荷物もあり、そして背中に乗っているのが……。

 

「ほら、もっと早くしなさい。遅れたらどうするつもり?」

 

どういうわけか、チェザーレがレイナーレを背中に載せて荷物を持っていけば基礎体力付くんじゃないでしょうか!?とリアスに提案したことで、即可決された。悠々自適な様子のレイナーレはネコを被る気も失せたらしく、女王様然としている。同じ黒髪でもサド美しいのは副部長だよ、と千寿は言葉に出さずに呟いた。

 

「センちゃん、早くしなさい。ダニーが心配してるわよ?」

 

前方からリアスの檄が飛ぶ。隣にはアーシアが心配そうに、「私も荷物持ちましょうか?」との嬉しい提案。

 

「ダメよ、アーシア。センちゃんのためにならない」

 

嬉しい申し出だったが、頭上に背中に乗るレイナーレのほかに乗っているものがいる。慌てて出発間際にすっ飛んできたダニーだ。同じく黒い翼を持つからか、はたまた浴衣を着ることで強調されるプロポーションを気に入ったのか。アーシアの腕の中やリアスを気に入ったダニーのことだ、その可能性は拭えない。

 

「きゅ~?」

 

「ごめんなさいね、ダニー。心配なのは分かるけど、そうさせないと貴方の主人の為にならないもの」

 

申し訳無さそうな表情をダニーに見せると、自分が心配されていると勘違いしたダニーは首をもたげて喜びの声を漏らした。そんなダニーが可愛らしく映ったレイナーレは無言でダニーを抱き上げ、ダニーはレイナーレの豊満な双丘に摺り寄せている。女子にはこんなに甘甘なダニーは、チェザーレや木場のような男性陣には無反応の様子。唯一、千寿には傷を癒してもらったのと宿を提供してもらった恩義もあり、懐いている様子がほんのちょっと分かった。

 

「だってさ。ほら、早く行かないと体重かけるかもしれないわ?」

 

「マジでやめろ」

 

ダニーがきゅ~、と嬉しそうに声を上げるとレイナーレは満足げに笑みを浮かべなでている。いや、愛でている。わずかにレイナーレが身体の体重をかけ始めると、波紋の為の呼吸が僅かに荒くなってリズムがずれ始める。

波紋のお陰で上昇した身体能力、その恩恵を受けて重荷+二を持っても平気な状況、ここでリズムが崩れてしまえば、ここまでの努力が泡になる。

 

「……!」

 

地面につま先を僅かに軽く踏みしめると、勢いよく地面を蹴飛ばして走り出す。ダニーがいけいけー!と言うように鳴くのを聞きつつ、チェザーレがわざと並行疾走してついてきて、進路を妨害しようとしている。すぐにそれが朱乃にばれたらしく、耳元に何かを囁かれて顔を青ざめさせていた。

 

「やるね、センジュくん。あ、部長、山菜積んできました。夕食に使いましょう」

 

木場が山菜を摘んだことを報告し、騎士(ナイト)特有のスピードを披露して走り去ってゆく。

続いて追いついた小猫が、

 

「……しどー先輩、お先に失礼します」

 

更にそれ以上の荷物(といっても、千寿の背中には人型の人外とその人外に抱かれる使い魔一匹がいるが)を持った小猫が走り去る。いつもと変わらない、冷静な様子。

しばらくダニーとレイナーレはぽかん、とした後、「ほら、早くしなさい、センちゃん?」との煽りに一喝。

 

「負けられっかよ!」

 




あと四日で大晦日ですね。
気まぐれでしたとはいえ、レイナーレと千寿を混浴させたかった作者です。
この後の流れだと、ダニーとレイナーレは混浴するのか。
なんとうらやま・・・けしからん!
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