TS転生 地味子と行くインフィニットストラトス~ハーレムには入らない~ 作:地味子好き
シャーとシャワーの音が浴室内に響く。
「織斑…一夏…。」
部屋の中で一人。セシリア・オルコットは先程戦った1人の男の名前を出す。
「あの動き…、
彼女はフェンシングは分かるが剣道は分からない。よって篠ノ之流で習っていた一夏と同じく習っていた千冬が指導した冬香の動きが同じになるなんて言う発想は出なかった。
「織斑一夏…貴方は…。」
彼女の頬は若干の赤らむ。彼女の心は一つの方向へ、傾き始めていた。
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ー同時刻、もう1つ別の部屋でもシャワーを浴びる人間がいた。
「後で今日の分の映像送っておかなきゃなぁ。」
そう言って体に付いた泡をシャワーで洗い流す彼女…。天利冬香がいた。
「そろそろ出よう…。」
服を着てスライド式のドアを開く。
「簪さん。シャワー上がったからいつでもどうぞ?」
「あ、うん。」
そう呼びかけるが簪はタブレットに集中している。
(あれ、やっぱり一人で打鉄弐式作ってるんだよね…。大変だよなぁ…)
と髪を拭きながら考えていると私のスマホが鳴る。
《Show me the way to you。ヘヴィメタ。Lead me now where you are。ヘヴィメタ》
恐らくIS学園生の認知率は0%であろう着信音が鳴る。ロックを解除して耳元へ。
『あ、ふゆちゃん?』
「束さん。どうしたんですか?」
『ISの新しいデータ送るから入れといてくれないかなぁ~。』
「新しいデータ…ですか?」
『うん!まず、ISを起動して無くてもいっくんを確認して自動的に私の方に映像を送るシステムを作ったよ!』
(えぇ…。何その一夏だけを盗撮するマシーン…。)
『後は…まぁその時になってのお楽しみって奴かな!じゃあ、またね!』
と通話が切れる。
(その時って…。多分あのカチューシャと同じタイプだと思うんですけど・・・。ん?そう言えば私束さんに番号教えたことなかったような・・・?)
「あ、あの・・。」
そう考えていると後ろから声がかけられた。
「え、どうしたの?」
「あ、その…着信音がエルガイムだったから…。そのロボットとか、ヒーローとかこの学校知ってる人あんまりいないから、あのその少し・・嬉しくて。」
簪の手を握る。
「分かる!分かるよ!。皆ISばっかりで、オーラバトラーとかヘビーメタルとかモビルスーツとかネクストACとか知ってる人全然いないもんね!」
そう私は興奮気味に話す。まぁ、のほほんさん以外まともに他の生徒と喋っていないけど…
「うん!うん!」
簪も大きく首を振っている。そして私は家から届いた荷物から本を取り出し棚の上に置く。
「この本自由に読んでいいからね?」
そう言うと簪は目をキラキラさせている。
(・・・家から絶対ゲーム機もってこよう。PS2持ってきてアナザーセンチュリーエピソード一緒にやろう。)
私はそれを心に決め目の前にあった「リーンの翼」を読み始めたのだった…。
セシリアが墜ちました。まぁ原作ヒロインズは(今のところ)一夏に惚れる予定だし・・・。
ふゆちゃんは良い同志を見つけられた模様。
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