TS転生 地味子と行くインフィニットストラトス~ハーレムには入らない~   作:地味子好き

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学園編④ 対鈴・セシリア戦-後半

~???~

 

「束様。冬香様がゼロシステムならびにファンネルユニットの使用なされました。」

 

「うんうん。予想通りだねぇ~。」

 

「…束様。大丈夫なのですか?」

 

「ん?何がだい?」

 

「ゼロシステムとカチューシャ(サイコ・フレーム)の同時使用についてです。」

 

「あぁ。別に大丈夫でしょ?そのくらいでふゆちゃんは死なないよ。」

 

束は静かに紅茶をすする。

 

「相手の意思を読み取り、そこから生み出される未来を脳に直接送り込む…。あとはふゆちゃんがその未来通りにファンネルを動かすだけ。」

 

まさに必勝法だよと束は言わんばかりの笑顔を見せる。

 

「今度は何を送ろうかなぁ。流石にこれ以上脳と精神を酷使するといくら何でもヤバいからねぇ…。」

 

「束様。私からアイデアが。」

 

「おぉ。珍しいねぇ?なんだい?」

 

「はい。実は‥‥。」

 

何処かも分からぬ場所で二人は話し合う。勿論、その内容は常人には考え難いものだった…。

 

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~第3アリーナ~

 

「セシリア!あいつ!」

 

「一夏さん!まずは箒さんを!」

 

既に冬香と戦ったことのある二人はすぐに相手が誰か気づく。

 

「箒!」

 

「一夏…私は大丈夫だ。」

 

箒の打鉄はファンネルの攻撃を受けSEの八割は無くなっていた。

 

「一夏、あれは誰なんだ?」

 

「千冬姉の知り合いの代表候補生らしいけど・・。」

 

「じゃあ、なんでいきなり?」

 

「俺も分からん。だけど、箒は早くピットに戻ってくれ。あと、千冬姉を!」

 

「わ、分かった。私に任せろ!」

 

箒は打鉄を駆り、急ぎピットへ戻る。

 

「チッ!あいつ何なの!?」

 

その頃、鈴とセシリアは()()()()()()()()()()()()()()

 

「…あの方は日本代表候補生の一人ですわ。」

 

「代表候補生!?あの動きは候補生なんてもんじゃないわよ!」

 

「見ればわかります!公式では私が一番BT兵器の適性がありますわ…。そんな私でもあんな超高機動戦闘をしながらビットを操るなんて出来ませんわ。」

 

いくら代表候補生と言えど、ビームマシンガンの連射と6機のファンネルの攻撃を避けながら反撃に移るなど無理であった。

 

「セシリアだっけ?あんたはそのビット兵器で支援して!私が近接で切り込むわ!」

 

「…どうやらそれしか道はありませんわね!」

 

パシュパシュ!と4機のビットがブルーティアーズを離れる。

 

(…日本の代表候補生ですって?あんな機体本国のデータベースになんか無かったわ。)

 

鈴は本国で受けた講習内容を思い出す。

 

「全く、食えない国ね!」

 

甲龍の固有装備である衝撃砲を展開する。

 

「喰らいなさい!」

 

砲身、砲弾を何本何発も生み出す龍砲。その攻撃を完全にかわすことは不可能…ではなかった。

 

「遅い!」

 

その眼前の日本の代表候補生はいとも容易く回避する。

 

「何ッ!」

 

その機体はおもむろに掌を機体に接触させてきた。

 

「高エネルギー反応!セシリアッ!」

 

『近すぎます!ビットもライフルでも狙えません!』

 

「良いのよ!私ごと撃ちなさい!」

 

『分かりましたわ!』

 

四方八方からのビーム攻撃が一斉に向かう。

 

しかし、掌の近接攻撃は中止した物の、そのビームの中をまるで水泳選手がプールを泳ぐように避けていく。

 

「何よ!何よ!何よ!あんなの人の動きじゃないじゃない!」

 

「りぃぃぃん!」

 

「一夏!?」

 

箒を助けに行っていた一夏が戻る。

 

「一夏!後ろ!」

 

「何!?」

 

大型対艦刀の一撃とガトリングの同時攻撃を喰らい見る見るうちにSEが削られていく。

 

「うわぁぁぁ!?」

 

「一夏さん!ッ射線通った!喰らいなさい!」

 

セシリアのスターライトMarkⅢの一撃がまっすぐに黒薊を捉えていた。

 

しかし、セシリアはISの超望遠センサーが静かに、冬香の口が動いたのが分かった。

 

(嗤った…?)

 

スターライトMarkⅢの放ったビームは黒薊へ直撃せず、ピンクのフィールドによって阻まれた。

 

「嘘‥‥嘘ですわ!そんな!B()T()()()()()()()使()()!?」

 

しかし…しかしである。ファンネル・バリアを使った時から機体の動きが止まり、()()()()()()()()

 

「何ですの…?」

 

「何?」

 

鈴とセシリアが互いに頭に「はてな」を浮かべる。

 

「何が…起こったんだ?」

 

一夏も起き上がり黒薊へ近づいていく。

 

『全員彼女から離れろ!こちらが回収する!』

 

アリーナ中に響き渡る声。千冬の物だった。

 

「千冬姉!なんなんだよ!これは!」

 

『一夏、詳しい話はまた今度だ。ともかく回収班を待ち、オルコットと凰と一緒に寮へ戻っていろ。』

 

ただならぬ空気がアリーナ中に満ちる。

 

「一夏さん。戻りましょう。」

 

「そうよ一夏。」

 

「鈴、セシリア。でも…」

 

「織斑先生もああいってるんです。」

 

セシリアは一夏をなだめる。しかし、またセシリアも倒れた冬香の事を思っていた…。

 




後半、冬香視点は一切なしです。

途中で冬香の事を「日本の代表候補生」と地の文で言っているシーンがありますが、
そこは鈴視点のように思ってください。

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