TS転生 地味子と行くインフィニットストラトス~ハーレムには入らない~ 作:地味子好き
やはり、知っているのは千冬と楯無の2人という方向性で行きたいと思います。
「昨日あのバカから日本政府に連絡が来た。発見された適正Sは私が預かったってな」
「はぁ…」
どこにでもある普通のカフェチェーン
目の前にはチョコパフェを食べる織斑千冬がいた。
「その後私に連絡が来て色々対応回りをした後、君のお母様に話をしに行ったという訳だ」
「はい…」
店員さんが私たちのテーブルにアイスコーヒーを持ってくる。
「どうした?生返事ばかりして」
「い、いえ。その…」
私たちが今いるのは「隠れ家的なカフェ」ではない。全国規模で展開されているチェーン店である。そのためそれ相応に客がいる。
その客がこっちの方をガン見しているのだ。
「その…織斑さん」
「どうした?」
「店、変えませんか?」
私がこう言って彼女が初めて気づく。
「…これは失礼した。最近は余りこういった店に来ていなかったものでな。手短に話して終わらせよう。君は日本政府の監視下に入る。いいな?」
「…はい。分かりました」
「それと、すまないが、君の事は公には発表しないことになった。君が私を除いて初めての適正Sだ。君に危険が及ぶのは確実だ」
そう言いつつパフェの下にあるブラウニーを掬いながら話す。
(…確かに、この人は一夏っていう経験があるからな)
「既に国への連絡等は完了している。君は明日の授業が終わった後IS訓練の為の施設へと向かってもらうことになる」
「施設…ですか?」
「ああ、だが心配することはない。時間も遅くはならないし、距離も学校からすぐ近くだ。」
そう言い終わって織斑千冬は立ち上がった。
「ここの支払いは私がしておく。明日からよろしく頼むぞ。」
―――――
(ここかぁ…)
私が来ていたのは通っている学校から自転車で20分の場所にあるアリーナ施設。
IS学園は首都近郊より伸びたモノレールの先にできている人工島だ。
アラスカ条約に基づき教育の一点集中のために半ば要塞のように作られている。
しかし、ISは国家レベルの戦略兵器。
コストをかけてでも日本全国に訓練や簡易的な整備ができるような施設が備わっていた。
ここ、
「よく来たな。天利。今日から君がIS学園に入学するまで私がミッチリ教えてやる。」
織斑千冬は玄関で仁王立ちにて立っている。
「よろしくお願いします…!」
この日から私の特訓の日々は始まった。
まず最初に教え込まれたのは座学。ISの基本を徹底的に詰め込まれた。
それが約1か月。その後はISの通常訓練。
束さんにはこの開始日に合わせて専用機を届けてもらった。
―――――ハンガー
「これが、私の専用機ですか?」
私の目の前には黒で塗られた1機のISが鎮座していた。その隣には束さんがいる。
「うん、そうだよ~。その名も
「くろ…あざみ」
打鉄でもラファールでもない。まるで磁器を思わせる美しい曲線に私は心を奪われそうだった。
「そうそう乗ってみて~。じゃあ私はちーちゃんに会ってくるから~。」
手を振って彼女は去っていく。
(私の…専用機…)
私は黒薊に手を触れる。次の瞬間、黒薊が光り、頭の中に
「これは…!?」
そう呟くと私の意識は遠のいた…。
―――――
目を開ける。周りは何もない。その空間にぽうっと
『やぁ。また会ったね』
ニヤニヤと憎たらしい笑みを浮かべているのはあの神だ。
「……お前のせいで俺はだいぶひどい目にあったんだが」
『ははっ、いや僕もまさかこんなことになるとは思ってなかったんだよ。失敬失敬。まさか君がここまでイレギュラーとして馴染むとは』
「イレギュラー…一体それはどういう」
『そうさ…まぁ
そう言うとあいつはスゥっと消えていく。
「おい!その時ってなんだ?おい!それに、俺は!
彼は答える前に俺の視界から消えた。
―――――
私は目を開ける。掛け時計を見ても時間は全く進んでいなかった。
「私は、何者……それに」
アイツが言った『その時』と言うワードは私の中に留まっていた。
―――――
「どういう風の吹き回しだ?」
アリーナの屋上、久々の幼馴染同士の会合は和んだ空気ではなかった。
「ふゆちゃんのこと?ほんっと面白いよね~。
「……今現在、ISの適正は私を除けばA+が最高値、Sクラスになるためには
千冬はコンコン―と、彼女のデータ情報が並んだタブレットを叩く。
「
「貴様は何も手を加えていない…と?
「うん。束さんは何も手を加えてないよ。それにあの子も寂しそうだったからね!ちょうどいいさ…」
「公には実験用に廃棄されていたと書き換えられたあの機体―
「ご明察!いやーやっぱりちーちゃんにはお見通しなんだねぇ」
「ISの第三世代が世界の先端を走る今、不釣り合いな装甲、パワー、そしてコアの波動。私が間違いない。貴様は何を考えている?
千冬は束に向かってこぶしを振る。しかし、そんなのはお見通しとばかりにのらりくらりと避けてゆく。
「お前は、世界を滅ぼすのか?あの時は
「きゃは、本当にそんな気はないって~今はまだ、だけどね!」
刹那、彼女の後ろには影が出現した。
「束様、お時間です」
「おっと、くーちゃん、な〜いすたいみんっ!久々にちーちゃんと遊べて楽しかったよ~」
「お前がラウラのッ!」
「はい、お初にお目にかかります。クロエ・クロニクルと申します。どうぞお見知りおきを…」
黒いドレスの少女、クロエは杖を振る。
それだけであたりから二人の姿がたちまちと消え、空には一筋の光だけが残った。
「……」
一人残された千冬は、再びタブレットを持つ。
「束、お前は何を知っている?あの娘は何者なんだ―」
彼女の頭には、世界中に散らばった自身の成り損ない。
しかし、半年か。少しでも仲を良くするには、まだましな時間だな」
千冬は自身でも数多くの修羅場を潜り抜け、国の暗い部分も見てきた。
その中の記憶の一つ、ドイツにいるじゃじゃ馬娘たちのことを思い出した。
あの連中ともだいぶ苦労したが、それよりはマシそうだ。
彼女は煙草に火をつける。
その紫煙は暗闇のなかでいつもより深く揺らいでいた。
冬香は一組になります。
今回の更新遅くなって本当に申し訳ありません。
亀速度ですが頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いします