TS転生 地味子と行くインフィニットストラトス~ハーレムには入らない~   作:地味子好き

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入学編② 対セシリア戦

キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴りSHRが終わる。

 

セシリアは一夏の用へ近寄る。そして恒例の机バァン!をして言いかかる。

 

「本当にハンデは良いんですのね?別に唯一教官を倒した私です。あなたが負けるのはもう決定事項のようなものですわ。」

 

そう言うと一夏はきょとんした顔をし

 

「え?俺も教官倒したぞ。」

 

「へ!?そ、そんなはずは・・・」

 

「女子だけってオチじゃないのか?とにかくハンデはいらない。お前に勝つ。それだけだ。」

 

そう言いきって席を立つ。

 

(あらやだ。一夏君かっこいい。え?私は倒せなかったのって?ちょっと千冬さん強すぎるんよ~。おっとこうしちゃいられない。)

 

私はすぐさま廊下に出て千冬さんを捕まえる。

 

「ちょっと・・どういうことですか!?」

 

「ん?いやお前にもあいつ等にも経験を積ませてやろうとな・・。安心しろ。眼鏡を外して髪をバックにすれば誰もお前だと気づかないさ・・。」

 

「それは、そうですけど・・・。」

 

「フッ、じゃあそう言うことだ。30分前までには第6アリーナに来いよ。」

 

そう言って千冬さんは職員室へ帰っていく。

 

(・・・どうしよう。・・でも明日に一夏のことを撮って束さんに送れば・・・。よし、そう考えよう。)

 

私はブツブツ呟きながら歩き出した。

 

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~IS学園・第6アリーナ~

 

アリーナの中にはセシリア・オルコットがただ1人いるだけである。千冬さんからの命により観客は入れないことになったらしい。

 

(確かにその方がありがたい・・。)

 

「天利。久しぶりの黒薊の起動だ。うまくやれよ?それと、ほらッ。」

 

ポンと私のように何かを投げてくる。

 

「これは・・?」

 

見る限りカチューシャのようなものである。

 

「昨日束から届いた。奴曰く、自慢の一品だそうだ。」

 

「はぁ・・・。」

 

何かと嫌な予感がするそれを受け取りハンガーへ向かう

 

「天利・・負けるなよ。」

 

千冬さんに見送られながら私は歩いて行った。

 

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眼鏡をはずして前髪を横にしピンでとめる。後ろ髪をゴムでまとめる。

 

そして上から先程貰ったカチューシャを付けセッティングを完了する。

 

「出てきて。黒薊!」

 

ISをコールする。私の身にまとわれた真っ黒なその機体。

 

エナジーウィングが展開されるバインダーに大型のビーム・ライフル。腕に搭載されたガトリング、掌のエネルギー発生装置。そして対艦刀。

 

(改めて考えてもこれ絶対いろんなモビルスーツがモチーフだよな・・・。)

 

ガンダムフェイスがあるわけではないが前世から転生してきた私にははっきりと分かった。

 

エナジーウィングは光の翼だし、ビームライフルは・・束さんはライフルって言ってたけどガーベラテトラのビームマシンガンだし、ガトリングはアレックス。

 

エネルギー発生装置は大方シャイニングフィンガーのようなもの。対艦刀はストライクのシュベルトゲヴェールだ。

 

束さん曰く「私の作った中では特段扱いやすい子」とのこと。

 

「よし・・・天利冬香、黒薊行きます!」

 

バシュゥゥゥと接続されたカタパルトから機体が発射される。

 

『オルコット。聞こえるな?お前に訓練の一環として()()()()()()()()()()が特別に来てくれた。』

 

放送でセシリアへ言う千冬さん。なるほど。そう言うことにしたのか・・・。

 

「ふん、私と同じですか。面白い。手合わせ願います!」

 

「・・・こっちもよろしく・・。」

 

「ふん、精々泣きわめいて許しを請うなんてしないでくださいまし。」

 

(うわ・・・。まぁ一夏に惚れる前だからなぁ。)

 

『よし・・始め!』

 

千冬の一声で試合は始まる。

 

「さぁ、踊りなさい!このセシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でるワルツで!」

 

レーザーライフルを構え、こちらに撃ってくる。

 

背部のブースターで一気に加速する。

 

ドドドドと右手のビームマシンガンを撃つ。一直線にビームがブルーティアーズに向かい直撃する。

 

「少しはやるようですわね・・ならこれは如何ですの!」

 

ガシャンとパーツからビットが飛び出す。

 

機体を動かし激しく追撃するビットの攻撃を避ける。

 

「・・・このッ!」

 

左手のガトリングを展開して何とか撃ち落とそうとするが、簡単にビットは避ける。

 

(アムロとかシャアとかはこんなのを簡単に撃ち落としてたのか!)

 

ダァンと背部のバインダーに直撃する。

 

「しまったッ!」

 

そう言った瞬間、激しい頭痛に襲われる。

 

(なにこれッ!?痛い、痛い、痛い!)

 

ギンギンギンギンと痛みはどんどん強くなっていく。

 

(いたいよ!?なにこれ、やめてよ。もうヤメテ!イタイ!)

 

頭の中が激しく、もっと激しく、声が響き、音が響き、発したモノすべてが頭の中で響きそれが痛みに変わる。

 

その痛みを耐え切れず私は目をつぶりがむしゃらに手を動かす。

 

「あら動きが鈍間になっていましてよ!」

 

セシリアが放ったスターライト・MarkⅢが黒薊に直撃した。

 

その時プツリと頭の中で()()()()()()

 

「左後方73度。そこッ!」

 

ライフルでビットを撃墜する。

 

「なッ!でもまぐれですわ!」

 

機敏に、激しくセシリアはビットを操る。私はしっかりと目を開ける。

 

「見える!私にも動きが見える!」

 

真後ろ、上、右下。ビーム型のビット3機を撃ち落とす。

 

「な・・!?」

 

私は、ライフルを放り投げ背中の「光の翼」を展開し、対艦刀を掴む。

 

イグニッションブーストをかけ、セシリアの方へ一直線へ向かう。

 

「ヤケになったんですの!?ですが、これで終わりです!」

 

ミサイル型のビットを切り放しこちらに向かわせてくる。

 

「無駄だぁぁァ!」

 

対艦刀で2発のビットを切り落とす。

 

「これでぇぇ!」

 

対艦刀をブルーティアーズへ突き刺す。

 

『ブルーティアーズ、シールドエネルギー0.勝者黒薊。』

 

アナウンスが鳴る。

 

「かっ・・・た・・・。」

 

着地と同時にISが解ける。そのまま私は気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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~???~

 

「アハハハハッ!危ない危ない。いやぁふゆちゃんが耐えてくれて良かったよ。危うく壊しちゃうところだったなぁ。束さんうっかり。」

 

暗い部屋。ディスプレイの前で一人の女の声が響く。

 

「うーん、でも良いデータ取れたなぁ。黒薊を作った甲斐があったよ。さてさて、次は何を送ってみようかなぁ~。」

 

カタカタ。その部屋にはタイピングの音が鳴った。




遅くなりました。申し訳ありません。

タグのほう、幾つか追加しておきます。

何が原因で壊れかけたんでしょうね(すっとぼけ)

色々な説明は次回にしたいと思います。

意見とかよろしくお願いします。

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