ある昔の小さい頃の記憶。
いつも遊んでいでいる男の子の父親がお亡くなりになった。過労死というらしいのです。
お葬式に出席し、男の子はお葬式が終わってもただ呆然として無気力で死んだような表情をしていました。
私は彼の隣に行き、静かに手を握りました。彼はこちらを向き、無理に笑顔を作ろうとしていましたが涙がこぼれ落ち、泣き崩れました。
いつも笑顔で元気で強い彼が、こんなに弱くなるんですね。不思議です。
私は彼を抱きしめて頭を撫でてあげました。
私は思いました。彼も他の人と同じで弱い人。私とは違う。正直この時は何故彼が泣いているのか分かりませんでした。何か悲しい事があったのですね。と思っていました。
私は彼を守ろうと思いました。何故なら私は彼を愛しているのですから。愛している人を守りたいのは当たり前でしょう? 彼は愚民と同じで弱い。私と私の家族とは違う。しかし、彼はそこらの愚民とは違う光を持ってる。だからこそ守ろうと思いました。
私は泣き崩れる彼を撫で続けました。
☆★☆★★★★☆
あの出来事から三日。リセはこの学校から去っていった。元のいた学園に戻ったらしい。
あとあの時の男子三人はあの後入院したが、その三時間後に行方不明になった。何かあったのだろうか?愛梨は家で休養中。昨日見舞いに行ったが、元気そうだった。他の奴が行くと元気がないって聞くけどな。
学校が終わり、本屋に寄ったり、コンビニに寄ったりした。帰る道で公園があるのだが、ブランコに明らかに目立つ女性がいる。
俺はその女性が気になり公園の中に入り、その女性を見た。
女性はこちらに気づき、俺の方を向いた。
リセ? リセなのか?
その女性はリセだった。明らかにリセの顔だった。
「リ……」
俺は名前を言おうとしたが、止めた。
違う……リセじゃない。よくよく見たら髪が長髪じゃなく短髪だ。髪色はリセと同じだが。あと瞳の色が青色だ。
この女性は………。
「お久しぶりですね相馬様」
「え?」
「ちょうど相馬様のお家に向かっておりました所です。思い出の場所を通ったので、そこで昔の事を思い出していたらちょうど相馬様が来てくれたのです」
「やはり運命なのですね」
「ちょちょ待って!」
「?」
この声……リセじゃないな。でも少し似ている。リセは少し高めの声で幼さがあるような声質をしているが、この女性は少し低めの声で、落ち着いてる声というか何か惹かれる声質だ。
「覚えて……ないのですか?」
う~ん。ダメだ覚えてない。というか会った事あるのだろうか? 全然分からん。
「……まあ覚えてないのもしょうがないですよね。姉様のせいで……」
「え? どういう……」
「さっ! 相馬様のお家へ行きましょう」
「えっ…ちょっ!」
「早く行きましょう」
彼女はそう言って先に行ってしまった。俺は急いで彼女の後を追った。
すると彼女の後ろ姿を見て頭痛が走った。そして謎の光景が映し出された。
同じ身長で同じ髪型をしている女の子の二人の後ろ姿。周りは公園だった。
そこで映像は途切れた。何だ今の。頭が痛い。何か思い出したような感じだった。
「相馬さん?」
後ろから呼ばれたので、後ろを振り向いた。
「リセ…か?」
「? リセですよ?」
うんリセだ。サラサラ感の長髪で、少し高めの幼さがある声。
「どうしてここに?」
「いえ……相馬さんのお家に寄ろうかと思いまして。相馬さんに会いたかったので。」
「………」
「ちょうどいいので一緒に行きませんか?」
「……う、うん」
「やった!」
……何というかちょっと違和感を感じた。三日前にあんな事があったのに……気にしてないのかな?
俺はリセと一緒に自分家に帰った。
☆★☆☆★★
……覚えてないか……しょうがないとは言えちょっと悲しいな。私も少し責任があるとは言え、姉様があんな事起こさなければ………。無理に思い出させるのは相馬様が可哀想ですし……。
相馬様………。
「おいアンタ!」
? 誰でしょうか? 相馬様のお家の前で立って夷なら突然、前の家の住民の人に話しかけられました。その女性は顔に怪我をしたのでしょうか? 色々と
貼っていました。
「よくノコノコと…!」
女性はこちらに詰め寄り、私を睨んでいます。
「何?髪型を変えてバレないと思ったの?バッカじゃないの!? アンタ、あの男子三人をどこにやったの!?どうせアンタの親が何かしたんでしょ!?学校にも賄賂もしたんでしょ!?」
??? 一体何を話しているのでしょうか?
「おい聞いてんのかよリセ!!」
リセ? なるほど……また姉様が何かやったみたいですね。
「テメェ…!ふざけんなよ!!相馬と仲がいいからって!!」
彼女は私の胸ぐらを掴みました。
相馬様の知り合い? 何故相馬様はこのような下品な女性と知り合いなのでしょうか。
「愛梨!!」
「……相馬!」
相馬様……と姉様……。何で相馬様と一緒なのでしょうか。相馬様は『あの時』姉様を拒絶したのに。
あ、そうでした。覚えていないのでした。あの時の記憶がないのでした。
「手を離せ愛梨」
「……っ」
愛梨と呼ばれた女性は手を離しました。
「お前……何してんだよ」
「……うるさいわね。それより何でリセが二人いんの?」
「双子だってよ。その子はリセの妹のリカだって」
相馬はさっき、リセに三日前に双子の妹が海外でピアノの演奏が終わり帰ってきた、というのを聞いたのである。
「何してるのリカ。家にまっすぐに帰るって私に言わなかった?」
「姉様こそ何でここにおられるのですか? 何故、相馬様と一緒におられるのですか? ちょっと笑えない状況ですね?」
「え、ちょっと二人とも?」
「あ、すみません相馬さん」
「すみません相馬様」
リセは愛梨の所に近づいた。
「へぇ。あんたに妹がいるなんてね。そう言えばあんた髪長いのね。で、何? 近づかないでくれる?」
「……本当に……申し訳ありませんでした」
リセは愛梨に深々と頭を下げた。
「……はぁ?」
「あの時……頭に血が登ってしまって……小さい頃から頭に血が登ると自分が制御できなくなるんです。本当に申し訳ありませんでした」
「そんなんで許すとでも…」
「愛梨。許してやれ」
「……くっ! 分かったわよ。相馬が言うのなら……」
「それじゃあ、私達は帰ります。リカ行くわよ」
「え?どうしてですか?」
愛梨は、許してやったらすぐにこれか……と思い、腹が立っていた。
「どうしたこうだもないの。今日は家族と食事に行くんでしょ。帰るわよ」
「はぁ……分かりました」
はぁ……じゃないわよ! 私だって相馬さんの家に上がって相馬さんと一緒にいたかったのに! このバカ女(愛梨)が邪魔するから!
「それじゃあ相馬さん。また明日。」
「それでは相馬様。明日会ってくれますよね。ありがとうございます」
「いや俺何も言ってないけど」
リセとリカは帰って行った。
「……何だよアイツら。ふざけがって…」
「愛梨?大丈夫か?」
「……大丈夫」
「最近どうした?あの時、何があった?何でリセに……」
「………」
「言いたくないのなら……いいんだけどさ。もしさ……何か困っているのなら……俺に言えよ。助けてやるからな」
「……何で……あんたは……」
「え?」
何で……あんたは皆に優しいのよ。何でその優しさを皆に与えるのよ……。
「余計なお世話よ…」
「すまん」
愛梨は家に入って行った。そして愛梨は小さい声で
「ありがとう……バカ」
カチ
『もしさ……何か困っているのなら、俺に言えよ。助けてやるからさ。』
カチ キュルルル カチ
『もしさ……何か困っているのなら、俺に言えよ。助けてやるからさ。』
カチ キュルルル カチ
『もしさ……』
「フフフ……相馬……♡」
☆★☆★★☆★☆
豐濤家
「お帰りなさいませリセお嬢様。リカお嬢様」
家に帰り、じいややメイド達が迎えてくれて、荷物を持ち部屋まで荷物を運んでくれた。
リカとは部屋は別だ。当たり前ですけど。荷物を置き、私服に着替えて母様達の所まで行く。
「あら、やっと帰ってわね」
「まったく遅いな。何をやっていた?」
兄様、豐濤海臥(とよなみかいが)はイライラしながら、私に言いました。この人は几帳面というか細かい事に敏感なのです。彼女はいないそうです。というよりもそんな話を聞いた事がない。
兄様は中性的な感じで、男性からにも女性からにも大学では人気らしいです。
「まあまあ兄様。リセとリカはわざと遅れた訳じゃないんだしぃ~そんなに遅い訳じゃないんだし~そんなに~怒らないでぇ~くださーい?」
「何故最後ハテナがつくんだ」
姉様、豐濤美並(とよなみみなみ)は常にニコニコしながら言いました。
姉様はおっとりしていてマイペース。髪型はポニーテール。正直、何を考えているか分からない。
「姉ちゃん達も来たし早く行こうぜ」
弟、豐濤立正(たつま)。彼はスポーツ面で有名で未来の日本代表と呼ばれている。彼は特に私に対し悪口とかは言わなかった。
「そうね。行きましょうか。」
母様、豐濤マリー。見た目は完全に外国人なのだが、生まれは日本。父親が日本人で母親がウクライナ人みたいです。
母様の旦那さん……私のお父様は小さい頃にいた覚えはあるのですが、正直あまり覚えてない。弟が生まれた何週間か後に亡くなったらしいのです。
私は……母様が恐ろしいのです。厳しく育てられてそれは姉様も兄様も弟も妹も受けたのですから、母様には逆らえない。
だけどそれが恐ろしいのではないのです。ある光景を度々目撃してしまったから……。
★☆★☆★☆★☆
それは小さい小さい頃。3歳ぐらいだったかもしれません。
私はトイレに行きたくて部屋から出て廊下を歩いていたら、ある扉から光が漏れていました。その隙間から覗くと………。
「逃がした!!? ふざけないでよ!!! ああぁぁアアァァ!!?」
「すすすすみません。お許しくくくだくだささいお嬢様!!」
「押さえろ!!」
怒り狂っている母様と執事他の三名。怒ることはあったけどコレほどに怒る母様は初めて見た。
他三名の執事が、私服姿の執事を取り押さえると母様はハサミを取り出し……
「わワわわワたワワたタシはぁぁぁしいいいいイイったわよネェぇぇ~?」(私は言ったわよね?)
母様の喋り方が、怒りのせいで上手く口がまわってない。
「す、す、すすすみません!こ、今度は絶対に!!」
「し、しししシシシっぱい!!シタラァァぁぁー!!アナタの○○○と玉をブチキッテやるってぇぇーーー!!!」
「許して許して許して許して許して許してェェェエエエーーー!!!イヤダァーーー!!!」
母様はハサミで彼の………股関の所を……。大量の血が吹き出し、彼は叫ぶ。
そして彼はショック死してしまい、その死体を片付ける執事達。しかしその一名が。
「……もうイヤだ」
「あ?」
「もうあんたの狂った付き合いは御免だ。何であんたの妹と逃げた男を追わなきゃいけないんだ!あの男はアンタを捨てたんだ! 分かるか!? アンタを選ばずにアンタの妹を選んだ! そして駆け落ちした!!」
この時は駆け落ちとか捨てられたらの意味は分かりませんでしたが、今ではわかります。この時にはお父さんが居たはずです。でもこの時期は出張でしたけど。母様は浮気をしていたのかなと私は思っています。そしてその方を追っていた。
母様はとても母様の声じゃない声で。
「黙れ」
「いいや何度も言ってやる! 捨てられたんだ!!お前は!!お前みたいなサイコ野郎に誰が好きになるか!!」
「黙れ。黙れ黙れ黙れ黙れ。ダマレダマレ」
「今の旦那様も、お前がうっとしいから家に居たがらないんだよ! 今頃どうせ出張先で女を囲っているだろうよ!! あの男も! お前の妹と今頃はたのしく…」
「ダマレェェェエエエーーー!!!」
母様は机に乗っていたワイン瓶を彼の頭に叩きつけました。彼は倒れてしまい、母様は奇声をあげならがら、割れた瓶を彼の顔に押し付け、すぐに血だらけになりました。他の2名の執事は固まっていました。
私は逃げたかった。でも足が動かない。あまりにもの戦慄な光景で固まってしまいました。
そして今気づきましたが、母様がいる部屋は大量に写真が貼っていました。しかも男の写真。お父様じゃない写真。その写真は、その男と一緒に映っている人の所に釘が刺さっていて、他にはその部分だけ切ってあったり、とその写真が大量に貼っていました。
母様は殺した彼を片付けるよう執事達に命令し、執事達は足が震えながら動きました。
「ああぁぁアアアア………東間(とうま)。どうして……何でなの……何で妹を選んだの……私は………」
「東間……アナタには私の……」
今の言葉はよく聞こえなかった。何と言ったのでしょう。
「東間ぁぁ……東間ぁぁ……」
そろそろ早く離れないと。私は動かない足を必死に動かしてやっとドアから離れる事ができました。私は最初の目的トイレに早く行き、早く自分の部屋に戻りたかった。
私は廊下を早歩きで行動してる時、後ろをなんとなく振り向く。
先ほどの扉らの隙間から……………目が見える。どす黒く濁っている目。その目先ほどの母様の目。気づいていたのです母様は。私が覗いているのを。母様はこう言いました。
「早く寝なさい。リセ」
★☆★☆☆★☆☆
「リセ聞いてるの?」
「は、はい!」
久しぶりに思い出していました。
現在は高級レストランでステーキを食べている所で、バイキングなので兄様達は自由に綺麗に食事を取り食べている。
「聞いていなかったでしょう。もう一度言うわよ
「は、はい」
「アナタ、友達ができたのでしょう?」
「はい」
「あの時の職員室前にいた男の子よね?」
「はい」
「男友達ねぇ。(しかも『あの子、高倉相馬』だとは……ヤッパリ神様はいるのかしら。それとも運命のイタズラかしら?)」
「相馬様の事ですか?」
リカが話に入ってきた。
「そう言えばアナタも話してたわね。小さい頃から男友達ができたって。」
「はい」
「それで母様。本題は何ですか?」
「ああそれなんだけど……」
「明日、高倉相馬君を家に泊まりに来させなさい」
「…………え?」
「…………え?」
★☆★☆☆★☆☆
………お母さん。
何?アナタのせいで東間さんは働いているのよ。東間さんはアナタの分まで働いているのよ。アナタまでに愛情を分けているのよ。どうして……この子にまで……。
……お母さん。
東間さんの愛情は私だけなのに…………。殺そうかしら……うん殺しましょう。東間さんが悲しんだらまた作れば喜ぶでしょう。
……やめて……おか
私をお母さんと呼ばないで。アナタは東間さんを私のだけのモノにする為の道具なんだから。だけど………もうイラナイ。
「っ!!」
ハァハァハァ。夢……じゃない。昔の思い出だ。悪夢の思い出だ。
「……ちくしょう。」
「おにぃちゃーん。ご飯だよー」
「ああ。分かったよ」
………お母さん。お父さん。アンタら二人は結婚して幸せだったのか? 俺が生まれてからも幸せだったのか? それとも不幸? お母さんは不幸かもしれない。
だけど……お父さんは……お父さんは言ってくれた。
『俺はお前がいて最高に幸せだよ』
お父さん……。
「おにぃちゃーん!」
「はいはい」
俺はお父さんの写真を机に置いた。
ジーー カシャ カシャ
『………フフ』
狂気が始まる。
次は遅くなるかも。あと、私の愛しい愛しい人0、すなわち私の愛しい愛しい人1よりも前の話を書こうかなーと考えています。