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「む、うぅ……」
目が覚めると、夕陽で赤く染まった空が見えた。
周りを見渡してみると、ここはどこかの公園のようで、俺はベンチに横になっていたようだ。
体を起き上がらせてみると、自分の腹の上に手紙が置いてあることに気がついたが、それよりも重大な問題があった。
「……体が縮んでやがる」
薬で小さくなった某高校生探偵のような状態だな。
だいたい5歳くらいか? そのくらいに感じる。
「まぁ、ひとまず、この手紙を読んでみるか」
大方、神が書いたものなのだろう。
便箋から取り出して読んだ手紙には、こう書いてあった。
『この手紙を読んでおるということは、おぬしが無事に転生できたということじゃろう。
いまから書かれているのはおぬしの特典についてのことじゃ。
まず、おぬしが変身できるのは量産型ライダー――一部例外もあるが、実際に量産されたライダー、あるいは量産されるはずだったライダーなどが対象になっておる。
それらのスペックは当然ながら低いから、その世界の主要人物とまともに戦おうものなら、あっさりと殺られるじゃろう。
そこで、おぬしの言うとおりに強化改造ができるようにしておいた。詳しいことはおぬしのズボンのポケットに入っておるデバイスに聞くとよい。ワシからのプレゼントも渡しておるからの。
それでは二度目の人生を楽しむがよい。(^^)
P.S.住居などはちゃんとあるから案ずるでないぞ』
「ふむ。なるほどな」
俺が手紙の内容を読み終えると、証拠隠滅のためなのか、手紙はサラサラと砂になって消えた。
(とりま、神がくれたデバイスとやらを見てみるとしますかね……)
そう思った俺がポケットに手を突っ込もうとしたときだ。
「ちょ、ちょっと! 放しなさいよ!」
「うるさい! 大人しくしろ!」
……なんていうのかな。
今、公園の入り口で金髪の女の子が、グラサンかけた真っ黒なスーツの男の人に絡まれてんだけど……。
あ、なんか車が来て、そこから仲間っぽい黒服の人が出てきたと思ったら、女の子を車に押し込んで、どっかに連れて行っちゃたzo☆
って……。
(ゆ、誘拐だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?)
「あばばばばばばばば、ど、どうする?! まさか転生した初っ端から、こんな目に遇うとは!」
《落ち着いてください、マスター。心の声を口に出しています》
「ウェイ?! 」Σ(0w0;)
な、なんだ!? 突然どこからか声が……。
《ポケットです。ポケット》
「ポケット?」
どこからか聞こえる声にしたがって、俺がポケットに手を突っ込んで中のものを出してみると……。
「これは……ロックシードか?」
そう。それは日曜朝に放送されていた特撮ヒーロー番組『仮面ライダー鎧武』に出てくる錠前型アイテム『ロックシード』だった。
ただ、本来なら果物とかが表面に描かれているはずなんだが、俺の手の中にある「それ」の表面には何も描かれていない。
《はじめまして、マスター》
「な、喋った!?」
なにも操作していないのに、声に合わせてロックシードの縁が光っているから、さっきからこいつが喋っていたのだろう。
《マスター。こんなことで驚いているようでは、この先やっていけませんよ》
「そ、そうなのか?」
《えぇ。とりあえず、先ほどの車には「あるもの」を追跡に向かわせています。私がナビゲートを行いますので、行きましょう。マスター》
「あ、あぁ。うん」
というワケで、喋るロックシードの言う通りに歩くことになった。
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