マツボックリな槍兵   作:M.R.

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少し苦労しましたが続きです。( ´∀`)
主人公が色々と二次創作ライダーについて言いますが、羨んでいるだけです。ディスらないであげてください。



第二話?

 攫われた女の子がいるという、海岸近くにある倉庫……その近くのコンテナの物陰に隠れながら、俺は手に持ったロックシードに話しかける。

「本当にここに、さっき誘拐されてた女の子がいるのか?」

《ええ。「このマシン」に追跡を任せたのですから、間違いありませんよ》

「そ、そうか……しっかし、なんでこれがあるんだ……?」

 困惑した声でそう言った俺の視線の先には、先ほどまで誘拐犯を追跡していたという銀色のオフロードバイク――オートバジンがあった。

 しかしだ、俺が変身できるのは量産型ライダーのはずだ。

 ならばマシンもオートバジンじゃなく、量産型のジャイロアタッカーになるはず。

「なぁ、これって、ファイズのマシンじゃなかったか?」

 俺が疑問に思ったことをロックシードに問いかける。

《これは神からマスターへの追加オプションの一つです》

「追加オプション?」

《はい》

 こいつの話によると、そもそも『量産型ライダーへ変身する』という特典は神が面白半分で入れたものらしく、本来当たる確率は1%にも満たなかったという。

 しかし幸か不幸か、俺は「それ」を引き当ててしまったわけで、あまりに神の予想を外れた展開となった為、「せめて武装関連だけでも」と、量産型の戦力強化で渡されたらしく、オートバジンの他にもいくつかあるらしい。

「なるほど。そりゃ、ありがたいな」

「ご理解頂けたようでなによりです。では、マスター。何に変身されますか? 一応、変身にかかるデメリットなどは、できる限り取り除かれているようです」

「そうだな……」

 俺はオリ主ってガラじゃないが、昨今の二次創作でも主役が量産型のライダーにしか変身できないやつはいないと思う。

 そういう意味では何か悲しいな……。

 まぁ、今更うだうだ言ってても仕方ないし、せっかくオートバジンがあるんだ。デビュー戦は「アレ」にしよう。

「よし。じゃあ、俺が変身するのは『ライオトルーパー』だ」

《了解です。では、私の右側のボタンを押してください》

「わかった」

 俺が返事をしてロックシード右側のボタンを押すと、音声が鳴って眩い光に包まれる。

《Set up.Ready.》

 そして光が晴れた時、俺の腰にライオトルーパーの変身ベルト『スマートバックル』が装着されていた。

 「SMART BRAIN」と刻まれたバックルの質感や重さが伝わってきて、これが本物なのだと感じる。

「それじゃあ……変身!!」

《Complete》

 俺が掛け声と共にバックルを下に傾けると、銅色の光に包まれ、ギリシャ文字のO(オミクロン)を模した銀色の単眼の仮面に、アサルトスーツのような銅色の装甲をした量産型ライダー『ライオトルーパー』に変身した。ついでに身長も大人のそれになっている。

「おぉ……」

 やっぱライダーに変身できるんだなぁ、とわかった反面、主役ライダーやサブライダーにも変身してみたかったとも思う。

「よし。早速……ってそういえば、あの誘拐犯の人数。俺、全然わかんないんだけど」

《そうでしたね。あの倉庫には生命反応が11。内一つは子供のようですので、誘拐犯は10人かと》

「え、10って結構多くね?」

《大丈夫ですよ。私がオートバジンを通して見たところ、相手はそこらのチンピラのようなので、戦闘の腕は素人でしょうし、拳銃程度なら量産型でも十分防げます》

「おっけー。わかった」

 そうと決まれば行くかと、俺はオートバジンに乗る。

《そういえば、マスター。私の名前を決めてはもらえないでしょうか?》

「それ、このタイミングで言う!?」

 突然水を差すように言われて、思わず俺はずっこけた。

《ええ。とりあえず、私の名前がないと、何かと不便ですしね》

 まぁ、確かにいつまでもロックシードじゃな……。

 でも、いきなりそう言われても……あ、そうだ。

「だったら、お前の名前は『ランサー』にしよう」

《ランサー……『槍兵』ですか?》

「ああ」

 まぁ、「量産型」と「ロックシード」っていったら、あのマツボックリの足軽だからという理由だ。

 某青タイツ姿の槍ニキさん達とかには失礼かもしれないがな。

《わかりました。では以後、私の名前は『ランサー』でお願いします》

「おう、よろしくな。ランサー」

 さて、それじゃあ……。

「いくか!!」

 俺が気合をいれて声を上げると同時にオートバジンのハンドルを捻ってアクセルをいれ、倉庫に向かって走らせる。

 そして、壁が見えてきたところでバイクの前輪を上げてウィリーの体勢にし、倉庫の壁をぶち破った。

 

ドゴォォォォォォォォ!!

 

 オートバジンの放つ、けたたましいバイクの音と共に倉庫に侵入した俺が最初に見たものは……。

 

 縄で縛られて涙目になっている金髪の女の子の服を掴んで、はぁはぁと息を荒くしている変態という絵面だった。

 

(ヴェェェ!? ロリコンがいる?!)Σ(゜ロ゜)

 まさか誘拐犯の中にロリコンの変態がいたとは、さすがに予想外だ。

 俺が来るの遅かったら、R‐18指定ものの展開になってたぜ。

「な、なんだ、お前!?」

 なんかギャーギャー言ってるやつがいたが、それよりもロリコンにインパクトがあったので、あんまり聞こえなかった。

(マスター。武装には非殺傷設定をつけてあるので殺すことはありません。遠慮なく殺ってしまってください)

(さすがランサー。よし、じゃあ、まずは変態から殺ろう)

 俺は何も言わずにオートバジンから降りると、左足太もものホルスターから、もち手がバイクのハンドルの形になっている短剣型武器『アクセレイガン』を引き抜き、刀身を曲げて光線銃形態「ガンモード」にして、ためらいなく変態を撃った。

「ぎゃあ!」

 アクセレイガンから放たれた光弾が変態の脳天に当たると、わりと痛そうな悲鳴を上げて前のめりに倒れる。

「や、野郎! 行け、お前ら!!」

 仲間の一人がやられると、高そうな服を着た男が叫び、それに合わせて周りにいた男たちが俺に向けて一斉に銃を撃ってきた。

 ははは、ライダーのスーツだぜ? たかが拳銃の弾程度でダメージをもらう訳が……あった。

 誘拐犯たちの放った弾丸が装甲に覆われていないスーツの部分に当たると、火花を散らしてBB弾をくらったみたいな痛みがやってくる。

(イテテテテッ!! ちょ、地味に痛いぞ、これ!!)

(そのくらいは我慢してください。量産型の宿命のようなものです)

 まぁ、確かに普通に銃弾撃たれたら、この程度じゃすまないもんな……。

 でも、やっぱり痛いものは痛いので、俺は転がるようにして、続く銃弾を回避する。

「ははは、いいぞ野郎ども! そのままやっちまえ!」

 俺がたまらず避けたことで調子に乗ったのか、再び高そうな服を着た男がそう叫ぶと、誘拐犯達が今度はナイフや鉄パイプを持って襲い掛かってきた。

 さすがにヤバイな、これ。

(マスター。弾道の微調整などはこちらで行います。マスターは細かいことは気にせずに動いてもらって大丈夫です)

(オーケー。それじゃあ……)

 俺は誘拐犯たちの振るうナイフや鉄パイプを右に左にかわしながら、オートバジンの左ハンドルを掴んで引き抜くと、赤い棒状の刀身をした剣『ファイズエッジ』を持って、誘拐犯の振り下ろす鉄パイプと打ち合わせる。

 当然ながら誘拐犯の持っていた鉄パイプは切断され、半ばでスッパリと斬れた鉄パイプを見て呆気に取られたところを、腹部にアクセレイガンを撃ちこんで気絶させた。

 そうして、俺は右手にファイズエッジ、左手にアクセレイガン(ガンモード)を構えて、誘拐犯たちを次々に気絶させていく。

 3人、4人、6人、8人…………。

 そうして9人目を気絶させ、残っていたのは、恐らくこいつらのボスなのであろう、例の高そうな服を着た男だけだった。

「な、こ、こんな一瞬で……」

 ボスらしき……もうボスでいいや、ボスはわなわなとしながら俺を見る。

 まぁ、確かに乗り込んでから一分足らずで、あの人数を気絶させられりゃあな。

 俺は最後に残ったボスを気絶させるべく一歩足を踏み出そうとした時だった。

「う、動くな! 動けばコイツを撃つぞ!!」

 ボスが大声でそう言って女の子を掴んで、持っていた拳銃を突きつけたことで、俺は足を止めざるを得なかった。

 まぁ予想通りか、とぼんやり考えながら、俺は手に持っていたファイズエッジとアクセレイガンから手を放す。

 そして、二つの武器が地面に落ちたのを見て、ボスが気を緩めたのを見た瞬間、俺はランサーに合図をした。

(ランサー!)

(了解。オートバジン、バトルモード起動)

《Battle Mode》

 ランサーが反応を返した時、オートバジンが瞬時に人型の戦闘形態『バトルモード』に変わり、高速ホバー移動でボスに向かっていった。

 さすがに予想できない展開だったのか、ボスは唖然としていたが、すぐに状況が理解できると慌てて女の子に引き金を引こうとした。

 しかし、すでに呆然としていた一瞬の内にオートバジンに接近されており、オートバジンがボスに右ストレートを放って壁に叩きつけることで、誘拐犯のボスを気絶させたのだった。

 そうして、気絶した誘拐犯たちを倉庫にあった縄でぐるぐる巻きに縛って転がすと、俺はアクセレイガンをブレードモードにして、金髪の女の子を拘束している縄を切った。

 後は警察あたりがどうにかしてくれるだろうし、面倒なことになる前に帰ろうと考え、オートバジンの胸部にあるボタンを押してバイク形態『ビークルモード』にし、この場を去ろうとした時だった。

「ま、待って!」

 突然の声に振り返ると、先ほどまで誘拐犯に捕まっていた金髪の女の子が俺を呼び止めていた。

 はて、なんだ? と俺が思っていると、女の子がもじもじとしながら小さな声で尋ねてくる。

「あ、あんたの名前、なんていうの?」

 ……どうしようか。

 いや、まさか「ライオトルーパーです」というのは……。

 こういうとき、普通の二次創作ライダーなら「俺(僕)は仮面ライダー○○○」とかいうけど、俺のは一応仮面ライダーだけど量産型だからな。

 よくて、「仮面ライダーライオ」とかか? なんか微妙だな。

 少し考えてから女の子に背を向け、女の子の問いにボソリと呟いて答えた。

「……ライオット」

 そうして、俺はオートバジンを走らせて倉庫から出た。

 

 

 その後、近くで変身を解除して、ランサーのナビゲートで俺の住居まで歩いていた時だった。

《ところでマスター。何故ライオットなのですか?》

「いや、特に意味はねぇよ」

 強いて言うならば、ライオトルーパーの「RIOT:暴動」と言う意味で適当に考えただけだからな。

 あ、そうだ。名前で思い出したが、この世界での俺の名前はなんなんだろうか。




量産型は数で攻めるものだから、単体だったら武装した人間でも倒せそうだよネ☆
それにしてもツンデレが描けないな……。
次回も書けたら読んで頂けると嬉しいです。
(*´ω`*)
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