マツボックリな槍兵   作:M.R.

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何とか出来たゼ。(^^ゞ
それではどうぞ。( ´∀`)/



第五話?

 転生して1年の月日が経ち、俺は小学1年生になった。

 平日は毎日、わかりきった授業を聞き流すために学校に通い、放課後はトレーニングや散歩をして。

 休みの日は、隣の部屋に引っ越してきたある女の子を加えて、別の学校に通っているなのはとゲームをして騒いだりする。

 そんな、出会っている人物を除けば前世と特に変わらない、何の変哲もない日々を過ごしていた。

 まぁ大きな出来事として、入学した学校で驚くような人たちと友達になったり、また誘拐現場に遭遇して誘拐犯を叩きのめしたり、図書館で原作キャラの一人に遭遇したり、と色々あったりはしたが、一応平和ではある。

 

 

 そうして季節は冬になり、そろそろ二年生に進級しようという時期。

 学校は冬休みに入って、隣の部屋の女の子もなのはも用事があって遊べない日だった。

 俺は家から少し遠い場所にある『桜台』という見晴らしのいい展望台に訪れ、住んでいる町――藤見町を一望できる位置に備え付けられているベンチに腰掛けると、隣に置いたロックシード状態のランサーと一緒に、昨日降った雪が積もっている町の景色を見ていた。

「ふ~。この景色はいつ見ても飽きないな~」

《そうですね~》

 白い吐息を吐きながらそう呟く俺に、隣のランサーも同意するように言う。

 実際、こうして高い所からみる町の景色には開放感があって、とても気持ちがいい。

 そうやって二人(?)でのんびりとしながら、ふと、これまでのことを振り返る。

 俺は神様によって『量産型ライダーに変身する』という、なんとも微妙な特典を貰って、この『魔法少女リリカルなのは』の世界に転生したが、特にこれといった事件(誘拐事件は含まない)もなく、比較的平和な日常を過ごしている。

 だが、『リリカルなのは』という物語がこんな風なものではないことはわかる。

 おそらく俺は原作の始まる前にでも転生したのだろう。

 昔、とある魔法少女好きの友人が『リリカルなのは』について熱心に話していたことがあったので、人物の名前はなんとかわかるだろうが、俺はどのように物語が進むのかまったくわからない。

 まぁ何が言いたいかというと、原作に介入して事前にどうにかするというのは恐らく無理だということだ。

 しかし、俺はこの日常を穏やかに過ごしたいと思う。

 神が追加オプションをくれたとはいえ、俺はちょっと特殊な能力を持たされただけの、ただの平凡な人間だ。

 魔砲をバンバカ放ってくる魔法少女(その人物と友達になっちゃったけども)とかと戦っても、たぶん遠距離から塵を払うように瞬殺されるだろう。

 だが、たとえ微妙だとしても何かを守れるような力があるのなら、俺はその力でこの穏やかな第二の人生を守りたい。

 そんな風に自身の中で思っていると、突然ランサーが焦ったような声を出した。

《ッ! マスター、付近に未確認のエネルギー反応を確認!》

「? どういうことだ?」

 ランサーの言葉の意味がわからず、俺が首を傾げながら尋ねると、ランサーが答える。

《つまり、少なくともこの世界のものではない「何か」が、突然現れました》

「?」

 やはりよくわからないが、とりあえず面倒なことが起こったらしい。

 俺はベンチから立ち上がると、未確認の正体を確認するため、ランサーに案内してもらいながら現場へ向かった。

 

 

 そこは、うっそうと木が生い茂った森の中だった。

 頭上には雪の積もった枝が所狭しに重なっていて、葉と葉の隙間から日の光が差し込んでいる。

 そして森の奥、周りの木々がぽっかりと開けた場所に「それ」はいた。

「猫?」

 そう、そこには灰色の毛並みをした一匹の猫が、まるで死んでいるかのように横たわっていた。

 猫は倒れ伏したまま動く様子がないので、俺は注意を払いながら近づくと、息があるかを確認する。

 微かに呼吸をしているので生きてはいるようだが、ほとんど死にかけている状態だ。

「ランサー、こいつが何かわかるか?」

《恐らくこれは、この世界での『使い魔』と呼ばれる存在かと》

「使い魔?」

 つーと、あれか? ウィザードのレッドガルーダみたいなやつか。

《微妙に違いはしますが、魔力で動くという意味ではあっています》

 ランサー曰く、この世界の使い魔は『魔導師』と呼ばれる存在が、元々存在した動物などを素体として、死亡直前または直後の体に人工の魂を憑依させる事で造り出す人造生物なのだそうだ。

 彼らは契約した魔導師の魔力を消費することで存在を維持し、能力が高い程、魔力の消費量も多いらしく、多くの場合は一定の目的を達する為に作成されて使い捨てられる存在らしい。

 ちなみに、なんでランサーがそんなことを知っているのか聞いてみると、この世界のデバイスや魔法について、いくつかの知識を神から貰っているという。

《恐らく、この猫は役目を終えたので魔力が切れかけているのでしょう。このまま放っておくと消滅するかと思いますが……どうしますか?》

「う~ん……まぁ、ここで見つけたのも何かの縁だ。ランサー、俺に魔力はあるか?」

《あるにはありますが……助けるのですか?》

「まぁな。さすがに見殺しにするのは後味が悪いし」

 俺はランサーに返事をすると、ロックシード状態のランサーのスイッチを押して変化させる。

《Set up.Ready.》

 その音声と共に光に包まれると、俺の腰に、赤く縁どられた右手の形のバックルが付いたベルト――擬態状態の『ワイズドライバー』が装着される。

「それじゃあ……」

 俺が猫の足に、雫を受け止める手が描かれた指輪『プリーズウィザードリング』を付けて、バックルにかざそうとした瞬間。

《あ、待ってください! マスター!》

「へ?」

 何かに気づいたように慌てて引きとめようとしたランサーの叫びが聞こえて反応したが、俺はすでにプリーズウィザードリングをバックルにかざしていた。

《プリーズ・ナウ》

 指輪を読み取ったバックルから音声が鳴る。

 そして、自分の中の何かが抜けていく感覚がきて…………。

 

 

「う、うぅ……」

 目が覚めると、日が沈んで薄暗くなった空が見えた。

 アレ? 俺は確か猫にプリーズの魔法を使って、それで……。

《よかった。気が付かれましたか、マスター》

 ぼんやりとしていた俺の耳にランサーの声が聞こえ、慌てて音のしたほうを向く。

 そこには、心配そうにこちらを見る猫の姿と、なぜか猫の頭の上に乗ったロックシード状態のランサーがいた。

 それに気づいた俺は体を動かそうとするが、うまく力がはいらない。

 なんというか、何かが強く体を動かそうとするのを拒んでいるような……。

「一体、俺に何が……?」

《マスターは先ほどまで急な魔力の消耗で気を失っていたんです》

 ランサーによると、この世界には『リンカーコア』という魔力を生み出す生体機関が存在しており、それによって魔法は行使されるという。

 そして、俺にもそのリンカーコアはあり、俺が魔法などを使用する場合、そこから魔力を使用するらしい。

 で、俺は先ほどそのリンカーコアからの魔力を、猫の使い魔の存在を保たせるために大量に消費してしまったらしく、軽い貧血のような状態になっていたというわけだ。

《本来すぐに止めるべきでしたのに申し訳ございません。マスター……》

「いや、俺が結局実行しちゃったんだし、気にするな」

 ランサーがすまなさそうに言うので、俺は特に気にしていないことを伝えることでその話を終わらせる。

 あんまり気まずい雰囲気は好きじゃないしな。

「あ、あの……」

「ん? ランサー? なんか女の人の声が聞こえないか?」

《いえ、マスター。それは、この猫の声です》

「…………ウェ?」(0w0;)

 ランサーの言葉に、俺はギギギギギという擬音が鳴りそうにしながら首を猫に向けると……。  

「た、助けていただき、ありがとうございます……」

 猫が口を開いて喋ってた♪

「ヴェェェェェェェェェェ!?」Σ Σ Σ(0w0;)

 その光景を見た俺は、あまりの驚きに森に響き渡るような声で叫んだのだった。

 

 

 その後、色々と話を聞いてみるとその猫――リニスというらしい、彼女は名前以外思い出せないが、何か大事なことを忘れている気がするという。

 ランサーの見解だと、どうやら彼女はどこからか転移してきたらしく、その時に何らかのショックと死にかけたことで記憶を失ってしまったと考えているらしい。

 行き場のない彼女をどうするかについて、俺の住んでいるアパートは一応動物を飼ってよかった気がするので、とりあえず家に連れて帰ることにした。

 で、約束した時間に帰れなかったことについて俺は母に怒られたが、リニスを家に連れてきたことに関して、母はリニスを一目見て一瞬で気に入り、可愛いからオッケーっと言って、あっさり飼うことを許してくれた。

 そんなに軽くていいのか、母さん。




長い!! そしてグッダグダ!
さぁ、次回からやっと原作にいきますよ~(*´ω`*)
P.S.設定をいつか出そうと思います。
訂正:「メイジベルト」から「ワイズドライバー」に変更。
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