緋弾のアリア CODE:J   作:Bligh_Drunk

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さぁて、いよいよ最初の山場に向かうことになりますが、中々他との絡みを考えるのが難しいな...

基本的な交友関係が元の奴中心で、そこへ新たにぶっこむわけだからややこしくなるのもしょうがないね...(新境地開拓)

あと、ヒロインポジションの予定はまだ無いです。どうすっかなぁ...


File.6 歯車

怪しい雲行きの続く東京の一角、俺は多人数周辺警戒任務を受け、柴田・でんごろうと共にボックスカーで移動していた。

 

「最近、武偵を狙った爆弾事件が多いな、っと!」

「・・・ああ、そうだな。」

「一般校の間でも噂になっている。つい先日、講演に行った高校では東京都内の何処かに爆弾魔が今も隠れてるってな。」

「随分、目立ちたがりな奴だな! っと...」

「そいつ、打ち消し。」

「んなっ!?」

「さらに、ライブラリから20枚捨てろ。」

「んおおおぉぉぉっ!」

「追加で10枚、フィニッシュだな。」

「またか! 畜生!!」

 

いや、仕事中はしっかりやれやお前ら。俺でも、プライベートとははっきり分けてんだぞ。

 

まあ、柴田の言う事にも一理ある。・・・確かに、この犯人は悪目立ちし過ぎに思える。

俺なら、無駄に自らを誇示するようなことはしない。この犯人、何かの意図があるのかもしれないが、俺には今の所不明だ。

 

いずれにせよ、その時は刻一刻と迫っていた訳だ。とんでもなくド派手なショーの開演が、な...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、早朝5時頃に発生した人質立て籠もり事件の支援連絡で叩き起こされた俺は、現場に着くや早々に犯人を逮捕した。

 

まあ、簡単な事だ。相手は1人、武器は刃物のみ。これを考えれば、危惧する点は人質の無事だけだ。

 

古典的な策で、自身のいる位置から逆方向側に物音を鳴らす、意識がそこへ集中したわずかな隙を突き、一気に取り押さえた。

ま、これ位は造作もないことだ。だが、犯人の身柄を拘束していた時にきた非通知電話により、物語は大きく動き出した。

 

『・・・マックスさんですか?』

「その声は... レキ、か...?」

 

レキ... 狙撃科 [S]ランク武偵で、他の武偵より頭1つ抜きん出た才を持つ。

以前、1度だけ共に任務につく機会があったが、あれは正しく異次元の技量だ。

実の所、同じCクラスにいる訳だがこうして会話したことは任務以外ではほとんど無い。

そんな奴がいきなり、しかも知らねぇ筈の俺のプライベート番号にかけてきたんだから、驚きもするわけだ。

 

「だが、一体何用でお前が?」

『手短に話しますと、ヘリのパイロットをお願いしたいと思っています。』

「何故に?」

『・・・今日、武偵校行きのバスの1つが、何者かによって爆弾を仕掛けられジャックされました。』

「バスジャックだとっ!」

「いだだだだだだぁっ!?」

 

俺は思わず拘束していた腕を折りそうになった。どうやら、任務の最中に情報が更新されて、それに気づけなかったようだ。

 

どうも、爆弾が仕掛けられたのは7:58男子寮を出るバスだ。確か、あれは遠山達が乗っていた奴じゃないか?

 

『現在、アリアさんとそのバスに乗っていなかったキンジさんが事件に当たっています。』

「・・・なるほど、だが何故俺なんだ?」

『今、近くにヘリを操縦出来る武偵がいません。そこで、マックスさんに連絡しました。』

 

おい、だから何故そこで俺の名が出てくるんだ。確かに俺は、ドライバー・パイロットのマスターライセンスを一応持ってはいるが...

 

『もしもの時に頼れと、クライアントのアリアさんから番号を教えられたので。』

「あ... あ?」

 

あ、あいつ... いつの間に、俺のプライベート番号を... 峰嬢といい、個人情報漏出し過ぎだろ、管理はどうなってんだ。

だが、この際それは後回しだ。今は、目前の事件が最優先。

 

『仲間を信じ、仲間を助けよ』、俺には到底不釣り合いなことだが...

 

「・・・10分で追いつく、ランデブーポイントで待機してろ。」

「『・・・了解です。』

 

後輩に偉そうなこと言った手前、何もせずってわけにはいかんしな!

 

 

 

 

 

状況はあまり良くは無いようだ。

 

現時点で、バスは人工島を出るコースに向かっていやがる。

ついさっき、レインボーブリッジ直結のトンネルへ入って行くのを監視カメラ記録で確認している。

ここら辺も、諜報科である俺ならではのやり方だ。何事も、常に情報の有無で変わってくるわけだからな。

しかし、こうなるとますます神崎と遠山に何とかしてもらうしかない。

事件発生から数時間、おそらくバスには多数の負傷者がいる可能性がある。

加えてバスの行き先、橋を越えた先の都市部で爆発なんてことがあろうものなら、その被害は計り知れない。

 

何としても、あの橋を越える前に止めねぇといかん!

バスのGPSはトンネルの出口に差し掛かった。まだ、解体出来てねぇのか!?

 

「見えたっ!」

 

そのバスを、漸くと目視で捉えることができた。かなりの速度で走ってやがる。

このまま行けば、数十分後には橋を渡り切る。それまでが勝負だ。

 

ん? あそこの屋根の上にいるのは、遠山か! 神崎もいるが、負傷してるのか!?

マズいな... まだ、爆弾の位置がはっきりしてねぇのに... 

 

だが待て、よく見ろ、何故あいつ等はわざわざ車外に出ている?

車内に爆弾が仕掛けてあるなら、解体に時間を掛ける程のことには早々ならない筈。

 

 

・・・車外に爆弾があるとすれば?

 

 

機体を横につけ、並走しながらすかさず赤外線バイザーで車体を見る!

 

「あれか...!」

 

やはりか、車体の下、とんでもなくドデカい爆弾が。あんなものが、起爆すれば被害の大きさは... 最悪なことだけは確かだ。

 

だが、どうする!? 今から解体するにしても間に合うかどうか怪しい...

そもそも、今の俺がどうこう出来るのか...

 

「・・・。」

 

何だ? レキが無言で狙撃体勢に... あいつ、まさかやる気か?

 

・・・いや、もうあいつに任せる他は無い。なら、俺は俺のやるべきことをやるだけだ!

目標に対する位置取り、射角を考えても、かなりギリギリの高度で機体を垂直に保たなければならない。

すげぇ難度のテクニックだ、ヘタしたら俺らが先にお陀仏だぞ!

 

しかし、俺もここぞという時に幸運が巡ってくる。やってやれないことは無い!

 

「行けぇっ!」

「・・・私は... 1発の銃弾...」

 

放たれた弾丸は、一寸違わぬコースを描き、欄干の間を見事に抜け命中、連結金具をぶち抜いた!

直後、爆弾が橋から落下、馬鹿デカい水柱が立つ。・・・終わったな。

 

 

 

 

 

「今回は助かりました。」

「どうってことは無い、神崎のいいように使われたと思うと不服だがな。」

 

ヘリポートにて降り立った俺は、乗せてきた負傷者達が運ばれていくのを見ながらそんな話をしていた。

今回はかなりの負傷者が出た、だが一見すればよくここまで被害を最小限に出来たとも言える。

世間の武偵への評価はそれ程いいものではない。それこそ、遠山のあの件にしてもそうだった。俺らがどうなろうと世間様はどうだっていいわけだ。この件、しくじっていたらどうなってたことか...

 

所詮は使い勝手のいい駒か...

 

「・・・。」

「? 何だ、行かないのか?」

「また、連絡すると思いますので...」

 

・・・なんだろうな... 遠山程ではないが、峰嬢といい神崎といい面倒事に突っ込んでいってる気がするぞ...

いや! そうじゃないと思いたいっ!! ・・・そうだよな?

 

 

 

ところで話は変わるが、この爆弾事件の手口、一連の武偵殺し模倣犯の件と同じことを考えると同一犯か?

だが、単に武偵だけを狙った犯行なら何故猶予を与えるような仕掛けをする必要がある?

俺にはそれだけがどうしても分からなかった。

 

そして、その真意こそが犯人の最大の目的であったと気づかされたのは、高度10000mの上空においてだったのは少し先の話だ。




ちゃっかりいくつかフラグを建設してしまう男。
自分でも気づかない内にそうなってる、現実では都市伝説レベルの展開。

だが、それがいい。(HNNKIZ)
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