勇者やってたけど人類に絶望したので寝返って皆殺しにしようと思う。   作:ゔりこんどりふぁ

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ダークファンタジーみたいなのしか書けなくなった……


人の敵はいつだって人である

全ての灯りが消えた頃、全身をローブで覆った男が世界最大の連盟、アセム連盟の加盟国であるハルパー王国を歩いていた。

 

男の名はシリウス・マクスウェル。かつて勇者と讃えられ、世界を救った英雄である。そんな彼が姿を隠している理由ーーーふと、男の視界に張り紙が目に入る

 

【衝撃!!かの英雄、シリウス・マクスウェルの裏切り!!】

 

そんな見出しがデカデカと書かれ、下に本文が続く。

 

英雄シリウス・マクスウェルは世界を救った勇者である。彼が残した功績は偉大にして多大。ナトカチス山に住み着いたインフェルノドラゴンの討伐、世界樹の発見、魔の力が宿る秘宝ディアブロの入手、そしてなにより魔王の討伐。そんな彼が人類に牙を向いたのは数ヶ月前、ライオス王国に訪れた時の事。国王の謁見と名目を付けて国王と対談、しかしそれは行われること無く王直属の近衛騎士団は全滅、国王は玉座に騎士団の剣を以て張り付けとされていた。なぜこのような蛮行に至ったかは不明であるが、復活した魔王に唆された、死神に乗っ取られたなど様々な説が今も飛び交っている。

 

男、シリウスはハァと溜め息をつき、足を進める。

 

「裏切ったのはお前達の方だろう……!!」

 

憎悪と怨念を込めてシリウスは呟く。次の目標はハルパー王国国王、カイエス・テイファス。

 

「さぁ、変革を始めよう」

 

城の前に居た二人の衛兵が近づくシリウスに気づく。

 

「何者だ!!」

 

「止まれ!!」

 

だがシリウスの足は止まらない。

 

「止まれと言っているだろう!!!」

 

無言で腰の短剣を抜き放つ。

 

「ガッ!?」

 

「貴様何も……グッ!?」

 

一人目は首筋を断ち切り、二人目は開いていた口に短剣を押し込んだ。軽く血を払い、鞘に収めると城へ続く階段をゆっくりとした歩調で上がっていく。

 

ドアを押し込むとギィィィと音を立ててドアが開く。

 

「なんだ?まだ交代の時間では……!?」

 

近くに居た交代要員の衛兵を一人目同様、首筋を断ち切る。そして事前の情報通り、王の寝室へと向かう。

 

何事も無く(数十人殺すだけで)王の寝室へとたどり着き、怒りのままにドアを蹴破り、中に入る。

 

「きっ、貴様は!」

 

テイファスは怯えた顔でシリウスを見る。

 

「よう、顔は覚えていたみたいだなクズ国王。民の悲しみと己が業を背負い、地獄に落ちろ」

 

「ま、待て、待ってください!嫌だ嫌だ嫌だ、死にたくなぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

心臓を一突きして絶命させ、腹を引き裂き臓物を引き釣り出す。目玉を抉りとり、顔の皮を剥ぐ。

 

「民を苦しめ見殺しにして私腹を肥やすだけでなく、最後の言葉が死にたくない、か。謝罪の一つでも出れば考えたが、やはりクズはクズだ」

 

人間らしい死など迎えさせるものか、そう憎々しげに言葉を吐いたあとシリウスはその場を後にした。

 

 

 

 

【隠されていた悪魔の側面!暴かれた勇者の残忍性!!】

 

ハルパー王国事件から数日、新たな張り紙が全世界に張り出される。

 

ライオス王国に続き、ハルパー王国までもが勇者の手にかかった。殺害は夜、警備が手薄になった時を狙われた。ライオス王国同様、城の内部にいた人間は全て息絶えており、国王は見るのも憚られるほど残酷な殺害方法だったという。この報告を受け各王国、帝国は警戒態勢を強め、勇者シリウス・マクスウェルを指名手配することとなった。

 

「テイファスの悪行は何一つ記さないとはな。」

 

憎悪の炎は未だ消えず、その目に宿したまま……

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