Willkommen in den Traum des Landes   作:@aopro_tsuki

5 / 5
酷い母と捨て子の話。

酷い母と捨て子の話。

 

十三人の兄弟と母と、父がおりました。

末の弟はまだ生まれたばかりでした。

ある時、父がその頃はやっていた病気にかかり、死んでしまいました。

父のお葬式の時、一番目の兄は母に言いました。「決して母は私たちを見捨ててはいけない」

二番目の兄は言いました。「末の弟はまだ生まれたばかりなのです」

三番目の兄は言いました。「おばの言葉に耳を傾けてはなりません」

四番目の兄は言いました。「おじの言葉にも耳を傾けてはなりません」

五番目の兄は言いました。「私たちの誰もいない時に家に人を迎え入れてはいけません」

六番目の兄は言いました。「私たちの知らない間に出かけてはなりません」

七番目の兄は言いました。「一人で出かけてはいけません」

八番目の兄は言いました。「必ず私たちのうちの誰かと一緒にいてください」

母は言いました。「必ずそうすると約束します」

九番目の兄は言いました。「父が私たちを見ています」

十番目の兄は言いました,「父は母の隣にいます」

その夜、母はおばの家に泊まることになりました。

母は子供達と約束した通り、九番目の兄と行きました。

次の日、おじが家を訪ねてきました。

家には末の弟と十二番目の兄がいましたので、おじを家に招き入れました。

次の日、母は末の弟と一緒に母の実家に行きました。

それ以降帰ってくることはありませんでした。

母はおばの話もおじの話にも耳を傾けませんでした。

母は必ず子供達の誰かと一緒にいました。

母は一人で出かけませんでしたし、必ず子供達の誰かに出かけることを伝えました。

しかし、母は子供達を見捨てました。

母がいなくなってから末の弟は家に送り届けられました。

十三人の兄弟はたった一人の母に捨てられ、孤児となりました。

上の五人の兄はがんばって働きましたが、お金はあまり入りませんでした。

乳が飲めないため、すぐに末の弟は死んでしまいました。

暖かい布がないため、十二番目の兄が死んでしまいました。

やがて病気にかかってしまい、十一番目の兄が死んでしまいました。

そうして病気は兄弟達に移っていきました。

しかし、食べるものもなく、暖かい寝床もなく、綺麗な飲み水もなく、病気を治すための薬も買えませんでしたのでどんどん兄弟たちは死んでいきました。

母は新しい家に嫁いでいきましたが、すぐに夫が死んでしまいました。

妻の隣にはいつも青白い顔の父と、十三人の兄弟がいました。

 

END.

Thank you very much for reading my literary work.

974

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。