賢者の石拾って、超能力が使えた件   作:MrM3

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どこかにテレポートした話でござる(´・ω・`)





8話

 

刺客から逃れる為、私がイメージしたテレポート先は無人島だ。

それも日本の無人島ではなく、もっともっと離れた場所を私は望んだ。

その理由は簡単だ。遠くへ逃げなければ、また神にあの刺客を送り込まれるからだ。

なので誰も居ない島を選んだのだが……ここがどこの国の島であるかはわからない。

 

目の前に広がるのは広大な海と砂浜、後方には密林が広がるだけであった。

人が作った人工物など一切なく、自然本来の美しさがそこにはあった。

バカンスなどには最適な場所だが、生憎私は遊びに来たのではない。

早くこの賢者の石の検証し、来るべき聖戦に備えなければならないのだ。

 

さて、検証開始だ。

私は手始めに7個の賢者の石を使い、物体浮遊により自らの体を浮かせてみた。

そして、あの金髪少女がやっていたように高速で飛行をしてみるが……ある問題が生じた。

 

「いっっ痛い!痛い!!」

 

一瞬にして100メートルを高速飛行した時、自分の体からは多くの切り傷が出来ており、

制服もボロボロな状態になっていたのだ。

しかも、どうにやら右肩の骨が折れたらしく酷く痛む。

急いで超能力で傷や骨折を治療して、痛みを和らげていく中、私はある考えに到り恐怖した。

 

――あの金髪少女は人間ではない……。

 

自分が今の状態になって初めて分かった。

人間が高速で移動するなど不可能だ。行使しようとすれば完全な重装備をしない限り、皮膚は勿論の事、骨まで折れる。

なのに、軽装備の金髪少女と狼は海上で私に高速で接近してきたのだ。

 

恐ろしい……やはり一時撤退して正解であった。

きっと、神の手先共はまだまだ人間離れした能力や異常性を持っているに違いない。

ビームやら分身やらといったありえない攻撃方法をしてくる可能性がある。

 

よし、ならば私もそれに対抗できる手段を身につけなければならない。

古今東西、安全圏から一方的に相手を攻撃できる方法は、遠距離と相場が決まっている。

ならば私が極めるべきスタイルは、遠距離から一方的に相手を脱糞させていく感じだな。

 

だが、脱糞させると言ってもどうすればいい。

手っ取り早いのは腹痛になってもらう事だが、戦闘中に都合よく腹痛など起きない。

ならば此方から人為的に起こさせるしかないが……方法はどうする。

食事に一服盛る?――いや、無理だ。そもそもそんなタイミングは来ない。

超能力で相手の大腸とかをぐにょぐにょと動かす?――有りかもしれない。

だが、それは何と言うか……脱糞による痛みじゃなくて、大腸の痛みだ。

それで脱糞をしても私の恨みは晴れない。私がされたのは排便したいという思いと歯を食いしばるような激動に耐えて耐え抜いた果てに絶望させられたのだ。

 

故に、思わず大腸の痛みで脱糞しちゃったなんて楽な道は許さない。

なので、我慢は一応できるレベルの痛みでなければならない。

一番良いのは……浣腸か?――だがそんなモノを買うお金はない。それに、そんなモノをどうやって相手に注入するのだ。

 

『さぁ、此方に尻を向けるのだ』

 

『あ、はい』

 

そんな展開になるなんあり得ない。

それに、それでは私がまるで変態でないか! ふざけるな!

私の対象年齢は20代のお姉さんと決まっている。断じて子供に興味はない。

 

と、ここでふと当たりが暗くなる印象を受けた。

周りを見渡すと、どうやら何かの影が私に差し掛かっているようだ。

 

「ギシャアァァァ!!」

 

「うお!」

 

何と巨大な鳥が突然襲って来たのである。

コンドルなどとは比べ物にならない、全長は約6メートルはある大きな鳥だ。

しかも、よくよく見れば首と顔をが対に2つずつあるではないか。

 

「こんな生物は見たことはない……まさか、もう神が刺客を送り込んだのか」

 

ギリギリと歯を鳴らし、神がどこまでも私を追うストーカーなのだと認識した。

撤退しても新に刺客を送り込まれるのでは意味がない……ならば、倒すしかない。

私は此方へ向かって滑空する怪鳥に対し、超能力による念力で動きを止める。

元来、鳥などは翼を使って飛ぶモノだ……ならば、その翼が動かなくなったら?

 

答えは簡単だ。落ちるしかない。

怪鳥は奇声を上あげながら海へと落ち、バチャバチャと海面で必死に顔を上げることしかできていない。

どうやら溺れているようだが、私はそれを助ける気にはならない。

因果応報、自業自得、焼肉定食……私をあわよくば食べようと襲って来た者に慈悲はない。

そのまま首も動けないようにし、程なくして海中へと怪鳥は姿を消していった。

 

「クククッ! 私を舐めすぎたな神!」

 

私には賢者の石がある。

腹痛もなく思考も冴えわたった状態ならば、こんな事は茶番にしかならない。

ククク、どうやらただの逃げる事しかできない脱糞野郎には怪鳥(コレ)で十分だと判断したようだが……笑止!

 

「私を甘く見過ぎたな……ん? 何だあれは」

 

何やら密林の方角から何かが沢山飛んでくるではないか。

数だけで言えば100はいる何かが、此方に目がけてやってくる。

目を凝らして見てみると、それは先程と同じ怪鳥であった。

 

「成程、数で勝負という訳か」

 

確かに、私の超能力で対処できない数で来られたら厳しい。

先程から一度の限界まで念力を発動し、7匹ずつ地面に叩きつけているが、

このままでは私の所まで怪鳥が殺到してしまい、殺されるだろう。

 

だが、私のスタイルは遠距離から一方的に攻撃する事だ。

なので、近づいた距離に応じて後退すばよいのだ。

 

――テレポート

 

さて、あっという間に怪鳥との距離が離れた。

そしてまた念力で地面に叩きつけるか、海へと沈め、またテレポートで後退する。

 

「ククク、どうした神! その程度か!」

 

もう怪鳥の数は残り数匹だ。

私には敵わないと知って、密林に引き返す者も出てきている。

 

「丁度いい……実験だ」

 

もう敵は目の前の一匹しかいない状況。

なので戦っている最中に思いついた攻撃方法を実験する事にした。

それは物質を相手の内部にテレポートするというもの。

 

ククク、生き物は胃や腸に異物が入ると痛みだす。

そして、それを排出しようと体は排便を促す……そう、つまり脱糞させる事ができるのだ。

 

「私から海水のプレゼントだ」

 

「ギュリュウゥゥゥ!?」

 

私は海水を胃と腸にそれぞれ1ℓ、計2ℓを敵へテレポートさせた。

すると直後、怪鳥は青い顔をして苦しみ始めたではないか。

次第に飛ぶ力も弱まっていき、地面へと足をついた怪鳥は蹲ることしかできないようだ。

 

そして、その様子を観察する事10分。

その時が訪れた――推測通り、怪鳥は奇声をあげながら脱糞したのだ。

 

それを見た瞬間、私の頬は釣りあがるのだった。

 

 

 

 

 

その頃、とある研究施設にて。

 

 

「ドクター、廃棄したD6施設周辺で戦闘があったもようです」

 

「ふむ、確か辺境の管理外惑星にある生物実験の施設だったね?

今はクライアントの要求で忙しいから無視しておきたまえ、ウーノ」

 

「わかりました」

 

 

 

 

 





「それでは私がまるで変態でないか!」

「(。´・ω・)え?」

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