更新遅くなってしまい、申し訳ありません。
仕事が忙しくなかなか時間がとれませんでした。
とりあえず、続きができたので、投稿します。
ある程度、響たちが自分たちの事情を話し終えたところで、響はずっと気になっていたことを口にした。
「あの~。オールマイトさんって何者なんでしょうか?」
「私が何者かって?HAHAHA!!私の名はオールマイト!!ヒーローだ!!」
彼はその逞しい胸を張り、堂々と名を告げた。
そんな彼の自己紹介に響たちは呆然としていた。しかし、クリスが最初に気を取り戻した。
「はあ?ヒーローとか、おっさん、正気か!?」
「正気も何も私はいつだって本気だ!」
クリスの厳しいツッコミに対しても動じることなく、己を誇るオールマイトの姿は確かにヒーローだった。
「オールマイト殿、ヒーローとはどのような者なのですか?」
続いて翼からはヒーローについての質問が出た。
「ヒーローについて説明する前に、君たちに説明しなければいけないことがあるだろう。まず、そちらの世界では『個性』という言葉を聞いたことがあるかね?」
「それは、字のごとくの意味ではないのですか?」
「ふむ、やはりというべきだろう。大前提として君たちに理解してもらいたいのが、この世界には『個性』と呼ばれる異能が存在する。そして、それは字のごとく人それぞれにまったく違う形で発現する。」
「なんか、超能力みたいですね。」
響から感心したような言葉が漏れた。
しかし、クリスや翼はそうは捉えなかった。
「何呑気なこと言ってやがんだ、このバカ!!面倒くせえことになってきてんだぞ!!」
「オールマイト殿、その『個性』というものに対して国家はどのような対応をしているのですか?」
翼とクリスは一般人が力を持つことの危険性にすぐさま思い至ったのである。
「一般的には法律により『個性』の使用は禁じられている。」
オールマイトの言葉に響を除く二人は顔をしかめた。
「やはり、というべきか。」
そんな翼たちについて行けてない響は混乱していた。
「やはりってどういうこと何ですが?三人だけで納得してないで、教えてくださいよ~。」
話について行けず、騒ぎ出す響にクリスがキレた。
「うるせぇ、このバカ!!いいか、一度しか言わねえから耳の鼓膜ぶち抜いてよく聞きやがれ!!」
(鼓膜をぶち抜いたら何も聞こえないのではないか?)
クリスの独特な言い回しにオールマイトは心の中でツッコんでいた。
「いいか、一般的に禁じられているってことは、一般的じゃねぇやつらは禁じられてねぇ。もしくは無視しているってことだ。理解したか?」
「うん、なんとなくはわかった。でもなんだかんだ言っても教えてくれるクリスちゃんってやっぱり優s「あぁん、なんか言ったか?」あだ、あだだだ!痛い!痛いよ、クリスちゃん!!」
クリスを褒めようとした響であったが、クリスの照れ隠しの意味も込めた梅干し攻撃(こめかみを拳でグリグリするあれである)に悲鳴をあげていた。
「雪音少女の言うとおり一般的には禁じられているだけであって、『個性』の使用を許可されている者はいる。それがヒーローだ。当然私もその一人だ。」
「ほえ~、オールマイトさんってやっぱりすごいんですね。さっきも私の拳を相殺してましたし、なんか師匠みたいです。」
響は呑気にオールマイトのことを褒めていたが、その言葉を聞いた翼とクリスは驚き、目を見開いた。
「なっ!まじかよ!」
「立ち振る舞いから相当な実力であるとは思っていたが、まさか司令と同等とは。」
驚いている少女たちにいまいちついて行けず、オールマイトは首をかしげていた。
「あ~、立花少女よ。師匠とはどなたかね?」
「はい!私たちに戦い方を教えてくれた師匠で、私たちの所属するS.O.N.Gの司令官です。シンフォギアを使った私たちよりも強いんですよ。」
「HAHAHA!そんなに強い方なのか、シンフォギアとはすごいな!」
オールマイトは少女たちより強いシンフォギア装者がいることに感心していた。
「ん?何言ってんだおっさん。あのおっさんがシンフォギア使えるわけねぇだろ。」
しかし、クリスのツッコミにオールマイトは自分と少女たちとの認識のズレに気づき、恐る恐る尋ねた。
「もしかして、生身で?」
「非常に理解し難いですが、その通りです。」
待っていたのは翼からの無常なる肯定であった。
「いやいや!私でも君たちの攻撃を生身で完全に防ぐなんてできないぞ!?」
オールマイトは響たちの師匠の理不尽さに動揺をあらわにする。だが、そこに響からの無常なる追撃が入ってしまう。
「でも、師匠言ってましたよ。『漢の鍛練は飯食って、映画見て、寝る。それで十分よ。』って。」
「oh。」
あまりの衝撃に言葉を失うオールマイトであった。
「そんなんで、強くなれるのはおっさんとお前だけだっての、このバカ!!」
言葉を失ったオールマイトの代わりにクリスからツッコまれた響であった。
「ま、まぁ、にわかには信じがたいがとりあえず話しを続けよう。」
なんとか気を取り直しオールマイトは話しを再開した。
「私が『個性』の使用を許可されているヒーローであるところまでは話したね。では、我々ヒーローの活動について話そう。主な活動は3つある。慈善活動と災害救助、敵の捕獲だ。」
「前の2つはわかりますが、敵の捕獲とは?」
翼が疑問の声をあげる。
「敵とは、先程雪音少女の言っていた法によって禁じられている『個性』を乱用する者たちのことだ。」
「それじゃあ、さっきオールマイトさんに襲いかかっていたのって・・・。」
響は先程の光景を思い出して口を開く。人とは思えぬ異形な存在が人に襲いかかる瞬間を。
オールマイトは響の言葉に頷き、言葉を続けた。
「あの子も敵だ。しかし、誤解しないで欲しい。敵にも様々なタイプがいる。先程の子のように己の『個性』に悩み、自暴自棄になってしまう者や己の快楽のために『個性』を悪用し殺人や強盗を働く者もいるのだ。そして、そんな敵たちに対して我々ヒーローはが対処している。
ときに、立花少女よ。先程は助けようとしての行動だったのだろうが、あれはやりすぎだ。生死問わずな重犯罪者でも無い限り敵にも人権が保証されているのだ。もしも、あの敵が死んでしまったいたら私は君を逮捕しなければならなくなっていたぞ。」
オールマイトの言葉に響は大きなショックを受け、顔を俯かせていた。
「立花・・・。」
そんな響を見て、翼やクリスも声をかけられずにいた。
ガシッ ワシャワシャワシャ
「ほぇ、わわわっ。」
突然オールマイトが俯く響の頭に手を置き、撫で始めた。
「HAHAHA!そう、落ち込むな、立花少女よ。」
「で、でも!!」
「誰も死んでいない!!それで良いじゃないか。君はまだ子供なんだ、全て完璧に出来るなんて思わん。というか、私にも無理だ。」
あっけらかんとしたオールマイトの言葉に響は驚いていた。
「君の行動は確かに浅慮だったと言えるだろう。・・・それがどうした。」
「有名なヒーローたちの多くは学生時代に様々な逸話を残している。しかし、皆同じくこう締めている。『気づいたら体が動いていた。』っと。」
「君はヒーローになれる。」
「・・・はい!!」
オールマイトの言葉に響は俯いていた顔を上げ、元気に答えたのだった。
「って、何勝手に勧誘してんだおっさん!つーか、先輩も止めろよ!!」
しかしそんな感動的な雰囲気の中、クリスのツッコミが冴え渡ったのだった。
「いや、素晴らしい演説に感じいってしまってな・・・。」
「HAHAHA!バレてしまったか。雪音少女、素晴らしい洞察力だ。君もヒーローにならないか?」
「開き直ってんじゃね~!!」
どこの世界でもクリスはツッコミ担当のようである。
「HAHAHA!っぐ!?・・・カハッ!」
オールマイトは突然口を押さえた。するとその直後、勢いよく吐血したのだった。
如何でしたでしょうか?ひとまずこれであらかた世界観の説明を終えれたので、ストーリーを進めて行きたいと思います。
それではまた次のお話しで。