異世界異聞録~生き残る努力をしたらチート化しました~ 作:閃狼姫
第一話 戦わなければ生き残れなかった?!・・・マジで
「おめでとうございます!貴方は転生できる権利が当たりました!」
とてもいい笑顔の美少女にいきなりそんなことを言われました。
「おや?嬉しくなさそうですね?」
吸い込まれそうなほどの深い蒼の瞳をぱちくりさせながら言ってくるんですが・・・というか何で転生?俺って死んだの?いつ?
「あ、そこからですか・・・まあしょうがないですかね~あんな死に方でしたし・・・」
ふんふんと頷く瞳とは対照的に燃えるような赤い髪の女性。良く見るとなんか何処かで見たことがあるような・・・?
「まあ、あなたの死因なんて気にしなくていいでしょう!手続きはこっちでしておくのでさっさと行ってください!」
そういって女性が手を叩くと足元がいきなり開き、俺は軽い浮遊感を少し味わった後、落ちて行った。
あ!?思い出した!!このすばの駄女神に似てるんだ!!
そんなどうでもいいことを落下しながら思った。
◆◆◆◆◆◆
『一回目』
さて、突然だが俺は今、記録を書いている。なんで書いているかというとどうやらこれはゲームでいうところの“セーブ”扱いのようだ。最初に落とされたときに傍に落ちていたスマホ。これは“自称・女神”がくれたおまけのようなものらしくセーブを付けておけば死んだところからやり直せるらしい・・・
どういうこっちゃ?
最初は全く持って意味不明だったのだがそれはすぐに理解させられることになった。いきなり襲われた。何に?悪魔にだ。本当に唐突に殺された。何でわかるかって?体から槍が突き出てたもの!血がドバッ!て出たもの!!そして意識がなくなったと思ったらコール音と共に目が覚め、掴んだままのスマホがなっていたので出てみると。
『またえらくつまらない死に方しましたね。まあ、そういう世界なんですけど。私も面倒なので簡単に説明しますが、そこで生きていく為には強くなってくださいね。もしどうしても死にたくなったら電話してください。さくっと消滅させてあげますから。あとその端末で記録しとくことをおススメしますよ。ようはRPGだと思って頂ければと。まあ今のあなたはレベル1。敵は一番弱くてもレベル30くらいですけど』
では頑張ってくださいね。貴方の頑張りを見ていますのでと最後に言って切られた。
ふざけんな!と叫んだら今度は天使に剣で貫かれて死んだ。超痛かったとです。
こうして二回死んだので今は物陰に隠れながら記録している。そうしていると不思議と決意も固まってきた。
ぜってぇ生き残ってやる!!これで記録終わり!
『十回目』
今日は天使を撲殺した。あれから何度死んだのか数えるのも億劫なくらい死んだ。そのたびに考え、試し、殺してきた。レベルも上がり今は35。どうやらスキルもとれるらしく感覚はゲームだが実際は極限サバイバル。さて・・・記録はこれくらいにしてまた殺しに行こう・・・もっと屍築いて強くならなければ。戦わなきゃこの世界では生き残れないのである!!
『四十三回目』
悪魔殺すべし、天使殺すべし、女神殺すべし!!俺のメイスが今日も血に飢えてるぜ!!・・・すいません。ちょっとテンションおかしくなってます。流石に人型の敵を滅多打ちにし続けていたらテンションがおかしくなってしまった。拾ったメイスもボロボロになってきてそろそろ新調しないといけないかな?まぁ問題なのが手に入る武器で碌な物がねぇということなんだが仕方ない。もうしばらく修復して使うさね。愛着もあるしね。
『八十四回目』
最近、戦いが作業になってきた。入手したスキルもどんどん鍛えられ、なんか“ゲットアビリティ”なるスキルを覚えた。これ超便利。倒した敵の持つスキルやアビリティを自動で入手できる。まあ、手に入るスキルは完全にランダムなんだけどさ。さっきも岩みたいな大男を激闘の末に倒した時、なんか“十二の試練”ってスキルが手に入ったんだけど?コレ、レアスキルだよね?強くなるには頑張るしかないか・・・ん?今、記録を書きながらなんか殺した気がする。それにしても正直ウザったい。あ~なんかおいしい物が食べたい。腹減らないけど。
『百回目』
久しぶりに死んだ。最後に死んだのは……いつだっけ?まあいいや。今日の敵はいつもと違って人の形をしていた。なんか黄金の鎧を着ていたけど・・・拳が見えんかった。むかつくから移動中、目に入った天使と悪魔の群れに八つ当たりした。次は殺す。
『百四十八回目』
探索中になんか変な本を拾った。見つけたのは黒いハードカバーの本。自分は“黒の書”と呼称しているが・・・魔導書の類かな?念のため記録を書いてから読んでみることにしよう。
『百四十九回目』
まさか本を開いて一文字読んだ瞬間に死ぬとは思わなかった・・・なんだこれ?もしかして読むためにはレベルが足りないのか?よしレべリングしてこよう。
『百九十五回目』
やっとこ半分まで読めた。やっぱりレベルが足りなかったのだろう。一応今のレベルは百を超えている。それでも半分とか一体どれくらい上げれば全部読めるのか・・・ところで今、自分がいるところから二キロほどの先に建物がある。崩れかけたビルだけどなんだろうか?一休みしたら行ってみよう。
『二百回目』
死ぬかと思った!・・・すまん。嘘ついた。死んだよ!死にまくったよ!!なんだよ!!あのおさげのおっさんの拳!金色の鎧着てたやつらの比じゃねぇよ!なんか知らんが修行付けてやるとか言われてしごかれた・・・やっと解放されたけど強くなれたのかな?俺・・・
『二百四十回目』
久しぶりに内容がある記録になる。ずっとボッチで戦ってきた俺に仲間ができた。クーリアというケモっ娘だ。改造和装巫女服にキツネ耳に尻尾!キタコレ!!すいません。またテンションおかしくなってました。さて、なんでもクーリアは俺が拾った黒の書の管制管理人格で俺が読み切ったせいで出てくる羽目になったとか嫌そうに説明してくれた。流石の俺でもゴミを見るような目で見られ続ければ凹むんですけど?まあいいいや。とにかく自分は『工房』なるものを手に入れた。クーリア曰くここで色々なものが作れるとか・・・よし。まずは武器を作ろう。戦闘中に壊れない頑丈な武器を作って・・・後はロマン武装とか楽しみだ!
『三百五十八回目』
最近の敵は巨人とか龍とかが多くなってきた。もちろん黄金の戦士とか闘牛士の格好をした骸骨とか僧侶の骸骨とかもいて襲われているけど、工房で作った武器やスキルを駆使して戦っている。でも敵の攻撃が強力すぎる。一撃受けただけで死ぬとか勘弁してほしい。防御面も固めないとやってられん。ちょうど悪魔が群れてたので物は試しと工房で作った核をブッパしてやった。放射能でひどい目にあった。つか死んだ。今度、放射能の心配がないのを作ろう。あと、なんか巨大ロボを拾った。何処かで見た気がするけどもう前世の記憶がほとんどない。だけど修理してみよう。もしかしたら動かせるかもしれないし。
『四百二十五回目』
スゲー!テンションあがる!!巨大ロボ戦とかマジでサイコ―!!さてテンションがいきなりマックスだけどそれは仕方ないと思うんだ。何がって?探索中に無傷のロボットが置いてあったから乗ってみたんだが、いや~何とかなるもんだね。ド素人でも操縦できました。その時に戦ったのが一言でいうと皮膚がない筋肉巨人。首筋の裏を切り付けると倒せるそいつらと戦ってみました。楽しかったけど操縦が不味かった。何度も被弾してしまい機体はボロボロ。巨人たちを駆逐しきったと思ったら最後に出会ったのは大きさは50メートルだろうか、両手が鉤爪のようになっている上に鋭いオレンジ色の目を持つ黒い巨人が放った光線技を食らってぶっこわれてしまった・・・。うん。脱出できなくて巻き込まれて死にました。蘇った先でのクーリアの冷めた目がなんか悲しかったです。
『五百回目』
ついに完成した。半壊した巨大ロボを工房に持ち込み修理、時たま見つける機体?や戦艦?らしいものを見つけては持って帰り修理していたのだがそれがついに実を結んだ。そして思い出した。これデモンベインじゃね?修理の段階で形は変わってしまったがこの城壁みたいな威風堂々とした姿はデモンベインで間違ってないだろう・・・でもどうせならゼオライマーとか欲しいです。メイオウ攻撃使ってみたいわー
『九百五十二回目』
ないわー、本当にないわー。何がって?デモンベイン(仮)が完成したからクーリアと一緒に使ってみたんだが最初はよかったんだよ。でもまさかグランゾンに出会うとは思わなかった。この間手に入れた“赤の書”でだいぶ前世の記憶を取り戻したおかげか機体の判別ができるようになった。クーリア曰くグランゾンには操縦者がいないらしいのだが、この世界で俺以外の人間というかまともに話ができる奴にあったことがない。正確にはいても会話が成り立たないんだがそれはまあいい。それより動力炉よこせ!動力炉!
『九百六十三回目』
・・・・・・八卦ロボ怖い。え?グランゾン?なんとか倒したよ?ネオになったけどそっちも倒した。倒すまでに何度も死んだけどさ。そしたら出てきたよ・・・ゼオライマーとついでに残りの八卦ロボ。それぞれが一撃必殺の武装を持っているから最初は死んだけどぶっちゃけゼオライマーさえ何とかすれば残りはそれほど苦でもなかった。なのに全部倒したらいきなりグレートゼオライマーが出現しやがった!烈メイオウ攻撃で消し飛ばされたりしたけど、次元連結システムは欲しい。デモンベインに組み込めれば絶対強化につながる。こうなったら捕獲してデモンベインを改良するんだ!ついでに赤の書の鬼械神も作るとしよう。八卦ロボの残骸も手に入ったし、多分、残骸ならもっと手に入る。肝心な赤の書はまだ読み切ってないけどな!・・・ところでクーリアさん?最近やけに協力的ですね?え?少しは認めてもいいと思った?あ、有難うございます!
『千三百五十四回目』
また下へとつながる道を見つけた。クーリア、アリスと相談し降りることに決めた。あ~アリスは赤の書の管制人格だ。こっちも読むのに苦労したがこれも良い物だった。おかげでだいぶステータスも上がり色々出来るようになった。それはさておきこの世界はどうやら下へ下へと向かっているのだが最深部に一体何があるのか・・・?ま、行ってみればわかるっしょ。
『三千四百八十回目』
調子に乗りすぎた。最近、苦戦も少なくなり探索も進んでいたのだが変な奴に出会った。動かしやすさを重視した革鎧だが、その革は見たこともない光沢を放っておりとても普通の皮とは思えない。さらに突起が付いた兜を装備した人間。見た目的にはそれほど脅威に感じなかったのだがこいつが滅茶苦茶強かった。最初は普通に格闘戦をしてきたのだが俺がある程度戦えると判断したのだろう。動きが急に変わり問答無用で急所を狙ってくる上に俺が呪文を使い始めたらそいつも呪文を使い始めた。それも広範囲にわたる強力な上に防ぎきれない代物だった。さらに剣を使っていたはずなのに刀や斧、槍と得物を変えながら巧みに使い分けこちらの命を狩ろうとしてくる。それに慣れてきた頃にはトンファーとメイスの変則二刀流などを使ってくる。超強かった。格闘戦でも魔法戦でも圧倒的に相手が上手で一方的に俺がダメージを受けていた。最後に“鑑定”したら“サモナー”って出た。思わず「は?」って声が出てしまいその隙を突かれて首を折られて殺された。サモナーって後衛職じゃなかったの??
『五千三百回目』
サモナーさんと出会ってから記録では二千回以上になる。相変わらず勝てないが何故かゲットアビリティでスキルは貰えている。何故か魔法スキルより武技スキルが圧倒的に多いが。それでも勝てない。むしろサモナーさん強くなってないか?そんなサモナーさんとの戦いをとても楽しく思える自分が少し嫌になったりもするがあの狂気にあふれた眼をするサモナーさんをいつか仕留める日を夢見て今日もサモナーさんを探して探索を続けている。しかしこの楽しいひと時を邪魔する奴らがいる。やけに強くなった天使に悪魔、黒い英霊、神聖衣を纏った黄金聖闘士とかも戦闘中に混ざり始め、酷い時には龍や巨人どもも混ざってくる。強い敵と戦えるのはいいんだが敵が多いとサモナーさんも召喚獣を出してくる。あのサモナーさんの呼び出す仲魔たちだ。その強さはとんでもない。鑑定した結果、大神と出た狼は空を一気に駆け上がり天使ののど元を食いちぎっていた。他にも多種多様のドラゴンたちが黄金聖闘士相手に大立ち回り繰り広げ倒している。この戦闘に対しこっちも全力を出さなければならない。今まで獲得してきた強化スキルでフル強化してやってやんよ!!俺の獲物をこれ以上取られてたまるかよ!!あとクーリアさん?アリスさん?手伝ってください!お願いします!嫌ですか!?そーですか!!ふざけんなー!!
『二万八千九十五回目』
前の記録からかなりとんだ。この間、何していたかというとデモンベインの強化に並行して拠点作りをしていた。なぜ今かというとこの階層はまともじゃない。天候が荒れるとかそんなチャチなもんじゃない。何故か常に爆撃機が飛んで爆撃してくる。さらにMSとか光の巨人とかが戦ってたりして安全地帯がねぇ!まさしく終末状態。休んでいるうちに吹き飛ばされたのなんか三ケタ行ったぞ・・・というわけで戦艦作ってます。材料は山ほどあるしね。さて・・・ひと段落したら狩りに出かけるとしよう。運動も大事だ。
『最終回』
本当にいろいろありすぎた。今、自分がいるのはこの世界の最深部。そこにいた創星龍とやらと戦い、体の半分以上を失いながらもなんとか勝った。その後、ボロボロだった俺に創星龍が勝手に融合してきて俺は再誕した・・・のだと思う。再誕後も戦い続けレベルは999にカンストしスキルも上位互換を何度も繰り返し鍛え上げた。愛機のデモンベインも今では満足に至るチート機体になった。武器もたくさん作ったし暇だったから赤の書の専用鬼械神も完成させた。(操縦者はいないけど)、機動戦闘母艦が完成してからはゆっくり眠れるようにもなった。俺が強くなれたのはクーリアやアリスのおかげでもあるがやっぱりサモナーさんのおかげだろう。戦い方を学ばせてもらったおかげでかなり効率よく戦えるようになった。だけどそんなサモナーさんにはぶっちゃけ一勝も出来なかったぜ・・・畜生。
今、最後の扉が開かれる。ここをくぐればどうやら女神の元に戻れるらしい。そう思うと考え深い物がある。やり残したことはないだろうか?念のためステータスで足りない部分はアイテムで上げて完全カンスト。限界突破もしまくったのでこれ以上は上がらなくなった。敵から奪えるスキルもめぼしいものは粗方奪って鍛えたしアイテムボックスに数々のアイテムも蓄えてある。この先どんな戦いがあろうと負ける気はしない。
覚悟は決まった。俺のそばに立つクーリア、アリスに感謝の言葉を伝えると意外そうな顔をするが「仕える主のためなら」と言われた。自身と一緒になった創星龍にも感謝を告げると内の中で創星龍は歓喜の声を上げた。俺を強くしてくれてたこの世界のすべてに感謝できるほど今の俺は達観している。
ただし、クソ女神テメーはダメだ。
少し手直しを加えてもう一度投稿をしてみたいと思います。
前に読んでくださっていた方や色々ご意見がある方もいらっしゃるかと思いますがよろしくお願いします。