~ 俊 ~
衛宮の右手の剣が横なぎに振るわれ、その手を左手で下から掴みひねり上げる。そうして空いた脇腹に魔力を纏わせた左足でケリをぶち込む。だがそれは左手の剣で防がれる。右手を持ったままなので少しはダメージをあたえたが、俺の左足も痛い。
「剣の振りに的確にカウンター入れてくるなんて、相変わらず化け物じみてるな!」
「お前こそよく防御が間に合ったな。おかげで足が痛いぞ。」
その姿勢のまま左手の剣を振ってくる。それを避けるために右手を離し距離をとる。
「だがてめーは近距離戦しかできねーだろ!こっからは遠距離戦だぜ!」
衛宮はさらに距離を取り、弓を投影し、林の中に入り見えなくなった。
「まいったな。これじゃ場所が分からん。」
ヒュッ、風を切る音と共に矢が飛んできた。体を少し傾け矢を回避する。よけた矢は木に当たり地面に落ちた。矢が刺さらないので疑問に思い落ちた矢を見てみると、先端が尖っていないただの鉄の延べ棒だった。
「おいおい、これは一体どうゆうことだ。こんな棒っきれじゃ俺を倒せねーぞー!」
・・・・返答なし、か。返事がしたらその方向にダッシュしようとしてたんだけどな。ヒュヒュヒュッ、返事の変わりに先ほどとは全く別方向から矢が3連射されてきた。
(移動の音がしなかったのに全く別の方から攻撃がされたってことは宙に浮いているか、遠隔操作が出来る装置をつかっているかってところか。まあ、俺の目的はこいつの相手をする事であって、倒すことじゃないから攻撃を避けてりゃいいか。)
~ なのは ~
「ハアハア、シュート!」
「ファイア!」
当たらない。さっきからいくら攻撃しても避けられるか相殺されて、シールドで防がせることすら出来ない。せっかく雫お姉ちゃん、ユーノ君、レイジングハートと一緒に魔法の練習をしたのにこの前と全く差がちぢまったきがしない。
「そろそろ終わりにしよう。ファイア!」
「防いで、レイジングハート!」
カチャ、シールドで攻撃を防いでいる間に首に魔力刃を突きつけられた。
「私の勝ち。ジュエルシードを渡して。」
速い。全然反応できなかった。でも、諦めるわけには!
《put out》
「レイジングハート!どうして!」
「主思いのいい子だ。それじゃあ。」
「待って!あなたの名前を教えて。」
「フェイト・テスタロッサ。」
~ 俊 ~
「あっちの決着もついたみたいだし、こっちもそろそろお開きにしようや。」
「何だ?今回は俺を倒すんじゃなかったのか?」
「あっちの勝負に余計な戦力が行かないようにしていただけだよ。原作からあまり逸脱して欲しくないからな。」
「それに関しては同意見だな。だが、いつかは俺に倒されることを覚悟しておくんだな。」
その言葉を最後に衛宮の気配は森の奥に消えて行った。少し離れたところでrなのは達の会話が聞こえてきた。
「雫お姉ちゃん、ユーノ君。ごめんなさい。あんな大見得切ったのにジュエルシード取られちゃった。」
「ううん。いいんだ。」
「そうよ。なのははちゃんとあの子の名前を聞くことが出来たんだし、つまりそれって少しは相手に自分のことを印象付けれたって事なんだから。それに前は二人して瞬殺だったけど今回はかなりしのいでたじゃない。練習の成果が出てたのよ。次にあったら今度こそとっちめましょう!」
「うん。ありがとう、二人共。」
今の俺がかける言葉はなさそうだな。全部言われちまった。
「それと、駿!あんた見てたわよ!何あの戦い方!避けてばっかりで全然攻めて無いじゃない!衛宮を引きつけていたからいいけど、自分から攻めなきゃ倒せないじゃない!」
「無茶言わんでくれ。森の中に入られたあと全く別々の方向から攻撃が来たから避けるので手一杯だったんだ。あいつの攻撃は魔力光がないから暗闇に入られると対処しづらいし。」
まあ、手がないわけじゃないが今回は倒すのが目的じゃないから手を抜いたが。
「確かに暗闇の中で四方八方から来る攻撃を避けるのは難しいよね。というかよく避け続けれたね。」
「空気を切る音を聞けばよけられるだろ?」
「それは駿君だけだと思うの。」
「そんなことより、そろそろ戻らないか?誰かが気づいて探しにこられても面倒だし。」
「そうね。もどりましょう。」
「「うん。」」
~ フェイト ~
「ハッ、ハッ。」
さっきの子との戦闘で思っていたより魔力と体力を消耗してしまった。
「フェイト、大丈夫かい?」
「大丈夫だよ、アルフ。このくらい少し休めばすぐ良くなる。」
「だがこの先もジュエルシード集めを続けていくのに疲労を残しておくのは良くない。あの宿で温泉に浸かって、疲れを取ってきたらどうだ。今の時間なら誰もいないと思うぞ。」
何故か私達のジュエルシード集めに協力してくれている衛宮がそう提案してきた。
「そうだよ。昼間あたしも入ったけど気持ちよかったよ。疲れなんてブッ飛んじまうよ。」
「じゃあ、少しだけ入ってこようかな。」
「そうだフェイト。女湯は右側ののれんをくぐった先にあったよ。ゆっくり浸かってきてね。」
「ありがとう、アルフ。」
そうして温泉宿について、
「えっと、右側ののれんだからこっちだよね。」
きちんと確認し右側の青いのれんをくぐった。