(´・ω・`)
「・・・・・・・・・・・・はい?」
「まぁ簡単に言うなら、あの島に住む人間は、俺達神様の考え1つで死ぬってことだ。」
「なんでですか!?殺してどうするんです!?」
「それは俺も思ってる。」
「ならなんで・・・・」
「神様にも上下関係、そして寿命があんだよ。人間と大差はないさ。ただ寿命が長く、力を持っていたりとするだけだ。俺も頭が上がらん。」
「・・・・・・・」
何も言えなかった。自分の死や周りの死。それが神様が遊戯で殺している。何故と考えても考えても、わからなかった。それと同時に、神の遊戯に付き合わされたこと。大切な人を失ったり、失いかけたりしたこと。怒りが沸々と沸いてくる。
「前にな、俺の親父が全ての神を束ねる世界神だったのさ。けれど親父が死んで、次の後継者が兄貴になってから変わった。周りの神の力を取り込み、全員力がほとんど無くなった。」
「なら、この空間は?」
「残された唯一の力で作ってる。本来一つの神が管理する世界はひとつだけ。しかし力のない状態の俺らは数名単位で一つの世界の管理が精一杯だったのさ。」
「なら、他の世界の殆どは・・・・・・。」
「そう。滅ぶしかなかった。あの糞神は、争いがない平和な世界を真っ先に滅ぼした。つまらないと一蹴りしてな。だからこそ、その地位を奪う為に他の神とある計画を建てた。」
「計画ですか?」
「俺らに残された力は誰かを、又は何かを眷属とするか、力を込めること。といっても一人とかが今の限界だ。」
「力を込めてどうするんです?」
「そいつを一旦、魔法や能力がある別世界へと飛ばし、そこで力を付けてもらう。この方法が一番バレずに済む。糞神はあまり他の世界を見ず、孝也の居た世界を見てる。主にあの世界が多くの争いがあるからな。さて、ここまで話したんだ。わかるよな?」
「まさか・・・」
「そのまさかさ。孝也お前に託す。だから神を殺せ。」
「いやいやいや、無理でしょ!?」
「言い方が悪かったな、神を殺す手伝いをしろ。」
「というと?」
「殺せたら百点満点。足止めしてくれれば八十点ってところだ。もともと殺せると思っては居ない。方法は教えられないが権限を剥奪できるかもしれないからな。」
「仮に成功したとして、貴方はどうするつもりなんですか?」
「滅んだ世界を戻す。」
真剣にこちらを見る神様の目は、神様なのだからなのか。もしくはこちらを固く信じているのか。わからなかったが、それでも殺されそうな位真剣にこちらを見る神様を、どうしても悪い人だとか、嘘をついてるとか、そんな風に思えなかった。
「どうして自分なのですか?」
「孝也に可能性を感じたと言うか、勘だな。お前有希を助けるとき違和感無かったか?」
「途中で体が動きませんでした。それが何か関係を?」
「本来動けないまま有希は死ぬ筈だった。しかし死ぬはずのないお前が助けようとした。だから俺は止めたんだよ。お前が動いてる時間を。けれどお前はそれでも動き、アイツを助けた。」
「でも、偶然では?」
「おいおい、力が弱くなったと言っても神様だぞ?動ける方が可笑しいんだよ。・・・・・・・だからその力と、想いに託したくなったんだよ。」
ガハハと笑う神様は少し楽しそうにも見えた。本当に自分がお人好し過ぎて頭を抱えたくなる。きっとこの神様も、それを見通して、断ることがないと思っているのだろう。だからここまで話してくれた。だからこそ、ひとつだけ聞いてくれるだろうか。
「神様・・・・・・」
「・・・・なんだ?」
「やってみようと思います。どこまで出来るかわからないですけど、それでも。信じてやってみます。」
「断るなんて思ってねぇよ。」
やっぱりバレてたみたいだ。
「ひとつお願いがあります。」
「なんだ?」
「滅んだ世界を戻すことが出来るんですよね?」
「出来るが?」
「なら、僕が死ぬ前にあの世界を戻して、僕もあの世界へ戻すことが出来ますか?」
「なんてことないさ。元よりそのつもりだ。」
「ありがとうございます。」
良かった。これで帰れる。さて、やってみますかね、目指せ神殺し。遊びでやったことを後悔させてやる。
「んじゃ、早速異世界へ飛ばすぞ?」
「あれ?力の方は?」
「もう渡してある。けれどその力もその異世界に適用された形で現れるから行ってみないとわからん。」
「わかりました。出来れば神様と話したり出来ませんか?あっちの世界ではわからないことも多いですし、それに元の世界の方も少しは知りたいですし。」
「ならこれを渡そう。」
紫色の宝石が付いた指輪を手渡される。
「・・・そっちの趣味は無いんですけど・・・・・。」
「違うわ!・・・それをはめた状態で耳に手を当てるとこちらと会話出来る。こっちから連絡を入れる時はその指輪が光る。そっちのことはある程度見てるから、何かあったら描けるさ。」
「わかりました。それじゃお願いします。」
「頼んだぞ。行ってこい若者よ。」
「はい!」
大きく返事を返した瞬間に足元が抜ける。段々とその穴に落ちて行く。いってらっしゃいと笑う神様がその瞬間だけ物凄く憎たらしかった。
「うわあああああああああああ!」
明かりが小さくなっていくに連れて、意識が途絶えた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・・・・・・・」
意識が覚醒していく。目を開けるとそこにあるのは一本の道とそれの周りに広がる草原や木々。そして青い空。そんなところの道に一人自分が立っていた。
「綺麗だなぁ。」
思わず溢れる一言。深呼吸して感じる。空気が美味しく感じる。眠たくなるほど気持ちいい天気だ。そんな中、指輪が光る。神様の言われた通り耳に当てると
「もしもしー?」
「はい、もしもし。」
『おー無事に着いたようだな。』
「無事ですけど、穴に落とす以外方法無かったんですか?」
『・・・・・・ナイヨゼンゼン』
「おい。」
『そこの世界について説明する。』
「だから無視すんな。」
『この世界には大きく分けて三種類の生物が居る。』
「・・・・・」
完全にスルーじゃねぇかよ。まぁいいや。
『一つ目は君と同じ人類。魔法も使え、王国などあるが、今は少し他国と戦争状態でな。まぁ今孝也が居るところに、近い王国は荒れてないから心配はするな。そして王国などで活躍している騎士の他に、冒険者と言うものが居る。大体そこら辺が魔法を使える。二つ目、魔獣だ。普通豚や牛など居るがそれとは違う。獰猛で、人を襲ってくる。ケルベロスとかがいい例だ。しかし逆に魔獣は召喚して使役することも出来る。それくらいだろう。三つ目は魔族だ。エルフや亜人を大きく区切ったものだ。人類と魔族は時折争っては休戦状態の繰り返しだ。別に国に入ることを禁止はしておらん。しかし人類はとある理由で魔族を嫌ってる。』
「とある理由、ですか?」
『まず人類と違う見た目と言う点だな。エルフなど綺麗と言われてる者も居ないことは無いが、異形と呼ばれる者が殆どだ。そしてもうひとつ。魔法だ。』
「魔法ですか?でも人間も使えるんですよね?」
『確かにそうだが問題は属性だ。その世界には火・水・雷・土・木・闇の6つの属性がある。そして人類が使えるのは闇以外のどれかであり、適正がなければ使えん。しかし魔族は闇属性の適正を必ず持っている。その理由で人間は嫌っているのだが、中には関係ないと友好的に示す者や、結婚までしている者も居る。しかし魔族でも適正があるとはいえ殆ど使えん。出来るとしても召喚術程度だ。」
「なら、なんで嫌うんですか?」
「闇属性の本来の力は死霊を操ることが出来たりすることだ。といっても出来るものはごく一部だ。」
「成る程。」
まためんどくさい世界だなぁと考えながらも話を聞いているとあることに気付く。
「ところでこのコートは?」
「あぁそれか?そのコートは魔法にも物理攻撃にも耐性がある。余程がない限り壊れないから安心しろ。右のポケットに手を入れてみろ。」
右のポケットに手を入れるとコインがある。
「そのポケットにはその世界の金が無限に現れるる。だからって遊びまくるなよ?」
「わかってますって。」
「そして左のポケットはなんでも入る。別の場所と繋がっていてな、思い通りに出し入れができる。布の袋を入れといたから出してみろ。」
布の袋を考えながらポケットから手を出すとそこには手のひらサイズの袋が。中を見ると6つそれぞれ違った色の石があった。
「これは?」
「それは魔石といってな、魔力を込めて光るとその属性に、適正があるんだよ。試しにやってみろ」
「魔力ってどうやって込めるんです?」
「体のオーラを石に集中させるイメージだな。お前の魔力は殆ど無限にしてあるから大丈夫だろうさ。」
それから五属性、人類が使える属性を全て試した。しかしいくらやっても反応がない。まさか・・・・
「神様・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・闇に適正があったら魔族でしたっけ?僕人間ですよね?」
「そうだな、人間だな。」
意を決して闇属性に触れ魔力を込めると・・・
「・・・・光ってるよ・・・・光っちゃってるよ・・・・・・とんでもなく耀いてるよ・・・・。神様・・・・」
「・・・輝きのタクト?」
「誰が銀河美少年だ」
「まぁ隠すしか無いわなぁ。取り敢えず街に行くといい。フードを被っていきたい場所を言うと音声案内してくれる。」
「便利だねーこのコート。」
「まぁ頑張れ。それじゃーなー。」
指輪からプーップーッと電話が切れる音がする耳から離して空を見上げる。
「大丈夫かなぁ、こんな異世界生活。」
お先真っ暗の不安しかない異世界生活。果たして真っ暗なのか明るいのか頑張り次第。
兎に角音声に従い街を目指す、孝也であった。
to be continued
ありがとうございました。