更識の名を継ぐこと、そして   作:葛城瑠璃

2 / 6
今回は結構ズバズバ進んでいきます。


新しい家族

病院から家に帰りつき、僕はすぐに父の自室へ向かった。

そして父の部屋に着き、扉を開け、中に入った。

部屋の中には父の姿があり、その表情はいつになく険しい表情になっていた。

僕はいつもとは違う父に少し驚きつつも、父の所に向かった。

その後、父は僕を座布団の上に正座をさせてこれからの僕がやるべきことや父自身が僕の稽古の相手をすることなどを話した。

 

 

 

 

話をした翌日から稽古が始まった。

稽古の内容は武術の中での槍術、剣術そして弓術だった。

だけど僕には弓術の弓の弦を引くための力はなかったため、弓術だけは後回しになった。

剣術の稽古では、基本的なことを教えてもらった。

槍術も教わったのは剣術と同じようなことだった。

そのあとに体を作るための筋トレとランニングをして最初の稽古は終わった。

初めての稽古だったからなのか、今日はとても疲れた、そのせいもあり僕はいつもより二時間早く寝てしまった。

 

 

 

 

稽古を始めてから一週間が経ち、父は基本ができるようになった僕に技を教えてくれるようになった。

教わった技は槍術では引き落としや巻き落としを、剣術では袈裟懸けや逆袈裟懸けをやった。

剣術は呑み込みが早く父にも褒められたが、槍術に関しては全くできなかった。

父は初日だから仕方がないとは言っていたが、僕としてはとても悔しかった。

そのあとは、ランニングと筋トレをやった。いつもなら疲れて寝てしまうのだが、眠れなかった。

理由は分かっていた。悔しかったのである、僕は初日だからとかそうゆうことをできない理由の言い訳にしたくないからである。

僕は屋敷のみんなが寝むるのを待ち、そのあとに一人で技の練習をした。

 

 

 

 

それから二週間と二日で僕は槍術、剣術ともに簡単な技はすべてできるようになった。自慢ではないが剣術に関しては少しだけなら応用技もできるようなった。

父からは呑み込みが早いな、と褒められた。素直にうれしかった。

だけど深夜にこっそり自主練しているのがたまたま通りかかったメイドさんに見られてしまい、父に報告され、こっぴどく叱られてしまった。

 

 

 

 

稽古を始めてから四週間の頃には僕の稽古時間は早くも倍に増やされ、ランニングする距離も筋トレの量も1.5倍に増やされた。正直最初はきついと父に文句を言ったが、前のメニューはもう慣れただろ?、夜も寝ずにやっているならこれぐらいできるだろうと少し挑発するように言ってきたため、父に乗せられ、やけくそになりながらも稽古に励んだ。

 

 

 

 

稽古を増やしてから数日後、母がいつ出産してもおかしくないと医者に言われたと連絡が来て、僕は稽古を、父は仕事を部下に任せて、休みを取った。

母と生まれてくる妹をすぐにでも見るために。

 

 

 

 

出産の予定日が過ぎた二日後に母が破水し、分娩室へ移った。

母が出産の苦しみに耐えてる間、僕と父は落ち着くことができず、分娩室の前でうろうろしていた。

母が分娩室に入ってからちょうど一時間経ったとき、赤ちゃんの声が聞こえた。

それに気づくと父と僕は向かい合い喜んだ。

僕はうれしすぎて泣いてしまい、父はそんな僕を抱つきながら泣いた。

そのあと少しだけ母と生まれた妹の顔を見ることができた。

父は妹を抱いた時も泣いた。もちろん僕も抱かせてもらったが泣くことはなかった、でも心の中で新しい感情が出てきた。

それは守りたいという感情だ。僕自身なんで最初にこの感情が出たのかが分からなかったけど今は深く考えないようにした。

そのあとは母にまた明日来ると伝え、父と一緒に屋敷へと戻った。

 

 

 

 

父と僕は家に帰りつき、屋敷の中に入るとメイドのお姉さん達や父の部下の人達が結果がどうだったのかをすごい形相で聞いてきた。

僕はこの時初めてみんなのあんな顔を見た。正直怖かった。

どうやら父は生まれたら屋敷に連絡する約束をしていたらしいのだが、うれしさのあまり忘れていたと言っていた。あぁ、だから、みんな玄関で待っていたのか。気持ちは分かるけど約束は守ろうよ...と父に聞こえないようにつぶやいた。

そのあとは、父がみんなを広間に集め、無事に妹が生まれたことを話した。

皆から祝福の言葉をたくさんもらった。そしてそのままみんなで宴会をすることになり、ここ更識の屋敷はみんなが疲れきるまでどんちゃん騒ぎが続いた。

 

 

 

 

皆が疲れて寝静まった時に僕は目が覚めた。

なぜ今頃起きたのかは自分でもわからなかった。たぶん宴会ではしゃぎすぎて疲れて寝たのかもなぁ。

だけど、途中から記憶が飛んでいるから、いつ寝たのかわからなかった。

しかも、原因不明の頭痛がした。そして、気分もあまりよくなかった。

広間は酒臭かったので、少し風に当たれば気分も良くなると思い、広間から出て僕は庭へと向かった。

 

 

 

 

庭に着くとそこには意外な人物がいた。

布仏家の当主の奥さんであり、昨年生まれた虚ちゃんのお母さんの姿だった。

布仏さんは病弱で体もあまり強くないため、部屋からめった出てこない人なのだ。

たまに僕に会いにきてくれたりすることはあるが、大体は僕のほうから布仏さんのとこに行く事のほうが多いのだ。

珍しいな、どうしたんだろう?

と考えていたら、布仏さんは僕の視線に気づきこちらに顔を向け、話しかけてきた。

「どうしたの、瑠璃君?」

その呼び方は女の子みたいだからやめてって前から言ってるのになぁ、と心の中で思いながら返事を返した。

「気分がすぐれなかったので風に当たれば少しはましになるかと思って...」

「そう、私と同じね」

返事を返した後布仏さんは縁側に座った、僕も縁側に座り話を続けた。

妹のことや虚ちゃんのこと、そして僕自身の事などいろいろな話をした。

布仏さんは話している時少しだけ寂しそうな感じだった。

何かあったのかなと思い、聞いてみても強引に別な話題に変えられてしまい、結局聞くことはできなかった。

 

 

 

 

10分ぐらい話した後、今日はもう寝るね、と言って、布仏さんは自室へ戻っていった。

僕も戻って寝ようかと思ったのだけど、話してたせいか、目が冴えてしまい眠れそうになかったので道場へ向かい、胴着に着替え、技の練習を夜が明けるまでやった。

 

 

 

 

道場には時計がないので、何時間やったのかはわからなかった。

だけど、夜が明けていることに気づき、僕はそこで練習を打ち切った。

今日は朝早くから母と妹がいる病院に行くことになっているからだ。それと、この間自主練はほどほどにしておけと父に言われていたのでみんなが起きる前に自分の部屋に戻っておかないとまた父に怒られてしまうからである。

父は普段から優しすぎるからなのか、反対に怒らせた時がとても怖い、僕も泣きそうになったことがある。

僕は父や屋敷の人たちにばれないように足音や物音を立てないように注意しながら自室に戻った。

 

 

 

 

自室に戻ってから、すぐに眠気に襲われ、倒れそうになったが、何とか堪えた。クローゼットから着替えを取って僕はシャワーがある浴場へ向かった。あまりに夢中になって練習していたので、この寒い時期には考えられないほどの汗をかいていたのだ。これでは、ばれてしまうのは時間の問題だったので、足音を立てない程度の速足で風呂場へと向かった。

そのあとは汗を洗い流した。不思議なことにシャワーを浴びたら、眠気も覚めたので僕は自室に戻った後、ベットで小説を読みながら、父や屋敷のみんなが起きるのを待った。

 

皆が起きたのはそれから二時間経った後だった。そこからはみんなと朝食を取り、僕と父は母と妹に会う準備をした。

 

屋敷から出ると父は今日妹の名前を発表するから期待しとけよ、と僕に自信満々に言ってきたのだが、正直に言うと、父にはネーミングセンスのかけらもない。

父が妹に母が気にいりそうな名前を付けられるか正直心配だった。

なぜなら、母は周りの人たちのような一般的な名前は絶対に付けたくないと入院する前から言っていたのだ。父が母の要望に応えられるか本当に心配だ。

僕はそんなことを考えながら、父と共に、母と妹がいる病院に向かった。

 

 




ISの小説最新刊はあってもその前が周った書店になかったことについて軽くショックを受けました。
ネットで注文したほうが良いのだろうか?
次回の投稿はまだ未定なので気長に待っててもらえると光栄です。
誤字脱字等あれば教えてください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。