花結いのきらめき・二人の勇者の章   作:水甲

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桔梗SIDE

 

突然現れたキキョウ。奴の手には天神刀と似た刀が握られていた。もしかしてあの刀は……

 

「天神刀だっていうのか?」

 

「あぁ、そのとおりだよ。桔梗。お前が持っているのは天の炎を操る刀。俺の持っているのも天の炎を操る刀」

 

キキョウは天神刀を軽く振った瞬間、黒い炎が僕たちに向かって襲いかかってきた。僕は咄嗟に天神刀を抜き、炎で防ぐが、この間の戦いの疲労がまだあって、膝をついてしまった。

 

「どうやら病み上がりというわけだな。そんな状態でのお前を倒しても面白くないな。行くぞ。赤嶺」

 

「それじゃ、みんな、バイバイ~」

 

赤嶺とキキョウの二人は一瞬で姿を消すのであった。こうして愛媛奪還作戦は終わりを告げるのであったが、もしもキキョウがもっているものが本当に同じものだとしたら………

 

「本当の決戦になるな……」

 

僕は一人、そう呟くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海SIDE

 

愛媛奪還作戦も終わり、次の作戦に移る前に暫くの間敵の動きを読んだほうが良いと神託があり、僕らは少しの間休息に入るのであった。

 

そんな時に僕はお姉ちゃんにあることを聞かれていた。

 

「僕のいる世界での神との関わり?」

 

「はい、確か女神様が二人いるのですよね。海くんはどのような付き合いをしているのかと……」

 

付き合いって言われても、特に変な付き合い方はしてないし……

 

「ここと同じだよ。みんなで楽しくワイワイしてるだけ、まぁ仲間の一人が女神様を誂ったりしてるけど」

 

だけどアレは大体アクアさんが悪かったりするからな……

お姉ちゃんは僕の話を聞き終えると何故か難しい顔をしていた。

 

「神とは言え、私達人間と同じようなものなのでしょうか?普通なら天罰を与えたり……」

 

お姉ちゃんは何かをつぶやいてるけど、何かに気がついたのかな?だとしても……

 

「今は考えても仕方ないんじゃないの?」

 

「海くん……でももしかしたら天の神が人類を滅ぼしてきた理由がわかるかもしれないんですよ」

 

「あくまでお姉ちゃんの予想だよね。だとしたら今は深く考えずそこら辺の事情を知ってる赤嶺あたりに聞いてみたほうが良いだろう」

 

「………後々答え合わせをするということですか?」

 

「あぁ」

 

天の神が人類を滅ぼした理由……か。お姉ちゃんは何かに気がついたのかもしれないけど、僕としては人間に分かってしまうような理由とは思えない気がする。まぁ近くにいる女神様のことを考えるとそんな高尚な理由じゃない気がするけど……

 

「何というか海くんは海くんらしいと言いますか……」

 

「何ですか?」

 

「海くんはすぐに答えを求めようとしないんですね」

 

「求めないわけじゃないよ。ただ答えをだすのにはしっかりとした確証を得てからじゃないと行けない気がしてね」

 

じゃないとどっかの仮面の悪魔に変な方へと唆されそうだし……

 

「そうですね。今は深くは考えないようにします」

 

「それが一番だよ」

 

僕はお姉ちゃんと別れ、自分の部屋に戻るのであった。それにしても天の神が人類を滅ぼした理由か……

 

「神々の考えはわからないけど、案外本当に簡単な理由だったりしてな……そんなわけないか」

 

 




短めですみません。次回はイベント話をやるかもしくは前々からやりたかったある話をやるかのどっちかです

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