インフィニット・デスゲーム   作:ホラー

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 すみません、本当は明日投稿の筈でしたが、予定が入った為に急遽、本日投稿する事に致しました。ご迷惑をおかけして、申し訳ありません。
 次回の投稿は、日曜日の投稿はお休み致します。次回は月曜からの投稿となります。本当に申し訳ありませんでした。


第105話

「あ、ああ……!」

「っ……うう!」

 

 楯無と簪は今、非情に怯えていた。何故なら、ジェイソンが現れたからだ。彼は一夏の命で更識姉妹を守る為に現れたのだ。しかし、彼は姉妹の事を気にもせずに、腕に刺さっている包丁を抜くと、それを放り捨てた。カランコロンと包丁が落ちる音が微かに響き渡る。が、彼はブギーマンに近づく。

 ブギーマンは倒れたままであるがジェイソンは彼の腹の上に座ると……刹那、彼は思いっきりブギーマンの顔を殴った。一発ではない、何回も殴っていた。

 怒りとも言えるがゲームの敵キャラクタ−でもあるからだ。それ故に、慈悲は無く、殴り続けていた。更識姉妹を守る意味でもあるが彼は一夏を殺そうとする者は誰であろうと容赦しないからであった。

 何発もの殴る音が木霊するが、楯無はなんとか起き上がると。

 

「か、簪ちゃん!」

 

 楯無は激痛を堪えながら簪の元へと駆け寄る。簪はその場を動けないでいたが泣き続けていた。それでも楯無は簪の近くで介抱すると、咄嗟の判断で簪に言った。

 

「織斑君の部屋に入るわよ!」

「えっ……?」

 

 楯無の言葉に簪は驚くが楯無は激痛を堪えつつ簪を立ち上がらせると、近くの部屋に入った。そこは一夏がいる集中治療室である。が、面会謝絶の決まりがあったが、楯無はそれを破り、簪を連れて部屋の中へと足を踏み入れた。

 ブギーマンはジェイソンに任せる意味で、彼を置いていった。

 

「あっ……!」

 

 刹那、簪は目を見開く。そこには、ベッドで横になりながらも身体中がチューブで繋がれ、周りを心電図で取り囲まれながら、右腕を喪っている一夏がいた。

 しかし、彼から起きる気配はない。簪はそれを見て再び泣くと、一夏に駆け寄った。

 

「お、織斑さん……!」

 

 簪は一夏の近くで床に座ると、彼の左手を両手で包む。目覚めてほしい、と言う切願でもあった。が、そんな簪に楯無は何も言えなく、s辛そうに下唇を噛むと、俯いた。

 己の無力さにやるせない思いをしていたからだ。しかし、外からは未だに殴る音が聴こえるが、彼女達の間には重苦しい空気が流れはじめていた……。

 

 

「わっ、ちょっ、ばかっ!」

 

 その頃、ここは食堂。が、そこでは激しい銃撃音が響き渡ると共に、一体の人形が幾つもあるテーブルの真下を駆け抜けながら銃弾の雨から逃げていた。しかし、銃弾はテーブルやイスを破壊し、穴をあけている。

 同時に上にあった醤油差しや塩等の瓶を破壊し、中にある調味料がテーブルに飛び散る。どう見ても惨状でしかないが新しい物を補充するのに何万の金が掛かるのかは判らない。

 が、その銃撃音は重火器であり、持ち主は一也である。彼は両手に持ってるアサルトライフルで人形であり、殺人鬼であるチャッキーを狙っていた。

 一也は眉間に皺を寄せているが彼を標的しているのだ。テーブルやイスは障害物でもあるがチャッキーは動く標的であり、小さく、人形らしく速い。

 短足なのに、幼稚園児並みの小ささなのに可愛らしさが微塵も無い。が、一也は引き金を引き続けたまま銃を動かす。乱射しているようにも思えるが狙いを定めている事に変わりは無い。

 が、チャッキーは食堂へとに逃げ込んだのには理由があった。が、今はそれどころではないだろう。

 

「おいてめぇ!? 少しは遠慮しろ!? 俺は人形だ!」

「それがなんだ!? 俺には関係ない!」

 

 一也は否定した。が、チャッキーを殺す為に撃ち続ける中、銃口から銃弾が出なくなり、同時に反応もなくなった。弾切れの合図であり警告でもあった。

 一也がそれに気づくのは遅くはない、彼は新しい弾を補充すべく、新しい弾倉を古い弾倉と取り替える為に隙を見せる。が、その隙をチャッキーは見逃してしまう。

 何故なら、彼は逃げるので精一杯であり、人形とはいえ、疲れているのであった。同時に肝心で唯一の武器である包丁はブギーマンに殴られた際に落としてしまった。

 食堂へとに逃げ込んだのは、包丁を調達する為でもあったのだ。が、一也も同時に追い掛けてきた為に無駄に終わったのだ。当然、丸裸当然の状態であり、勝ち目が無い。

 

「っ!!」

 

 チャッキーは破壊されたテーブルの物陰に身を潜めると、顔を出して辺りを窺う。すると、彼はいた。弾倉を取り替え終えているのかアサルトライフルを片手で持ち替えながら辺りを窺っている。

 狙いは自分であるのかもしれないがチャッキーがそれに気づくのも遅くはない。

 

「くそっ!」

 

 チャッキーは舌打ちすると、考える。

 

「(どうすれば良いんだよ!? 相手は俺よりも一回りデカいクソガキだ! それにあの武器の量、半端ねぇぞ!?)」

 

 チャッキーは思考を走らせる。相手は自分よりも体格は良く、武器も豊富にある。丸裸当然の自分が行っても自殺行為に等しい。ならばどうすればいい? どうすれば相手を他の事に逸らさせるのだ、と。

 チャッキーは考えるがその突破口を見出せないでいた。同時にイライラしていく。万事休す、であった。刹那、数発の銃声が響き渡り、チャッキーはその音に反応し、辺りを窺う。

 青年が、一也が何故か踊っていた。しかし、彼の頭には何かの物体が彼の頭を叩いている。物体と言うよりも人のようにも見えるが人形であった。人形は一也の頭に縋り付きながら彼の叩いている。

 それが原因で一也は武器を落とし、頭の上にいる物体を退かそうと、地面に叩き落そうと掴んでいた。が、上手く掴めないでいる。人形の縋り付く力が強いのと、離れないからであった。

 

「なんだてめぇ!? 俺から離れろ!?」

「嫌よ!? チャッキーを狙う敵は皆、私の敵でもあるのよ!?」

 

 すると、人形らしき物は一也の言葉に反論する。その口調は女性のようにも思えるがチャッキーは誰かを知っていた。

 

「ティファニーか!?」

 

 チャッキーはその物体をティファニーと叫んだ。彼女は、一也の頭を叩いている人形はティファニーであった。金髪の髪に幼さが残る顔であるが化粧をしており、紺碧色の瞳、鼻の下には黒子があった。

 白いワンピースに黒い革ジャンを羽織っている。しかし、彼女は怒りの形相をしているがチャッキーの妻であった。彼女はチャッキーの危機に援軍として駆けつけてくれたのだ。

 ティファニーは一也の頭を叩き続けるが一也は怒る。

 

「てめぇ離れろ! お前もあの糞人形と同じように焼却炉に放り出すぞ!?」

「誰が糞人形よ!? 私はチャッキーの妻で、ティファニーと言う名があるのよ!?」

「それがなんだ!? チャッキーやティファニーだろうが俺には関係ない! 早く離れろババァ人形!」

「誰がババァ人形ですって!? 口の聞き方がなってないわよクソガキが!」

「くそがーーっ!」

 

 一也は怒る中、反撃しょうとして、ハンドガンを取り出そうとした。

 

「隙だらけだぜぇーーーーっ!?」

 

 刹那、奥から叫び声がし一也は声がした方を見る。そこにはチャッキーが自分の方へと駆け寄って来る。一也は蹴飛ばそうとしたがチャッキーは一也に飛びかかると、彼に体当たりした。

 刹那、チャッキーの頭が彼の腹に頭突きをかます。一也は腹に激痛を感じるが仰向けに倒れる。ティファニーは直前に離れるように飛びかかり、チャッキーは頭突きをした反動で跳ね返されるように宙を舞うと、二体の人形はそのまま。

 

「あたっ!」

「きゃっ!」

 

 チャッキーとティファニーは同時に転がり落ちるが、一也と二体の人形は倒れたままであった。誰が早く起き上がれるかを競争しているようにも思えるが二体の人形が、痛みをこらえながら起き上がる。

 

「イチチ……ティファニー!」

「あっ、アンタ!」

 

 チャッキーとティファニーは起き上がると同時に互いの存在を確かめると、駆け寄り、抱き締め合った。温もりを感じているようにも思えるが人形のため、体感温度は伝わらないだろう。

 しかし、互いが夫婦である為、そんなのは関係ない。彼等は愛する者の温もりを感じようとしていた。

 

「ティファニー、何故来た!?」

「アンタが一人で無茶するからよ!?」

「だからって留守番していろって言ったろ!?」

「仕方ないじゃない! あのプレイヤー、私達よりもあれなのよ!?」

 

 チャッキーとティファニーは話をしている中、一也は起き上がれないでいた。が、激痛を感じているのだ。何故なら半回復のみであり、完全に傷が癒えていないからだ。

 そんな状態で一夏を抹殺しにきたのには理由があるが、彼は一夏に対して嫌悪感を露にしていたからだ。あの時の拷問が彼を雪辱させる行為に等しかったからだ。

 それでも、一也は起き上がろうとしたがティファニーが気づく。

 

「それよりもアンタ!? あの口の聞き方がなっていないガキをどうにかするのが先でしょう?」

「おお、そうだったな! へへっ!」

 

 二人は離れると、一也を見る。歪んだ笑みを浮かべているが彼に近づこうとした。一也も二人に気づき歯を食い縛るが殺られると思っていたからだ。

 刹那、大きな爆発音が彼等の真上から響き渡る。一也、チャッキーとティファニーが上を見上げようしたが瓦礫の山が雨のように降り注ぐ。

 

「っ!?」

「うぁっ!」

「きゃっ!!」

 

 彼等は瓦礫の山に巻き込まれる。が、煙が視界を遮らせていた。瓦礫の雨は直ぐに治まったが破壊された場所の所には瓦礫の山が出来ている。同時に彼等も埋もれている危険もあるが圧迫死する危険もあり、死んでいるのかもしれないだろう。

 そんな中、破壊された天井の、いや、上の階には一人の青年がいた。青年は真下の、穴が開いた天井の上から食堂を見下ろしている。が、微かに後悔しているようにも思えるが面白半分で見ていた。

 

「あらら〜〜やり過ぎた、かな?」

 

 その青年は夢見一彦であった。一彦はある事で天井を破壊したのだが彼は少し笑っていた。まるで、後悔のないようにも思えるが仕方ないと片付けていた。

 そして、瓦礫の山からは彼等が出てくる気配はない、同時に煙は未だ立ち込められていた……。

 

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