インフィニット・デスゲーム 作:ホラー
「き、貴様……!?」
「っ……!?」
一夏と一也は自分達に銃を向けている者、一彦に対して驚きと怒りを沸かせていた。彼は笑っているのだ。それも一夏と一也がボロボロの状態かつ、二発の銃弾で彼等を倒せる事も出来る。
彼はそれに気づくが笑っているのも一気に脱落者が二人も出るからだ。もう一人、楓一美は軽く去なす事も出来、倒せるのだ。ピンヘッドのプレイヤーは何をしているのかは判らないが今は二人を倒すのが先だった……だったが、一彦は何かを思うように、ある武器を展開する。
それは、二門の砲身だった。砲身は何故か一夏と一彦の方へと行かず、奥の方へと行った。一夏と一也は目を見開くが大きな爆音が響き渡る。
「「!?」」
彼等はそれに驚くが何度も響いていた、爆風も此処まで来ていた。何か遭ったのかは判らないが一彦は軽く笑っている。
「……っ!?」
一夏は何かに気づく。彼の笑みが何かを物語っていた。否、彼は直ぐに気づいたのだ。あの爆音は大砲を放った物と、それ等が砲口を向けているのはジェイソンと、もう一門は恐らく、ブギーマンに向けているのだ。
彼が砲身を展開したのも、殺人鬼達が起き上がれないようにする為だった。一夏はそれに気づくが一彦は笑みを浮かべている。一夏と一彦を見ているが爆音は何時の間にか止んでいた。
一夏が考え事をしていたからだが何発放ったのかは一夏には判らない。が、一彦は二人に銃を向けながら口を開いた。
「あれれ? さっきも言ったけど二人共ボロボロだね?」
「貴様……夢見一彦……!」
一彦の言葉に一也は怒りを露にする。これは催しだが一彦自身が考えた事だった。しかし、彼は一彦を見て怒り続けているが一彦は先を続ける。
「取り合えず、僕の目的は君達を倒し、ゲームの勝者となる事……それに」
一彦は一夏と一也を交互に見る。
「今の君達には闘う力は残ってない……でも、倒される以外、無駄な抵抗も出来ない。出来るとしたら、織斑一夏?」
「…………」
彼の言葉に一夏は眉を顰める。それでも一彦は先を続ける。
「君は……何かを知りたいみたいだし?」
「…………もうすぐ死ぬ者への手向けか?」
「う〜〜ん……まあ、そうなるね?」
一彦は笑うが一夏は舌打ちした。
「でも、君には教えてあげるよ? あの時の事と、僕が起こした事件の事」
「……あの時、だと?」
一彦の言葉に一也は不信感を抱く。が、一彦は彼の言葉に頷く。
「丁度良いや? 君にも教えとくね? 僕、少し前に男の一人を殺したんだ。フレディを使ってね」
「……まさか……!?」
一也は気づいた。あの時の事件とは、青年の変死事件である。あの事件は悍ましくも迷宮入りしつつある。オカルト的とも言えるが一也はあの事件は何者かが起こしたのだと言う事に気づいていた。
が、それを起こしたのは目の前にいる、フレディを引き連れている彼、一彦だったのだ。一也はそれに気づくが一彦は笑っていた。
「あの事件は計画を起こす為の序章……それに、あの男と、彼の近くにいた女はある事件の当事者だった」
「……まさか……」
今度は一夏が何かに気づく。否、彼はあの事件と聴いて心当たりがあるからだ。それは恐らく……否、一彦がそれを言った。
「その事件はある女子校の生徒が飛び降り自殺した事件。僕はその日に、否、その日に彼を殺害した……でも、織斑一夏、君は気づいているみたいだね?」
「……何故そう思う?」
「簡単だよ? 彼が教えてくれたから。それに」
一彦は更に笑う。
「君は僕が起こした今回の児童大量殺人にも気づいているでしょう?」
「……ああ、あの人形のお陰でな?」
「なーーんだ、ガッカリ」
一彦は頬を膨らますが一夏は彼に言った。
「……貴様が殺したガキ共は全員、苛めをしていた……だろ?」
一夏は彼に言った。一夏の言葉に一也は目を見開くが一彦は笑った。
「そうだよ? 僕が子供達を殺したのは……彼等彼女等は苛めをしていたからだよ?」
一彦は笑いながら答えた。そう、彼等が殺した子供達は全員、苛めをしていた者達だった。彼等は自分と同世代達を苛めており、罪悪感もないのだ。
一彦はフレディを使って殺したのもそうだが、悲哀や憤怒、同情もないと言うのは、此の事だったのだ。同時にそれらに共通する事とは、苛められた者達の悲しい気持ちと怒りでもあったのだ。
一夏はそれに気づくが一彦は更に笑う。
「僕とフレディは彼等を殺した事に躊躇いもないもん。それに苛めは何時も続くし、苛めをしている者達は罪悪感もない、謝罪しても苛められた者達の心に暗い影を落とした事に変わりはない」
「…………」
「勿論、水に流す事も出来ないのと、彼らは幸せを手に入れる……でも、因果応報が来るかもしれないけど来ない事もある」
一彦は一夏と一也を交互に見る。刹那、一彦は微笑む。
「僕はソイツ等を殺す為にその計画を起こした……勿論、三年の歳月を掛けて調べた。顔写真やプロフィール、経歴等色々ね?」
「……それだけの理由で、子供達を殺したのか?」
一彦の言葉に一夏は眉を顰めながら訊ねる。が、一彦は笑いながら頷く。
「そっ。それに彼等には生きる価値もないし、それに誰かが嘆き悲しんでも彼等の素性を知れば、苛めを知られたら彼等は同情はするけど複雑な心境になるでしょう?」
「……じゃあ、お前はソイツ等を殺した事に罪悪感はないのか?」
一夏が訊ねるが一彦は首を左右に振る。
「全然。寧ろ歓迎されたいな〜。僕は苛められた子達を救ったに過ぎないし、英雄になろうとも思っていない……それに苛められた子達は馬鹿な奴らばかり。それをやっても自分達には何の特にもならないし、彼等の両親達も自分の子達が苛めをしていると知ったらどうなる? それに周りも苛めを見て見ぬ振りをしていたと知ったらどうなる? 救い様のない結末しかないでしょう?」
「…………」
「勿論、見て見ぬ振りをしていた者達は後悔するだろうね〜〜? 止められなかったのは愚か、それを黙秘するし、自分達は悪くないと言う者達もいるだろうね〜〜?」
一彦の言葉に一夏は眉を顰め、一也は歯軋りした。彼等は一彦をこう思っていた。狂っている、彼はゲームのプレイヤーの中では一番狂っていると。しかし、一彦の言葉にも一理あった。
彼等彼女等は苛めをしていたのかもしれない。同時に周りは見て見ぬ振りをしている者達もいた。それは赦されぬ事であり、自分達も巻き込まれたくないとい我が儘もあったのかもしれない。
彼が計画を起こした事で日本全土はどうなったのかも判らないが多くの速報と共に彼等は叩かれるだろう。両親は嘆き哀しみ、見て見ぬ振りをした者達はマスコミの取材は愚か、周りから白い目で見られるだろう。
何故助けなかったのか? と。彼、一彦の行動は間違っているかどうかも判らないが一夏は彼の計画には少し賛同していた。彼は己の欲望の為に子供を殺したに過ぎないが自分もまた、苛められた者だ。
幼い時、姉の付属品として周りから期待されていた。同時に苛められていた。殆どがISの所為で仕事を失い、家庭が崩壊した者達だった。
彼等には同情するが中には姉の弟と言うだけで彼に期待する者達もいた。が、自分はその所為で押しつぶされそうになっていた。迫害されたりもあったが友人達や姉だけが心の拠り所だった。
しかし、その記憶は忌まわしき物へと変わった。友人達は庇ってくれるが少なかった。彼等を巻き込みたくないと思った。姉は忙しいと言う理由かつ、気にもしてくれなかった。
否、自分の優しさが故に苛められていたのだ。一夏はそれに気づくが彼は歯軋りした。自分は自分を苛めた者達に復讐し、家族の温もりを欲しかった自分を疎かにした姉に対しての復讐もあったのだ。
だが、それは正しいのかも判らないが一彦のやり方は正しくはない。彼は自分の為の欲で動いているとしか思えなかった。自分もそうだが彼の場合、快楽を得ようとしているに過ぎなかった。
「僕は苛めをした奴等を殺した……でも、僕は子供達が、苛めをした屑共が……う〜〜ん、そこまで言わなくても良いかな? 彼奴等は今頃、どんなに叫んでも死んだ事に変わりはないし、周りも同情は愚か、憤怒や悲哀しかないだろうし?」
一彦はそう言いながら銃を彼等に向ける。一夏は舌打ちし、一也は歯軋りした。彼は自分達を殺そうとしている。そう気付いているが一彦は勝てると思っていた。
二人は万事休す。そう感じてしまう。が、壁が破壊される。これにはかずひこは「うん?」と、一夏と一彦は驚くが破壊された壁に驚く。そして破壊された壁の向こうには、手にランスを持ちながらISを纏っている少女がいた。
寝間着姿であるが少女は一夏が良く知る者だった。彼は少女を見て驚くが少女は一夏を見て驚くが彼に言った。
「織斑君! 助けにきたわ!」
その少女は楯無だった。彼女は一美の願いにより援軍として来たのだった。
次回、土曜日での投稿はお休み致します。次回は日曜日からの投稿となります。