IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人(完結)   作:神羅の霊廟

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 今回は全部箒sideです。




ウワ、ショタ強イ(前編)

 

 side箒

 

 

 その日、私はいつものようにISの練習を終えて部屋に戻る途中だった。牙也と共に異世界を旅している間、ほとんどISを動かしていなかった反動で多少のブランクが露になり、セシリア達からは多少怒られた。仕方ないだろ、私は自分のISが無いのだから。セシリア達代表候補生みたいに四六時中動かせる訳ではないのだ。とは言えいちいち文句を言っていても始まらない、動かしていなかったのは事実なのだからな。

 

 「あぁ……体のあちこちが痛い……牙也にマッサージでもしてもらおうかな」

 

 そんな訳で、今日はいつも以上に厳しい練習を自らに課し、勿論全力でやり切った。お陰でブランクも解消に向かっている。うむ、セシリア達に感謝だな。だが筋肉痛には逆らえない……現在進行形で物凄く痛い。軋む体を無理矢理動かし、私は部屋に向かう。と、

 

 束「ほ、箒ちゃん……」

 

 その声に振り向くと、姉さんがそこにいた。何やら顔が青く見えるのは気のせいだろうか?しかも何かを背負っている。

 

 「姉さん?どうかしたのか、そんなに顔を青くして」

 束「え、えっと……非常に言いにくい事がありまして……」

 「何ですか、そんなに改まって?」

 束「え、えっと……実は……この子なんだけど」

 

 そう言って姉さんが背中に背負っている何かを降ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 「ほうきおねえちゃん!」ニパッ

 

 

 

 

 

 

 「ゴフッ!?」トケツ

 束「箒ちゃん!?しっかりして!」

 

 はっ!?いかんいかん、一瞬牙也に似たチビッ子が見えた。おかしいな、疲れからの幻覚か?いやいやそんな事はあるまい、牙也そっくりだと?第一私達はまだ子供などーー

 

 「ほうきおねえちゃん?だいじょうぶ?」ヒョコッ

 「グハッ!?」トケツ

 束「箒ちゃん、取り敢えず落ち着いて!」

 

 その後、落ち着くまで十分は掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『若返りの薬!?』

 

 私から事情を聞いて駆け付けた一夏達は、姉さんからの説明を聞いて驚きを隠せない。

 

 束「う、うん……実はね、最近一々変装して調査とかするのが面倒になってね……それで色々考えて、だったら一瞬で子供になったり老人になったり出来れば良いんじゃないかな、って結論に至ったの」

 千冬「束の思考回路はよく分からん……どうしてそんな結論に至ったんだ?」

 束「クロちゃん見てたら思い付いたの。それで試しに若返りの薬を作ってみて、自分で試してみたのよ。そしたら本当に若返っちゃって、束さんもびっくり~」

 一夏「な、なあ束さん……まさか、牙也がこうなったのって……」

 束「非常に言いにくいんだけど……若返りの薬を、間違えて飲み物に混ぜて飲ませちゃった♪」テヘペロ

 「姉さん、屋上」

 束「ぎゃー!!竹刀だけは勘弁して~!!」

 「はあ、まったく……物の管理はきちんとしてほしいな、姉さん」

 束「ごめんなさ~い……」ショボン

 

 ショボくれる姉さんを尻目に、私はチビ牙也(以降きばや)を膝に乗せて軽く頭を撫でる。気持ちいいのか、きばやは目を細めて私にもたれ掛かってきた。ああ、心地良い。

 

 千冬「おい束。その若返りの薬の効果はどれくらいなんだ?」

 束「えっと、大体一日くらいだよ。だから明日のこの時間には元に戻るよ」

 鈴「それまでこのままなのね……」ムニムニ

 セシリア「ちゃんと元に戻ってくだされば良いのですが……」ムニムニ

 きばや「?」ムニラレ

 シャルロット「ちょっと二人とも、あんまり弄らない方が良いんじゃない?ねえラウラ」

 ラウラ「……」スッ ←子供服

 シャルロット「唐突になんで子供服出してんの!?」

 ラウラ「いや、この際牙也を弄って遊ぼうと思ってな。こんな牙也と共にいるなどと、またとない機会だ」

 鈴「止めたげなさい。それにしても柔っこいわね~」ムニムニ

 セシリア「止められませんわ~♪」ムニムニ

 「牙也で遊ぶな貴様等!仕方ない、牙也の世話は私がーーあれ、牙也は?」

 

 

 

 

 

 楯無「はーい牙也君、お姉ちゃん達と一緒にお出掛けしようね~♪」

 きばや「おでかけ!ゆうえんちいきたい!」

 簪「食べたいのあったら、何でも言ってね。私が買ってあげるから」

 きばや「ぱふぇ!ぱふぇたべたい!」

 本音「牙っち~、乗り物何に乗りたい?一緒に乗ってあげるよ!」

 きばや「えっとね~……めりーごーらんど!」

 虚「ほらほら、お姉ちゃんの手を離してはいけませんよ、迷子になっちゃいますから」

 きばや「むぅ~!まいごになんかならないもん!」

 

 

 

 

 

 

 「何さらっと誘拐しようとしてるんだ貴様等ー!!あと虚さんまで何してるんですかー!?」

 楯無「あら失礼ね、誘拐だなんて。ちゃんと許可は取ってるわよ、篠ノ之博士から」

 「姉 さ ん?」ニコリ

 束「ヒイイイイ!?」ガクブルガクブル

 

 姉さんを軽く睨み付けてから、私はきばやを四人から引き剥がして確保。ああ良かった、色々しそうな目だったからな、あの四人の目は。

 

 「とにかく!きばやは今まで通り私の部屋で世話する!異論は受け付けん!きばやと遊びたければ私の許可を取れ!」

 『えー!?』ブーブー

 束「あはは、箒ちゃんったらチビッ子牙君を独占したくてたまらないみたいだね」

 千冬「やれやれ……頼むから問題だけは起こさないでくれよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 という訳で無理矢理話を終わらせて、私はきばやを抱っこして部屋に戻ってきた。きばやをベッドに降ろして私はその隣に座り、私の膝の上にきばやを乗せて後ろから優しく抱き締める。きばやは気持ちいいのか「ん~♪」と可愛らしい声を上げている。ああ尊い、ああ可愛い……♡

 

 きばや「ほうきおねえちゃん」

 「なんだ?」

 

 するときばやは何を思い付いたのか「んしょ、んしょ」と言いながら体の向きを変えて私の正面に向き直る。

 

 きばや「ぎゅー」ギュー

 「!?////」ズキューン

 

 き、きばやから私に抱き付いてきた……ああ嬉しい……♡

 

 きばや「ぎゅー♪」

 「ぎ、ぎゅー////」

 

 嬉し恥ずかしで、私もきばやを抱き締め返す。ああ、今凄く幸せだ……♡

 

 簪「篠ノ之さん、私にもぎゅーってさせて」

 本音「私にも~」

 「ちょっと待て、もう少しだけ……って、二人ともいつの間に部屋に!?」

 

 いつの間にやら、簪と本音がいた。まさか、私がきばやを抱き締めてる時にこっそり入ってきたのか……?

 

 簪「篠ノ之さんばかり独り占め……ずるい」

 本音「牙っち、私達にもぎゅーってして!」

 きばや「は~い」トテトテ

 

 二人が両手を広げて「おいでおいで」の仕草をすると、きばやが私から離れて二人の下へ。ああ、私の幸せが……

 

 きばや「ぎゅー♪」

 簪「ぎゅー……♡」

 

 簪が幸せそうにきばやを抱き締め返す。きばやも小さくなった体を精一杯に使って簪を抱き締め返す。あ、意外と微笑ましいな……

 

 本音「かんちゃん、交代交代!」

 簪「……駄目。もう少しだけ」

 本音「ず~る~い~!」

 

 これはこれで和むな。と、本音が無理矢理簪からきばやを引き剥がして「ぎゅー」をし始めた。

 

 本音「ぎゅー♪」

 きばや「ぎゅー♪」

 

 本音は楽しそうにきばやを抱き締めている。きばやも楽しそうだ。何気に面白かったので、しばらくその様子を観察する事にした。

 

 本音「もふもふ~♪」

 きばや「ほんねえちゃんももふもふ~♪」

 簪「……本音、次は私」

 本音「え~?もう少しだけーー」

 簪「駄目。順番、だよ」ヒョイッ

 

 今度は簪が本音からきばやを取り上げ、ギュッと抱き締める。

 

 簪「……ふかふか♪」

 きばや「かんざしおねえちゃんもふかふか~♪」

 本音「かんちゃん、まだ~?」

 簪「本音はさっきしたでしょ。次は篠ノ之さんの番で、本音はその次」

 本音「は~い……」

 「ああ、私の方は気にするな。後でたっぷり楽しむからな♪それよりも、そろそろ食堂に行かないか?もう夕食の時間だろう」

 簪「そうだね。ね、一緒にご飯食べに行こうか」

 きばや「やった~!ごっはん~ごっはん~♪」

 本音「よ~し、いざしゅっぱ~つ♪」

 

 こうして四人揃って食堂へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほら、あーん♪」つ唐揚げ

 きばや「あーん♪ムグムグ……おいしい!」

 「そうかそうか、良かったな♪」

 簪「次は私。はい、あーん……♪」つサラダ

 きばや「あーん♪ムグムグ……これもおいしい!」

 簪「ふふ……良い子良い子」ナデナデ

 本音「次は私~♪」

 きばや「ほんねえちゃん、あーん♪」つハンバーグ

 本音「およ、食べさせてくれるの?それじゃ、あーん♪……うん、美味しいよ!」

 きばや「わーい♪」

 

 

 /ワイワイキャッキャッ\

 

 

 セシリア「すみませんが鈴さん、ポケットティッシュはありまして?」ハナヂダバー

 鈴「ごめんセシリア、あたしの分は全部使い切っちゃったわ」ハナヂダバー

 一夏「すぐに次のティッシュ取ってくる、待ってな」

 シャルロット「『うわショタっ子強い』(血文字)」チンボツ

 ラウラ「……軍人たる私が、あんな子供に良いようにやられるとは……不覚……ブフッ」ゴウチン

 

 

 

 『誰かー!ティッシュ大量に持ってきてー!』

 

 『助けてー!鼻血の海に溺れるー!』

 

 『ヘルプ!ヘルプ!』

 

 

 

 後で聞いたのだが、食堂は暫く血の匂いが取れなかったという。

 

 

 

 





 まだ続きます。

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