IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人(完結)   作:神羅の霊廟

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その2


ジオウ・オンパレード NextStage 2019(2)

 ジオウ、ディエンドがそれぞれの武器でアナザー零に攻撃を仕掛けていく。それに対しアナザー零は唸り声を上げながらも青龍刀を構えて応戦を始めた。大振りな攻撃はジオウ達に当たる事はないものの、攻撃を躊躇させ回避に徹させるには充分であった。

 

 ソウゴ「鎧武者が相手なら、こっちも鎧武者だ!」

 

 《鎧武!》

 

 ジオウは腕に付けたホルダーから『鎧武ライドウォッチ』を外して起動し、ベルト左側のスロットに装着。ベルトのロックを解除し一回転させる。

 

 《ライダータイム!仮面ライダージオウ!!アーマータイム!ソイヤッ!鎧武!!》

 

 ジオウの頭上に巨大な鎧武の頭部を模した装甲が現れると、ジオウに被さり展開して全身を覆うアーマーとなり『仮面ライダージオウ 鎧武アーマー』になった。

 ジオウは『大橙丸Z』を二本抜くと、アナザー零に接近して振るい始める。同時に両脚部に装着された『大橙丸Z』を蹴りの要領で振るう。

 

 《ATTACK RIDE BLAST》

 

 ディエンドはドライバーに新たなカードをセットしてトリガーを引く。と、銃口から放たれたエネルギー弾はジオウを避けるように飛んでアナザー零へと向かい着弾。アナザー零が怯んだ所へジオウの斬撃が次々と当たる。

 

 アナザー零「グ、グルル……ガギギッ!」

 

 二人の攻撃に後退を強いられるアナザー零だが、素早く体勢を立て直すと左手を正面に翳した。するとアナザー零の周囲に複数のクラックが出現し、中から大量のインベスが溢れ出てきた。インベスがジオウ達を見るなり襲い掛かっていくのを見ると、アナザー零は更にクラックを開いて中に飛び込んだ。

 

 ソウゴ「あっ、待て!」

 

 ソウゴが追いかけようとするが、それは大量のインベスに阻まれる。そうこうしている内にクラックは閉じてしまった。

 

 大樹「逃げられたか……仕方ない、取り敢えずインベスを片付けるとしようか」

 

 大樹はそう言うとベルトに付けられたカードデッキから三枚のカードを取り出し、それをディエンドライバーにセットした。

 

 《KAMEN RIDE THE BEE》

 

 《KAMEN RIDE METEOR》

 

 《KAMEN RIDE CROSS-Z》

 

 三枚のカードをセットしてトリガーを引くと、銃口から三体の異なるエフェクトが現れ、それが実体化。三人の仮面ライダーとなった。一人は蜂を模したライダー『仮面ライダーザビー』、一人は蒼き流星がモチーフのライダー『仮面ライダーメテオ』、一人は龍を模したライダー『仮面ライダークローズ』である。ザビーとクローズは徒手空拳で、メテオは拳法を駆使してインベスを攻撃する。的確な拳打によってインベスを次々と怯ませた所に、

 

 《ATTACK RIDE CROSS ATTACK》

 

 《RIDER STING》

 

 《METEOR LIMIT BREAK!》

 

 《READY GO!DRAGONIC FINISH!》

 

 大樹が別のカードを銃にセットしてトリガーを引くと、召喚されたライダー達がそれぞれのベルトやブレスを操作して必殺技を発動、ザビーはインベスに接近してゼクター部分の針を拳打と同時に次々と打ち込んでいき、メテオとクローズはエネルギーを纏ったキックをインベスに叩き込んだ。必殺技を受けた全てのインベスは倒され、それによってクラックも閉じていく。

 

 大樹「ふぅ、終わったね。じゃあ僕は一端これで。またね」

 

 《ATTACK RIDE INVISIBLE》

 

 ソウゴ「あっ、ちょっと!」

 

 それを見届けた大樹は、ソウゴが声をかけるより早くまた別のカードを銃にセットしてトリガーを引き、透明化して消えた。それと同時に召喚されたライダーも消滅した。

 

 ソウゴ「まったく、自由過ぎるんだから……」

 

 ぶつくさ愚痴を溢しながらソウゴは変身を解除して、今まで蚊帳の外だった箒達に走り寄る。

 

 ソウゴ「大丈夫?」

 箒「あ、ああ……だが、お前は一体何者だ?それにさっきの怪物は……?」

 ソウゴ「事情は後で話すよ。それよりも今は仲間の元へ行こう、俺も行くから」

 箒「……分かった」

 

 箒は打鉄を解除するとソウゴに「こっちだ」と言って歩き始める。ソウゴもそれについて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 二人が医務室に着くと、ちょうど室内から千冬と真耶が出てきた。

 

 千冬「篠ノ之か、ご苦労だったな。それと……後ろのお前。加勢してくれた事、感謝する。お陰で被害を最小限に抑える事ができた」

 真耶「もう、織斑先生……!すみません本当に……」

 ソウゴ「あ、いえ、気にしないで下さい。それよりも怪我した人達は?」

 千冬「何ら問題はない。オルコットも凰も大した怪我ではない、せいぜい軽めの打ち身か打撲程度だ」

 箒「そうですか……良かった」

 千冬「うむ……で、だ。当時の状況とあの怪物に関する情報が欲しい、悪いが話を聞かせてもらうぞ。山田先生、彼を会議室へ案内しろ」

 真耶「あ、分かりました!さ、こちらですよ」

 ソウゴ「はい」

 

 ソウゴは真耶に連れられて会議室へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 会議室に着くなり、ソウゴは様々な事を聞かれた。ソウゴ自身の事、アリーナに現れた怪物の事、ソウゴと共に戦っていた金髪の青年の事……ソウゴが簡潔に話した内容を真耶がメモしていく。一通りソウゴが話し終わると、千冬は「ううむ」と唸った。

 

 千冬「アナザー零、か……生まれると同時に仮面ライダーの力を奪い、歴史をねじ曲げる存在『アナザーライダー』……なるほど」

 ソウゴ「はい。それで俺はこの世界に来ました。さっき俺が変身したライダー……『ジオウ』の力を使って、そのアナザー零を倒す為に」

 千冬「ふむ……事情は分かった。だがどうやってそのアナザー零とやらを倒すのだ?お前の話では、アナザーライダーは同じライダーの力でなくては倒せない、という事らしいが」

 ソウゴ「これを使います」

 

 そう言ってソウゴが机に置いたのは、ソウゴがいつも使っている『ジオウライドウォッチ』だ。

 

 ソウゴ「『ライドウォッチ』と言います。これには様々な仮面ライダーの力が宿っています。俺が変身するジオウは、これを使いライダーの力を得る事でアナザーライダーを倒せるようになるんです」

 

 ソウゴが差し出したライドウォッチを千冬が手に取り、まじまじと眺める。

 

 千冬「ライドウォッチ、か。束がこれを見たらどんな反応をするだろうな」

 箒「分解して仕組みを知って、同じ物を作ろうとするんじゃないですか、姉さんの事ですし」

 真耶「有り得ますね、篠ノ之博士なら……」

 ソウゴ「ちょっと、分解だけは止めて下さい!これがないと俺戦えませんよ!」

 千冬「分かってる、もしもの事だ」

 

 千冬はそう言ってライドウォッチをソウゴに返す。

 

 千冬「しかしお前の話が事実なのだとしたら、おかしくはないか?アナザーライダーが誕生したら、仮面ライダーの記憶は私達はおろか、世界そのものから徐々に無くなってしまうのだろう?だが私達の場合、仮面ライダーの記憶を全く忘れていない、むしろはっきりと覚えているぞ?」

 真耶「ですがそれはこの学園の一部の生徒教員に限られてます。単純に忘れていくスピードが私達に限って遅いだけなのでは……」

 ソウゴ「それは有り得ないと思います」

 千冬「何故だ?」

 ソウゴ「アナザーライダーが出現すると、変身者は徐々に変身能力を失ってしまうんです。そしてそれと並行して、ライダーの関係者からも徐々に記憶が失われていきます。一部の人達だけ記憶の欠落が遅い、もしくは欠落が起こらないなんて事はこっちの世界でもありましたが、それは現代でアナザーライダーが誕生した場合の事です。確かアナザー零の右肩には、20XXという数字がありましたね」

 千冬「そう言えば、確かに奴の右肩には年号らしき数字があったな。あれが年号ならば今年は20ZZ年……そうだ、あの年は今からちょうど二年前だ!」

 真耶「えっと……つまり?」

 ソウゴ「つまり今回のアナザーライダーの誕生は過去で起こった事であり、記憶の欠落が起こらない筈はないんです。それに……もし今回アナザー零を生み出した敵が皆さんの記憶をあえて残したのだとしたら、それはリスクが高すぎるように思えます。単純に歴史をねじ曲げるだけなら、一部の人達の記憶だけを残すなんて面倒な事、やる必要無かった筈です」

 千冬「つまり私達に仮面ライダーの記憶が残っているのは、何か別の要因だと?」

 ソウゴ「……多分、そうだと思います」

 千冬「なるほど……」

 

 千冬はそれを聞くなり何やら考え事を始める。と、「そう言えば……」とふとソウゴが声を溢した。

 

 ソウゴ「そう言えば俺、この世界の仮面ライダーについて何にも知らないんだ。知ってるなら教えてくれませんか?」

 

 それを聞くと、途端に箒の表情が曇る。真耶が心配して箒の顔を覗き込むと、箒は「大丈夫です」と言って苦笑いを見せながら立ち上がった。ソウゴが顔に「?」を浮かべていると、箒は立ち上がってソウゴに手招きした。

 

 箒「……ついて来てくれ。私達が知る限りの話をしよう。この世界で最期まで戦い続けた、一人の仮面ライダーの物語を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 IS学園のグラウンドは通常の学校のそれがあまりにもショボく見える程に広く、グラウンド一周が㎞の単位で表される程の広さである。これはアリーナが満員で使えない場合のIS練習場として、特に入学したばかりの一年生が結構な頻度で使用する為だ。

 そんなグラウンドの片隅、植え込みや数本の木があるエリアに、二人の女子生徒の姿があった。二人は地面に突き刺さった大剣に絡まるように生えた一本の木に手を合わせて拝んでおり、木の根元には沢山の花束や飲み物が置かれている。二人は木に拝み終わると、側に置いていた如雨露を手に持って木に水を掛けた。

 

 ??「……もう二年になるんだね」

 ??「時間ってなんでこんなに経つのが早いんだろ~ね~。あっという間だったよ~」

 

 オドオドした表情の眼鏡の少女に対して、ダボダボの制服の袖をブンブン揺らしながら答える少女。眼鏡の少女は『更識簪』、ダボダボ袖の少女は『布仏本音』である。

 

 本音「ね~ね~かんちゃん。牙っち、私達の事見ててくれてるかなぁ?」

 簪「……うん、見てる筈……だと思う」

 本音「成長した私達見たら、喜んでくれるかなぁ?」

 簪「……うん、喜ぶよ……絶対。牙也さんなら絶対、喜んでくれる」

 本音「だよねだよね~。かんちゃんはあんまり成長しなかったけどね~特にむn」

 簪「……本音?」

 本音「じょ、冗談だって~!」

 

 簪の殺気の混じった笑顔に慌てて謝る本音。そんな本音を横目に、簪は目の前の木をただひたすらに眺めていた。

 

 簪(……会いたいな)

 

 簪の胸中はそれ一つであった。二年前のあの日、簪自身の思いを伝える事が出来ぬまま牙也は消滅した。この二年の間、一部の友人以外誰にも打ち明ける事もないまま秘め続けてきた思いは今も変わらない。勿論思いを伝えたところでどうなるかの予想は、簪にも容易に想像出来る。しかしそれでも簪は伝えたかった。自分が牙也の事をどう思っているのか、その胸中を早く牙也本人に自身の言葉で伝えたい、という思いがあった。

 

 本音「大丈夫だよ、かんちゃん。牙っちは必ず戻ってくるよ」

 簪「本音……」

 本音「だからさ、気長に待とうよ。いつ戻ってくるかなんて皆分かんないんだから、ね?」

 簪「……分かってる。分かってるんだけど……」

 

 暗い表情になる簪に、本音は更に続けた。

 

 本音「私だってかんちゃんと同じだよ、早く会いたいなぁ、早く帰ってきてくれないかなぁ、っていつも思ってるよ。でもさぁ、今のかんちゃんみたいな暗~い表情、牙っちが見たらどんな反応するかなぁ?」

 簪「……」

 本音「だからさ、やっぱり笑顔でいなきゃ駄目だよ。牙っち泣いちゃうよ?かんちゃんも私達も皆、やっぱり笑顔でなきゃ!ね~?」

 

 いつも通りの満面の笑みを浮かべながら、本音は簪に抱きつく。いつも通りな本音に、簪も思わず笑顔がこぼれる。

 

 簪「……ん、そうだね。ありがとう、本音。少し楽になったよ」

 本音「い~よい~よ、友達でしょ?気にしないでよ、かんちゃん!ほら、これから家に帰って近況報告しなきゃいけないんだし、もう電車まで時間もないから早く行こ!」

 

 簪の返答にニパッと笑顔を返した本音はパッと立ち上がると、校舎の中へと駆けていった。

 

 簪「……ありがとね、本音」

 

 そう呟きながら、簪はふと目の前の木に目を向ける。すると、

 

 簪「……あれ?何だろ、これ?」

 

 木の根元の辺りに、何やら色鮮やかな丸っこい物が二つある。手に取ってみると、一つは紫と紅の配色、もう一つは蒼と緑の配色が成されたストップウォッチのような物であった。表面には何やら見覚えのあるイラストが描かれている。

 

 本音「かんちゃ~ん、何してんのさぁ!早く早く~!」

 簪「あ、うん!すぐ行くよ!」

 

 簪が来ないのを心配してか戻ってきた本音の声に我に返った簪は、慌ててそれを制服のポケットに詰め込み走り出す。取り敢えず用事を済ませて戻ってきた後で、誰かにそのウォッチについて聞いてみよう。一先ずウォッチの事は頭の片隅に置いておき、簪は実家帰省の荷物準備の為に部屋に戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 簪と本音がその場を去ってから約十分後。

 

 箒「……以上が、この世界の仮面ライダーに関する全てだ」

 ソウゴ「そんな事があったんだ……」

 

 ソウゴは目的の場所へ向かいながら、隣を歩く箒の話を聞いていた。正史である仮面ライダー鎧武の物語を知るだけに、箒が話した内容は驚きの連続でもあった。

 

 ソウゴ「まさか鎧武の物語に続きがあったなんて思いもしなかったよ」

 箒「私達だって驚いたさ。あまりにも非現実過ぎてな……さ、着いたぞ」

 

 箒に連れられてソウゴが訪れたのは、先程簪と本音が拝んでいた木の前だった。

 

 ソウゴ「この木は?」

 箒「……ここに今、牙也がーー仮面ライダー零が眠りについている。墓石……と言うよりは、霊廟の代わりと言った方が良いか」

 ソウゴ「えっ?それってつまり、彼は死んだって事ーー」

 箒「牙也は死んでないッ!!」

 

 突然の箒の叫びに驚くソウゴだが、箒はそれを無視して続ける。

 

 箒「死んでない……!牙也は戻ってくる……!必ず……必ずだ……!約束したんだ、また必ず会おうって……!」

 

 先程とは違い声を荒げている箒の様子から、ソウゴはこれ以上は踏み込むべきではないと理解する。そして荒い息をしていた箒も我に返り、気まずそうに顔を背ける。

 

 ソウゴ「……ごめん、知らなかったとは言え配慮が足りなかったよ」

 箒「……いや、良い。私も急に声を荒げてしまってすまない。お前に当たり散らしても意味がないと言うのに……」

 ソウゴ「俺は気にしてないよ。先に配慮のない発言をした俺が悪いんだし……」

 

 二人の間に、やや気まずい雰囲気が流れる。

 

 箒「……ところで常磐。お前の言う『ライドウォッチ』は、誰が持っている物なのだ?」

 ソウゴ「んー、基本的にはウォッチに描かれたライダーの変身者か、もしくはその関係者の誰かが持ってる物だけど……篠ノ之さん達は持ってないみたいだし、彼に関係する他の誰かが持ってるのかもしれないね。あ、あと俺の呼び方はソウゴで良いよ」

 箒「そうか、なら私の事も箒と呼んでくれれば良い。さて、となると……今後はまずその『ライドウォッチ』を見つけ出す事から始めねばならんな」

 ソウゴ「彼の関係者に手当たり次第聞いてみるのが早いね。早速聞きに行こう」

 

 そう言って駆け出そうとするソウゴを、箒は慌てて引き留めた。

 

 箒「待て待て。関係者と言っても、この学園は生徒だけでも通常の学校の倍以上はいるのだぞ、手当たり次第に聞くなど面倒な事で時間は潰せぬ」

 ソウゴ「そうなの!?……じゃあどうするのさ」

 箒「こういう時頼りになる仲間がいる。ちょっと待て」

 

 そう言うと箒はスマホをポケットから取り出した。

 

 箒「ソウゴ、先程のライドウォッチを出してくれ。写真に取る」

 ソウゴ「良いけど……写真はどうするの?」

 箒「まぁ任せておけ」

 

 ソウゴが『ジオウライドウォッチ』を取り出して見せると、箒はそれを写真に取り、更にそのまま誰かに電話を掛け始めた。

 

 箒「……あぁ、オルコット。ちょっと頼みがある。今から送る写真の物に似た物を持ってる者が学園にいないか、早急に調べてくれ」

 セシリア『物、ですか?それはどのような物なので?』

 箒「ちょっと待て、すぐ写真を送る」

 

 そして箒はメールに写真を添付してセシリアに送った。

 

 セシリア『届きましたわ……なるほど、見た目はストップウォッチのような物ですわね。しかし私は怪我で動けぬ身、となると……あの子達に任せるのが妥当でしょうか』

 箒「お前の親衛隊か?」

 セシリア『ええ。私の親衛隊の二年生幹部の一人に、新聞部出身の方がいらっしゃいますわ。彼女に頼めばすぐ情報が集まるかと。私が彼女に写真を送って早急に調べさせます。ところで、何か探し物の具体的な特徴等はありますか?』

 箒「特徴か……ちょうど良い、それについて知ってる者が今ここにいる、その者から聞くと良い。ちょっと代わるぞ」

 

 そう言うと箒はソウゴにスマホを渡して電話を代わらせた。

 

 ソウゴ「も、もしもし。常磐ソウゴと言います、よろしくお願いします」

 セシリア『常磐さんとおっしゃるのですね。はじめまして、このIS学園の生徒会長であるセシリア・オルコットと申します。どうぞよろしくお願い致しますわ。それで、このストップウォッチのような物の特徴というのは?』

 ソウゴ「はい。送った写真の物は『ライドウォッチ』と言って、仮面ライダーの力を内包した物なんです。種類が沢山ありますが、大きな特徴としてはウォッチを正面から見ると、内包した仮面ライダーの顔が描かれています。今回の場合は、仮面ライダー零の顔が描かれている物ですね」

 セシリア『なるほど……よく分かりました、では生徒会長の名誉に賭けて、早急に探しだして見せますわ。ではごきげんよう』

 ソウゴ「よろしくお願いします」

 

 電話を終えたソウゴはスマホを箒に返す。

 

 ソウゴ「まさか生徒会長を動かすなんて……」

 箒「普段はここまでやらないが、今回ばかりは事情が事情だ。しかも対応策が限られる以上、情報収集と目的の発見は早い方が良い……そうだ、姉さんやデュノア達にも情報収集を要請しておくか」

 

 箒はシャルロットやラウラ等の友人や姉の束、更に卒業生である楯無達にもメールと写真を送り協力を仰いだ。

 

 箒「よし、これで大丈夫だろう。ソウゴ、私達は次に奴が来た時の対処法を千冬さん達と共に考える事にしようーーん、電話か?」

 

 と、箒のスマホから着メロが鳴った。確認すると千冬からのメールだった。

 

 箒「違った、千冬さんからのメールだ。何かあったのだろうかーーな!?」

 

 千冬からのメールと添付された写真を見るなり、箒は大いに驚き動揺していた。

 

 箒「ば、馬鹿な……!本当なのか、これは……!?」

 ソウゴ「どうかしたの?」

 

 ただならぬ様子にソウゴが尋ねると、箒は体をワナワナ震わせながら答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 箒「牙也だ……牙也が、帰ってきた」

 

 

 

 

 

 

 

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