IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人(完結)   作:神羅の霊廟

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 ちょっと遅いですが、新年明けましておめでとうございます!
 長らくお待たせしました。俺、再び参上!!って事で、早くも再開します。いつもより短いのはご了承下さい。
 では、どうぞ!



 


第32話 約束

 

 牙也と箒、二人だけとなった仮設医務室。牙也は椅子に座って、置いてあったリンゴを剥いていた。

 

 牙也「ごめんな、救援が間に合わなくて」

 箒「気にするな。命があっただけ良かっただろう」

 牙也「それはそうだがよ……」ハァ

 

 牙也はそう言ってため息をはいた。

 

 箒「結局、あれは牙也が一人で相手する事になったと聞いたぞ」

 牙也「ああ、二人のヒガンバライナーがお釈迦になったからな。一人乗り持ってる俺が行く事になったんだ」

 箒「そうか……」

 

 箒はそう言って、置いてあったロックシードの内のライムロックシードを怪我した手で持って、牙也に差し出した。

 

 箒「お守りと言ってはなんだが、持っていってくれ。役に立つかは分からんがな」プルプル

 牙也「おう、ありがとな」ウケトリ

 

 牙也はロックシードをポケットにしまい、八等分に切ったリンゴをフォークに刺して箒に差し出した。

 

 牙也「ほれ、剥けたぞ。食べさせてやるから口開けろ」

 箒「な!?////じ、自分で食べられるぞ!////」

 牙也「無茶すんな。さっきだってロックシード渡す時、めっちゃ手が震えてたろ」

 箒「うぐっ……」

 牙也「ほら、口開けなって。あーん」つリンゴ

 箒「あ、あーん……////」シャクッ

 

 フォークに刺したリンゴを牙也が差し出すと、箒は顔を赤くしながら一口食べた。シャクシャクと瑞々しい音が響く。

 

 箒「……////」ゴクッ

 牙也「箒?」キョトン

 箒「……す、すまないな。大事な時にこんな事……」

 牙也「気にするなって。ほら、もう少し食べとけ」

 箒「う、うむ……////」

 

 その後箒は顔を真っ赤にしながら、リンゴを全て牙也に食べさせてもらった。

 

 

 

 

 

 箒「ご、ご馳走様」

 牙也「お粗末様。完食出来るなら、心配ないか」

 

 牙也はリンゴをのせていた皿をしまうと、今度はポケットからラズベリーロックシードと白騎士ロックシードを取り出した。

 

 牙也「これを持っとけ。必要になった時、それがお前を助けてくれるだろうからな」

 箒「い、良いのか?今はお前の方が必要だろう?」

 牙也「お守りとでも思っとけ。それにシュラから別のロックシードもらってるから大丈夫さ」

 箒「う、うむ……」ウケトリ

 

 箒はロックシードを受け取って、枕の横に置いた。

 

 牙也「さてと、俺は出撃の準備でもしに行くかね。それじゃ、ゆっくり休めよ」

 

 牙也は立ち上がってドアに向かって歩き出した。

 

 箒「」グイッ←牙也の服の袖を掴む

 牙也「うおい。いきなり袖を持たないでくれよ」オット

 箒「す、すまない。こんな時に言うのもなんだが、お、お前に伝えたい事が、あ、あってだな……////」

 牙也「なんだ?」

 

 

 

 ~仮設医務室 ドアの前~

 

 鈴「おお……いよいよ箒が意を決して……!」

 セシリア「こ……告白致しますの!?」

 シャルロット「どうか成功しますように……!」イノリ

 ラウラ「楽しみだな」

 簪「篠ノ之さん……頑張って……!」イノリ

 

 

 

 箒「あ、あの……じ、実はだな……////」

 牙也「?」

 箒「わ、私は……////」

 牙也「」フムフム

 箒「お、お前の……こ、事が……!////」

 牙也「」ホウホウ

 

 

 

 鈴「ああもう、焦れったいわね……!」

 セシリア「早く愛の告白を聞きたいですわ」

 シャルロット「ちょっとラウラ、押さないでよ!」

 ラウラ「私にも見せろ!」

 簪「ラウラ、そんなに押したら二人にバレちゃう……!」

 

 千冬「貴様等、何をしている?」

 『』ギクッ

 

 恐る恐る振り返ると、出席簿を持った千冬が仁王立ちしていた。

 

 鈴「あ、い、いえ……じ、実は……」

 セシリア「い、今お二人が良い感じの雰囲気のようでして……」

 千冬「ほほう……つまりお前達はそれを邪魔してやろうとーー」

 シャルロット「そ、そんな事しません!折角良い雰囲気なのに……!」

 ラウラ「私はただ単純に興味があってここにいます、教官」

 簪「わ、私も同じく……」

 千冬「ほほう、そうかそうか。つまりそれだけ貴様等は暇であるという事だな?」

 『え?』

 千冬「ちょっと貴様等にはこっちに来てもらおうか……!」ガシッ

 『いやあああああああ!!!』ズルズル

 

 五人は千冬に纏めて引き摺られて連行された。

 

 

 

 

 

 

 牙也「外がうるさいな……誰か覗き見してたな」

 箒「////」ポッポッ

 牙也「?おーい、箒?」

 箒「////」カオマッカ

 牙也「箒!」

 箒「はっ!?////」

 

 牙也の声に、ようやく箒は我に返った。

 

 箒「……今は顔を見ないでくれ////」カオカクシ

 牙也「お、おう……それで、伝えたい事って?」

 箒「……や、やっぱり後で言う事にする……////や、やはり今言うのはちょっとな……それにわ、私個人としての事だからな……////」

 牙也「ああ、そうか……それじゃまたーー」

 真耶「た、大変です大変です大変です~!!」バタンッ

 

 すると突然、真耶が慌てて医務室に入ってきた。

 

 牙也「ノックくらいはして下さいよ、敵襲かと思ってビビったじゃないですか……」

 真耶「す、すみません……って、それどころじゃないんですよ!」

 箒「何か動きがあったんですか?」

 

 

 

 

 真耶「織斑君が、怪我が治ってないのに勝手に出撃しちゃいました!」

 

 

 

 

 牙也「はあ!?見張りを付けてたんじゃないんですか!?」

 真耶「巧く撒かれたみたいで……」

 箒「こんな時にあいつは……!まだ自分の愚かさが分からんのか……!」

 牙也「はあ、仕方ない。予定を早めて、すぐに出撃します!学園長にも伝えて下さい!山田先生は引き続き福音を見張ってて下さい!」

 真耶「わ、分かりました!」

 

 真耶は急いで大広間に戻っていった。

 

 牙也「それじゃ箒、行ってくる」

 箒「ああ、気をつけてな」ギュッ

 

 箒は震える手を伸ばして、牙也の手を握り締めた。

 

 

 

 

 牙也「必ず帰って来る。俺が無事に帰って来た時は、今度こそ聞かせてもらうぜ」

 

 

 

 

 箒「ああ、必ず帰って来い!」

 

 牙也はサムズアップして医務室を飛び出した。

 

 箒「どうか……どうか、無事で帰って来ますように」

 

 箒はそう呟いて、牙也の無事を祈った。

 

 

 

 

 

 

 

 牙也「シュラ!状況は!?」バアンッ

 

 牙也が大広間に来ると、大広間は大騒ぎになっていた。

 

 シュラ「ノックくらいしろ……織斑の姿はまだ確認出来ん。まだ福音の元には着いていないようだ」

 千冬「すまないな、牙也。要らぬ仕事を増やしてしまって」

 牙也「全くですよ。はあ、あのどカスが……きつい罰をよろしく頼みますよ、学園長?」

 轡木『勿論。それよりも、すぐに出撃出来るかい?』

 牙也「いつでも。とにかく、まずは福音の撃破が最優先ですね……」

 千冬「一応教員部隊も出撃させ、周辺の捜査にあたる。牙也は福音撃破を急いでくれ」

 牙也「任されました。じゃあ俺は浜辺に行きますんで」タタッ

 

 牙也は窓から飛び出して、浜辺に走っていった。

 

 千冬「申し訳ありません、学園長。私の監視の目が到らなかったばかりに、こんな事に……」

 轡木『まさかこんな事になるとはね……とにかく、彼の捜索を進めて欲しい。一刻も早く、安全を確保しなければ』

 千冬「分かりました!」

 

 

 真耶「織斑先生!福音に動きが!」

 千冬「何!?」

 

 千冬がモニターを見ると、少しずつだが福音を示す点が動いていた。

 

 真耶「元いた場所から少しずつですが、日本列島に向けて動いてます!スピードは通常時よりかは遅いようですが……」

 千冬「私はこの事を牙也に伝えに行く!山田先生は引き続き福音を監視せよ!」

 真耶「はい!」

 

 千冬も窓から飛び出して浜辺に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 鈴「牙也、絶対に帰って来なさいよ!」

 セシリア「そうですわ!でないと、悲しむ方がおりますのよ!?」

 牙也「分かってるって……」

 

 浜辺では、鈴達がこれから出撃する牙也を激励していた。

 

 一夏「弟が迷惑をかけるな……本当に申し訳ない。とにかく、気をつけてな」

 シャルロット「無事に帰って来てね!」

 ラウラ「牙也。お前が私達に言った事、忘れてはおるまいな?」

 牙也「忘れるもんか。自分で言った事だぜ?」

 簪「どうか、ご無事で……!」

 牙也「大丈夫だって!約束は絶対に破らねぇさ!」

 千冬「牙也、福音が動き始めた!」タタッ

 

 そこに、千冬が走って来た。

 

 牙也「そうですか……俺も行こうか。変身」

 

 《ブルーベリー》

 

 《マスカットエナジー》

 

 《ロック・オン》

 

 《ミックス!ブルーベリーアームズ!侵食者・Hell・Stage!ジンバーマスカット!ハハァーッ!!》

 

 牙也はジンバーマスカットアームズに変身し、ヒガンバライナーを起動した。それに飛び乗り、最終チェックを行う。

 

 牙也「……よし。エンジン含む駆動面、問題なし。いつでも大丈夫だ。それじゃ……」

 

 牙也は皆の方を向き、サムズアップして答えた。

 

 

 

 

 牙也「行ってくるぜ!!」

 

 

 

 

 『行ってらっしゃい!!』

 

 

 

 

 

 牙也はヒガンバライナーのエンジンを全開に吹かせ、福音の元に飛んでいった。

 

 

 

 





 次回、福音インベスと戦闘開始ーー。

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